シャーメゾンとD-roomの違いを徹底比較!防音性や住み心地はどっちがいい?

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積水ハウスが手掛ける賃貸住宅の「シャーメゾン」、大和ハウスが施工する賃貸物件の「D-room」。

どちらも高品質な物件をコンセプトにしているため非常に魅力的で「どっちのほうが優れているのか」総合的にも判断しづらい部分です。

今回はシャーメゾンとD-roomを徹底比較し、総合的にどっちのほうが良いのか紹介します!

シャーメゾンとD-roomを徹底比較

結論から言えば、シャーメゾンもD-roomもコンセプトは「高品質な賃貸物件」となっているため、大きく異なることはありません。

シャーメゾンは積水ハウスが手掛ける賃貸住宅で、品質を特に重視している不動産となっています。

『軽量鉄骨アパート』『重量鉄骨マンション』を主に扱っています。

シャーメゾン

D-roomは大手ハウスメーカーである大和ハウスが施工する賃貸物件です。

大和ハウスがメインとして採用しているのは「軽量鉄骨造」のアパートです。

D-room

どちらも大手ハウスメーカーが施工していて質が高く、住みやすい環境が整っていることが特徴として挙げられます。

 シャーメゾンD-room
物件数多い少ない
家賃高い高い
初期費用高いやや高い
防音性高い高い
防犯性高い高い
サービス少ない豊富
入居審査やや厳しい厳しい
設備・機能性豊富豊富

シャーメゾンは軽量鉄骨造・重量鉄骨造と幅広いのに対して、D-roomでは独自の技術により重量鉄骨を用いずに基本的には軽量鉄骨で施工しています。

「軽量鉄骨だから防音性も劣るのでは?」と思うかもしれませんが、独自の遮音システムを取り入れているため「静か」という意見が多いです。

比較した項目について1つ1つ見ていきます。

物件数の違いを比較

管理している物件数の数はシャーメゾンのほうが多いです。

全国賃貸住宅新聞が発表している「2022年管理戸数ランキング」の1位~5位までの順位がこちら。

企業名管理戸数
大東建託120万2245戸
積水ハウスグループ67万4125戸
スターツグループ65万2017戸
大和リビング61万8231戸
レオパレス2156万7314戸

管理戸数で見るとわずかしか差がないように思えますが、実際に検索してみると取扱い物件数の差は数字以上に大きいです。

シャーメゾンD-room
山手線460件49件
京浜東北線976件0件
埼京線634件1件
中央線457件0件
南武線384件0件

物件数が多ければ多いほど希望の条件に合った物件を探しやすくなるので、シャーメゾンのほうが理想のお部屋は見つけやすいということになります。

家賃の安さを比較

シャーメゾンとD-roomはどちらも高品質な物件を手掛けているだけに相場よりも若干高めで、家賃自体もそこまで大きな差はありませんでした。

山手線内で似たような物件同士の家賃を調べてみると若干シャーメゾンのほうが気持ち安い程度。

構造シャーメゾンD-room
RC造135,500円135,000円
軽量鉄骨造95,000円99,000円
軽量鉄骨造70,000円69,500円
軽量鉄骨造97,000円99,000円

とはいっても全く同条件の物件で比較できないためあくまで参考値です。

シャーメゾンの場合、2階建てなら軽量鉄骨造、3階建て以上は重量鉄骨造となりますが、D-roomは3階建てでも軽量鉄骨造で建設しています。

3階建てならコストの安い軽量鉄骨造であるD-roomのほうが安くなります。

ただし、D-roomはインターネット無料物件が多かったり、ホームセキュリティを導入している物件が多いのでその分の家賃が上乗せされています。

ほとんど差はないですが、物件数の豊富さも相まってシャーメゾンのほうが手広く探せる印象。

初期費用の安さを比較

初期費用を比較してみるとD-roomのほうがかからない費用が多いため総合的には安く済みます。

 シャーメゾンD-room
仲介手数料賃料1ヶ月分+税賃料1ヶ月分+税
保証会社利用料22,000円+毎月賃料の1%等賃料60%+年1万円(更新料)等
火災保険料15,200円無料
入居安心サポート月額880円
ハウスクリーニング費44,000円~(1K)36,000円~(1K)

