保証人不要の賃貸物件は危ない?やばいと言われる5つの理由

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物件には色々とアピールポイントが書かれていますが、その中に「保証人不要」をアピールしている物件があります。

なんとなく審査も楽ですぐに入居できそうなイメージがありますが、そういう意味ではありません。

保証人不要物件はやばいという噂もあるので今回は保証人不要物件のデメリットや保証人不要なのに結局保証人が必要になる例についてまとめてみました!

連帯人不要の賃貸物件は危ない?

保証人不要と聞くと『危ない』『やばそう』と言ったイメージがありますが、結論から言えば保証人不要の物件でも安心して借りることができます。

保証人不要物件の仕組み

なぜなら、保証人不要物件ではほぼ必ず『保証会社利用必須』と記載されていて、保証会社に加入しなければならないためです。

  • 家賃滞納時の取り立てリスクが下がる
  • 審査がしっかりしているので最低限の民度が保たれる

保証人不要はそれほど珍しい物件ではありません。

東京都の物件物件数
総物件数245,516件
保証人不要169,042件
参考:HOME’s2023年9月のデータ

東京都内では物件数の約69%が保証人不要となっています。

以前は家賃の安い物件に見られる傾向がありましたが、最近では家賃の高さに関係なく保証人不要としている物件が増えています。

ちなみに平成28年の国土交通省のデータによれば”賃貸契約の約97%は何らかの保証を求めており、その6割が家賃保証会社を利用している”と公表されています。

保証人を立てる代わりに家賃保証会社の利用を必須としているということになります。

家賃保証会社は契約者がもし家賃を滞納してしまった時に代わりにお金を払ってくれる会社のこと。

仮に家賃を滞納した場合は一時的にその家賃を肩代わりして大家に支払ってくれるのが家賃保証会社です。

一般的な物件との違い
  • 一般的な物件→保証人が必須で場合によって保証会社を利用する
  • 保証人不要物件→保証人は基本的には不要だが保証会社の利用は必須となることが多い

普通の物件と保証人不要物件では大雑把にこのような違いがあるので覚えておきましょう。

家賃保証会社の利用に保証人が必要になることもある

保証人不要とは言っても家賃保証会社との契約が必要で、その利用に保証人を必要とするケースもあります。

家賃保証会社の契約パターン
  1. 保証人は不要だが緊急連絡先が必要になるケース
  2. 利用に対して保証人を立てる必要があるケース

保証人を立てなければならない場合と立てなくても良い場合があります。

これが保証人不要物件の落とし穴。

なぜこういう矛盾が起きるかというと物件を仲介している会社、管理している会社、保証会社がそれぞれ別の会社になってしまっているためです。

仲介業者は契約させるのが目的です。

大家が「保証人不要でもいいよ」と言っていても保証会社の加入を代わりに必須にさせてしまっていて、保証会社側が「こっちの審査では保証人つけてもらなわないと困る」となれば結局保証人が必要になってしまいます。

結局保証人が必要になってしまうのであれば正確には保証人不要物件じゃないということになります。

実際僕も保証会社を利用したことが2回ほどありますが(保証会社利用必須物件だった)どちらも連帯保証人の記載欄がありました。

幸い親が連帯保証人になってくれたので審査も無事通りましたが、これでは本末転倒です。

こういったことを避けるためにも申し込み時に「保証人がつけられない」ことはしっかりと主張して、保証会社にもその旨を伝えてもらえるようにしないと審査で落とされてしまいます。

保証人も保証会社も不要だと危ない

保証人不要の場合は保証会社の加入が必須となることが多いですが、稀に保証会社の利用すら不要となっていることがあります。

こういった物件は『非常識な人が入居しやすいため隣人トラブルになりやすい』といったリスクがあります。

保証会社を使わないこで無駄な費用がかからなかったり、審査には通りやすいものの入居後のリスクが大きいので注意しましょう。

大家としても滞納されると家賃利益の保証が出来なくなるため、取り立てがきつくなる傾向があります。

保証人不要としているのはなぜ?

