ペット可賃貸物件の退去費用の平均相場や高額請求された時の対処法

「ペットが飼いたい」と思っていても、全ての物件でペットが飼えるわけではありません。

通常、賃貸物件の場合「ペット可」と書かれていないと規約違反となります。

仮にペット可の物件を見つけたとして、そこに住んでから数年後に退去するとなると退去費用はどのぐらいかかるのか心配な人も多いのではないかと思います。

今回は猫や犬などのペットを飼った時にかかる退去費用に関してまとめてみましたので参考にしてみてください。

一般的な賃貸物件の相場は5万円前後

こちらは無人契約機検索サイト「アトムくん」が行った男女200名による退去費用に関するアンケート調査結果です。

間取り退去費用の平均額
ワンルーム/1K/1DK/1LDK49,980円
2K/2DK/2LDK79,924円
3DK/3LDK/4K~4LDK90,139円

一般的な一人暮らしの賃貸物件の退去費用の平均相場はだいたい5万円前後です。

僕もこれまで5回ほど引っ越ししましたがだいたいいつも3万円~4万円ほど請求されます。

ペット可物件の場合はプラス10万前後が相場

ペットを飼っている場合は普通の一人暮らしと違って自分が汚さなくてもペットが部屋に傷をつけたり汚してしまう可能性があります。

  • クロスに引っかき傷
  • ペットの臭いが付着する
  • ふすまや障子の傷跡
  • フローリングのひっかき傷

そのため、敷金を2ヶ月分はじめに請求していたり、補修すると高額になる場所に傷がついて退去費用が高くなってしまいます。

ただこれも結構人によって差がでる部分。

退去費が10万円~15万円ぐらいで済めばまだ良いほうなのかもしれません。

高額請求された人の中には50万円や100万円と言ったあり得ないような額を請求されてしまったという方もいます。

逆に部屋が汚れてなくて思っている以上に安く済んだという人もいます。

平均額に関して正確なデータがないので相場を出すことはできませんがだいたい一般的な賃貸物件の2倍~3倍ぐらいかかることが多いようです。

高額請求の理由として傷が多いのもありますが、経年劣化が考慮されていないことも考えられます。

経年劣化とは時間とともに品質が下がり劣化していくこと。これによって例え傷がついていたとしても全て自己負担する必要がなくなります。

国土交通省が原状回復のガイドラインを定めていて、物ごとに耐用年数というのが決まっています。

簡単に言えば長く住めばその分部屋の傷や汚れは増えるけどその分負担割合も減るってことです。

退去の際に請求される項目と平均相場

  • 水垢
  • フローリングの傷
  • クロス(壁紙)の傷や汚れ
  • 柱の傷や汚れ
  • ふすまや障子・ドアの傷
  • ガラスの傷・ヒビ
  • 臭いの付着

この中でペットが関係するのがフローリングの傷や壁の傷、そして壁に染み付いてしまったペットの臭いが挙げられます。

一つ一つ見ていきましょう。

フローリングの傷

ペットだけでなく普通に住んでいても多少傷はつきます。

面積重ね張り料金新規張り料金
6畳96,800円99,800円
7畳112,800円115,800円
8畳128,800円131,800円
9畳144,800円148,800円
10畳160,800円164,800円

こちらはリフォームサイト「リノコ」が掲載しているフローリングの張り替え料金です。

重ね張りというのは既存のフローリングを剥がさずにそのまま新たに上に重ねて張る手法です。剥がす手間がないので若干安くなりますが床が高くなってしまうというデメリットがあります。

新規張りというのはその名の通り既存のフローリングを剥がして新しく床を追加させる方法。

仮に飼っている猫が床を引っかきまくって傷つけてしまった場合は全面張り替えということになりますが、基本的にフローリングにはワックスが塗ってありますし、そこまで全体全てが傷つくこともないので上記の金額以上に取られるケースは少ないです。

日光による日焼けや窓の結露でフローリングが変色、劣化した場合は通常損耗(普通に生活して劣化していくこと)となるのでこの範疇は大家負担です。それ以外の傷に関しては借主負担となります。

 

ちなみにフローリングは基本的に耐用年数を考慮しません。通常であれば「○○年住めば残存価値1円になる」というものがありますが、フローリングは例外です。

つまり何年住んだとしてもつけてしまった傷に対する負担割合は変わりません。ただし上記のように全面張り替えする場合は耐用年数を考慮するとのこと。

フローリングの耐用年数は建物の構造によって変わります。木造なら22年、軽量鉄骨で19年、鉄骨造で34年、鉄筋コンクリート造で47年です。

ペット可物件の場合は木造ってことはないでしょうし、防音性の高い鉄筋コンクリート造が多くなってくるので経年劣化を考慮しても負担割合はあまり減らないような気がします。

