車の騒音がうるさい賃貸物件のベランダ窓の防音対策とは?

賃貸物件は必ず静かな路地にあるとは限りません。

中には大通りで車が一日中走っているようなところに家賃も手ごろで部屋も良い感じな物件が潜んでいることも良くあります。

僕も実際に内見をしてみてかなり良い感じの間取りの物件が交通量の多い大通りに面していた物件だったことがあります。

そこで今回はそんな車の騒音など外からの騒音に対する具体的な防音対策についてご紹介していきます。

車の騒音の原因は窓?遮音性能はどのぐらい?

うるさいと感じるかどうかは人によって違いますが、基準値というのは平成10年に公布された環境省の告示によって定められています。

昼間(6:00~22:00) 夜間(22:00~6:00)
音の大きさ 55デシベル~ 45デシベル~

昼間と夜で「うるさい」と感じる基準値が違いますが、昼間なら55dB未満、寝る際に45dB未満であればそこまで生活に支障はないということです。

日常生活における音の大きさは東京環境計測センターが公表しています。

120dB 飛行機のエンジンの近く
110dB 自動車の警笛(前方2m)
100dB 電車が通るときのガードの下
90dB 騒々しい工場の中、大声による独唱、犬の鳴き声(正面5m)
80dB 地下鉄の車内(窓を開けた状態)、ピアノ(正面1mバイエル104番)
70dB 騒々しい事務所、騒々しい街頭、掃除機、電車のベル、ステレオ(正面1m)
60dB 静かな乗用車、普通の会話
50dB 静かな事務所
40dB 深夜の市内、図書館、静かな住宅地の昼
30dB 郊外の深夜、囁き声
20dB 木の葉の触れ合う音、置き時計の秒針の音(前方1m)

騒音には車やトラック、バイク、踏切の音や電車の通る音など様々ありますが、部屋まで響いてしまう原因は窓にあります。

窓というのは外壁に比べると薄く、音が響きやすい状態になっています。

賃貸物件では通常の窓ガラスはもちろんベランダ窓も音が響きやすい大きな要因の1つです。

窓ガラスにも厚さや種類はそれぞれ異なり、遮音等級が存在します。

遮音等級 透過損失(500Hz) 窓ガラスの種類
T-4 40dB なし
T-3 35dB ・2重サッシ
・3m以上+5mm以上の複層ガラス
T-2 30dB ・5mm以上の単板ガラス
・3mm以上+3mm以上の複層ガラス
T-1 25dB ・3mm未満の単板ガラス

窓ガラスの遮音性能は日本産業規格(JIS)が定めたT値があり、数値が高ければ高いほど遮音性能も高くなります。

透過損失というのは音が通り抜けたときの損失デシベル数のことで、例えば透過損失30dBの窓ガラスに50dBの音がぶつかると、部屋内部まで聞こえる音量は50-30=20dBということになります。

賃貸アパートの窓ガラスは3mm~5mm程度の厚さで、マンションの場合は網入りガラスで6.8mm以上のものを使用しているのが一般的です。

構造 ガラスの厚さ 透過損失
アパート 3mm~5mm 25db~30dB
マンション 6.8mm~ 32db~33dB

電車の音はアパートなら75~70dB程度聞こえてしまいますし、マンションでも67dB程度は聞こえてしまうので「うるさい」と感じるのは間違いありません。

バイクでも85dB前後となっているので20dB前後遮音することが出来れば、車や電車等の騒音にそこまで悩まされることなく生活できるということです。

賃貸物件でも出来る具体的な防音対策

外からの騒音のほとんどは窓が原因です。

窓から伝わってしまう騒音を防ぐことが出来れば音に悩まされる可能性が激減するわけですが、実際には対策が難しいです。

今回は手軽にできる具体的な防音対策について紹介していきます。

窓を徹底的に密閉する

とにかく窓から伝わる音を遮らなければなりません。1mmでも隙間があいていたら音は部屋内部に簡単に伝わってしまうので密閉率を上げる必要があります。

隙間がないように思えても賃貸物件でもゴムパッキンの劣化や歪みにより隙間ができてしまうことも少なくありません。

まずは戸当たりテープや隙間テープを窓枠に設置して、窓の隙間を徹底的になくしましょう。

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厚手のもの過ぎると窓自体が閉まらなくなるので注意が必要ですが、薄いものでは効果も低くなるので弾力性のあるものを購入してみてください。

防音テープを貼りつけることで密閉性が増し、高い防音効果を発揮してくれます。

隙間テープはサッシをしっかりと掃除してから使うようにしてください。スポンジタイプのものはサッシに使用しても窓が開かなくなったりうまく閉まらなくなるということがないのでおすすめです。

左右の窓どちらもやるようにしてください。上下に貼り付けると窓自体が動かなくなってしまうので端の部分だけで構いません。

長さを測定してハサミで切って貼り付けるだけなので誰でも簡単にできます。

遮音カーテンを設置する

遮音カーテンというのは設置するだけで5dB~10dBほど遮音してくれるので、大通りや線路沿いに住んでいるのであれば普通のカーテンは避けましょう。

注意点
  1. 遮光度の高い厚手のものを選ぶ
  2. 窓枠よりも大きめのサイズを選ぶ

学校の音楽教室を思い出してみるとわかりやすいと思います。

音楽教室には必ず厚手のカーテンが壁一面に設置されていたはずです。

問題はカーテンを開けないと部屋に日光が入ってこなくなってしまうことですが、開ければ済むのでそこまで困らないかと思います。

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こういった光を一切通さないレベルのカーテンの方が防音性が高くなるのでおすすめ。