わざわざ保証人不要としているからには大家や管理会社なりの理由があります。

入居者を集めやすくするため

新築や立地の良い物件ならまだしも、古くなっていたり設備が他の物件よりも劣るとなると需要が低下するので普通に募集しても入居者が集まりません。

保証人不要!とアピールすることによってセールスポイントができるため需要を少しでも増やしたいという目的が第一にあります。

つまり条件の良い物件や需要の高い物件は何もせずとも入居者が集まるので保証人不要にはしないということになります。

大家にとってリスクがほぼないため

保証人不要にしたところで家賃保証会社の利用を必須としておけば大家や管理会社には一切のリスクがありません。

もし入居者が滞納しても家賃保証会社によって収入が担保されるので、大家側のデメリットはなく入居者が集めやすくなるという恩恵が得られるというわけです。

もちろん中には保証人不要でなおかつ家賃保証会社を利用しなくても良いという物件はありますが全体的な数はかなり少ないです。

最近はどこの物件も保証会社の利用を必須としています。

保証人不要物件が『やばい』『危ない』と言われる理由

保証人が不要ということは親がすでに他界していたり、保証人を立てられない人にとっては非常に助かるシステムです。

「不要」と聞くと良い提供をしているように思いますが、実際には初期費用が高くなったりすることもあります。

やばいと言われている理由についてデメリットをまとめてみました。

入居審査が厳しくなる傾向がある

保証人不要とはいっても入居審査を行わなければ賃貸物件を借りることはできません。

入居審査を行う会社

入居審査では『管理会社』『家賃保証会社』のどちらかが審査を行いますが、保証人不要の場合は保証会社が審査を行います。

保証会社での審査は管理会社の審査よりも厳しいと言われているため、審査が厳しくなる傾向があります。

保証会社は大きく分けて【独立系】【LICC系】【信販系】があり、利用する保証会社によって審査通過率も変わります。

信販系は審査の中では最も通りにくいと言われている会社です。

クレジットカードなどの信用取引を行っている会社によって入居審査が行われるため、カードの利用歴や滞納歴、債務整理や破産の有無等の過去の問題をチェックされます。

信用情報をもとに審査が行われるため、もし過去に滞納歴がありブラックリストになっているとたとえ適正年収で収入的には十分でも審査に落ちてしまいやすいです。

保証人がいれば自分に問題があっても、保証人の年収をもとに審査が通ることがあります。

しかし、不要物件では保証人がいないため年収や経歴に少しでも問題があれば落とされるのが難点となります。

保証会社利用料がかかる

保証会社を利用するには手数料として家賃の数%分を初期費用として納め、毎月定められた手数料を利用料として支払わなければならないのです。

つまり、普通に借りる場合と比べると、例え家賃を滞納しなくとも手数料は払わなければならないので余計なお金がかかってしまいます。

利用料については保証会社にもよりますが、賃料の50%~80%ほどが相場です。

家賃6万円で保証会社を利用した時の初期費用の差を表にしてみました。

初期費用項目通常の物件保証人不要物件
前家賃60,000円60,000円
敷金60,000円60,000円
礼金60,000円60,000円
仲介手数料60,000円60,000円
火災保険料15,000円15,000円
鍵交換費用15,000円15,000円
事務手数料10,000円10,000円
保証会社利用手数料0円30,000円
合計280,000円310,000円

初期費用は他の項目の費用も高いのであまり変わらないようにも思えますが、最低利用料だったとしても50%で3万円も差があります。

お金の負担が大きくなるのはかなりのデメリットですね。

保証人がいない人によっては仕方ない部分かもしれませんが、親が連帯保証人になってくれる人だと無駄にお金がかかるだけなのでデメリット。

保証人不要はアピールポイントのように見えますが、保証人を用意できる人に取っては確実に保証会社を利用しなくてはならならないという落とし穴があります。

保証会社の更新料がかかる

初期費用だけでなく、保証会社利用には火災保険や家賃と同様に更新料がかかります。

保証会社によって異なりますが、1年ないしは2年ごとに更新料が初期費用時にかかった金額と同程度かかってしまいます。

通常の更新料+火災保険料+保証会社の更新料を払うことになるので、長期的に住む人にとってはかなり痛手です。

不人気物件の可能性が高い

保証人不要物件はその他の物件よりも人気が低い傾向があります。

なぜ保証人を不要としているのか考えてみるとわかりやすいと思います。

人気の低い物件の特徴
  • 家賃が相場よりも高い
  • 駅から遠い
  • 周りにコンビニやスーパーがない
  • 建物・部屋が古い
  • 内見しないとわからない訳あり物件

保証人を不要にするのは他にアピールポイントが見つからないためにやむなく大家が設定した条件に過ぎません。

全てに当てはまるわけではないですが、もし「保証人不要!」と謳っている物件を借りようと思っているのであれば、内見はしっかりと行い、問題がないか確かめるように注意してください。

