部屋探しをしているとごく稀に「サンルーム付き」と書かれた物件を目にすることがあります。
読んで字のごとくなので「日当たりがいいんだろうなぁ」ぐらいな認識の方が多いと思いますが、実際サンルーム付きアパートにはどんなメリットやデメリットがあるのかまとめてみましたので部屋選びの参考にしてみてください。
サンルーム付き物件ってどんな部屋?
サンルームというのは「日光を多く取り入れるための部屋」のことで、一軒家では窓だけではなく天井部分からも日の光が入るような構造になっていることが多いですが、アパートの場合は大きな窓、複数の窓があるだけで天井からは日の光を取り入れられないことが多いです。
サンルーム付きアパートの特徴はリビングの延長になっていることが多く、サンルームは2畳ほどの部屋でリビングとの間に仕切りがされています。
サンルームには洗濯物が干せるように備え付けの物干し竿が設置されています。
イメージとしては普通のアパートの窓側に2畳ほどの空間を持たせて仕切りをされているようなもの。
サンルームにカーテンは必要?
サンルームは日の光を取り込み、洗濯物を乾かすのが目的となっているので必要ないという意見もありますが、それ以外の用途としても利用する場合はカーテンの設置がおすすめです。
最近サンルームにダイニングテーブル移動して、昼間はそこで仕事したりしてるんだけど
全面ガラス張りだから、日焼けする😂サンルームにもレースカーテン必要だな— Sarmin van Buuren (@sarminvanbuuren) January 29, 2021
例えば仕事部屋として兼用する場合は日差しが仕事の邪魔になるので遮光カーテンを設置して光を通さないようにすると使い分けができます。
洗濯物を干す以外で使うことが一切ないようならカーテンを設置したところで閉めることがないですし、リビングとサンルームの間にカーテンが取り付けられるようになっているのでわざわざサンルーム側に設置する必要はありません。
こちらの住宅事情…
ベランダはほぼサンルーム
よってカーテンの必要がない
70平米のマンションでも浴室とトイレが二つ
個室が少ないかわりにリビングがバカでかい— sylph (@sylph_jp) October 26, 2014
また、上部にも窓が設置してある場合はカーテンで光を遮るのが難しいのでいっそのことカーテンを設置しないほうがいいかもしれません。
設置するかどうかは構造によっても異なりますし、用途によって変わるので自分がカスタマイズすべき部分です。
サンルーム付き物件のメリット
まずはサンルーム付き物件に住むメリットから紹介していきます。
外の影響を受けずに洗濯物を干すことができる
外に洗濯物を干すと乾くのも早いですが、花粉の時期は洗濯物に花粉が付いたり、風で飛ばされたり、急に雨が降った時に対処することができません。
しかし、サンルーム付き物件ならこういった外の影響を一切受けずに日の光を当てて洗濯物を干すことができます。
アパートで小さいですがサンルームがあります
夏場は2時間位で洗濯物が乾くし、冬場は除湿機をかければしっかり乾きます
戸を閉めてしまえば洗濯物干してるのが見えないし、急な雨でも安心だし、部屋のにおいもつかないのですごく便利です参照元:ガールズちゃんねる
窓を開けて置けば風通しも良くなるので、洗濯物の乾く時間は外で干すのとあまり変わりません。
部屋干しスペースを確保できる
通常、晴れの日はベランダに干すにしても梅雨で雨の日が続き、どうしても部屋干しをしなければならなくなったときに干すスペースがなくて困った経験をされた方は多いと思います。
サンルームがあれば部屋内に物干し竿が設置できるので雨の日に洗濯しても干す場所には困りません。
サンルームってすごい便利だったんだなって今すごく身に染みて感じる(干すスペースで部屋が埋まる)(部屋干し臭)
— *うめしば* (@umeeeeeemsk) September 30, 2020
雨の日は日の光が入ってこないためサンルームであっても乾くスピードは遅いようですが除湿器を設置しておいたり、扇風機を回せば嫌な臭いになる前に乾かすことも可能です。
洗濯物が溜まってしまって、雨だけど干したいって時に普通の物件では干す場所に困ってカーテンレールとかいろんなところに引っかけて干す羽目になり、途中で洗濯物が落っこちたり、人を呼べるような状況じゃないのでサンルームはこういう時も便利です。
