レオパレスのノンサウンドシステムの評判!高遮音壁でも騒音は響く?

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レオパレスと言えば壁の薄さがよく指摘されており「うるさすぎる」「ちょっとした生活音も聞こえる」といった悪い評判が際立っています。

ただ、レオパレスにも「ノンサウンドシステム」と呼ばれる高遮音床・高遮音壁の施工も採用しています。

今回はレオパレスの壁は本当に薄いのか、実際に公表されている数字を見ながらノンサウンドシステムの防音性について徹底調査してみました。

レオパレスはノンサウンドシステムでも壁が薄い?

レオパレスには遮音システムである「ノンサウンドフロア」「高遮音界壁」といった防音性を重視した物件があります。

当サイトで実際に住んでみた人を対象に【床の防音】【界壁の防音】についてアンケート調査を実施し、住み心地について聞いてみました。

【調査概要】

  • 調査場所:クラウドワークス/アンケート
  • 調査時期:2022年11月28日
  • 調査内容:ノンサウンドシステムの防音性について
  • 対象物件:ノンサウンドシステム導入物件

「上下階の足音や生活音はどの程度聞こえたか」

2013年建築/木造アパート

足音はあまり聞こえることはなく、生活しやすかった。

2016年建築/木造アパート

常に足音や洗濯機を回す音など、上下の生活音が聞こえたので床が厚いとはあまり感じられませんでした。

2016年建築/鉄骨造

上下階の生活音はほぼ聞こえてこなかったため、快適に過ごすことができました。騒音でストレスになるレベルで気になったことはありません。

2017年建築/鉄骨造

上階からの足音は時々聞こえたがそこまで気にならなかった。

床に関しては木造アパートであっても快適に過ごせる可能性は高そうです。

「隣人の生活音はどの程度聞こえたか」

2013年建築/木造アパート

話し声は勿論、扉を開けるような些細な音も聞こえてきました。

2016年建築/木造アパート

かなりの生活音や声が聞こえ非常に気になりました。

2016年建築/鉄骨造

隣の部屋のテレビの音や生活音が夜の寝静まる頃には気になるレベルで聞こえました。

2016年建築/鉄骨造

テレビの音は夜静かな時に頻繁に聞こえた。

隣人との仕切りである界壁は床とは違いノンサウンドシステムでも生活音が響いてしまうようです。

テレビの音はRC造レベルではほとんど遮音できますが、レオパレスは鉄骨造以下だと少し聞こえてしまうようです。

いつまで騒いでいるのかは隣人の常識が問われる部分ですが、もし夜中に騒いでいれば騒音で寝れなくなることも考えられます。

レオパレスの「ノンサウンドシステム」とは?

ノンサウンドシステムは2013年4月以降に建設された物件に対する遮音システムです。

ノンサウンドシステムには壁の防音性を高めた「高遮音壁」と足音に対する防音性を高めた「ノンサウンドフロア」があります。

「ノンサウンドフロア」に関しては2013年4月以降に建設されたすべてのアパートに対して標準仕様となっています。

平成25年4月より販売するすべてのアパートに標準仕様として、一般的な木造建築より2ランク以上遮音性能を向上した「ノンサウンドフロア」を採用します。

引用元:https://www.leopalace21.co.jp/news/2013/0401_676.html

また、レオパレスの独自ブランド「MIRANDA(ミランダ)」や「CLEINO(クレイノ)」といった未来型賃貸住宅という位置づけの物件には上位互換である『ノンサウンドフロアV-仕様』が採用されています。

ノンサウンドシステムは床・界壁を従来のものとは違う素材、厚さにすることによって通常仕様よりも防音性能を強化しています。

ミランダやクレイノは住み心地を向上させるためにスマートフォンと連動して家電操作できる高性能学習李門を取り入れていたり、セキュリティも大手警備会社と提携して安全に住める環境となっています。

数字で見るノンサウンドシステムの防音性

名前を聞くと音が全く聞こえず、かなり防音性能も高そうに思えますが、住んでみた人の評判からもわかる通りノンサウンドシステムだからと言って無音というわけではありません。

