賃貸マンションの中部屋は後悔する?住んで感じたメリットとデメリット

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住み心地は物件の立地や設備も重要ですが、部屋そのものの位置も大きく影響します。

「角部屋のほうが良いって聞くから角部屋を探してる」という人も多いですが、必ずしも中部屋だからダメというわけではありません。

今回は中部屋に住むと後悔するのか、どんなデメリットがあるのか実体験をもとにメリットとデメリットについてまとめてみました!

マンション中部屋って後悔するの?

中部屋に住んで後悔するかどうか物件の防音性や住民の質に大きく左右されるので、住み心地が良い中部屋もあれば悪い中部屋もあります。

まずはどんなデメリットがあるのかまとめてみました。

上下左右の部屋の影響を受けてしまう

角部屋

中部屋は両隣りの部屋や上下の部屋に挟まれているような形になるので、隣室からくる音の影響を受けやすい位置になっています。

202号室に住んでいた場合、201号室の人が静かに生活していたとしても203号室の人がうるさければ騒音に悩まされることになります。

上の階からは足音がよく響きますし、下の階からはそれほど物音はしませんが、重低音である引き戸を開ける音や洗濯機を回す音なんかは聞こえてきます。

賃貸物件は住むまで隣人がどんな人かわからないですが、中部屋に住むということは騒音被害に遭うリスクが高いというわけです。

騒音は一人暮らしで最も後悔しやすいトラブルの1つです。

スーモが一人暮らしをしている学生・社会人の男女300人を対象に「一人暮らしをスタートさせて後悔・失敗したと思うこと」の調査結果がこちら。

一人暮らしで後悔したこと
  1. 壁が薄い:19.3%
  2. キッチンが狭い:19.0%
  3. 隣人や周辺の音がうるさい:16.7%
  4. 収納が少ない:16.3%
  5. 部屋が寒い・暑い:16.0%
  6. 家賃が高い:15.3%
  7. 追い炊きがない:13.3%
  8. コンロが一口:11.7%
  9. 最寄り駅まで遠い:11.3%

「あまりにも隣人がうるさいので引っ越した」という人がいるほどなので、リスクを冒してまで中部屋を選ぶのは微妙なところ。

苦情が入りやすい

隣人からの音が響くということは自分が発した音も両隣りには聞こえてしまいます。

友人を招いて宅飲みしていれば隣りから苦情が入る可能性は十分に考えられますし、リスクは角部屋の倍となります。

自分がうるさくするなら中部屋を選ぶと苦情を入れられてしまう可能性が高くなってしまうので、避けるべき部屋の位置となります。

うるさいと感じる程度は人それぞれなので右隣りの人は何も思わなくても左隣りの住人はうるさいと感じるかもしれません。

立地によっては日当たりが悪い

角部屋に比べると中部屋のほうが窓も少なく位置的にも遮光が入りにくいため日当たりが悪い場合があります。

日当たりが悪ければ洗濯物が乾きにくくなったり、クローゼットや脱衣所にカビが生えやすくなりますし、布団はいつまでも湿ったまま状態になってしまう可能性があります。

内見時にちゃんと確認をすれば問題ありませんが、時間帯によっては日の当たりを確認できないこともあるので選ぶ際は注意が必要です。

方角日照時間特徴
南向き・夏季7時間
・冬季9時間30分
1日通して最も日当たりが良い。
東向き・夏季7時間15分
・冬季4時間45分
午前中から日が差し込む。
西向き・夏季7時間15分
・冬季4時間45分
午後から日が差し込む。
北向き・夏季7時間30分
・冬季0分
1日通して最も日当たりが悪い。

角部屋より虫出現率(特にゴキブリ)が高い

角部屋のほうが外に近いので虫が出やすいようにも思えますが、中部屋は隣室で出現した虫がこっちに来てしまうことがあります。

侵入経路が角部屋より中部屋のほうが多いのが原因。

中部屋のほうが害虫は出やすいと思われます。 侵入経路が多くなるわけですからね。 あとは隣で防虫とかされるとこちらに逃げてきますんで。 あとは単純に隣が汚いだけで虫は増えますしね。

参照:https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q14110065079

例えば隣りでゴキブリが発生すれば、そのままベランダやわずかな隙間から侵入してしまう可能性があります。

自分の部屋の対策をしていても隣人の汚さにも影響を受けるものなので、リスクとしては角部屋のほうが低いです。

玄関前の人通りが気になることがある

意外と入居してから気づくのが玄関前の人通りです。

防音性の高いマンションでも廊下からの音というのは扉越しに結構聞こえてくるもので、中部屋となると人が通ることが多くなります。

単純に通るだけならまだしも、それが不審者かどうかの判断はつきませんし、外にものを置いていた場合は盗まれるリスクもあります。

僕の場合は傘をよくドア横に置いていましたが、たびたび盗まれることがありました。

一番奥側の角部屋ならこちらに来ること自体が不審な動きなので被害にも遭いませんが、中部屋は通る”ついで”なのでこういったリスクも高くなります。

犯罪率だけで言えば人の死角になりやすい角部屋のほうが狙われやすいですが、傘が盗まれたりピンポンダッシュ等の迷惑行為は中部屋のほうが多くなります。

中部屋のメリットとは?

