一人暮らしをすると実家では得られないメリットも多い反面、家賃という大きな出費や生活費がかなりかかるので人によっては「もったいない」と感じることも多いと思います。
「無駄に家賃を払うぐらいならしないほうがいいのではないか」という気持ちになるのもごもっともだと思うので、今回は一人暮らしするべきなのか得られるメリットやデメリットについて一人暮らし歴10年の僕がまとめてみました!
目次
一人暮らしするのはもったいないの?
出費だけで一人暮らしすることがもったいないかどうか判断するのは早計ですが、実家暮らしとどの程度違うのかをまず知る必要があります。
「家計調査 家計収支編 (単身)勤労者世帯|e-Stat」や「ホームズに掲載されている東京23区の家賃相場」でのアパートの平均家賃を参考に一人暮らしと実家暮らしの出費の違いをまとめてみました。
一人暮らし | 実家暮らし | |
---|---|---|
家賃 | 75,000円 | 0円 |
電気代 | 4,000円 | 0円 |
ガス代 | 4,000円 | 0円 |
水道代 | 2,000円 | 0円 |
ネット代 | 4,000円 | 0円 |
食費 | 40,000円 | 10,000円 |
雑費 | 10,000円 | 0円 |
交際費 | 20,000円 | 20,000円 |
交通費 | 10,000円 | 20,000円 |
スマホ代 | 6,000円 | 6,000円 |
合計 | 175,000円 | 56,000円 |
一人暮らしの場合は生活費と家賃を合わせた平均額が17.5万円前後です。
都内じゃなければもっと家賃を抑えることはできますが、生活費だけでも約10万円ほどかかってしまうので合計額は最低でも15万円以上はかかります。
一方、実家暮らしの場合は負担の大きい家賃+光熱費が0円になり、交通費は多少かかってしまうものの食費もほとんどかかりません。
金銭面で比較すると10.9万円ほど一人暮らしのほうが出費が高くなります。
確かに10万円以上違いが出ると考えると一人暮らしをすること自体もったいないというのも頷けます。
もちろん一人暮らしすることで得られるメリットも多いのでそれを踏まえて判断しましょう。
一人暮らし経験がある人の意見
一人暮らしはいいぞ。朝が起きれるならサイコー。朝1人で起きられないやつは一人暮らししないほうがいいかもしれん。だがいつ風呂に入っても文句言われないの最高。画材置く場所気にしなくていいの最高。キッチンの引き出し工具入れにしても誰も文句言わないの最高。
— いのつき屋暴無庵 (@rojiurainotuki) March 8, 2019
新卒の人は可能であれば入社後1、2年は実家暮らししたほうがいいです。
・貯金が増える
・辞めても生活できるこの2つが心の余裕になります。
一人暮らししたいのであれば、仕事にもなれて給料が上がったタイミングで始めるのがベストです。
— 社畜シンド (@officeworker0) August 22, 2021
一人暮らしで良かったことは、
自分の部屋がある
いつでも抜ける(堂々と)
裸で生活できるこれくらいしかない😓
— ひろ。 (@hiro_qma) July 20, 2020
地方だからか婚活パーティー行くと男に一人暮らしか絶対に聞かれるし実家ですって言うと急に素っ気なくなる奴多くてイライラしたわ。その後に学生の頃は1人暮らしでしたよって言ったら「じゃあ家事は大抵できるんですね!」って言われる率も高くて実家暮らしかの質問はちょっとトラウマ
— もたりこ (@kxz99ttyu) December 9, 2021
一人暮らしと金遣いの荒さで貯金できんから実家暮らしの良さが懐かしく感じるけど、やっぱり世界が広がるし後悔は全くしてない。
— ∀⅄∀ 🔦·̩͙ ☪︎ ꙳✧̣̥̇ ᙏ̤̫ 12/26dbd (@Alice0o_asleep) December 13, 2021
なんだかんだで一人暮らしをしたことに対して後悔している人は少ないように感じます。
もちろん家賃が高すぎたり条件の悪い物件に住んでしまうと部屋自体に後悔することに繋がるの注意が必要です。
選ばないほうがいい賃貸物件の条件とは?後悔しない物件の選び方