フローリングの傷の退去費用解説

クロス(壁紙)の傷や汚れ

クロスは1㎡あたり1,000円~1,500円ほどが相場で使われる素材によって変わります。

畳数天井含め壁のみ
6畳約48,000円(40㎡)約36,000円(30㎡)
7畳約51,600円(43㎡)約38,400円(32㎡)
8畳約57,600円(48㎡)約42,000円(35㎡)
9畳約61,200円(51㎡)約44,400円(37㎡)
10畳約64,800円(54㎡)約48,000円(40㎡)
11畳約68,400円(58㎡)約50,400円(42㎡)

※1㎡:1,200円で計算

仮に天井含めて全てクロスの張り替えを行った場合、6畳でも約5万円近くの料金がかかります。

ペットを飼っている場合、天井に傷がつくことは滅多にありませんから、仮に四方の壁全てひっかき傷や汚れがあった時にどのぐらいかかるのかも一覧にしてみました。

これでも6畳で36,000円ほど。結構高いですね。

ただしフローリングと違ってクロスは耐用年数がしっかりと考慮されます。クロスの耐用年数は6年なのでどんなに壁紙を汚したりボロボロにしてしまっても6年以上住めば支払額は1円になります。

3年でも6畳で半額の18,000円ほど。ペット可物件って長く住むことが多いのでクロスの張り替えに関してはそこまで気にする必要はないかもしれません。

ただ1年とか2年とかで退去した場合は結構退去費も高くなってしまうので注意が必要です。

それとクロスがはがれる程度の傷や汚れならいいですが、内部の石膏ボードまで傷が及んでしまうと余計に補修費がかかってしまうのでこの点も注意すべき点です。

柱の傷や汚れ

損傷の種類費用相場
浅い傷約20,000円~
長いひっかき傷約30,000円~
深い傷やひび割れ約45,000円~
おしっこのシミ約50,000円~

こちらは株式会社アーキパンクが運営している住宅損傷修復ラボに掲載されている費用相場です。

例えばペットが壁をかじったり引っかいてしまった場合に修繕費用として請求されます。

壁は基本的に石膏ボードにクロス(壁紙)が貼られているものの建物なので当然四隅は柱で出来ています。

猫なんかだとこの柱とかが大好きで爪とぎをしてしまいますが、ひっかき傷をつけてしまった場合でも最低3万円程度かかってしまいます。

仮に猫がおしっこをしてしまい、それがシミになってしまうとかなり高額な退去費用を請求される羽目になります。

ちなみにフローリングと同様建物の柱は経年劣化が考慮されません。何年住んでも価値は一緒なので最新の注意を払う必要があります。

壁の穴の大きさ別補修費用解説

ふすまや障子・ドアの傷

傷の箇所費用相場
ふすまの傷約3,000円前後
障子(張り替え)約5,000円前後
ドア表面の傷約20,000円程度
ドア枠の傷約30,000円程度

こちらはリフォーム会社紹介サービスを運営しているリショップナビと不動産の長谷川行政書士を参考にさせていただいています。

ふすまや障子もよく爪とぎとか走り回っている最中に傷をつけてしまう部分ですが、この2つに関しては大した費用にはなりません。

室内ドアの場合は簡単な傷な補修ということで対応できますが、かなりひどい傷の場合はドアごと交換しなければならずその交換費用も5万~10万円と高くなってしまうようです。

ちなみにふすまや障子、ドアに関しても経年劣化は考慮されません。

臭いの付着

間取り費用相場
1R(20㎡)約26,000円
1K・1DK(30㎡)約39,000円
1LDK・2DK(40㎡)約52,000円
2DK~3DK(50㎡)約65,000円

 

ペットの臭いに関してはハウスクリーニング費用の範囲内で負担されます。こちらは清掃会社マインドカンパニーのサイトに記載されているハウスクリーニングでかかる費用。

普通のハウスクリーニングと違ってペット除菌消臭をすることになるので相場よりも1万円前後高くなることがあります。

ペットの臭いはどうしても付着してしまいますし、そこまできつくないようであれば無駄に消毒費もかからないので気にする必要はない気がします。

タバコによる修繕費用と対処方法

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高額請求された場合の対処方法

一人暮らしするにはいくら貯金が必要?部屋を借りる最低貯金額の目安

ペット可と書かれていて普通に住んでいたにも関わらず、退去費用でありえない額を請求された人は意外と多いようですね。

50万円とか100万円とか・・・普通に考えてその請求額だとリフォームするレベルですよね。

普通に生活していた場合、どんなに高くても20万円以上請求されることはあり得ないので、もしこのような高額請求をされた場合は真面目に取り合う必要はありません。

対処法について説明していきます。

見積もりの内訳明細を送ってもらう

退去費用に関しては詳細などは一切伝えずに「○○円です」というような簡易的な見積額を聞かされるだけってケースがあります。

高額請求の場合は”何にどれだけかかっているのか”を知る必要があるのでまずは内訳明細を送ってもらうようにしましょう。

不信な点がないか探してみる

必ずどこかに自分が関係ない補修部分や補修する必要のないものが含まれているはずです。

よくある高額請求で必要ない費用を例にしてみました。

費用箇所不審な点
ハウスクリーニング費相場は3万円前後(1Kの場合)
ペット消臭費1万円前後が相場
クロスの張り替え経年劣化で割引かれる
フローリング交換費全面張り替えなら経年劣化で割引かれる