角部屋にメリットがあるように中部屋を選ぶことに対してもメリットはあります。

外気の影響を受けにくい(寒さ/暑さ)

中部屋は上下左右に挟まれている状態で、窓も角部屋よりも少ないため外気の影響を受けにくくなっています。

一般社団法人日本建材・住宅設備産業協会によれば、冬の暖房時の熱が窓から流出する割合が58%、夏場はなんと73%となっています。

窓の断熱性

角部屋の場合は外の壁に最も近く、窓も2か所以上設置されているため外が暑ければすぐに室内も暑くなってしまいますし、冬場の冷気はエアコンをつけても部屋が暖かくなりにくいです。

また、エアコンを消した際に外気の暑さや寒さに影響されてすぐに不快な温度に戻ってしまうのも角部屋ならではの難点です。

中部屋でも影響は受けますが、角部屋に比べてはるかに過ごしやすい温度です。

角部屋よりも家賃が安い

角部屋のほうが中部屋に比べて需要が高いので物件によっては同じ間取りでも家賃を1,000円~2,000円あげているところがあります。

中部屋は位置としてはそれほど需要も高くなく、部屋数も角部屋より多いので家賃の安さだけを見るのであれば中部屋のほうが優れています。

家賃は毎月支払わなければならない固定費となるため少しでも安いほうが日々の生活を圧迫しなくて良いです。

1,000円違うだけでも年間12,000円も差が出ますからね。

外からの騒音を受けにくい

角部屋よりも中部屋のほうが比較的外からくる騒音に対して影響を受けないので静かです。

大通りに面している物件だったり、線路沿いにあるような物件の場合、一番外側の部屋は遮蔽が壁だけとなるのでうるさく感じられることがあります。

外からくる騒音は窓の影響も大きいですし、外に面している箇所も少なければ少ないほど遮音性が高くなるのは当たり前。

車通りの多いような場所なら角部屋じゃなくて中部屋を選んだほうが住み心地が良かったりすることも多いです。

家具が配置しやすい

角部屋の場合は窓が2か所に設置されていてさらに【リビングドア】【クローゼット】を考慮した上で家具を配置しなければなりません。

一方中部屋の場合は窓が1か所だけなので角部屋と比較すると若干家具が配置しやすいです。

一人暮らしだと6畳前後のリビングなので中部屋でも家具の配置に不便さを感じることは多々ありますが、角部屋はさらに配置に困るので模様替え好きな人にとっては中部屋のほうがおすすめです。

角部屋の物件は謎のデットスペースがあったり、梁や柱で家具を配置しにくい間取りとなることも多いので比較するとバランスの良い中部屋のほうが無難。

中部屋に住んで起きたトラブル例

アパート、マンション含めて今までに何度も中部屋に住んだことがありますが、その中で実際に起きたトラブルについていくつか紹介していきます。

しつこく何度も壁ドンされた

1軒目は大学近くということもあり、同じアパートには学生も多く住んでいました。

当時は一人暮らし初めてということもあり、もちろん木造アパートでしたが壁ドンをかなりされたのが印象的。

中部屋に住んでいましたが、ちょっとした物音を立てるとすぐに隣人が壁ドンをしてきて、それが一番のストレスでした。

宅飲みをしていると壁ドンされるのは仕方ありませんが、一人で静かに過ごしているときでテレビの音とか生活音が聞こえるだけで壁ドンされていました。

ここまでしつこく壁ドンされるとなると”やばい隣人が住んでいる”というしかありません。

もう片方の部屋の人はかなり静かで壁ドンされたこともなかったので中部屋に住んだからこそ発生したトラブルです。

鍵穴を接着剤で埋められた

2回目の一人暮らしで木造アパートに住んでいた時に発生したトラブル。

マンションではなかったため、道路側から簡単に侵入できるような構造になっていたことが原因となり外出する際に鍵を閉めようとしたら接着剤で塞がれているといういたずらに遭いました。