防音性は構造によって変わりますが、最も重要なのは使われる素材や床・壁の厚さです。

木造→鉄骨造→RC造と構造が強固になるにつれて自然と床や壁も厚くしなければならず、使用される素材も変わってきます。

レオパレスが公表している数字をもとにそれぞれの構造別に床と壁の防音性について調査していきます。

床の防音性

床の遮音性能はJIS規格によりL値で表すことができます。

具体的には足音や重たいものを落とした時に生じる重量衝撃音(LH値)とスプーンなどの軽いものを落とした時の軽量衝撃音(LL値)から成り立ちます。

L値で示す際には主に重量衝撃音を見ますが、各ハウスメーカーが力を入れているのは軽量衝撃音です。

遮音等級建物構造音の聞こえ方
L-35 日常生活で気になるような音はほぼ聞こえない
L-40鉄筋鉄骨コンクリート造防音性が高く外からの音も軽減される
L-45 子供の泣き声や走り回る音は多少聞こえる
L-50・鉄筋コンクリート造
・ノンサウンドフロア(RC造)
・ノンサウンドフロア(鉄骨)
子供の泣き声や走り回る音は聞こえる
L-55ノンサウンドフロア(木造)洗濯機や掃除機は少し聞こえるが気にならない
L-60重量鉄骨造足音やドアの開閉音など振動を伴う音が聞こえる
L-65軽量鉄骨造多少音量は軽減されるが生活音はほぼ聞こえる
L-70 生活音はほとんど筒抜け
L-75木造生活音は筒抜けで小さな音まで聞こえる

レオパレス公式ページより公表されている数字を上記の表に当てはめてみました。

それぞれの防音性をさらに詳しく見ていきます。

木造の場合

木造ノンサウンドフロアはLH-55、LL40となっています。

LH55は鉄骨マンション~RC造のちょうど中間ぐらいの等級です。

一般的な木造アパートはLH70ほどとなるため、比較してみると高い遮音性能が伺えます。

数字だけ見てもあまり凄さはわからないと思いますが、高品質物件を採用しているシャーメゾンやD-roomの遮音システムの標準仕様と同程度です。

鉄骨造シャーメゾンD-room
防音システム・シャイド50
・シャイド55(標準仕様)
サイレントハイブリットスラブ50
採用年数2011年以降2012年以降
重量床衝撃音・LH-55(シャイド55)
・LH-50(シャイド50)
LH-50
軽量床衝撃音・LL-55(シャイド55)
・LL-45(シャイド50)
LL-40
界壁遮音等級D-50相当(千鳥配置)D-50

特に軽量衝撃音に関しては遮音等級最高レベルである40以上となっていて、小さな物音はほとんど聞こえないレベルとなります。

ただし、足音に関しては若干聞こえてしまうため、上階がファミリーで子供が走るようなドタドタとした音は聞こえてしまいます。

鉄骨造の場合

鉄骨造の床の遮音性能はLH-50、LL-40とかなりレベルが高くなっています。

LH-50は通常の鉄筋コンクリート造の床と同じレベルの遮音性で、標準仕様で取り入れているハウスメーカーは非常に少ないです。

シャーメゾンやD-roomもプレミアム仕様なので、かなりハイレベルな遮音床が採用されていることがわかります。

LL値は木造と変わりませんが、遮音等級ではLL-40が最高レベルとなるため実際の遮音性は木造よりも高くなります。

RC造の場合

レオパレスのRC造ではL値の公表はされていませんが、各階床の素材等については明記されています。

万協フロアーの試験結果によればコンクリート150mmのスラブ厚はいずれのフローリング仕上げの種類でもLH-50、LL-40となっています。

L値は標準的なRC造と同じレベルなので低くはありませんが、高遮音床である鉄骨造と同じ数値なので決して高い数値でもありません。

建築基準法によれば壁の厚さに対しての基準値は設けられていませんが、床の厚さ(スラブ)は下限値が設けられていて古い建物だと120mmで最近のものは150mm前後と言われています。

実は昔、一般的なスラブ厚は120mmでしたが、近年は150mmが標準です。また分譲マンションや優良住宅などは遮音性を確保する目的で、スラブ厚を180以上とします。

参照:http://kentiku-kouzou.jp/tekkinkonkurito-surabuatu.html

つまり、レオパレスのRC造はいたって標準的な防音性ということです。

とはいってもRC造自体が防音性の高い構造となるため、住み心地は良いです。

界壁(内壁)の防音性

生活していて最も問題となる隣りの部屋との仕切り。

壁の遮音性能は透過損失を評価する数値のD値で示すことができます。

透過損失とは音が通り抜けたときに遮音してくれるdb(デシベル数)のことで、例えばD-40(R-40)の壁に50dbの音がぶつかると、隣に聞こえる音は50-40=10dbとなります。