設置の際は必ず窓枠よりも多少ゆとりをもって取り付けることです。ぴったり設置していまうとカーテンの隙間から音が漏れ出すことになります。

床に付くぐらいの長さがないとほぼ意味がないので注意してください。微妙な長さで迷ったら長いものを選ぶようにしてください。

さらにカーテンを重ねる

この2つだけでもある程度効果は発揮してくれますが、もう一枚カーテンを重ねて設置するとより防音性の高い部屋が作れます。

防音カーテンは高音域の音に対してはしっかりとした効果は発揮してくれますが、車のような低音域で外からくる音に関してはそれほど高い効果は発揮してくれません。

1つのカーテンでも数デシベル程度の防音効果はあるものの、窓枠すべてを覆うことができていない点が難点。

そのため2枚目のカーテンは壁一面が覆えるぐらいのサイズが理想的。ただそこまで大きなサイズは見つけるのが難しいので最初に設置したカーテンを覆えるぐらいのサイズがあれば大丈夫です。

カーテンレールが余っていない場合は新たに突っ張り棒を用いて設置します。

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リングを選ぶ際は棒の太さよりも内径が大きいものでないと取り付けできないので注意。

壁までの長さが足りない場合は多少防音性が低くなりますが窓枠の内側に設置してください。先ほどのカーテンの内側に設置する感じです。

あとは同じようにカーテンを設置すれば終了です。

窓の片側をラックや棚でふさぐ

カーテンを使用しても隙間から音は通ってしまうので、物理的に窓との距離を離す必要があります。

かといって窓を完全にふさいでしまうと洗濯物を干すときや換気の際に困るので片側を背の高いラックや棚などで塞ぐのがおすすめ。

こうすることで片側の窓の吸音率が高くなり、遮音カーテンと併用することにより役目もあるため、ある程度車の騒音を防ぐことができます。

もう片方の窓から音は入ってきてしまいますが「夜うるさくて寝られない」という悩みなら、遮蔽物を置いた側にベッドを設置することで解決できます。

換気扇や給気口を閉める

給気口

防音対策として見落としがちなのが換気扇や給気口。

換気扇に関してはキッチンに設置されているので問題ないことが多いですが、部屋に設置されている給気口に関しては外からの騒音に対して深く関係しています。

部屋を見渡してみるとこのようなダクトっぽいものが見つかるかと思います。これが給気口(換気口)です。

給気口は本来部屋の換気を効率よく行うために設置されていますが、外の空気を取り込むために密閉されていないのでこれをふさがないとどうしようもありません。

給気口はフタと同じ要領で回転させるかプッシュすることで開閉ができるようになっています。

上部とかについていると意外と気付かない部分なのでチェックしてみましょう。

隙間をより密閉したいのであればテープで塞いでしまうのもあり。

アパートの換気口の使い方!開けっ放しにしておくべき?閉めてもいいの?

完璧な防音対策は不可能だがある程度はマシになる

窓に対して対策すればある程度の防音効果はあるものの、0dBまで減らすことはできないため頑張っても完璧な防音性を実現するのは不可能です。

ただ、今回ご紹介した方法であれば10dB~20dBの軽減率は十分可能な範囲なので、うまく防音対策をすれば快適に過ごすことができます。


防音カーテンが効果なかったという意見も結構みかけますが、購入したカーテンの防音性が低かったり、設置の方法が間違っているという場合が結構多いので注意。

防音グッズも1つだとあまり効果を発揮してくれませんが、2個3個と組み合わせていくことによってそれなりに満足できる効果を発揮してくれるようになります。

耳栓を使用するのもおすすめ

騒音対策を講じてもすべての音が防げるわけではありません。物件によっては大した効果が得られないこともあります。

  • 救急車のサイレン音
  • トラックが通る時の振動+音
  • マフラーを改造したバイクの音

これらの音に関しては防音性が高いと言われている分譲賃貸マンションでさえも部屋まで割と普通に聞こえてきます。特に救急車のサイレン音は防音対策がほぼ無意味なほど貫通して聞こえてきます。

騒音のせいで寝つきが悪い、寝ていても途中で起きてしまうような生活に支障がある場合は耳栓を使用するべきかもしれません。

耳栓にも色々種類がありますが、現状安価で最も音を防いでくれるのはこれです。

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耳栓をするだけで誰でも簡単に30dB前後の遮音性を手に入れることができるので選択肢の1つとして考えておきましょう。

対策をしても気になるようなら引っ越しを検討すべき

大通り周辺の物件はどうしても車の音が聞こえてきてしまいますし、救急車の通り道になっているので神経質な人は路地裏や閑静な住宅街に引っ越すべきなのかもしれません。

また、住みたい物件が大通りや線路沿いの場合はせめて2重サッシの物件を選ぶようにしましょう。

2重サッシなら通常の物件の約1.5倍の防音性があり、電車が通ってもほとんど気にならないレベルとなります。

条件に合う物件が見つからないというのであればイエプラがおすすめです。

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おとり物件 0件
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条件設定をしておけばあとは放置で条件にマッチした新着物件の情報を随時送ってくれるのでかなり効率的に部屋探しをすることができます。

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まとめ

MEMO
  • 外からの騒音の原因はベランダ窓にある
  • 賃貸物件でもある程度車の音を防ぐことは可能
  • 完璧に騒音を消すことは不可能
  • 防音カーテンを設置するならサイズに気を付けよう

賃貸物件でも工事不要である程度の騒音対策は可能です。

ただし完璧に防ぐことはできないのでこれから引っ越し予定の人はなるべく大通りに面していない静かな住宅街を選んだ方がストレスのない生活が送れると思います。

すでに住んでいて騒音に悩まされている場合は参考にしてみてください。

それでも耐えられないという場合は引っ越しを検討すべきです。

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