外から見られない
ベランダに洗濯物を干す場合、通行人から見られる可能性があるので女性の方は完全に部屋干しオンリーにしていることも多いと思います。
サンルームがあれば外に干すわけではないので通行人の目を気にしなくて良いというのも一つのメリット。
正確には広い窓のせいで見ようと思えば見えてしまいますが、外に干している状態と部屋干しでは感覚的にだいぶ違いますし、部屋の中までわざわざ見ようとは思いませんからね。
個人的には普通のアパートだと洗濯物を干している最中に隣人や目の前のアパートの人と目が合ったりとかも気まずいです。
100%日当たりが良い物件
日当たりが良い物件を条件にしている方は多いと思いますが、実際にその物件の日当たりが良いかどうかは向きだったり、内見してみないとわかりません。
しかし、サンルーム付き物件は日の光を取り入れられることを謳っているだけにまず間違いなく日当たりの良い物件ということが確定します。
日当たりが良いだろうと思って微妙な物件をつかまされるリスクがないのは結構大きい。
洗濯物に虫がつくことがない
夏場や秋ごろになるとベランダに干している洗濯物にカメムシやてんとう虫、よくわからない虫がついてしまって虫嫌いだと悲鳴をあげるような経験をすることがあります。
2階以上ならまだマシですが、1階に住んでいる場合は風に乗って洗濯物に虫がつくようなことはよくあります。
サンルーム付きの場合は外気の影響を受けないおかげで、こういった事故に遭うことがありません。
夏になると虫大量発生するからサンルームマジ欲しい蛾とカメムシにやられる
— 隊長❖今日は私の日🦅 (@van_taicho) February 13, 2022
洗濯物を取り込もうとしたら虫がついているって結構ホラー現象なので、虫嫌いには特にメリットとなります。
とっても便利です。
すぐ乾くし天気を気にせず干せるし、何よりすぐ畳まなくて済むので干しっぱなし→そこから服とって着る、みたいな横着しちゃいます…
虫は入った事無いですね。
たまに窓開ける時は網戸にしてるので。参照元:ガールズちゃんねる
断熱効果がある
サンルーム付きアパートは言うなれば2重サッシのようなもの。
窓とリビングの間にサンルームがあり、リビングとサンルームの間に仕切りがあるので外気の熱を緩和してくれます。
これにより冬場はエアコンの暖かい空気が漏れにくく、夏場は冷えた空気が暖まりにくくなります。
防音性が高い(外からの音に対して)
これも二重サッシと同じような効果があるおかげで外からの音に関してはかなり防音性が高くなります。
サンルームに音が届いても、そこからさらにガラスがあるのでリビングまでは音が届きにくくなるというわけです。
もちろん隣人や上の階の人の足音なんかには全く意味がないので物件としての防音性が高いわけではないので注意が必要です。
大通りとか踏切近くの物件がサンルーム付きだったら多少音がマシになります。
仕事場や寝室としても運用できる
サンルームという名前だからといって洗濯物を干す場所としてだけ運用する必要はありません。
ちょっとしたサンルームが趣味部屋になっててフィギュアとかぬいとかポストカード吊るしたりしてるんだけど、もっと部屋綺麗にして緑とか増やしたらいいかんじのくつろぎサンルームになると思うんだよね。冷房ないと死ぬほど暑いけど
— シアン( ∩’-‘📸⊂ ) (@cyaan_) August 3, 2020
広さにもよりますがサンルーム付というのは1つ部屋が増えたのと同じこと。つまり寝室としてベッドを置いてみたり、仕事場としてデスクを置いてみるのも良いかもしれません。
他にもゲーム部屋、書斎等の趣味部屋として模様替えをすることができるので下手に1LDKとか借りるよりも安いのも魅力。
もちろん全面ガラス張りとかだとかなり使い勝手が悪くなってしまうので物件次第ですが、せっかくサンルーム付に住むのであれば他の用途も考えた方がいいでしょうね。
こういう選択肢があること自体がメリットです。
サンルーム付き物件のデメリット
設備として付加価値の高いサンルームですが、賃貸として借りる場合にはデメリットも多々あります。
家賃が若干高い
サンルームを作るのにはそれほどコストはかかりませんが、仕切り等の設置により普通のアパートよりも若干家賃が高くなる傾向があります。