一人暮らしで得られるメリット
生活必需スキルが身につく
実家にいた時は料理はほとんど親がやってくれていたので正直お米すらまともに炊いたことがありませんでした。
玉ねぎの切り方すらわからず、一人暮らしして最初にスーパーで玉ねぎを買ったはいいものの処理方法がわからず放置するぐらいのレベルでした。
ただ一人暮らしを1年ほどした結果自然と自炊することになったので簡単な料理は全てできるようになり、自分の食べたいものを作れるようになりました。
実家にいるとどうしても親に頼ってしまって自分で料理する機会がほとんどないので、一人暮らしをさせることで最低限の生活スキルは身につきます。
もちろん僕の場合は「料理できるようになりたい」という目標があったので自炊を頑張っていましたが、自炊をせずに外食とか総菜を購入して生活している人もいるので性格による部分も大きいと思います。
トラブル対処能力が身につく
実家にいる時は困ったらとにかく親に助けてもらったり、面倒事は何かと人に頼ることが多くなるので人として成長することはあまりありません。
僕の場合は、一人暮らしするまでは書類や郵便物等に関しては全く知識がありませんでした。どうやって手続きするのか理解しておらず、しかも郵便物をまともに出したこともありませんでした。
一人暮らしするとこういった細かくて難しい部分も避けては通れないので自分なりに調べたり人に聞いたりして覚えることができます。
また、NHKの受信料とか謎の宗教勧誘の断り方なんかも一人暮らしじゃないと関わることすらないので良い経験になりました。
自分の出費を細かく把握できるようになる
生活していると食費にどのぐらいお金を使っていて、どのぐらい趣味にお金を使っているのかなんてことは実家暮らしでは気にしません。
食費は親が買ってくるものを食べればいいだけですし、バイトしていたり社会人ならある程度のお金はあるので切り詰めて生活する、なんてことはまずしませんからね。
一人暮らしだと家賃はもちろん光熱費、食費、その他の娯楽費などなどかかる費用も大きいので自分が持っているお金から全て賄わなければならないので自然と計算するようになります。
どのぐらいあれば一人で生活できるのか身をもって知ることができるのは間違いなく経験となります。
恋人が作りやすくなる
一人暮らしをしたからといって恋人ができやすくなるわけではありませんが、実家暮らしよりは恋人を作れる可能性があがります。
これは僕が婚活パーティーや街コン等に参加していたからこそ身をもって体験したことですが、特に相手が女性の場合だと一人暮らしなのか実家暮らしなのかも重要な判断材料になっています。
「実家暮らしだからやめよう」と思われたらそれだけで恋人が作れるチャンスを減らしてしまっているわけです。
実際に何も思わない人もいますし、親のすねをかじっているわけでなくても異性からどう思われるかは人それぞれ。
逆に一人暮らしをしていればそれ自体に嫌悪感を示す人はまずいないので相対的に恋人ができる可能性が増えるということです。
それと一人暮らしをしていると「家に呼ぶ」という選択ができるようになるのでこれも恋人が作りやすくなる要因だと思います。
行動しなければ実家暮らしでも一人暮らしでも変わりませんが、恋人を作ろうと思ったときに優位なのは一人暮らしです。
デート費用が浮く
恋人ができたときにもメリットが1つ。
実家暮らしだと毎回外でデートすることなるため、1日あたり1万円以上使うこともざらにあります。外食をしたいりデートスポットに行ったり、ホテルを使えばかなりの出費となってしまいます。
一方一人暮らしだと家デートができるので自宅でゆっくり過ごしながらも出費をかなり抑えることができます。
学食しなくても自宅で料理を作ればいいし、自宅がホテル代わりとなるので余計な出費は一切かかりません。
地味ですがかなり大きなメリットです。
通勤・通学時間が短くなる
通勤や通学の時間は正直言って無駄ですが、一人暮らしをすれば最寄り駅を選択することができます。
その分趣味に時間を費やしたり、朝はギリギリまで寝ていられるので寝不足になることも少なくなります。
