いままで木造アパートや鉄筋コンクリートマンションに住んできたもののオートロック物件には住んだことがなく、過去には鍵穴にいたずらされたこともありました。
というわけでこのたびオートロック物件に引っ越したので、実際にオートロックは必要なのか住んでみた感想について率直な意見をご紹介していきたいと思います。
オートロック物件に住むかどうか迷っている方は参考にしていただければと思います。
目次
オートロック物件で防犯率はあがるの?
オートロック物件といっても物件によって構造は異なっていて、駐輪場や駐車場方面からよじ登れば普通に侵入できてしまうものもあれば、完全に鉄柵で侵入できない造りになっているものもあります。
僕が住んでいる物件の場合は1階ベランダ部分は侵入可能なものの、他はすべて鉄格子が設置されていてほぼ侵入不可能になっている物件です。
オートロック物件といっても本気を出せば住人の帰りを待って、後を追って侵入できてしまいますが、確かに不審者はオートロック物件に引っ越してから明らかに減ったように感じます。
以前、木造物件の1階に住んでいた時に鍵穴に接着剤を詰められるといういたずらがありましたが、オートロック物件の場合は侵入するためにオートロックを突破する必要があるため、こういった衝動的な犯行はまず起こりません。
住人がストーカーになったり、本気を出せば侵入できてしまうという面はありますが、セキュリティ面は普通の物件よりも強固なので、相当しつこいストーカーでもない限りわざわざ侵入してくる人はいないでしょうね。
僕が住んでから不審者を見かけたことはありませんし、何かトラブルに遭ったということもありません。
それとオートロック物件にはカメラが複数台設置されている点も防犯面ではでかいと思います。
僕が住んでいる物件も目視できるだけで「駐輪場」「エントランス」「エレベーター内」に設置されていて、これのおかげで不審な行動を抑止できている部分もあるでしょう。
あとはオートロック物件にはたいてい管理人が常駐しているので、不審者がもし現れても問題になるケースが少ないのでしょうね。
こういった様々な理由でオートロック物件が普通の物件よりも確実に安全であると言えます。
オートロック物件に住んで良かったこと
オートロック物件には3年ほど住んでいますが、その中で「オートロック物件で良かった」と思うことについて紹介していきます。
意識して鍵を閉めるようになった
物件にもよりますが、僕が住んでいるマンションは自室の鍵とエントランスを開ける鍵が同じものなので必然的に部屋を出るときは鍵を持たなければなりませんでした。
アパートに住んでいた時はちょっとした用事なら鍵を閉めずに出かけてしまったことも多々ありますが、オートロック物件に住んでからは必ず鍵を持つことになるため鍵を閉めないということが一切なくなりました。
面倒臭さはありますが防犯面を考えれば結果的に良かったのだと思います。
まぁ鍵が開いているからといって必ず空き巣被害に遭うわけじゃないですが、可能性を減らせるという意味ではメリットですからね。
営業訪問に対して冷静に対処できる
通常のアパートでもオートロック物件でもインターホンが鳴ったら出るのは同じですが、ドアの前に最初からいるのとエントランスから通知が来るのでは脅威が全くことなります。
NHK受信料とか新聞勧誘等の営業訪問だと気付いて居留守を使おうとした時にドアの前だった場合は部屋の明かりがついていたり、物音なんかで居留守していることは簡単にバレてしまいます。
居留守がバレると当然しつこく何度もインターホンを鳴らされることになるわけで自分の貴重な時間を営業訪問対処のために割かなければなりません。
オートロックの場合はエントランスからの通知なので居留守していることはまずバレません。
仮に外からベランダの様子等で居留守がバレていたとしてもエントランスにずっと居続けるのは他の住人の帰宅等の目があるので不可能です。
この違いって些細なんですけど、住んでみると結構大きいですね。
気持ちの問題と言われればそれまでかもしれませんが僕のような小心者からしたら安心感が全く違います。
住人の民度が高い
オートロック物件って必然的にある程度の家賃帯となってしまうので住人の質が低いことが少なくなります。
