賃貸で傷だらけのフローリングや床のへこみの退去費用はいくら?

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どんなに気をつけて生活していても床に傷をつけてしまうことはあります。

『模様替えをしている時に家具で床を傷つけてしまった』『物を落として凹ませてしまった』などなど傷やへこみの種類もさまざまです。

賃貸でのフローリングの傷やへこみによる退去費用・修繕費用はどの程度かかるのか相場や対処法についてまとめてみました!

傷が付いて困っている方は参考にしてみてください。

家具を設置したときのフローリングのへこみは貸主負担

故意に傷をつけてしまった場合は入居者が修繕費用を負担しなければなりませんが、傷の大きさも様々だと思います。

原状回復をめぐるトラブルとガイドラインには『賃借人の故意・過失・善管注意義務違反、その他通常の使用方法を超えるような使用にする損耗については、賃借人が負担すべき費用』と記載されています。

つまり「普通に使っていたらどうしてもできてしまう傷や凹みは大家が払ってね」というものです。

項目貸主負担借主負担
家具設置による設置跡(凹み)
日照や雨漏りによるフローリングの色落ち
フローリングのワックスがけ
飲み物をこぼしたシミ・カビ
冷蔵庫下のサビ跡
引っ越し作業等によるキズ
”不注意”によるフローリングの色落ち

ベッドなど重たい家具を長期間設置していたことによる床のへこみは大家が負担しなければなりません。

また日照による床の変色はどの賃貸物件でも起こりがちな問題ですが、大家負担となるので問題ありません。

基本的にはうっかりでも故意でも傷をつけてしまった場合は入居者負担で、生活する上で仕方ない範囲の傷やへこみは大家負担となります。

床の退去費用は経年劣化により安くなる場合がある

「経年劣化」というのは簡単に言えば物は使っても使わなくても年数が経てば経つほど劣化してしまうというものです。

賃貸の場合はこの経年劣化によって傷をつけてしまった場合でも割合に応じて負担額が軽減できるようになっています。

フローリングは原則経年劣化が考慮されませんが、大家が全面張替えする場合のみ負担割合が軽減されます。

素材ごとによって経年劣化が考慮されるかどうか定められています。

床の素材経年劣化考慮住居期間2年
(負担割合)
住居期間4年
(負担割合)
住居期間6年
(負担割合)
フローリング考慮されない100%100%100%
クッションフロア6年で残存価値1円約67%約33%0%
フロアタイル6年で残存価値1円約67%約33%0%
カーペット6年で残存価値1円約67%約33%0%

6年経ってもフローリングにつけてしまった傷や凹みに関しては全額負担する必要があります。

クッションフロアやカーペットなどの素材であれば6年住めば価値が1円にまで下がるため、実質負担が無料となります。

フローリングの傷やへこみの修繕費用相場

国土交通省の原状回復のガイドラインによると、『自然消耗以上の釈主の故意過失による破損は1㎡単位で負担しなければならない』と定められています。

賃貸物件のフローリングの傷、畳のへこみ、壁の傷に対する費用について調べてみました。

フローリングクッションフロアフロアタイルカーペット
1畳あたり約2~5万円約1~4万円約3~6万円約0.8~1万円
全面(6畳)約6~14万円約4~5.5万円約5~6.3万円約4.5~6.5万円
1㎡約0.5~0.7万円約0.3~0.5万円約0.5万円約0.2~0.5万円

参考:リショップナビ不動産の長谷川行政書士

修繕を請け負う業者や使われる素材の違いによって料金は変わりますが、賃貸物件のフローリングの場合は1㎡あたりだいたい5,000円~7,000円前後が相場です。

家賃の安いアパートだと最低グレードのものがよく使用されています。

逆に分譲賃貸などは良い素材を使っている部屋なら料金は少し高くなります。

  • 「ベッドを引きずって動かしたら傷がついた」
  • 「ドライバーを床に落として凹んでしまった」
  • 「猫が床を引っかいて傷だらけになってしまった」
  • 「椅子を動かしたら傷がついた」

