道路沿いの家は止めた方が良い?大通りのマンションに4年住んでみた

この記事には広告を含む場合があります。

記事内で紹介する商品を購入することで、当サイトに売り上げの一部が還元されることがあります。

閑静な住宅街に位置する物件であれば静かに過ごせることは想像できますが、逆に大通りだと「車の音がうるさいのではないか?」とか「寝られなくなったりすることはないの?」といった不安があるかと思います。

今回は実際に車が頻繁に通る大通り沿いのマンションに4年ほど住んでみたのでその感想についてまとめてみました。

マンションやアパートを借りようとしている人や一軒家を買おうとして迷っている方は参考にしてみてください!

道路沿いの家は止めた方が良いと言われる3つの理由

道路沿いの家は止めたほうが良いという意見はちょくちょく見かけますが、それには3つの理由があります。

車などの騒音問題

一番の問題点は交通量が多いことでの騒音問題です。

朝の時間帯だったり、夕方の帰宅ラッシュの時間帯は頻繁に車が通ることになるので防音性の低い物件であればうるさいと感じてしまうのは事実です。

ただし、交通量が多くても深夜はやはり車通りも少なくなるので比較的静かなこともあります。

車が通る音が室内までどの程度響くかは建物の構造や窓の厚さによってもかなり左右される部分です。

病院や消防署が近ければサイレン音が毎日聞こえてくることになるので注意が必要です。

大型車が通るときの振動

トラックなど大型車が通るときに木造アパートや一軒家のような構造的に弱い建物だと振動が伝わってしまい、定期的に揺れることがあります。

これに関しては物件による部分が大きくて、僕が住んでいる鉄筋コンクリート造のマンションではどんなに大きな車が通ってもその揺れを感じたことは一切ありませんでした。

大通りに近ければ近いほど揺れは感じやすくなりますが、問題ない構造だったり耐震性が優れている設計であれば問題ないこともあります。

木造アパート等、比較的耐震性が低い木造・軽量鉄骨造の場合は揺れることがあります。

それと地面から近い階数に住んでいるかどうかでも左右される部分です。

車から出る排気ガス

大通り目の前であれば車から放出される排気ガスの影響を多少なりとも受けることがあります。

昔よりも排気ガスはキレイになったとは言え、交通量がかなり多い都心の交通量であれば10階程度、そこそこの交通量であれば4階~5階程度まで影響があるようです。

10階くらいまではベランダの洗濯物が汚れたり健康被害が心配になるなどの影響はあるようです。

引用元:排気ガスの影響は何階まで?道路から何メートル?ベランダの洗濯物など

僕の場合は9階に住んでいましたが体感として排気ガスの影響を感じたことはありません。

排気ガスは一酸化炭素(空気と同等の重さ)と二酸化炭素(空気より重い)で暖まった状態で排出されるので一時的に上空に舞うもののしばらくすると冷やされるので道路付近に滞留したり拡散して希釈されるようです。