定期借家契約の可能性がある

期借家契約というのは【3ヶ月】や【1年】など細かい契約年数が決められています。

貸主の都合によって契約期間が終了したら再契約することができないようにできてしまう貸主(大家)に有利な契約方法です。

 普通借家定期借家
契約期間2年程度大家が自由に設定
契約更新できる原則できない
更新料賃料1ヶ月分程度初期費用分(再契約)
中途解約料無料残存期間の賃料

家賃が相場より安かったり入居審査がほとんどいらないような物件であれば契約形態を確認しておきましょう。

前払い制のマンスリーマンションでは定期借家契約となっています。

保証人不要物件のメリット

保証人不要物件を利用するメリットって実はそれほど大きくなく2つほどしかありません。

保証人を立てなくて良い

保証人不要物件は基本的には連帯保証人を確保する必要がないので諸事情により親に保証人になってもらえないとか、保証人がいない人にとってはメリットです。

ただし保証会社の利用時に保証人を立てなければならない場合があったり、保証人が立てられない場合は利用料が割り増しされるなどの問題もあるので個人的には「保証人不要物件はおすすめ」とは思えません。

書類を揃えるのがラク

保証人を立てる場合、仮に親を保証人にした場合は親の住所、勤め先、会社名、連絡先、年収等の細かい項目を埋めなければなりません。

さらに保証人は印鑑を押す手間がかかるので、契約時には一度親に書類を渡したり親に勤め先等の情報を教えてもらう必要があるので実際にやってみるとかなり面倒な手続きとなります。

一方、保証人を立てなくても良い場合は自分の情報だけで済むので、わざわざ第三者を手続き工程に踏まえる必要はなく、簡略化できます。

保証人不要物件を選ぶ上でのポイント

保証人不要物件がそれほど珍しくはりませんが、考えなしに選んでしまうと後悔する可能性があります。

最低限押さえておくべきポイントについて紹介していきます。

保証会社を確認しておく

保証人不要物件に住むなら『どこの家賃保証会社を使うのか』をまずは確認しておきましょう。

審査に不安であれば信販系ではなく独立系を使っている物件を選ぶことで入居審査にも通りやすくなります。

保証会社は自社物件かどうかや店舗によっても異なる場合があるので一概には言えませんが、各大手不動産が提携している保証会社と難易度をそれぞれまとめてみました。

レオパレス21ミニミニ
(直営店)
エイブル
(直営店)
大東建託アパマンショップピタットハウス
(直営店)
ハウスメイト
審査難易度ゆるい厳しい厳しいゆるいバラバラゆるい厳しい
審査方式独立系信販系信販系独立系独立系・信販系
・協会系
保証会社プラザ賃貸管理保証会社オリコフォレントインシュアジャックス
エポスカード
ハウスリーブアシストレントオリコフォレントインシュア
全保連
※スクロールできます

『住民の質が心配』であれば逆に信販系の保証会社を利用すればリスクを下げることができます。

内見は念入りに行う

『保証人不要!』とアピールしてまで入居者を募集している物件は需要が低いので入居後に後悔するリスクがあります。

内見時に確認しておきたい項目
  • 日当たりの良さ
  • 収納スペースの広さ
  • ポストやゴミ捨て場の散らかり具合(民度の確認)
  • 外からくる騒音の聞こえ方(大通りは特に注意)
  • 部屋自体の匂い(かび臭いと湿気が溜まりやすい)
  • 水回りの清潔性

後悔しないためには内見を念入りに行い、実際のお部屋の様子とイメージに齟齬がないかよく確認しておきましょう。

内見を適当に済ませると後悔するので、合わせてチェックしてみてください。

契約形態を確認する

長く住むつもりであれば定期借家契約はなるべく避けたいところです。

定期借家が悪いわけではありませんが、保証人不要物件には多い形態となっているため、申し込む前によく確認しておかないと入居後に後悔することになります。

普通借家契約であれば自分が望む限り更新すれば何年でも住むことができます。

保証人不要で借りられる不動産サイト

保証人不要でも家賃保証会社の利用が必須となっている物件が多く、結果的に保証人が必要になったり初期費用が高くなるというデメリットも多いです。

そこで保証人不要、保証会社を利用しなくても借りられる不動産サイトを3つほどまとめてみました。

イエプラ

イエプラ公式ページへ

項目イエプラ
入居審査審査のゆるい物件のみを探してもらえる
対応関東・関西
仲介手数料基本賃料1か月
内見現地集合可
利用料無料
物件数対応エリアの8割
魅力業者専用サイトが見れる

イエプラは不動産というよりも部屋を探してもらうサービス会社ですが、審査のゆるい不動産物件に絞り込んで探すことが可能です。

チャット欄で条件を細かく伝えることができるため「保証会社の利用が必要ない物件を探してほしい」と伝えればあとはスタッフが条件に合う物件を探してくれます。

審査を通すのに協力的になってくれて直接顔を見ずにチャット上で相談ができるので普通の不動産よりも利用しやすく、親身になってくれます。

イエプラの評判は悪い?仲介手数料は?利用者の口コミを徹底調査

UR賃貸住宅

UR賃貸住宅の特徴やメリット・デメリット!仲介手数料や評判・口コミってどうなの?