職場まで遠いとその分早起きしたり、帰宅するのも時間がかかるのでブラック企業なんかだと寝不足、ストレスで身体が持たなくなってしまいます。
一人暮らしは時間をお金で買うようなものです。
自分好みの部屋に作り替えることができる
実家にいたときは自室があってもあまり人を呼ぶことができないのであまり部屋をおしゃれにしたところで意味はありません。
家具も今まで使っていたものを使用し続ける必要がありますし、畳であれば畳のままとなるので模様替えのバリエーションもかなり少ないです。
一人暮らしの場合は部屋選びから始まるので部屋をおしゃれにしようと思ったらデザイナーズ物件を選んだり、家具も一からそろえることができるのでまさに自由自在です。
自分のお城を作るような感覚でインテリアを組むことができるのは一人暮らしならではの魅力。
親の干渉を受けずに済む
20歳を超えれば親に何か言われる機会も減りますが、実家にいれば夕食の時間だったり、お風呂に入る時間等はあらかじめ固定されていますし、頼み事をされればそれに答える必要があります。
ちょうど友達とオンラインゲームをしていたり、予定があったりするとこういう縛りがある生活だと大変になってしまいます。
一人暮らしは親に干渉を受けることが一切なくなるのでご飯を食べる時間も寝る時間もすべて自由です。
一人暮らしすることによるデメリット
家賃や生活費がかなりかかる
冒頭でも紹介したように一人暮らしをする最大のデメリットは家賃やそれに付随する光熱費等の生活費です。
1回の支払いだけならまだしもそれが毎月の固定費用としてかかってしまうので実家暮らしに比べるとかなり貯金できる額は少なくなってしまいます。
家賃や生活費を払わなければその分のお金を貯金に回したり、趣味にお金を費やしたり、投資に回すこともできますが一人暮らしだとお金持ちでもない限りそれはできません。
毎月家賃のことを考えて節約する羽目になることもありますし、精神的に不安になることもあります。
そのぐらい家賃の出費はきついです。
防犯面の心配が増える
自分一人で生活していると自分の行動1つですべてが決まってしまいます。
例えば鍵を閉め忘れて外出すれば自分が家に帰るまではそのままになってしまいますし、何か被害に遭っても親を頼ることはできません。
男ならともかく女性の場合は特にストーカー被害や下着泥棒なんかの被害に遭うケースも多いのでいつも注意をする必要が実家にいたとき以上に増えます。
炊事・洗濯・掃除をすべて自分でやらなければならない
今まで親にやってもらっていたものをすべて自分でやらなくてはならないため、洗濯や掃除はもちろん料理も覚える必要があります。
すべて外食で賄うこともできなくはないですがかなりの出費になってしまうので現実的ではありません。
ある意味でスキルを身に着けることができるものの、その時間を毎日奪われてしまうというのはデメリットです。
自分がやらなければ洗濯物はたまっていくだけ、部屋は汚れていくだけ、お腹が空くだけなのでやらざるを得ないのが一人暮らし。
そこまで負担の重い作業ではないので生活していれば慣れますが、いままでしていなかったことをするのは結構大変です。
一人暮らししないほうがいい人とすべき人の特徴
状況に応じて一人暮らしをしたほうがいい場合とまだしなくてもいい、しないほうがいい場合があります。
一人暮らししないほうがいい人の特徴
- 貯金をしたい人
- 実家暮らしに不満を抱えていない人
- 20代
- 手取り収入が少ない人
- そこまで恋人探しをしていない人
- 友人が少ない人
一人暮らしをする一番のデメリットは金銭的な問題となるので収入が少ない人が無理に一人暮らしを始めようと思えば間違いなく後悔します。
CHINTAIが4,400名を対象に行った「一人暮らしをしたことがあるか」という調査によると20代の場合は全体の約55%はしたことがないと回答しています。
つまり、20代であればまだ世間的に実家暮らしでもそこまで変な目で見られるケースが少ないので世間に合わせようとして一人暮らしする必要もありません。
また、現在実家暮らしでそこまで不満を抱えていない人が何となく一人暮らしを始めようと思ってもたいしたメリットを感じることはできないのでしないほうがいいです。
一人暮らしすべき人の特徴