排気ガスがひどければ洗濯物に汚れが付着することもあるのでむやみやたらに外干しができなくなります。

昔は車の排気ガスがかなりひどいようでしたが、最近の車はそこまで汚染されることがないので日常生活に支障をきたすレベルではないような気がします。

大通り沿いのマンションに住んで感じたデメリット

実際に住んでみて感じたデメリットについてまとめてみました。

サイレン音やバイクの音が気になった

分譲賃貸ということもあり、窓を閉めていればそれほど車の通る音が気になることはありません。

環境省がまとめている自動車騒音の大きさがこちら。

音の種類音の大きさ
クラクション約110dB
軽自動車約71dB
二輪バイク約70dB
原付バイク約65dB
トラック約82dB
サイレン音90dB~120dB

閑静な住宅街の騒音レベルは約40dBと言われています。これがいわゆる静かな環境のデシベル数です。

体感としては窓を閉めた状態なら車やトラックが通る音よりもエアコンや空気清浄機の音のほうが大きいぐらいです。

ただし、救急車の甲高いサイレン音だったりマフラーを改造しているバイクが通るとめちゃくちゃうるさいです。

バイクの音は70dB前後ですが分厚い窓でも関係なくストレートに音が響いてしまうのでうるさいと感じます。

救急車のサイレン音は90dB~120dBと法律で定められていますが、この数値は電車が横を通過するときの音と同程度の大きさです。

大通り沿いとなるとちょうど救急車の通り道だったり、消防署自体も近いことが多いので住んでから後悔することになる可能性も。

住んだばかりの頃は1日に1回は鳴るサイレン音が不快でしかなかったのですが、怖いもので最近は慣れてしまっています。

窓を開けるとうるさいので換気の頻度が減る

窓自体が割と厚手なため車の音は気にならない程度の音量ですが、窓を開けてしまえば正直かなりうるさいです。

道路を通る車の「シャー」といった音はかなり聞こえてきますし、一定ではなく不規則なのもうるさく感じる要因の1つとなっています。

本当は30分程度換気したいのですが、車があまりにもうるさいので数分程度でいつも諦めてしまいます。

静かな物件であれば夏場とか窓を開けて網戸にして寝るのも個人的には涼しくて好きなんですが、大通りでは絶対にできません。

自然と換気頻度が減るので部屋が臭くなったりカビが生えたりするリスクはあると思います。

洗濯物が干しにくい(干せない)

排気ガスの影響だったり、大通りで車がよく通ることもあり洗濯物が干せないようになっていたり、干しにくい環境であることは間違いありません。

僕が住んでいるマンションでは物干し竿をかける部分そのものが存在せず、代わりに浴室乾燥機がついています。

規約上ベランダに干すことは禁止されていないので物干しラックを購入してそこに干すようにしていますが、物件によっては外干しが禁止されていることもあります。

汚れが気になったことはないですが、一軒家や1階であれば排気ガスで汚れないかが心配ですね。

洗濯物を干すことが許可されていたとしても「大通りだから干すこと自体が恥ずかしい」という人もいるかと思います。

大通りを渡るまでに時間がかかる

僕が住んでいる物件はちょうど駅から大通りを超えたところに位置しているので、駅まで行こうとするとこの大通りを渡らなければなりません。

信号は近くにあるものの、交通量の差によって車通りが多い側の信号が長く点灯している状態になるのでいつまで経っても渡れないということもたまにあります。

車の量によって駅までの時間が変わってしまうのでギリギリに家を出る人にとっては交通量が原因で遅刻する可能性もあります。

実際、僕は渡れなかったせいで何度か待ち合わせに遅刻したことがあります。

同じ大通りでも駅側であれば気にしなくて良い部分なので物件の場所によって変わるデメリットですね。

駐車場に車を止めにくい

僕が住んでいるのは賃貸物件で、エントランス付近に駐車場がついているタイプの物件です。

普段は車を運転することがないのであまり気にしていませんが、大通りから入ってすぐに駐車をしないとならず、なおかつ幅が狭いのでかなり駐車しにくくなっています。

住宅街であれば一時的に道路横に車を停車させたり、駐車場があるなら割とゆっくりバックで駐車できるんでしょうけど、大通り沿いだと後続車が控えているのでゆっくり切り返し運転している暇がありません。

車を持っている人ならではのデメリットです。

道路沿いに住んで良かったこと

道路沿いは確かにデメリットの比重がはるかに高いですがメリットも一応ありました。

住人同士のトラブルになりにくい

閑静な住宅街など静かな物件の場合はちょっとした物音でも隣りに聞こえてしまいますし、無音状態が基本となるので少しの音がうるさく感じてしまいます。

一方、道路沿いの家であれば定期的に車は通るのでちょっとやそっとの音では何も感じなくなるほど慣れてしまいます。

少し音を立てたところで車の音のほうが大きくて気にならなかったり、そもそもかき消されて聞こえなくなるので「隣人がうるさくて苦情を入れた」などのトラブルにはなりにくいような気がします。

