賃貸でプロパンガス会社を入居途中で変更することはできる?

プロパンガスは都市ガスに比べて料金が約1.5倍~2倍高く、使用するガス会社によっては基本料金まで高いので節約して使っていてもかなり高額になってしまうことがあります。

契約途中で「ガス会社を変えたいな」と思った時に賃貸で変更はできるのか、かなり気になる部分だと思うので調べてみました!

都市ガスもプロパンガスも自由化している

◆都市ガス

都市ガスは2017年の4月より電気の自由化と同じように消費者が自由に都市ガス会社を選べるようになりました。

これまではそれぞれの地域で独占してガスの供給を行っていましたが、料金自体も自由化されてはいなかったため公共料金として金額が一律で決まっていました。

自由化のおかげで競争が助長されましたが、実際は参入してくる企業が非常に少なかったり、そもそも都市ガスは地下のガス菅を通して各部屋に供給しているため配管が整備されていないような地方には都市ガスを送ることができません。

つまり、自由化となっても以前とあまり状況は変わっていませんが元々選択肢も少なく、料金的にもかなり安かったので不満を感じる人は少ないです。

◆プロパンガス

プロパンガスは都市ガスよりもずっと前(1994年)から自由化していて、自由料金、消費者は自由にプロパンガス会社を選ぶことができます。

都市ガスに比べてガス会社も多いですが、ホームページすら持たないような地域密着型の小規模な会社も多く存在しているため料金を比較しにくかったり、自由料金のせいで相場よりも高い料金となっているところもあります。

知らず知らずのうちに高いガス会社で契約してしまっていることもあるというわけです。

プロパガンガスはガスボンベの配給のために人件費がかかってしまっていたり、必要な設備も多くなるため都市ガスよりも料金は高いです。

都市ガスとプロパンガスはどっちがいいの?違いや料金を徹底比較

賃貸だとプロパンガスは入居者が自由に変更することができない

原則的には自由化しているため消費者はプロパンガス会社も自由に選ぶことができますが、実はこれは戸建て住宅の場合です。

賃貸の場合は制限も多く、一個人の考えだけでガス会社を変更することが基本的にはできないのが現状です。


その理由について紹介していきます。

オーナー(大家)がガス会社と提携しているため

電気とは違い、どのガス会社を使うかという決定権は物件のオーナー(大家)が持っています。

物件全体として同じガス会社を使用しているため、個人でガス会社の変更を行おうとしても大家の許可がなければ変更はできません。

また、オーナーがガス会社と提携を結んでいる場合はガス会社は配管やその他設備の負担を行っているという条件があるため変更したくてもできないといった状況になっています。

頼み込んだとしても簡単に変更ができないため、住み続けている間はずっと同じガス会社を使用しなければならないというわけです。

大家がガス会社からバックマージンをもらっている可能性も考えられます。

設備上個別でガス会社の変更ができないため

プロパンガスは都市ガスとは違い、ガスボンベを配給してそれを各部屋に届けることでガスが使えるようになっています。

各部屋でガス会社が違えばそれぞれ違うガスボンベを使うことになりますし、そもそもガス菅自体共通となっていて長い1本のガス菅から枝分かれして各部屋に供給している形なので個別で振り分けることは設備上不可能となっています。

プロパンガス供給に必要な設備であるガス管ですが、同じ建物内であれば、たとえ複数の世帯が住んでいたとしても、世帯ごとに違うガス管があるわけではなく、建物に住んでいるすべての人が同じガス管を共有することになります。同じものををみんなで使っているので、「この家のガス管は○○社、その隣の家のガス管は△△社」という風に、複数の会社で管理をするのが物理的に困難なのです。

参照:selectra

集合住宅だと配管が1つでガスを各部屋に供給する形になるため【101号室でA会社のガス】【102号室ではB会社のガス】と分配することができないのです。



変更できる可能性がある物件の特徴

賃貸は総じて入居者に変更の権利がないため、簡単にガス会社を変更することができないためオーナーに頼み込む必要があります。

変更できる可能性が少なからずある物件の特徴についてもまとめてみました。

メゾネット物件

メゾネット物件は部屋内部が1階と2階のように分かれているような物件です。

1軒1軒が独立しているメゾネット物件はプロパンガス会社の変更ができる可能性が少なからずあります。

もちろん契約の決定権は大家にあるため変更の際にはかならず交渉をする必要がありますが、メゾネット1軒1軒が別のオーナーの場合はまとめて変更する必要がないため難易度は下がります。

ただし、メゾネット全体が1オーナーによって管理されている場合や、ガス会社から設備の提供をしてもらっていて提携している場合は通常の賃貸物件と同じ状態なので変更は難しいです。

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戸建て賃貸

戸建て賃貸はアパートやマンションなどの集合住宅よりもオーナーの承諾が得られやすい物件の1つです。

賃貸で戸建てを借りている人は少ないと思いますが、戸建ての場合は個人オーナーとなるため入居者の総意も必要ありませんし、相場に比べてそのプロパンガスの料金が高いのであれば長い目で見たときに入居者のストレスになることは明白です。