家賃にもよりますが、保証会社利用料はD-roomのほうが安く、火災保険料に関しては無料。

さらにD-roomの「タダシ物件」という契約プランなら敷金・礼金・更新が一切かかりません。

他にも「サツキ物件」というサービス付き契約プランがあり、火災保険料はなんと大和リビングが負担してくれるため住んでいる限りは無料。

火災保険を無料としている会社は大手でもほとんどありません。

また、「消毒施工費」「入居安心サポート」など余計なオプション代は一切かからない点も魅力。

シャーメゾンも他の不動産と比較するとオプション代が高いわけではありませんが、新築や築浅物件では平気で礼金2ヶ月分取るようなお部屋が多いため、初期費用は高くなりがちです。

ただし、どちらも仲介手数料が賃料1ヶ月分と最大料金となっているので注意してください。

ちなみに保証会社の利用料は代表的なものを記述していますが、利用する保証会社によって変動するものなのであくまで参考値程度にお考え下さい。

防音性の違いを比較

シャーメゾンもD-roomも独自の遮音システムを採用しているものの、単純な性能で言えばD-roomのほうが防音性が高いです。

ただし、D-roomでは軽量鉄骨造が基本となるのに対してシャーメゾンの3階・4階建ては重量鉄骨造です。

どちらも同じ「鉄骨造」ですが、骨組みが重量鉄骨造の方が太いため、防音性も若干高くなる傾向があります。

軽量鉄骨造のD-roomと重量鉄骨造(ベレオ)のシャーメゾンを比較するならシャーメゾンのほうが上。

こちらは軽量鉄骨造で主に採用されている防音システム。

鉄骨造シャーメゾンD-room
防音システム・シャイド50
・シャイド55(標準仕様)
サイレントハイブリットスラブ50
採用年数2011年以降2012年以降
重量床衝撃音・LH-55(シャイド55)
・LH-50(シャイド50)
LH-50
軽量床衝撃音・LL-55(シャイド55)
・LL-45(シャイド50)
LL-40
界壁遮音等級D-50相当(千鳥配置)D-50

床の遮音性は足音などの重量衝撃であるLH値とスプーンなど軽いものを落としたときの軽量衝撃であるLH値があります。

床の防音性

軽量床衝撃音と重量床衝撃音の違い

L値は単純に低ければ低いほど高い遮音性能があるということなので、D-roomが採用しているサイレントハイブリットスラブ50のほうが性能が上。

ただし、シャーメゾンは2011年11月以降の物件”すべてにシャイド55以上を採用している”のに対して、D-roomの場合はオプション的位置づけなので、オーナーによって採用の有無が分かれています。

界壁(隣りとの仕切り)の防音性

界壁の防音性はシャーメゾンもD-roomも同程度の値となります。

ただし最高仕様で比較した場合はD-roomのほうが上となります。

隣りの部屋との仕切りである界壁に関しては、透過損失を表すD値で示されており、値が高ければ高いほど遮音性能も高くなります。

透過損失とは音が通り抜けたときに遮音してくれるdb(デシベル数)のことで、例えばD-40(R-40)の壁に50dbの音がぶつかると、隣に聞こえる音は50-40=10dbとなります。

大和ハウスが2020年に発表した「GRACA(グラサ)」という3階建て鉄骨造の賃貸住宅の場合、スタンダード仕様が【D-50】、エクセレント仕様が【D-55】となっています。

D-50は鉄筋コンクリートマンションと同等レベルの遮音性能です。

一方、シャーメゾンが鉄骨造で採用しているのは「βシステム工法」というもの。

吸音材55mmと石膏ボードを2重張りにして、さらに千鳥配置にすることで壁を固定する木材が互いの壁に接しないよう配置されるため直接音が隣りまで響きにくくなります。

公式ページ上ではなぜか建築基準最低値である「D-40」と表記されていますが、千鳥配置は遮音性能を高める工法となるため実際にはD-roomに引けを取らない防音性が実現可能です。

