東建コーポレーション賃貸の騒音はひどい?防音性を徹底調査

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大手ハウスメーカーとして有名な東建コーポレーションは仲介件数や管理戸数も豊富です。

住み心地を確認する上で重要となってくるのは隣人や上階からの足音や騒音問題となります。

今回は東建コーポレーションの賃貸物件に対する騒音がどの程度なのか、公表されているデータや住んだ人の意見を参考にしつつ、まとめてみました。

東建コーポレーション賃貸の騒音はひどい?

結論から言うと、東建コーポレーションにも防音システムはあるものの、すべての物件に対して取り入れられているものではないため「隣人の騒音がひどい」と感じる可能性が高いです。

防音システムが最初に採用されたのは2013年11月となっているため、それ以降と以前で防音環境も変わっています。

年数場所音の聞こえ方
2013年月11月以前生活音聞こえる
足音聞こえる
2013年11月以降生活音小さく聞こえる
足音小さく聞こえる

東建コーポレーションは木造・鉄骨造・RC造と幅広い構造を取り扱っており、特に壁が薄いとされる木造建築も多いためネガティブな評価を受けています。

建物・工法種類遮音・防音
木造2×4工法・スターテラスL
・スターテラスK-K 2-4
・アパネットK-K 2-4
TKS-55
TKS-50
高耐震木造2×4工法・2×4スイートテラス
・スターテラスⅡ
・2×4・ユーロピュアF3
・2×4 ユーロピュア
・2×4 ユーロピュアL
・2×4・ユニヴァリィⅡ
・ピラウッド・ワンツーDOORハウス
TKS-55
TKS-50
高耐震鉄骨造・シェルル・スターテラス
・シェルル ユーロピュア
・シェルル・ロココモダンX
・ALC50mm仕様外壁
・二重張り石膏ボード界壁
・130mmコンクリート合成床板
重量鉄骨造・Sユーロピュア
・S・ユニヴァリィ ストーン
・S・ユニヴァリィ
・パーソナルⅢU
外壁ALC
RC造・RCスイート・テラス
・RC・ユニヴァリィ・プロシード
・RC・ユニヴァリィ スカイ(沖縄専用商品)
・RC・ユニヴァリィ(ラーメン工法)
・RC・ユニヴァリィ(壁式工法)
・マリンテラス RC造(沖縄仕様)
・パーティセゾン

東建コーポレーションの提供する物件の種類はかなり豊富で、通常の構造と耐震性能を重視した物件に分かれています。

高遮音床を採用している物件は基本的に木造のみとなっており、オーナーの要望でさらに遮音性能の高いTKS-50も採用可能となっています。

防音性に関する良い口コミ・評判

調べてみましたが「静か」「防音性が高い」といった意見はあまり見つけることができませんでした。

どちらかというと「他のハウスメーカーよりマシ」「意外と音が聞こえない」と言ったものが目立っています。

東建コーポレーションでは木造~RC造まで幅広く扱っているため、構造的に優位な建物であれば住み心地はそこまで悪くなさそうです。

防音性に関する悪い口コミ・評判

「音」「話し声」「足音」などについて調べてみましたが、東建コーポレーションの防音性は全体的に悪い口コミのものが多くなっています。

騒音に関しては建物の造りが良くても隣人が騒ぐ人であれば薄いと感じられてしまうため一概に「住んだから絶対にうるさい」というわけではありません。

ただ、生活音が聞こえやすいのは事実。

木造は特に響きやすい構造となるため注意が必要です。

さらに詳しく評判について知りたい場合は合わせて参考にしてみてみください。

東建コーポレーションの防音性はどの程度?

ここからは工法や数値とともに東建コーポレーションの防音性について見ていきます。

東建コーポレーションは他のハウスメーカーと同様に防音システムを採用していますが、採用開始は2013年11月以降となっているため新築や築浅な物件かつ対象物件だけ防音性も高くなっています。

足音はどのぐらい聞こえる?