学生の時は安いアパートに住んでいたので隣人が狂人でいきなり壁ドンされたり、外に傘を置いておけば高確率で盗まれていましたが、オートロック物件に住んでからはそういったことは一切なくなりました。
住人の民度が高いというべきかどうかはさておきトラブルは明らかに少なくなります。
宅配ボックスが便利すぎる
オートロック物件に付随していることが多いのが宅配ボックスの存在です。
個人的にはオートロックよりも宅配ボックスのほうがはるかにありがたさを感じました。
自分が家にいない時でも宅配ボックスに届けてくれるのでわざわざ宅配業者に連絡したりする手間はなくなりますし、営業訪問が嫌で居留守を使う人なら宅配業者に居留守を使っても宅配ボックスがあります。
宅配ボックスって基本的にオートロック物件にしか備え付けていないんですよね。
入居当時は全く気にしていませんでしたが、正直これがない生活には戻れないぐらいには便利に感じています。
オートロック物件に住んで感じたデメリット
いくつか住んでみてちょっと不都合に感じたことがあるので1つ1つ挙げていきます。
自力で引っ越す時にいちいちオートロックを解除するのが面倒だった
僕は引っ越し業者に頼まず、自分でレンタカーを借りて引っ越したんですけど、運ぶときにいちいちオートロックを解除しなければならなかったのが地味に面倒でした。
運ぶ手間がかかるというか、荷物を置いて開錠して・・・ってのがまぁ面倒です。
ちなみにこの辺は管理者に言えば荷下ろしする時だけ開放してくれることもあるので、相談してみるのもありです。
コンビニ行くときなどちょっとした用事でも鍵を持たなければならない
私が少しずぼらせいもあり、例えば自販機に飲み物を買いに行くとかコンビニに行くときなんかにも必ず鍵を持たなければならないのが生活していて面倒だなぁと感じる部分の1つです。
オートロックを解除するには必ず鍵が必要になるため、少しの用事でも必ず鍵を携帯しなければなりません。
逆にこれが空き巣被害対策にもなりますが、面倒臭がり屋な人はわずらわしさを感じてしまいます。
合鍵を作るのが高い
オートロック物件のようなちゃんとしている賃貸マンションで使われる鍵はディンプルシリンダー錠と呼ばれ、普通の賃貸物件の鍵と少し形状が異なります。
普通の鍵なら500円程度、しかも5分程度で合鍵を作ってもらうことができますが、このディンプルシリンダー錠は合鍵1つ作るのに4,000円~5,000円ほどかかってしまいます。
しかも専用の機械が必要になるので、外注する鍵屋も多く、その場で作ってもらうことができずに1週間程度時間が必要だったりします。
このせいで合鍵が持てずに、マスターキーを無くしてしまって退去時に鍵交換代を請求される羽目になってしまうことも。
鍵を無くしてしまうとどこにも行けない&入れない
時間がないときに家の鍵が見当たらないことってよくありますが、オートロック物件は必ず鍵を持ち歩かないといけないので「しかたなく鍵を閉めずに外出する」ってことはできません。
例え約束の時間を過ぎてしまっても鍵を見つけないといけませんし、それこそ外出先で鍵を無くしてしまうとオートロックを突破できなくなってしまいます。
僕の場合は外で無くすことってほとんどないですが、家で紛失することが結構あるので時間がないときとか毎回かなり焦ります。
オートロック物件ならではのデメリットだと実感しました。
ネットの口コミや評判をまとめてみた
僕は気付いてしまったのですが、一人暮らしにオートロックはいらない
— みこやん (@miko_yan) June 6, 2018
マンションのオートロック機能ってほんといらない。
忘れた時の絶望感半端ないよね。— とってぃー (@tottysaru1123) October 19, 2016
オートロックってなんか微妙で、前の人と一緒に通れば通過できるし、物件によっては普通に飛び越えられるものもある。一人通過ごとに強制的に閉まるとか、飛び越えたら警報が鳴る様なそんな仕様じゃないと駄目じゃないのか??#阿倍野 #天王寺 #ピタットハウス阿倍野店 #欠陥 #防犯対策 #安心 pic.twitter.com/hdDPAheDvD
— ピタットハウス阿倍野店 (@pitat_abeno) November 25, 2017
オートロックとかいう機能、鍵を閉じ込めて困ったことは何回もあるけどオートロックで助かったということは何も思い付かない。何でこんなに普及してるんだ…