大東建託のオリジナル高遮音界壁では同じ千鳥配置で「Rr-55(D-50相当)」の遮音性を実現していることからも、表記ミスの可能性があります。

D-50での音の聞こえ方を計算してみました。

音の種類音の大きさ透過損失後聞こえ方
ドアの開閉音75dB25dBほとんど聞こえない
子供の走る音65dB15dB聞こえない
掃除機70dB20dBほとんど聞こえない
洗濯機の音70dB20dBほとんど聞こえない
テレビ(中)60dB10dB聞こえない
いびき(大)80dB30dB小さく聞こえる
大人の足音45dB0dB全く聞こえない
話し声60dB10dB聞こえない
笑い声80dB30dB小さく聞こえる

隣人が話している声は通常ボリュームであればほぼ聞こえません。

叫んだり、大笑いをすれば聞こえる可能性もありますが、数デシベル程度は外からくる車の騒音や冷蔵庫の運転音、換気扇の音によってかき消されます。

ただし、築年数の古い物件では遮音性の高い技術が取り入れられていないため、シャーメゾンであってもD-roomであっても生活音が聞こえてしまいます。

防犯性の違いを比較

防犯性能は物件の設備によって差が出てくるものの、より力を入れているのはD-roomです。

 シャーメゾンD-room
サービス内容・警備員駆けつけシステム
・人感センサー付き屋外照明
・屋内証明タイムスイッチ
・モニター付きインターホン
・防犯合わせガラス・2口ロック
・窓シャッター
・1キー・2ロック
・24時間かけつけシステム
・センター付き外部照明
・モニター付きインターホン
・建物内防犯カメラ
・電動チェーンゲート
・オートロック門扉
・防犯合わせガラス
・自動ロック機能付きクレセント錠
・ICカードロック

D-roomでは不動産業界のなかでもいち早くホームセキュリティサービスを取り入れています。

お馴染みの「ALSOC(アルソック)」や「SECOM(セコム)」を取り入れているため、一人暮らしの女性でも安心して住むことができます。

ホームセキュリティはセンサーが異常を感知すると自動的に警報が入り、最短5分程度で駆けつけてくれます。

シャーメゾンでもホームセキュリティは取り入れているのでセキュリティ面は高くなっています。

サービスの違いを比較

入居者に対するサービスは明らかにD-roomのほうが優れており、シャーメゾンはこれといったサービスを提供していません。

 シャーメゾンD-room
サービス内容・保証人不要でらくらく契約
・入居サポートサービス
リビング補償制度:火災保険無料
D.U-NET:インターネット無料
D-room TV:U-NEXT見放題
D-room Books:毎日120分電子書籍が読み放題
web英会話:毎月4レッスン英会話
家具家電付き
道の駅ハートふる便:農産物宅配サービス

一部物件では使えないサービス等も含まれていますが、比較してみると一目瞭然です。

シャーメゾンはよくあるサービス内容のみとなっていて、目新しいものは何もありません。

D-roomには「火災保険料無料」だったり「U-NEXTが無料で見放題」など活用しやすいものや利用得になるものがあります。

入居審査の違いを比較

シャーメゾン、D-roomともに入居審査は厳しいですが、再審査まで考えると若干シャーメゾンのほうが緩いです。

入居審査シャーメゾンD-room
保証会社らくらくパートナー賃貸保証
株式会社Casa
イントラスト
アールエムトラスト
審査難易度厳しい厳しい

保証会社には審査が比較的甘い【独立系】とクレジットカード会社が行う【信販系】、過去の家賃滞納歴をデータベースから調べる【LICC系】があります。

シャーメゾンは信販系です。

D-roomは独立系ですがD-room Cardというクレジットカード会社とも提携しているため実質信販系となり、審査は厳しくなります。

シャーメゾンは一度入居審査に落ちると独立系である株式会社Casaの利用を勧められることがあるため、同条件であればシャーメゾンのほうが入居審査には通りやすくなります。