東建コーポレーションは木造アパートにオリジナル高遮音床「TKS-55(東建高遮音床-55システム)」と「TKS-50(東建高遮音床-50システム)」を採用しています。

対象の建物
  • 2×4ユーロピュア
  • 2×4ユーロピュアL
  • 木造2×4工法アパート(今後すべてで対応予定)

床に対する衝撃音というのはL値によって表すことができ、L値は足音などの重量衝撃音LH値とスプーンなどを落とした時の軽量衝撃音LL値で示されます。

標準仕様であるTKS-55の遮音性はLH-55(L-55相当)、オプション仕様であるTKS-50はLH-50(L-50相当)となります。

どちらもLL値については公表していません。

こちらは遮音等級ごとの建物構造と聞こえ方を表したものです。

遮音等級建物構造音の聞こえ方
L-35 日常生活で気になるような音はほぼ聞こえない
L-40鉄筋鉄骨コンクリート造防音性が高く外からの音も軽減される
L-45 子供の泣き声や走り回る音は多少聞こえる
L-50鉄筋コンクリート造・TKS-50子供の泣き声や走り回る音は聞こえる
L-55TKS-55洗濯機や掃除機は少し聞こえるが気にならない
L-60重量鉄骨造足音やドアの開閉音など振動を伴う音が聞こえる
L-65軽量鉄骨造多少音量は軽減されるが生活音はほぼ聞こえる
L-70 生活音はほとんど筒抜け
L-75木造生活音は筒抜けで小さな音まで聞こえる

通常の木造アパートはL-75相当と言われており、基本的な生活音はすべて筒抜けになってしまいます。

東建コーポレーションの標準仕様TKS-55は重量鉄骨マンションの床厚よりも高く、生活音が若干聞こえる程度。

オプション仕様のTKS-50にいたってはRC造並みとかなり高い数値となっていて、子供の走り回る大きな衝撃でない限り基本的にほとんど聞こえません。

音の種類音の大きさTKS-55TKS-50
大人の足音45dB小さく聞こえるかすかに聞こえる
子供の走る音65dB大きく聞こえる聞こえる

防音システムは他のハウスメーカーに引けを取らないレベルのものとなっています。

ただし、こちらは実験値によるものなので、界壁や外壁、その他の素材によって伝わり方・聞こえ方は変わってきます。

隣人の生活音はどのぐらい聞こえる?

人の話し声は上階からというよりは隣人の問題です。

部屋と部屋の境である内壁(境壁)の厚さや素材によって遮音性能は変わります。

界壁は透過損失を表すD値で示されており、値が高ければ高いほど遮音性能も高くなります。

透過損失とは音が通り抜けたときに遮音してくれるdb(デシベル数)のことで、例えばD-40(R-40)の壁に50dbの音がぶつかると、隣に聞こえる音は50-40=10dbとなります。

東建コーポレーションでは具体的なD値を公表していないものの、工法を見る限り推定数値はD-45程度。

どの程度の遮音性能かわかりにくいので構造ごとの目安を表にしました。

構造壁の厚さD値
木造130mm~145mm40以下
軽量鉄骨造100mm~125mm40~
重量鉄骨造125mm~150mm40~45程度
鉄筋コンクリート造120mm~180mm45~60

遮音性能は重量鉄骨マンションと同等程度。

東建コーポレーションの界壁は下地の間柱を互い違いに配置する千鳥配置にしています。

千鳥配置は直接振動音が伝わるのを防ぐために使われるものです。

同様の遮音対策は大東建託も行っていて、D-50ほどの数値となっています。

東建コーポレーションの場合は大東建託と違い石膏ボードを2重張りしていないため若干数値は下がってしまいます。

D-45としたときの音の聞こえ方がこちら。

音の種類音の大きさ透過損失後聞こえ方
ドアの開閉音75dB30dB聞こえる
掃除機70dB25dB聞こえる。会話には支障なし
洗濯機の音70dB25dB聞こえる。会話には支障なし
テレビ(中)60dB15dBほとんど聞こえない
いびき(大)80dB35dB多少大きく聞こえる
話し声60dB15dBほとんど聞こえない
笑い声80dB35dB多少大きく聞こえる