実際に僕も4年住んでいますが、隣人の音を気にしたことは一切ありません。

たまーに喋り声が聞こえてきますがサイレンのほうがよっぽどうるさい。

近場にスーパーやコンビニがある

大通り沿いであれば近くにコンビニやスーパーがある可能性が高いので買い物の便は良いです。

実際住んでいるところからスーパーまでは徒歩1分で行けますし、スーパーも近場に2カ所あるので安いスーパーを選ぶこともできています。

生活する上でコンビニはともかくスーパーは必須となってくるので近ければ近いほど過ごしやすさは感じやすいと思います。

見通しが良いので犯罪が起きにくい

路地裏のほうが大通りよりも当然薄暗いですし、誰にも見られないので犯罪は起きやすいです。

車が頻繁に通るような大通りであれば誰かに見られている可能性があるので滅多に空き巣被害に遭うことはありませんし、不法侵入しようものなら通報されてしまうでしょう。

また、大通りのほうが電灯やコンビニも近いので明るいですし、女性が住むならデメリットが少なく感じるかもしれません。

男の場合はそこまで恩恵を感じることはできませんが、犯罪が起こらないに越したことはありません。

バス停が近くて楽

バスを使う人限定の話ですが、大通りだとちょうどバス停が近くあったりするので移動がかなり楽になります。

バスを使うのは1年に数度程度の話ですが、例えば初詣で近所の神社にお参りするときだとか他の駅に行くときなんかはバスを利用しています。

バス停が近いので乗り遅れることはありませんし、寒い冬の日でもギリギリまで家で待機することができるのでかなり使い勝手が良いです。

道路沿いの家は住むべき?避けるべき?