1,000~2,000円レベルの影響ですのでそれほど高いようには感じませんがとにかく家賃を安くという人にとっては嫌かもしれません。
それと物件自体が少ないのでサンルーム付を探すのはかなり苦労します。
ベランダがない
サンルームの目的は日の光を取り入れ、洗濯物を部屋にいながら乾かすことですから、バルコニーやベランダが付いていないことが多いです。
正直、サンルームがあるのでそれほどデメリットには感じませんが、外に干すことは一切できないで注意。
ベランダで物思いに老けながらタバコを吸うとか、気分転換にベランダで外の空気を吸うってこともできません。
夏場は暑く冬場は寒い
構造的に日の光を多く取り入れるためのサンルームは夏場めちゃくちゃ暑くなります。これは窓が通常よりも多いため。
夏場は暑すぎてとても居れたもんじゃないですが、洗濯物はしっかり乾きます。
参照元:ガールズちゃんねる
窓を閉めていれば蒸し風呂状態になるので、汗かきダイエットするならいいかもしれませんが、普通に考えればデメリットです。
サンルーム、夏は暑いし冬は寒い。
今時期はめっちゃ寒いので缶ジュースを置いておくことで冷蔵庫にいかなくても冷え冷えのが飲めるシステム— も‐ち (@CVKOCMOMOMO) December 17, 2020
冬場は外の空気に窓が常に触れた状態になるため逆にかなり寒くなってしまいます。
ただサンルームとしてだけ利用するのであれば外気の影響がリビングまで伝わりにくいのでそれほど不便は感じないかも。
リビング部分が狭くなる
無理やりサンルームを設置することによって、リビング部分は狭くなってしまいます。
サンルームは洗濯物を干す以外には基本用がありませんし、仕切りがあることで家具を設置するのも難しいのでデッドスペースは多くなってしまいます。
8畳の部屋と6畳+サンルーム付きどちらの方が良いかは人によって異なりますが、部屋を広く取りたい人はデメリットです。
カーテンが余分に必要になる
通常の物件とは違いサンルーム付き物件は窓の外に部屋があるような構造になっているため、基本的には2つのカーテンが必要になります。
サンルーム側だけにカーテンをしてしまうと外気の影響でリビングまで暑くなってしまったり寒くなるので取り付け可能な場合は2つ必要。
引っ越した際に余計なコストがかかってしまい、次に引っ越す時にカーテンを1つ余らせてしまうのはデメリット。
意外と湿度が高くカビやすい
サンルームは窓が広く、日の光を取り込むことに特化した部屋なのでカビとは無縁のようにも思われますが、意外にも湿度が高くなりやすくカビが生えやすいようです。
年2回カビ取りします
サンルーム見た目より……
カビるんです(/ω\)めんどくさい— がえ多肉垢🐻七福神チャレンジ中 (@gaetaniku) April 29, 2021
日当たりが良すぎるあまり、外気温とサンルーム内で温度差が出来てしまったり、洗濯物を干すことにより蒸発した水分によって湿度が高くなることが原因と言われています。
いくら日当たりが良くても閉め切った状態を続けているとカビが生えてしまうので定期的な換気等は必要になるようです。
サンルームの活用法
サンルームは基本的に洗濯物を乾かす専用部屋ですが、使い方を間違えていてカビてしまったり、他の用途として使えないことに対してもったいないという意見もあります。
サンルームをうまく活用するための方法についてまとめてみます。
物干しスペースとして利用する場合
日を多く取り入れることを目的としている部屋なので基本的には洗濯物を乾かすことが目的ですが、使い方を間違えると洗濯物が乾きにくかったり、結露が発生することがあります。
洗濯物を干す時は網戸状態でいいので窓を空けると風通しが良くなるので乾きやすくて結露も発生せずに済みます。
サンルームには除湿器を常備しておき、雨の日は除湿器を稼働させておけば窓を閉めてもカビが発生しにくく、部屋干しの匂いにならずに済むのでおすすめです。
寝室として利用する
朝方タイプの場合はあえてサンルームを寝室として利用する人もいます。
サンルーム?日当たり良いのにデッドスペースなので寝室にしました🙏✨この狭い感じが寝台列車みたいで最高!!!#ぼすんち pic.twitter.com/xOO82PiSR9
— ぼす🍍ポジティブレイヤー✨ (@necoconecooo) January 15, 2022
