一人暮らしで換気扇は24時間つけっぱなしにすべき?電気代はいくらかかる?

普段あまり気にすることもない換気扇ですが、換気扇は空気の入れ替えを行ったりするだけじゃなく、カビ予防や虫予防にもなるので24時間つけっぱなしにしている方も多いと思います。

ただ換気扇をつけっぱなしにしているということは常時電気代がかかっている状態です。

今回は電気代はもちろんのこと、その他のメリットやデメリットなども考慮して結局どっちの方が良いのかという疑問を解消していきたいと思います。

換気扇を24時間フルに使った1ヶ月の電気料金

賃貸物件に備え付けられている換気扇は1つではありません。キッチンの換気扇はもちろんお風呂場やトイレにも備え付けられています。

場所ごとに換気扇の電力は微妙に異なるので仮に24時間1ヶ月つけっぱなしにした場合にかかる料金をまとめてみました。

場所 消費電力 1ヶ月の料金
キッチン 30W~80W 約562円~約1,497円
お風呂場 20W 約374円
トイレ 3W 約56円

電気代には段階があり、使っている電気量が多ければ多いほど高くなりますが、一人暮らしの場合は使っても2段階目までだと思います。

東京電力の従量電灯プランBの料金に当てはめると1kWh=約26円です。

キッチンの換気扇を弱でつけて、お風呂場とトイレも同様に24時間つけっぱなしにした場合にかかる1ヶ月の料金合計は約992円ほど。

つまり一人暮らしで換気扇をつけっぱなしにした場合はだいたい1ヶ月1,000円前後の料金がかかるということです。

毎月1,000円が固定費と考えると高いような気がしますが元々のワット数自体はかなり低いです。

物件によっては24時間換気システムを導入していて自動的につけっぱなしになっている場合もあります。

冬の電気代平均と暖房ごとにかかる電気代一覧

換気扇ごとの目的についてもまとめてみました。

キッチンの換気扇

キッチンの換気扇は部屋の中で最も電力を消費する部分です。料理の匂いが部屋にこもらないようにするため大きめのファンがついているので自然と電気代は高くなってしまいます。

キッチンの換気扇をつけっぱなしにしておくことで料理の匂いがこもるのを防ぐだけではなく、流しに溜まった食器や生ごみの臭い、排水溝の汚れによる臭いもある程度防ぐことができます。

換気扇を止めるとわかりますが、キッチンは綺麗にしていても臭いが停滞するので全くの無臭を維持するのは引っ越したばかりの頃ぐらいです。

また、換気扇を回しておくことで水滴などもある程度蒸発させることができます。

浴室の換気扇

風呂場の換気扇から入ってくる虫対策にはフィルターが最強だった

浴室の換気扇はカビ対策が主な目的。お風呂上がりはどうしても浴室に水分が残ってしまいますし、一人暮らしだと窓がついていること自体少ないので自然乾燥しようとしても時間がかかってしまいます。

その結果浴室によく発生するぴんくカビの原因になったり、ゴムパッキンや溝に黒カビが発生してしまうというわけです。

換気扇を回していても完全に防ぐことはできませんが蒸発を早めてくれるので使用後はかならず回すべきですね。

ちなみに冬場はつけっぱなしにしておくとシャワーを浴びていても浴室の温度があまりあがらず、空気の循環によって「寒い」と感じてしまうので使用直後に回すのがおすすめです。

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トイレの換気扇

トイレの換気扇は部屋の中では最も小さいファンとなっているので電気代も一時間あたりわずか約3Wと非常に小さいのが特徴。

常時回していたとしても1ヶ月で56円前後なのでわざわざ切っておく必要もあまりないように感じます。

換気扇を回しておくことでトイレを使用した時の臭いを早く外に逃がしてくれます。一人暮らしの物件はトイレに窓がついていないので換気扇を回さないといつまでも臭いが残ってしまうことも。

基本的には使用後や使用中にピンポイントで回せば問題ありませんが、面倒であれば常時回しておいてもデメリットはあまりありません。

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24時間換気扇を付けるメリット

メリット
  • 有害物質対策になる
  • 部屋の嫌な臭いが防げる
  • カビが発生しにくくなる
  • 虫が侵入しにくくなる

有害物質対策になる

24時間換気した方が良いと言われている理由の1つが気密性の高い建物が多くなったためです。

気密性の高い建物には換気扇の注意書き部分に「24時間つけるようにしてください」などと書かれています。

気密性の高い建物というのは使用している資材から微量ですが有害な物質が分泌されています。例えばホルムアルデヒド等です。

これによって「シックスハウス症候群」になる人が増えたため2003年以降の新築住宅は24時間換気システムが義務化されたというわけです。

住宅の高気密化などが進むに従って、建材等から発生する化学物質などによる室内空気汚染等と、それによる健康影響が指摘され、「シックハウス症候群」と呼ばれています。その症状は、目がチカチカする、鼻水、のどの乾燥、吐き気、頭痛、湿疹など人によってさまざまです。

出典:厚生労働省

本当に微量なので身体に影響がでることはほとんどありませんが、換気をしていないとその有害物質が室内に蓄積してしまうということ。

つまりそこまで気密性に富んでいない一人暮らしの物件(木造アパートなど)は24時間も換気をする必要はないのですが、他にもメリットはあるのでやった方がいいかも!ということです。