- ある程度収入に余裕のある人
- 30代以降
- 恋人をどうしても作りたい人
- ある程度自立したい人
- 実家暮らしに大きな不満がある人
金銭的に余裕があるなら一人暮らしをしても家賃や生活費で生活自体がきつくなることは少ないので一人暮らしを始めたほうが良いです。
また、30代の場合は男性だと全体の60.7%、女性は53.2%が一人暮らし経験ありと回答しているため過半数を超えています。
30代あたりから世間的に一人暮らしをしていないと変な目で見られるケースが増えてくるので実家暮らしをしているデメリットも増えるということです。
まとめ
- 一人暮らしの平均家賃+生活費は17.5万円前後
- 一人暮らしは実家暮らしより平均10万円以上出費が多い
- 一人暮らし自体は無駄ではない
- ただ一人暮らしするだけならもったいない
- 恋人を作りたいなら一人暮らしするべき
一人暮らし自体は無駄ではないですし、一人暮らしでしか得られないスキルやメリットも多いのでしないほうがいいとは言い切れません。
ただ「稼ぎはあまりないけどとりあえず一人暮らし」とか「なんとなく年齢的に一人暮らししようかな」程度の感が方だと間違いなく後悔します。
毎月10万円を捨ててでも一人暮らしがしたいと思ったらすべきです。
個人的な意見としては一人暮らしをして得られたメリットが大きいので実家を出てよかったと感じています。
年収300万円なら入居審査は8.3万円が基準!適正家賃はどのぐらい?
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初期費用を抑えられる不動産サイト3選
一人暮らしするためには家賃や光熱費がもちろんかかりますが、部屋を借りる初期費用というのもかなり出費が大きいです。
平均は家賃の4か月~5か月分となっているので、この費用をいかに安く抑えるのかも重要となってきます。
初期費用の中で抑えやすいのは仲介手数料です。
仲介手数料は基本的に家賃1ヶ月分かかりますが、仲介業者を選べば無料や半額で済ますことも可能。
同じ物件でも初期費用が変わるので不動産選びは重要。
他にも初期費用や家賃が全体的に安い不動産をまとめてみました。
ビレッジハウス
ビレッジハウスは政府が昔管理していた雇用促進住宅を一括で借り上げ内装をリフォーム・リノベーションした物件を提供しています。
通常の賃貸物件とは違い築年数が古くて安い住宅を買って賃貸物件として提供しているため広い割に安いという特徴があります。
敷金や礼金、仲介手数料はもちろん更新料でさえも無料です。
最大3万円のキャッシュバックも行っているので初期費用がわずか数千円で済んだという人も中にはいるぐらい安いです。
UR賃貸住宅
UR賃貸住宅とは、都市再生機構(UR都市機構)という独立行政法人が管理している公的な賃貸住宅のこと。
通常賃貸物件は民間企業が仲介したり管理していますが、URの場合は行政が管理しているので仲介手数料はもちろん敷金・礼金もかかりません。
物件はビレッジハウスと似ていて団地のような物件が非常に多いので一人暮らしというよりも同棲やルームシェア向きの物件が多いですね。
UR賃貸の良いところは年収が低くても家賃の前払い制度を使うことによって部屋を借りることができることです。
一時的に収入が下がっているだけで貯金のあるフリーランスや自営業、転職中の求職者でも審査を通すことができます。
UR賃貸住宅の評判はやばい?住んでいた100人の体験談を徹底調査
イエプラ
イエプラは自宅にいながら店舗に行った時のように部屋を探してもらえるサービスです。
スーモやホームズと同じ取り扱い物件数を持ち、最新の物件情報を提供してもらえるのが最大の魅力です。
UR賃貸やビレッジハウスのように初期費用や家賃そのものが安いというわけではありませんが、通常の不動産のような消毒施工費などの無駄なオプション費用が一切かからないので初期費用が高くなることはありません。
チャットで専門スタッフとやり取り可能なのでカテゴリー分けできない細かい条件(初期費用10万円以下など)を伝えることもできます。
エイブルやアパマンショップ等の物件もイエプラを通して紹介してもらうことで初期費用を少し安くすることができます。