掃除機や洗濯機のような生活音は小さいながらも若干聞こえてくる程度の音量です。

通常の話し声程度ならほとんど気になりませんが、大きな声で話していたり笑い声は遮音しきれずに聞こえてきてしまいます。

ちなみに「2×4・ユニヴァリィⅡ」では1重張りの石膏ボードを3重張りにすることで、より高い遮音性能となっています。

大きな音がでない工夫もしている

騒音は足音や話し声だけではありません。

扉を強く閉めれば生活音としての騒音は大きくなってしまいますし、トイレを流す音、排水の音というのは意外と遮音対策がなされていないことが多いです。

東建コーポレーションではこういった音にたいする対策も行っています。

ソフトクローズ機能

簡単に言えば「開閉できるドアやクローゼット・収納棚がゆっくりと閉まるような機能」のことです。

横に開くタイプのドアやクローゼットは閉めるときの音が非常に大きく、騒音の原因となります。

東建コーポレーションではソフトクローズ機能を採用することで無意識にやってしまいがちな開閉音を最小限に抑えています。

防音排水管ナイン

排水管を塩ビ管やフィルムで覆うことにより48dB→33dBまで騒音を軽減しています。

RC造のような比較的遮音性の高い建物では気になりませんが、木造のような騒音が聞こえやすい構造ほど排水の音は聞こえやすいです。

排水音をゼロにするのは難しいですが、東建の物件なら日常生活で気にならない程度には抑えられています。

東建コーポレーションで防音性の高い物件を選ぶコツ

東建コーポレーションは防音システムの性能は高いものの、構造的にも音が気になりやすいため住んでから「うるさい」と後悔する可能性もあります。

防音性を重視するなら最低限押さえておきたいポイントについてまとめました。

新築や築浅物件を選ぶ

高遮音床「TKS-55(東建高遮音床-55システム)」や、それに伴う防音システムの採用は近年行われたものです。

TKS-55は2013年、TKS-50は2017年2月以降でオプションとして登場しています。

つまり、2022年段階で最低でも築9年未満の物件にしか採用されていないということです。

築年数の古い物件にはまず採用されていない工法なので注意が必要です。

新築や築浅物件であればTKS-55や千鳥配置の界壁を採用している物件が多くなるので、防音性も通常より高くておすすめ。

すべての物件に使用されているわけではないので問い合わせの段階で確認してみましょう。

木造ではなくRC造を選ぶ

東建コーポレーションは木造が最も有名ですが、鉄骨造やRC造の物件も建設しています。

より防音性の高い物件に住みたいのであればRC造を選ぶべきです。

また、RC造にも様々な種類があり、界壁に必ずしもコンクリートが使われているとは限りません。

■乾式壁

RC造と言っても全てをコンクリートにしなければならないという定義はないので主要部分(外壁)だけコンクリートで後は最低限のコストで建設されている物件も普通にあります。

石膏ボード壁

壁部分は木造アパートと同じように石膏ボードだけって物件もありますが、木造アパートのように壁が薄いわけではありません。

RC造の物件では建築基準法により「120㎜以上かつ壁板の内法高さの1/30以上」と定められており、基準値未満の壁厚は認められていません。

部屋と部屋の仕切りは石膏ボードになっているため、叩いてみると壁全体に音が響くような伝わり方をします。

■GL工法

GL工法

GL工法はGLボンドと呼ばれる接着剤を用いた工法で、コンクリートが使用されているため基本遮音性は高いものの、太鼓現象と呼ばれる振動が周りに伝わっていく現象が起こってしまうのが難点。

コンクリートだけなら叩いてもその1点のみにしか振動が伝わりませんが石膏ボードをかませることで振動が広く伝わってしまうということ。

■コンクリート壁

コンクリート打ちっぱなし

コンクリート壁、コンクリート打ちっぱなし物件の場合は石膏ボードを使わず表面をざらざらを均一に慣らす工程が入ります。

コンクリートの表面はもともとざらざらしているのでキレイに仕上げるにはコストも高いので石膏ボードを噛ませるGL工法が主流ですが、実際は打ちっぱなし物件のほうが防音性は高くなります。