部屋の嫌な臭いが防げる

普通に生活しているだけなのになぜか部屋が臭いとか、外から帰ってきた時に変な臭いがするのは空気が入れ替わっていないからです。

嫌な臭いというのは料理や排水溝だけでなく人の臭いも含まれています。特に自分の臭いって普段あまり気にならないですが換気をしないでいると布団やカーペット、カーテン等に付着して臭いが定着してしまいます。

部屋を良い匂いにしたくて芳香剤とか置いてもあまり効果がない場合にはこの換気が適切に行われていないのが原因だったりします。

カビが発生しにくくなる

換気をすることによってカビが発生するリスクを抑えることができ、空気を循環させることが出来ます。

お風呂に入れば浴室だけでなく、蒸気がキッチンや部屋まで漏れ出してしまいますし、鍋でお湯を沸かせば湿度は自然と高くなります。

また、同じ湿度でも空気が動いているかそうでないかでカビの発生率というのはかなり違います。

例えるなら風が吹いている時と無風の時どっちのほうが洗濯物が乾きやすいかを考えればわかりやすいと思います。

特に日当たりの悪い部屋だとクローゼット内部にカビが発生したり浴室やその近くの四隅にいつのまにかカビが発生することがあるので換気扇を回しておくだけでこういったものはある程度防ぐことができます。

虫が侵入しにくくなる

個人的に最大の魅力は虫の侵入経路をふさぐことが出来るという部分です。

換気扇は当然外の通気口とつながっているので小さな虫なら簡単に侵入できてしまいます。

「一体どこから入ってきたんだ?」というような小さな虫たちは全て換気扇が侵入経路です。

しかし、換気扇を常時回しておくことによりその侵入経路を完全とはいかずともある程度ふさぐことができます。

ゴキブリの侵入経路の1つにもなっているので大きい虫なんかは換気扇を回しておけばまず侵入してくることがありません。

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24時間換気扇を付けるデメリット

デメリット
  • 電気代がかかる
  • 花粉等が入ってくる可能性がある
  • 外の空気が入ってくるので冬場は寒くなる
  • 汚れ・ほこりが付着しやすくなる
  • 摩耗するので劣化が早くなる

電気代がかかる

当然ですが、最大のデメリットは電気代がかかってしまうこと。

全ての換気扇をつけっぱなしにしておくことで1つ1つの消費電力は小さくても合わせると1ヶ月で1,000円近くかかってしまうのは結構大きいと思います。

一人暮らしの電気代平均は月5,000円前後ですが、換気扇を回さなければ約1,000円節約できると考えると大きい。

わずかとはいえ節約したい人にとっては意外と大きなデメリットだと思います。

花粉等が入ってくる可能性がある

花粉症の人にとっては大問題なのが花粉等を一緒に取り込んでしまうこと。

新鮮な空気を取り込むといってもフィルターは空気清浄機のように細かくはないので粒子の小さい花粉等は簡単に換気扇から取り込んでしまいます。

他にも光化学スモッグだったり、あるいは隣人の料理の臭いなんかがたまに入ってくることがあるのでせっかく新鮮な空気を取り込んでいるのに一時的に部屋が嫌な臭いになってしまうことも。

特に隣人がタバコを吸っている人とかだとその臭いまで取り込んでしまうので最悪です。

外の空気が入ってくるので冬場は寒くなる

常に外の空気が入ってくるということは冬場は寒いです。

エアコンをつけていても換気をしながらということになるので熱効率は悪いですし、空気が循環しているせいで室温よりも寒く感じます。

部屋はまだなんとか耐えられますが浴室の場合はシャワーを浴びても全然身体が暖まらず、出る時も寒くて震えることになります。

汚れ・ほこりが付着しやすくなる

換気扇は室内の空気を吸い上げている状態となっているため、汚れ・ホコリが付着しやすい状態となっています。

いつの間にか換気扇がホコリまみれになっていたなんてことはよくあります。換気扇を回すとその分掃除の手間もかかるということです。

しかも換気扇って掃除がちょっと面倒なのもデメリット。掃除しないでいるとその分退去費も高くなるし油分とか吸着していると換気力が低下するので定期的なクリーニングは必要になってきます。

摩耗するので劣化が早くなる

ずっと回し続けていると劣化のスピードが速く、摩擦等によって音がうるさくなったり、壊れたりする可能性も上がります。使っているとモーターの寿命は短くなるので当たり前と言えば当たり前ですね。

新築や築浅の物件ならまだ換気扇も新しいものなので問題ありませんが、古い物件はすでに劣化した状態なのでこういったトラブルが起こりやすくなります。

ちなみに僕が初めて住んだアパートは換気扇を常時回していたらある日急に破損しました。これも摩耗が原因。

結論:24時間つける必要はない

MEMO
  • 換気扇をずっとつけっぱなしにすると月約1,000円ほど電気代がかかる
  • 定期的な換気は窓を開けるだけで効果あり
  • 新築なら念のため換気しておくべき(シックスハウス症候群の懸念)

一人暮らしの場合はその人の性格にもよりますが24時間換気システムでもない限りずっと回し続ける必要はないように感じました。

確かに部屋を換気するのは生活する上で大切なことですが一人暮らしで固定費が1,000円かかるのは大きいです。

また、トイレや浴室など全く使用していない時は必要ないことも多いですし、使用する時や料理をした後に換気したい時につけていればしっかりとメリットは感じられます。

24時間つけっぱなしにすることによるデメリットのほうが大きいというのが結論。

僕は今までキッチンの換気扇をずっと弱でつけっぱなしにしていましたが、改めて調べてみると電気代がかかったり埃が溜まったりしているので換気が必要ないときは消した方が良いなと感じました。

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