最も多いのがクロスの張り替えです。先ほども言ったようにクロスは張り替えてから6年経つことで価値が1円にまで下がります。これが経年劣化による計算。

これを知らないでいると平気でクロスの張り替え料金全てを負担させようとしてきます。

またフローリングに関しても傷の修繕費用は本来その箇所ごとに行われます。この場合は経年劣化が考慮されませんが、全面張り替えとなる場合は必ず割引かれます。

ちなみに経年劣化はフローリングを張り替えてから○○年という計算になるので住んでから○○年という計算ではありません。

例えば木造アパートで20年張り替えしておらず、自分が2年間住んで引っ越したとしましょう。

この時に大家が「古くなってきたし傷もあるし全面張り替えるか」となれば1年も払う必要はないわけです。木造アパートの耐用年数は22年なので。

このほかにも細かい部分で見積もりされているようであれば不審な点を見つけ次第「本当に払う必要があるかどうか」を調べてみましょう。

消費者生活センターに連絡する

不審な点を調べて管理会社に訴えたところで安くなるとは限りません。

明らかに高額なようであれば消費者生活センターに電話して相談してみてください。

消費者生活センターはこういった賃貸での退去費用に関するトラブルについて扱っているので親身になって退去費用が適正かどうか判断してくれます。

管理会社に連絡する時に交渉できなさそうなら「一度消費者生活センターに相談させていただきます」と言っても良いでしょう。これだけで見積もりを直して適正にしてくれる可能性も高いです。

大家してます

>100万円の見積もりの請求書が送られてきました。
私なら敷金だけあきらめられるのなら...無視します

>裁判で戦った場合の勝率も教えていただけたら幸いです。
そんなものは有りません、裁判は個別の事案毎の判断です

・大家から裁判をし、裁判所の判決が出ない限り支払う事も有りません
・100万円と言うべらぼうな金額が認められるわけはありません

参照元:知恵袋

 

行政や消費者生活センター等の窓口で相談に乗ってもらう、それでもだめなら弁護士を雇うなどが解決策としては一番です。

明らかに不当な請求をされた場合は例え裁判になろうとも負けることはありません。

退去費用24万5916円から8万2188円まで減らしてもらった方の記事を見つけたので参考にしてみてください。

敷金が返ってこない…退去費用が高額すぎてびっくりしたので、交渉してみた件

ペットによる傷や汚れを防ぐ方法

すでにペットを飼っていて傷がついてしまっている状態だと難しいですが、これから引っ越しを検討されているのであれば退去費を少しでも減らすために傷をつけないような工夫が必要です。

フローリングの傷を防ぐ

フローリングは傷がついてしまうと結構高い退去費用を払う羽目になるので対策しておきましょう。

コルクマットやジョイントマットを敷くことによってペットがフローリングを傷つけるのは簡単に防ぐことができます。

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コルクマットやジョイントマットは100円均一でも売っていますし、まとめて購入するのであればネットで取り寄せた方が手っ取り早いです。

ペット可物件なら足音を気にする必要はないので薄手のもので構いません。厚手のものは値段が高くなるので注意。

いちいち敷くのが面倒という場合には大きめのカーペットや床全体に敷けるマットを購入することをおすすめします。

壁紙のひっかき傷を防止する

猫が壁を引っかくのを防止するためには保護シートを貼るのが手っ取り早いです。

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猫の爪はするどいので簡単にクロスが破けたり汚れてしまいます。こういう凹凸のない保護シートは爪とぎができなくなるので猫を飼うなら絶対にすべきです。

壁一面全てに設置する必要はなく、猫が手の届く高さのみを覆えばいいのでそこまで費用もかかりません。

6年以上住むのであればクロスが破けても費用はかかりませんが、1年とか2年程度住むのであれば購入必須のアイテム。

 爪とぎを設置する

これも主に猫用になりますが、爪とぎを用意しておくことでふすまやドアで爪とぎをする可能性を減らすことができます。

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まぁ猫を飼うなら誰しも購入するとは思いますが、賃貸の場合は傷1つで退去費用が変わるので設置必須ですね。

まとめ

ペット可物件だからと言って何をしても良いというわけではありません。

当然、ペットが傷つけた分は退去費用として請求されるのでなるべく部屋は綺麗にするように気を付けるべきです。

しかし、綺麗に使っていたのにありえない高額請求をされた場合は、その額が適正かを第三者に判断してもらう必要があります。

裁判まで行くことはほとんどないので、まずは消費者生活センターに相談してみるのが一番です。

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