UR賃貸住宅のホームページへ

項目UR賃貸住宅
入居審査一時支払い制度や貯蓄基準制度を利用できる
対応全国
仲介手数料無料
内見現地集合可
利用料無料
物件数約72万戸
魅力無駄な費用が一切かからない

UR賃貸住宅は保証人が不要でなおかつ家賃保証会社を立てる必要がない会社です。

UR賃貸住宅は通常の賃貸不動産と違い民間ではなく都市再生機構という独立行政法人が管理している賃貸住宅です。

簡単に言えば国が管理し、所有している物件のこと。

UR賃貸住宅は部屋を借りるための条件が前もって定められていて公表されています。

【単身者の場合】

家賃額基準月収額
62,500円未満家賃額の4倍
62,500~20万未満25万円(固定額)
20万以上40万円

これだけ見ると審査は厳しいように感じられるかもしれませんが、これとは別に一時支払い制度や貯蓄基準制度があります。

一時支払い制度は1年分、2年分といったように年単位で前払いできる仕組みです。

例えば「現在無職で収入は全くないけどある程度の貯金はあるので部屋を借りたい」という人の場合、1年間分を前払いすれば実質審査をせずに部屋を借りることが可能なわけです。

UR賃貸住宅はその他にも初期費用がほとんどかからない点や民間ではないので退去費用もかなり安いので引っ越し費用がかかりません。

デメリットとしては団地っぽい間取りが多く、広い部屋が多いので一人暮らしするにはあまり向かない物件が多いという点。

ゼロではありませんが単身者用物件は少ないので探してみてあったらラッキー程度に考えておきましょう。

UR賃貸住宅の評判はやばい?住んでいた100人の体験談を徹底調査

ビレッジハウス

ビレッジハウス公式ページへ

項目ビレッジハウス
入居審査家賃保証会社の利用必要なし
対応全国
仲介手数料無料
内見現地集合可
利用料無料
物件数約1,000物件・10万室
魅力家賃・初期費用が安い

ビレッジハウスは雇用促進住宅を一括借り上げしている不動産会社で保証人、保証会社を必要としません。

建物自体の築年数は古いですが、どの物件もリフォーム、リノベーションされているので相場よりも家賃が安いことが特徴です。

ビレッジハウスの入居審査では【国籍・職業・年齢】が不問となっていて家賃保証会社を利用する必要がないというのも審査が他の不動産よりも緩い証拠です。

フリーターでも生活保護受給者でも家賃支払える証明ができればOKみたいです。

家賃が相場よりも安くて初期費用に関しても敷金・礼金・仲介手数料不要なので相対的に審査基準も低くなっています。

ただし、意外と提出書類が多いということなので無職の場合は貯蓄証明等の書類が必要となります。

ビレッジハウスはやばい?なぜ安いのかデメリットを徹底調査

まとめ

MEMO
  • 保証人不要物件は保証会社利用することで初期費用が高くつくことが多い
  • 保証会社利用時に保証人を立てる羽目になることも
  • 保証人が立てられないのであれば最初からその旨を営業マンに伝えておこう
  • 保証人不要物件はやばいというほどではないが意外と落とし穴もある

保証人不要物件は一見手間が省けて便利そうな印象を受けますが、保証会社を利用して手数料を多く支払わなければならないのは正直デメリットでしかありません。

連帯保証人が立てられるような人なら逆に避けるべき物件の条件かもしれません。

そろそろ親も保証人には厳しくなってくると、保証会社使うか保証人不要なURなんだけど保証会社は大家さんにとって便利なシステムで借りる側にとってのメリットは特にないってこの間不動産屋さんに言われてなるほどと思った。

— マルシェノスノス (@marchenosnos) March 5, 2021

一般的な物件でも本人の経済状況が悪ければ「こいつ滞納しそうだな」と思われて保証会社の利用を必須とすることも多いので注意が必要。

逆に保証人が立てられない人にとっては利用価値が高い、というかこういった保証人不要物件に絞って探すしかありません。

保証人が立てられない場合は申し込み前に「保証会社利用時に連帯保証人が必要になりますか?」と聞いておくようにすべきです。

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