小さい傷をつけたとしても大きな傷をつけたとしても1㎡以内であれば費用は同じです。

いくつか例を挙げて修繕費用の相場を計算してみます。

小さく深い傷(へこみ):0円~7,000円程度

傷の深さは基本的に関係なく、小さくても1㎡あたりで計算されます。

部分張替えができない場合は全面張替えとなります。

負担額は先ほどの表からアパートのような比較的賃料の安い物件ならグレードの低いものとなるので約8,000円程度。

そこまで目立たない傷や範囲がとても小さい場合はそのまま修繕されずに放置されることもよくあるため0円で済む可能性も。

修繕するかどうかは築年数の古さだったり、大家の意向次第です。

家具などの引きずり傷:7,000円~20,000円

一人暮らしをしていてよくあるのが家具の運搬や模様替え時にうっかり引きずってできてしまうような傷です。

引きずり傷でも1㎡以内に収まることが多く、通常のフローリングであれば7,000円前後となります。

深刻な傷で1畳分まるまる傷をつけてしまって張替えとなると20,000円程度とられることも。

分譲賃貸のような素材にこだわっている賃貸物件の場合、同じフローリングでも高い素材を使っているため50,000円近く請求されることもあります。

薄くても割と広範囲に及ぶものなので見逃されるケースは少ないです。

ただし、傷ができているように見えてもワックス部分だけ削れてしまっているような状態であれば修繕負担をする必要はありません。

床一面傷だらけ:50,000円前後

ペットを飼っていたり、何度も模様替えを繰り返して床全体が傷だらけになってしまった場合は全面張替えを行う必要があるため、6畳で約60,000円ほどの修繕費用がかかります。

全面張替えの場合は例外的に経年劣化の対象となるため、住んだ期間に応じて負担割合が減る可能性もあります。

ただし、フローリングの耐用年数は壁紙などとは違って22年とかなり長いので割引率はそこまで高くありません。

フローリングの全面張り替えというのはよっぽど全体に傷をつけない限りしません。

「一面だけ色が違うから」という理由で全面張り替えに変更する場合、その負担額は借主ではなく貸主(大家)となります。

修繕が必要な傷と不要な傷の違いとは?

床に傷をつけてしまってもそのまま放置される場合と交換が必要になってくる場合があります。

入居直後に床をよく見てみると、小さな傷はそのまま放置されていることが多く、たとえ築浅物件でも傷を見つけることができるはずです。

以前入居した1階のアパートは、ところどころ傷があったり茶色で塗りつぶしたような跡がありました。

必ずしも傷を直すわけではないということです。

この違いは「目立つかどうか」です。

目立ってしまうような大きな傷、深い傷に関しては次の入居者が不快に感じてしまうので交換を必要としますが、目立たない小さな傷は見逃されるケースが多いため負担せずに済むというわけです。

どの程度かを定められているわけではないため判断が難しいところですが、ちょっとした傷であれば自分で修繕する意味があります。

いかに目立たせなくするかが重要になってきます。

自力で床の傷を直すためのおすすめアイテム

入居時に床を細かくチェックしてみるとうっすら傷がついていたり、まるで自分で直したような跡が見られることがあります。

これらの傷は修繕されずにスルーされた傷ということです。

程度にもよりますが、ある程度の傷であればそこまで時間をかけずに素人でも補修することは可能です。

1㎡あたりの修繕費用は同じなので、やらずに確実に請求されるぐらいなら自力で補修作業を行ってみましょう。

素人でも簡単に使える商品をご紹介してきます。

かくれん棒

小さな傷や凹み、手軽さを優先したいのであれば『かくれん棒』がおすすめです。

建築の友 かくれん棒 ミニ4色セット ソフトタイプ ヘラ付 AB-31

(84件)

¥604円~(税込)


使い方は床と同じような色を4色から選び、塗った後でヘラで全体的に馴染ませれば良いだけなので誰でも簡単に補修が出来ます。

ただし本格的なものではないため、完璧にわからないようにできるレベルではありません。

深い傷や大きい場合は埋めたクレヨン部分が剥がれてしまう可能性があるので注意してくだい。

イージーリペアキット

イージーリペアキット ダーク 気になる床のキズ補修に

(1,615件)

¥3,495円~(税込)

仕上がりをよくしたい場合はこちらがおすすめ。

値段はかくれん棒より高いですが、電熱コテが付いているのでより自然に直すことができます。

1商品あたり4色しかありませんが、同じメーカーで暗い色や明るい色を選ぶことができるので、住んでいるフローリングの色に対応したものを購入することができます。

確実に修繕費用を取られるような大きな傷、目立つ凹みなど、より自然に仕上げたい場合はこちらがおすすめです。

まとめ

  • 小さい傷やへこみであれば1カ所あたり5,000円~7,000円前後
  • 傷だらけにしてしまうと全面張替えで5万円前後かかる可能性がある
  • フローリング以外の素材は長く住めば住むほど退去費も安くなる
  • ちょっとした傷やへこみであれば自力で修繕するのも手

フローリングの傷は注意をしていても家具を運ぶときや模様替え、何かを落としてしまうとすぐについてしまうものです。

普通に生活していて傷がついたからといって、それだけで高額請求されることはないのでそこまで心配する必要もありません。

退去費用は基本的なハウスクリーニング代も含まれることが多いため、一人暮らしでは5万円前後かかります。

少しでも退去費を抑えたいのであれば自力で修繕してみるのも手です。

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