4年間住んで思った感想としては、言われているほどデメリットは感じないというのが正直なところ。

排気ガスの影響も体感としては感じませんし、車の振動が伝わってきたもないので不快に感じたことはありません。

個人的に一番の問題点はやはり車の騒音ですね。

窓を閉めていれば気にならないものの、換気をしたり窓を開けて過ごしたいときにそれができない、あるいは不快になってしまうのが難点。

次にもし条件の良い物件が交通量の多い大通りだったしたら住むのを戸惑ってしまうと思います。

出来れば静かで窓を開けても過ごせるぐらいのところが環境的には一番ですが、絶対に避けるべきと言えるほど最悪な環境とも言い切れないのが正直なところです。

一軒家などずっと住む場所としては避けるべき立地ですが、賃貸であれば何十年も住むわけではないので借りても良いというのが個人的な結論です。

一軒家を買うか迷うなら一度交通量の多いところに住んでみてからのほうが後悔は少ないです。

道路沿いの家を検討している場合にすべきこと

主に内見時にチェックすべきことについてまとめてみました。

道路と建物がどれぐらい離れているか

道路と建物の間には歩道が設けられていることが多く、距離によっても実際に聞こえる音には差が出ます。

道路から建物の距離

日本騒音調査ソーチョーによれば、音は2メートルで6デシベルの減衰、8メートルで18デシベルの減衰と距離が離れれば離れるだけ減衰していくことが分かっています。

ただしキレイに比例するわけではありません。

距離(m)減衰量(dB)
26
412
818
1624
3230
5034
7037
10040

歩道の広さはだいたい2メートル前後と言われていますが、アパートやマンションの敷地内も含めれば実際の距離はもっと大きくなります。

例えば、真横に向いているアパートであれば手前のお部屋と奥の角部屋では車の騒音の聞こえ方はまるで違います。

さらに階数によっても立体的距離が稼げるため、地上からの距離が離れれば離れるほど騒音が気にならなくなります。

騒音を気にするのであれば『なるべく上階』『歩道や敷地の広い物件』を選ぶのがおすすめです。

交通量をチェックする

部屋以前の前にどの程度の交通量なのかはしっかりと把握しておくことが大切です。

ひっきりなしに車が通るのか、夜の時間帯(家にいる時間帯)の交通量はどの程度なのか知ることで家にいて気になるかどうかの目安になります。

交通量はGoogleマップでも確認することが可能なので面倒臭がりな人はネットで確認しておきましょう。

スマホで検索する際は右上のレイヤーをタップすることで交通量を視覚的に把握することが可能です。

実際に内見する際は比較的交通量の多い時間帯を選ぶようにしましょう。

たまたま車が通らない時間帯に内見して「大丈夫そう」と思っても、住んでから交通量の多さで後悔するケースもあるので気を付けてください。

窓を閉めた状態で車の音をチェックする

内見時に窓を閉めた状態でどの程度音が聞こえるのかチェックしてみましょう。

厚手の窓であれば道路沿いの物件でも遮音性は高いので気になりませんが、木造アパートなどコスト削減で建設されている物件は窓を閉めてもそこまで遮音できません。

少しでも「うるさい」と感じるようなら住んでから後悔する可能性は高いので避けるべきです。

理想は窓が2重になっている2重サッシの物件です。

近くに病院や消防署がないか確認する

消防署や病院が近くにあるのは災害時やもしもの時に便利ですが、近すぎれば出動するたびにサイレン音を聞く羽目になります。

どんなに防音性の高い物件でも甲高いサイレン音は防ぐことができないので生活の支障になる可能性が高いです。

車通りの多い大通りでは消防署が建てられていることが多いため、注意が必要です。

僕が住んでいるマンションは100メートル圏内に消防署があるので2時間に1回はサイレン音を聞く羽目になってしまっています。

部屋にいて揺れを感じるかどうか

耐震性の低い物件の場合は大型トラックが通るたびに建物全体が揺れるような感覚があります。

内見時に大型トラックがくるまで待機して揺れを感じるかどうか窓の外を見ながらチェックしてみてください。

同じ建物でも階数によって感じ方は異なるので注意深くチェックしておきたいポイントの1つです。

築浅物件のほうが揺れは感じにくい

建築基準法は1981年と2000年に大きく改正されています。

年代における耐震性の違い
  • 1981年未満(旧耐震):「震度5程度の中規模の地震で大きな損傷を受けないこと」が基準
  • 1981年以降(新耐震):「震度6程度の大規模な地震で建物の倒壊や損傷を受けないこと」が基準

1981年の改正で揺れに対しての基準値が変更となっています。

目的は地震ですが、道路沿いの物件に対しては以降のほうが揺れを感じにくくなっています。

また、2000年にも木造住宅に対して改正が行われました。

2000年の改正内容
  • 地盤調査が事実上の義務化
  • 金物仕様が事実上の義務化
  • 耐力壁の配置にバランス規定が定められる

揺れは地盤の強さも大きく関係しており、2000年以降では基準値を超えていなければ建物を建設することができません。

理想を言えば構造上としても優れている鉄筋コンクリートマンションがおすすめですが、金銭的な面で不可能な場合は2,000年以降に建設された木造アパートを選ぶことが重要です。

営業マンの意見を聞く

決めるかどうか迷ったら同行している営業マンに率直な意見を聞くのも手。

とは言っても普通の不動産会社は自社物件を紹介し、契約してもらうのが目的なので「やめたほうがいい」とはまず言いません。

率直な意見を聞きたいのであれば自社物件が存在しないイエプラがおすすめです。

イエプラの公式ページへ

運営会社株式会社コレック
対応エリア関東・関西
店舗数2店舗
物件数対応エリアの8割以上
特徴自宅にいながら部屋探しができる
チャットでやり取りが可能
新着物件を手に入れられる
細かい条件を伝えられる

イエプラの場合は率直な意見を教えてくれますし、現地集合・現地解散ができるので無駄な時間を一切取られるようなこともありません。

例えば内見後そのまま周辺環境を確認したい場合は現地解散して散策するといったこともできます。

家にいながら店舗で探してもらうような感覚で新着物件を教えてもらえるので通常の部屋探しでも有用なサイトです。

イエプラの公式ページへ

まとめ

MEMO
  • 道路沿いの家は車の音(特にトラックや救急車・バイクなど)が気になる
  • 窓を開けると間違いなくうるさいので換気の機会が減る
  • ある程度は慣れるが静かな環境に越したことはない
  • 内見時にできる限りチェックして後悔がないようにしよう

道路沿いの家というのは多少なりともデメリットはあるので、車の音や排気ガス、揺れを感じて後悔することがあります。

家を買うにしてもマンションを借りるにしても内見時のチェックはかなり重要になってきます。

特に「家にいる時間帯に気になるかどうか」が重要なので帰宅時間だったり夜の時間帯の交通量はチェックしておきましょう。

車の騒音がうるさい賃貸物件のベランダ窓の防音対策とは?