設備や機能性の違いを比較

どちらの物件も充実した設備や機能性があり、それぞれの良さがあります。

シャーメゾンの物件特徴
3・4階建て「ベレオ」高性能構造の「フレキシブルβシステム」を採用
2階建て「プロヌーブ」室内共用廊下採用でホテルライクな造り
環境配慮の「ZEH」太陽光発電で光熱費36%カット
シャーメゾンプレミア高遮音床採用で高耐震・高遮音の重量鉄骨

シャーメゾンはフレキシブルβシステムという可変性のある天井高を採用したり、柱の位置もある程度自由に設定できるのでオーナーの意向で仕様の変更が可能となっています。

よくある同じ間取りの連結ではなく、部屋ごとにリビングの寝室の広さを設計しています。

また、屋内共用廊下にしてホテルのようなパブリックスペースを備えていたり、モバイル端末からお部屋の家電を操作できる「IOT物件」など見た目的にも機能性も備えた物件もあります。

D-roomの物件特徴
セジュールウィット一戸建てのような独立玄関を採用した物件
セジュールオッツ屋根の形状にまで配慮した間取り自由度の高い3階建て軽量鉄骨造
セジュールキューブ角度をつけて配置した全室角部屋物件
セジュールオッツT見た目がRC造に見える耐火構造・準耐火構造の鉄骨造
セジュールnewレセンテ白黒を基調としたシンプル&モダンな外観の物件
セジュールnewルピナ北欧スタイルの外観が印象的な戸建て感覚の物件

D-roomの場合、なるべく隣りとの隣接箇所が少なくて済むように中央付近に階段を設けているような物件が多いです。

【セジュールオッツ】

隣接箇所が少ないことで隣人同士のトラブルを最小限に抑えることができます。

どちらも外観はオシャレで賃貸物件とは思えないような造りが特徴的です。

住んでみた人の口コミや評判を集めてみた

実際にシャーメゾンにもD-roomにも住んだことのある人の意見を集めてみました。

シャーメゾン派の意見

シャーメゾンは「ベレオ」という「フレキシブルβシステム」を採用している3・4階建ての重量鉄骨造の評価がかなり高いです。

高遮音床に加えて重量鉄骨造+フレキシブルβの独自システムを採用しているおかげで防音性はかなり高くなります。

D-room派の意見

D-room派の意見も散見されるのでどっちが良いのかは微妙なところ。

築年数の古い物件ではどちらのハウスメーカーもやや防音性に不安があるので、最新技術が導入されている新築・築浅物件を選べば住み心地で後悔することはないでしょう。

2つのハウスメーカーを併用して探すのがおすすめ

D-roomもシャーメゾンも物件数はそれほど多くないため、片方の不動産だけで探そうと思ってもなかなか希望の条件の物件は見つかりません。

どちらも高品質でクオリティも高いので併用して探し、条件がよりいいほうを選ぶのがマストな選択です。

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空室確認としてURLを送るだけというのも問い合わせしなくて良いのでラクです。

まとめ

MEMO
  • 条件に合う物件を探したいならシャーメゾンがおすすめ
  • 防音性をより重視したいならD-roomがおすすめ
  • 初期費用を少しでも抑えたいならD-roomの「タダシ物件」契約プランがおすすめ
  • どちらも性能に大きな差はない
  • 入居者へのサービスが最も大きな差(D-roomが豊富)

すでに物件を見つけていて、シャーメゾンとD-roomで迷っている状態であれば初期費用の安さや防音性が高いD-roomがおすすめです。

まだ物件を見つけておらず、どっちかを利用しようと思っているならシャーメゾンのほうが物件数も豊富なのでおすすめ。

シャーメゾンはシャイド50や55が使われているかどうかの記載がはっきりされている親切掲載に対して、D-roomは遮音システムの記載がないため営業マンに聞いて確認が必要となるのがネックな部分です。

どちらも家賃はやや高めですが、クオリティが高い物件なので後悔は少ないでしょう。

ただし、築年数の古い物件は建築基準法の改正前や技術的問題により壁が薄いこともあるので注意してください。