— くるる@るる勢の紡ぎ手 (@puyokururu) November 8, 2020
オートロックって非常時のための防犯対策みたいなものなので、普通に生活しているとメリットを感じにくいという意見が多いですね。
オートロック物件でも頑張れば侵入できちゃったり、住人の後をつければ入れてしまうなどの問題もあるので、防犯性も万全ではありません。
ただ、不審者から見れば狙いにくいというのは確かでしょうね。
オートロック物件を探す時の注意点
オートロック物件は男性よりも女性向けの物件です。
防犯性は確かに高くなるので選択肢としてはありですが、探す時にいくつか注意点があります。
エントランス以外から侵入できないか
エントランスから侵入するためには他の住人がちょうど通らない限り扉は開きません。
不審者の場合は他人の目をかなり気にするので住人がいるのに平気で侵入して犯罪を犯すというケースは割と少ないです。
オートロック物件といっても階段部分等から侵入できてしまうことも多々ありますし、駐輪場側から敷地内へ侵入できてしまうような配置になっていることもあるので内見時によく確認しておきましょう。
ベランダ部分から侵入できないか
エントランスも本気を出せば部外者でも侵入できてしまいますが、仮に侵入できたとしても部屋の扉を開けることはできないため現実的にはその他から侵入されることのほうが圧倒的に多いです。
一番問題なのがベランダ部分。ベランダは塀にはなっていても登ろうとおもえば簡単に侵入できてしまうような造りになっていることがよくあります。
僕がワンルームマンションに住んでいた時空き巣にやられました。
オートロックは機能していません。
ベランダから侵入されました。
僕は1階の真ん中だったのですが、上の人もやられました。
ベランダをよじ登って2階に行ったようです。参照:Yahoo!不動産
ベランダが大通りに面しているようなら交通量が多く、人通りも多いので侵入されることはほとんどありませんが、路地裏で人通りがほとんどない、もしくは見えない位置だと狙われる可能性が高くなります。
1階はもちろん、2階でも1階部分の塀を伝って登ることができてしまうこともあるのでこれも内見時によく確認しましょう。
管理人が常駐しているか
防犯性を気にするようであれば管理人常駐物件を選べば不審者と出くわしてしまう確率はかなり低くなります。
管理人常駐というのはその名の通り管理人がそのマンションに24時間いてくれるような物件です。
「管理人あり」というのは掃除やメンテナンスで定期的に仕事をしに来るけど夜とかは基本的に不在となっている物件です。
管理人常駐物件は管理費が高くなるので毎月の支払いが高くなってしまうという難点があるので、それを踏まえて必要かどうか判断してください。
宅配ボックスがついているか
防犯性とは全く関係ありませんが、個人的にかなり恩恵を感じたので挙げておきました。
先ほども言ったように宅配ボックスはオートロック物件にしかついていませんが、オートロックだったとしても備え付けじゃないこともよくあります。
せっかくオートロック物件に住むのであれば便利な宅配ボックス付きにすべきです。
住んでみた感想:そんなに恩恵を感じない(感じにくい)
実際にオートロック物件に住んでみてみた率直な感想は「あこがれて住んだけど思った以上に恩恵がない」と感じました。
ストーカー被害やいたずらなどのトラブルって滅多にないですが、オートロックを毎回開けるために鍵を取り出したり、数分の用事で外に出ることってしょっちゅうありますから、そのための手間や面倒くささの方が強いんですよね。
確かにセキュリティ面が強化されるのは事実なので女性にとってはオートロック物件の安心感みたいなものはあるんでしょうけど、一人暮らしの男がオートロック物件に住む恩恵ってあんまりないように感じました。
なんとなく「良い部屋に住んでる」って思えることぐらいですからね。
オートロック物件ってだけで家賃も少し高くなるので、生活していてその価値があるかどうかは微妙なところ。
営業訪問を無視できるってのが僕が感じた最大の恩恵かも。今のところ感じるメリットはそのぐらいです。
次に引っ越すとしたらオートロックじゃなくてもいいかなぁと思うのが率直な感想です。
あくまで個人的な感想ですが、少しでも参考になれば幸いです。
■部屋探しに役立つページ