叩いても太鼓現象が起こらないので壁ドンをしたところで隣人に音が響くこともありません。

確実にコンクリートが使われている物件を選ぶなら内見時に叩いてみてその素材感を確かめてみてください。

角部屋を選ぶ

隣人がうるさくするかどうかは実際に住んでみないとわかりませんが、角部屋であれば騒音リスクを2分の1に軽減することができます。

中部屋だと両隣りの生活音が聞こえてしまったり、逆に自分が少しでもうるさくしていると苦情が入る可能性が高いですが、角部屋であれば隣人1人のリスクだけで済みます。

また、角部屋は隣人が引っ越し等で空き室になったときに生活音を気にせず快適に過ごすことができる点。

上からの音に関しては我慢するしかありませんが、リスクを少しでも減らしたいなら角部屋は絶対に譲れない条件です。

シャーメゾンや大東建託との防音性比較

積水ハウスのシャーメゾンや大東建託など他の大手ハウスメーカーと東建コーポレーションの防音性を比較しています。

シャーメゾンは高品質住宅をコンセプトにしていてメインとなるのは軽量鉄骨造・重量鉄骨造です。

大東建託と東建コーポレーションは木造に防音システムを施しているという違いがあります。

 シャーメゾン大東建託東建コーポレーション
防音システム・シャイド50
・シャイド55(標準仕様)
サイレントハイブリットスラブ50・TKS-50
・TKS-55(標準仕様)
採用年数2011年以降2011年11月以降2013年2月以降
重量床衝撃音・LH-55(シャイド55)
・LH-50(シャイド50)
LH-55・LH-55
・LH-50
軽量床衝撃音・LL-55(シャイド55)
・LL-45(シャイド50)
LL-40
界壁遮音等級D-50相当(千鳥配置)D-50D-45(推定値)

シャーメゾンと東建コーポレーションの重量衝撃音に関しては同程度優れていて、大東建託は一歩及ばずとなっています。

ただし、軽量衝撃に対しては大東建託が最も力を入れており、遮音性が高くなっています。

界壁に関しては公表していないものの、工法を見る限り東建コーポレーションが最も低いと推測されます。

「足音」「話し声」などの総合的な力はシャーメゾンが3社の中ではトップ。これは鉄骨造という構造的な違いを見ても明らかです。

大東建託と比較すると東建コーポレーションのほうが足音は緩和してくれますが、隣人の話し声は聞こえやすいという難点があります。

もちろん家賃の違いやサービス面の違いもあるので、東建コーポレーションが劣っているわけではありませんが、防音性重視であれば他のハウスメーカーも視野に入れて考えるのがおすすめです。

防音性の高い物件を探すならイエプラがおすすめ

東建コーポレーションは防音性重視で探すのであれば必ず防音システムが採用されている物件を選ぶ必要があります。

複数の大手ハウスメーカーの中でコスパの良い物件を探したいのであれば1つ1つ探す手間を省けるイエプラがおすすめです。

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口コミ評価(google)★★★★☆(4.5)
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おとり物件0件
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まとめ

MEMO
  • 東建コーポレーションは騒音に関する悪い評判が多い
  • 防音システムの性能は高いが木造にしか採用されていない
  • 防音システムが採用されているのは木造2×4工法のみ
  • 住んで隣人の騒音や足音が気になる可能性は高い

東建コーポレーションが提供する防音システムは遮音性能もシャーメゾンに引けを取らない高さがありますが、結局は木造住宅。

防音性は床や壁、外壁や使われる素材の総合的なもので変わってくるため、東建コーポレーションの防音性はそこまで高くはありません。

また、古い木造アパートや鉄骨造に関しては防音システムそのものが採用されていないので音も聞こえやすくなってしまっています。

ある程度家賃を抑えることができるため、家賃の安さ優先ならおすすめです。

防音性の高さを重視したいのであればシャーメゾンやD-roomのような高品質物件のほうが後悔せずに済みます。