サンルームは日の光を一番に取り込んでしまうため、朝早くに目が覚めてしまいますが朝方タイプであればこういった使い方もありなのかもしれません。
問題点は窓の近くなので夏場暑く、冬場寒いことですが、どちらも室内のエアコンをつけていればある程度は緩和されます。
断熱シートを窓に取り付けることである程度寒さ、暑さをしのぐことができるので寝室として幅があるなら使ってみるのもありかと思います。
園芸用として使う
意外にもサンルームを園芸用として植物を育てる目的として使っている人も見受けられました。
サンルームで園芸してるからほとんど自分とこも温室みたいなものだけどね。今日はチューリップの球根を植えました🌷
— ろく (@infantjoy_pp) October 16, 2016
確かにサンルームなら日の光を受けることができますし、台風や雨の影響も受けずに済むので育てやすい環境なのかもしれません。
虫が発生したりする可能性もあるので気を付けなければならないですが、植物が好きならこの使い方も面白いのかも。
日焼けルームとして使う
洗濯物を干す場所としてだけ使うのがもったいない場合は日焼けルームとして使うのもあり。
サンルームで日焼けするつもりが
まさかの曇空😢
またの機会にするか・・・
明日があるさぁ(笑)
午後も楽しく過ごしましょう pic.twitter.com/efKu6R7q1m— 💣予想不可能なカリスマ💣 (@4649losingo0221) October 2, 2021
曇りだとできませんが夏場なら室内にいながら簡単に肌を焼くことができます。
サンルームにもさまざまなタイプがありますが、上部も窓になっているタイプだとより効率的に肌を焼くことができそうです。
物置きとして使う
あまり収納スペースがない物件なら物置き場所として使用するのも優秀です。
サンルームあるある
冬は冷蔵庫(物置)になる pic.twitter.com/fsfEmQqfh7
— みるきー (@milky_mikiberry) January 4, 2022
例えるならロフト付き物件のロフトが物置きになる状態と似ているかもしれません。サンルームはあまり普段使いするのに向いていないので季節外れの服や家具・家電等を一時的に保管する場所としてちょうどいいのかも。
ただし、一応物干しスペースではあるのであまり多くの物を置いてしまうとサンルーム本来の使い方が出来なくなるので注意。
まとめ
- サンルームはあったら魅力的だが相応のデメリットも存在する
- 虫嫌いや女性ならサンルームはあったほうが良い
- サンルーム以外の用途としても使うことができる
- サンルームは意外とカビやすいので対策は必要
メリット・デメリットを総合的に見てもやっぱりサンルーム付き物件はかなり魅力的なことがわかりました。
男はあまり気にしませんが、女性は洗濯物を外に干すことに抵抗があるので部屋干しをしがちです。サンルームがあれば外に干さずに洗濯物も乾きやすいので使い勝手が良い。
一人暮らしのサンルーム付き物件を探すのは大変ですが、見つかればかなりおすすめの条件だと思います。
サンルーム付き物件の探し方
「サンルーム付き物件いいなぁ」と思っても、物件数自体が非常に少ないので探すことは困難です。あったとしても他の条件が微妙(家賃とか駅から遠いとか)だったりするので、あればいいな程度に考えていた方が良いでしょう。
たまたま見つけた物件がサンルーム付きだったらデメリットよりもメリットの方が大きいのでその物件に決めてしまうのもありですね。
もし、どうしてもサンルーム付き物件に住みたいのであれば直接店舗で探してもらうかイエプラのサービスを使うのが効率的です。
イエプラはチャットでやり取りして条件を伝えて専門スタッフが後は勝手に部屋を探してくれるサイトですが、チャットを介して細かい条件が伝えられるのでまさにうってつけです。
サンルーム付き物件は自分でネットで探すとカテゴリーそのものがないことが多く、無駄に時間がかかります。
もしくは不動産に行って直接探してもらうのも一つの手ですが、不動産で探してもらうと物件数自体が少ないので注意が必要です。基本自社物件を紹介したがり、利益ばかり考えているので個人的にはおすすめしません。
サンルーム付きの築2年のアパート情報を見ていた。
現地視察すると、なぜかサンルームが北側設置。おい普通は南だろ?訳が分からないよ