当然、給湯器や配管などの設備契約に対する違約金がかかる場合は大家としても変更したくないでしょうけど、今後のことを考えるとトラブル回避のために承諾してくれる可能性があります。

入居者全員の了承を得ている物件

アパートやマンションのような集合住宅でガス会社を変更するということは入居者全員がガス会社が変更になるということ。

つまり、入居している人全員が「今使っているプロパンガス会社に不満を感じている」という状態で了承を得ることができれば交渉材料としてはかなり大きいので、大家としても変更せざるを得ません。

ただ、実際問題入居者全員の了承を得るのはかなり骨を折る作業になるため現実的な方法ではありません。

仮に入居者全員が不満を抱いていて相次いでガス会社の変更交渉を持ち掛けれられれば変更してくれる可能性はあるということです。

プロパンガスから都市ガスに変更はできる?

残念ながらプロパンガスから都市ガスに変更することはできません。これはプロパンガスの会社を変更するよりも難しいです。

ガス会社の変更は決定権がオーナーにあるという契約の問題が大きいですが、都市ガスへの変更はそもそも配管が通っていなければ使用すること自体ができないため。

都市ガスの場合、地下に配管を通して供給しているので、その配管を物件まで通さなければ都市ガスを使うことはできませんし、プロパンガスを使用している物件の多くは工事費用の高さから都市ガスを諦めているような状態。

つまり、変更できる、できない以前に使うことがまずできません。

もちろん、大家が途中で都市ガスがどうしても使いたいから大規模な工事をして通してくれる可能性はゼロではありませんが、すでに建設・運営されている賃貸物件でそれをやるのはよっぽど築年数が古くて人気のない物件ぐらいです。

ガス料金が高いと感じる時の対処法

プロパンガスは普通に使用しているだけでもかなり高額になってしまいがちですが、だからといって個人でガス会社を変更することもできません。

ガス料金を安くするための方法は3つほどあります。

料金の値下げ交渉を行う

ガス会社そのものの変更ができないなら料金体系の見直しについて交渉を進めることでガスの料金を下げることができる可能性があります。

交渉の手順
  1. 現在の料金と相場を調べる(プロパンガス料金消費者協会
  2. 管理会社に連絡する(メールでも可)
  3. 相場とどのぐらい違うのかを細かく説明する
  4. 上手くいけば適正価格まで割り引かれる

実際に調べてみたところ、値段交渉によって料金を下げてもらった人もちらほら見かけることができました。


賃貸だからといってガス料金の変更ができないわけではないので、ダメ元で交渉してみることをおすすめします。

交渉の際は「高いから安くしてほしい」と言っても意味がないのでちゃんと調べて適正じゃないことを示したほうが上手くいきます。

シャワーの時間を短くする(節約)

交渉が上手くいかない場合は自分で節約する他ありません。

日常生活で最もガス代を使用するのは料理ではなくお風呂に入っている時です。

もともとプロパンガスは基本料金が1,500円前後と高額なのでどんなに節約しても都市ガスには勝てませんが、シャワーの時間を短くすることで今よりも安くすることは十分可能です。

シャワー10分毎都市ガスプロパンガス
ガス代約26円約49円
水道代約20円約20円
合計約46円約69円

シャワー時間を15分から10分にするとか、身体を洗っている時はシャワーを止めるというだけでも料金は安くなります。

また、設定温度を1℃下げるだけでも効果があるので節約したいのであればやって損はありません。

都市ガス物件に引っ越す

プロパンガスを使用していて安くなることは使っているガス会社の料金自体が安くなければ難しいです。

最終的には都市ガス物件に引っ越すことも視野にいれて考えるべきです。

プロパンガスは都市ガスに比べて2,000円前後は料金に違いが出てくるので、つまり今よりも家賃2,000円高い都市ガス物件に住んでも月々の出費は変わりません。

さらに言えば冬場は当然ガス代が高くなるので実際には家賃をあげた都市ガス物件のほうが結果的に安く済むことも多いです。

プロパンガスだと「節約しなきゃ」とばかり考えて生活が窮屈に感じてしまうのも問題。

まとめ:プロパンガス会社は最初から決まっている

なにげなく契約してしまったプロパンガス会社ですが、実は最初から契約先というのは決まっていて入居している間は原則として変更することもできません。

相場よりガス料金が高かったとしても個人で変更することはできないため、我慢する他ないようです。

もともとプロパンガスは都市ガスよりもはるかに高いですし、こればかりは賃貸物件のデメリットということで受け入れるしかないのかもしれません。

どうしても変更したい場合は大家や管理会社に「ガス料金が相場よりも高いので変更はできないのか?」と交渉を持ち掛けることで考えてくれる可能性はあるようです。

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