物件は路地裏だったのでおそらく小学生とかがいたずらでやったのだとは思いますが、なぜか一番道路に近い角部屋じゃなくてその隣りの僕の部屋とさらに隣りの部屋もやられていました。

このトラブルは中部屋だったからというよりもアパートだったからというのが問題だとは思いますが、警察まで呼ぶことになったので個人的には印象に残っています。

隣人のゴミがベランダ越しに転がってくる

これはトラブルというよりも日常的な問題ですが、中部屋で生活しているとベランダの隙間から隣人のゴミとかがやたらと転がってくるんですよね。

ベランダは仕切りの下部に隙間があるタイプだったのでペットボトルが転がってきたり、よくわからない紙や個人情報が記載されている封筒も転がってきたことがあります。

両隣りのゴミや私物が自分の部屋のベランダに転がってくるのは中部屋ならではの問題だと思います。

中部屋に住む上で最低限抑えておくべきポイントや注意点

角部屋よりも中部屋のほうが物件数としては多いため、仕方なく選ぶ人は多いようです。

中部屋を選ぶ上で最低限確認しておくべきこと、気を付けるべきポイントについて紹介していきます。

隣室に人が住んでいるか確認する

中部屋の一番の問題は騒音が聞こえやすいことにあります。

ただし、隣室に誰も住んでいない状態であれば数か月間は騒音に悩まれたり、苦情を入れられるリスクも少なくなります。

内見時に『隣室に人は住んでいるのか』『真上の階に住んでいる人はいるか』など担当スタッフに確認しておきましょう。

隣室の情報は不動産屋であれば情報を得ることができ、それをもとに住むかどうか決められます。

入口から遠い部屋を選ぶ

僕のようにいたずら被害に遭いたくないのであればエントランスから近い中部屋はなるべく避けるようにしてください。

通りから誰でも簡単に入ってこられるような造りであれば、いたずら・不審者・ストーカーなどの被害にも遭いやすくなってしまいます。

なるべく入口から遠いお部屋を選ぶことで、被害のリスクを防ぐことができます。

壁の薄い木造アパートは避ける

木造アパートや家賃の安さが魅力ですが、中部屋に住むのであれば後悔するリスクはかなり高くなります。

木造は構造の中でもっとも壁が薄く、隣室の生活音は聞こえてきてしまいますし、話し声は筒抜け状態となります。

どうしても木造アパートしか手がないのであればせめて1階ではなく2階を選ぶようにしましょう。

好条件の物件を探すならイエプラ

お部屋の契約を行う前に『本当にその物件でいいのか』をよく確認すべきです。

利用する不動産屋・部屋探しサイトの中で見つからなかったとしても、物件情報が乏しい可能性があります。

効率的に探したいのであればイエプラがおすすめです。

イエプラは家にいながら部屋を探してもらうアプリですが、スーモやホームズにも載っていないような未公開物件も見つけることが可能です。

不動産業者専用サイトである『ATBB』もイエプラであれば閲覧可能であるため、誰よりも早く新着物件を手に入れることもできます。

中部屋に住むのはイエプラで探してみて、それでもなかったときの最終手段と考えておきましょう。

イエプラのホームページへ

まとめ:住み心地としては角部屋のほうが優れている

項目角部屋中部屋
家賃やや高い安い
外の遮音性低い普通
苦情率低い高い
防音性高い低い
外気の影響受けやすい受けにくい
虫出現率普通高い
防犯性普通普通
住み心地良い悪い

角部屋と中部屋を比較してみると、どちらか片方が優れているわけではありませんが、隣室に接している面積が狭い分角部屋のほうが住み心地が良くなります。

隣人トラブルは壁の薄さも原因ですが、壁が薄かったとしても隣人が常識人であればうるさくされることはありません。

中部屋は壁の接触が角部屋の倍となるので嫌な隣人に当たってしまう可能性が高いことを考慮すると、自然と住み心地の良さは角部屋のほうが優れていると言わざるを得ないでしょうね。

中部屋の特徴まとめ
  • 両隣りからの音が伝わるのでうるさいことがある
  • 角部屋よりも保温性が高い
  • 窓が少ない分小さい虫は少ないがゴキブリは出やすい
  • 総合的な住み心地は角部屋のほうが優れている

安いアパートは住民の質もそれだけ低くなるので家賃が1,000円程度高くても角部屋にすべきです。

逆に鉄筋コンクリート造や分譲賃貸マンションなど防音性に優れている物件なら家賃もそれなりに高いので中部屋でも問題ありません。

中部屋が良いケースは角部屋とあまりにも家賃に差がある場合や大通り沿いに住む場合に限られます。