建築基準法施行令第22条の3によれば界壁の遮音性能の技術的基準値というのが定められていて、透過損失がそれぞれ同表の下欄に掲げる数値以上が義務化されています。

振動数(ヘルツ)透過損失
125(低音域)25dB
500(中音域)40dB
2,000(高音域)50dB

つまり界壁は最低でもD-40以上なければ建築基準法違反となります。

ただし、レオパレスが公表しているのはTLD値のみです。

TLD値は「壁」自体の遮音性能のことで、窓や配管から入り込む「音の回り込み」を考慮に入れていません。

D値=TLD値-音の回り込み(通常10dB前後)

正確なD値は計測しなければ出せませんが、ある程度推測することは可能です。

木造の場合

レオパレスが公表しているノンサウンドシステムのTLD値は45となっています。

遮音壁には通常の石膏ボードと強化石膏ボードを組み合わせたものとなっており、これだけ見ると遮音性能は高いようにも思えます。

公式ページの記載にも「一般生活音がかすかに聞こえるレベル」とありますが、結論から言えばノンサウンドシステムで木造界壁は薄いと言わざるを得ません。

D値を計算してみるとD値=TLD45-回り込み音(約10dB)となるためD-35程度の遮音性能しかありません。

ただし、D-35では建築基準法に満たない数値となってしまうため”規定上の数値は出ている”と考慮するならばD-40程度ということになります。

D-40は木造物件によくある界壁で遮音等級としても最低レベルとなってしまいます。

D-40の内壁で音の種類ごとにどのように聞こえているのかを表したものがこちら。

音の種類音の大きさ透過損失後聞こえ方
ドアの開閉音75dB35dB大きく聞こえる
子供の走る音65dB25dB小さく聞こえる
掃除機70dB30dB多少大きく聞こえる
洗濯機の音70dB30dB多少大きく聞こえる
テレビ(中)60dB20dBわずかに聞こえる
いびき(大)80dB40dB大きく聞こえる、通常の会話は可能
大人の足音45dB5dB聞こえない
話し声60dB20dBわずかに聞こえる
笑い声80dB40dB大きく聞こえる、通常の会話は可能

上記の通り、透過損失後の値はいずれも高いため、生活音が聞こえてしまうことがわかります。

鉄骨造の場合

鉄骨造は「軽量鉄骨造(アパート)」と「重量鉄骨造(マンション)」の2つの種類があり、レオパレスがノンサウンドシステムとして採用しているのは3・4階で採用される重量鉄骨造です。

公表している数値によるノンサウンドシステムの鉄骨造はTLD50。

内部の造りは木造と同じ石膏ボードと強化石膏ボードによる2重貼りで、中には木材ではなく鉄骨が入っています。

同様にD値を計算してみるとD値=TLD50-回り込み音(約10dB)となるためD-40~程度の遮音性能しかありません。

木造より遮音性が高いことを踏まえるとD-40~D-45程度が推測値となります。

D-40~D-45は通常の鉄骨造の界壁と同レベルの厚さとなるため、決して高い数字ではありません。

D-45としたときの音の聞こえ方がこちら。

音の種類音の大きさ透過損失後聞こえ方
ドアの開閉音75dB30dB聞こえる
掃除機70dB25dB聞こえる。会話には支障なし
洗濯機の音70dB25dB聞こえる。会話には支障なし
テレビ(中)60dB15dBほとんど聞こえない
いびき(大)80dB35dB多少大きく聞こえる
話し声60dB15dBほとんど聞こえない
笑い声80dB35dB多少大きく聞こえる

木造よりは多少マシですが、ある程度の生活音は聞こえてしまいます。

RC造の場合

レオパレスのRC造は「壁式PC工法」と呼ばれる構造タイプが採用されています。

PC工法というのはプレキャストコンクリートの略で、工場で成形されたコンクリートを組み立てることによって、品質が均一化されています。

壁式の真逆にラーメン構造というものがありますが、ラーメン構造はいわゆる現場で成形しながら建設する方法となっています。

木造や鉄骨造とは違い、レオパレスのRC造はTLD値やD値が公表されていません。

ただ、界壁の構造については明記されており、主に使用されるのは「GL工法」というもの。

中心に150mmの鉄筋コンクリートを配置し、GLボンドと呼ばれるボード貼り用のボンドを使って石膏ボードで仕上げています。

RC壁はコンクリートの厚さによって単純な遮音性能を図ることができます。

遮音性能コンクリートの厚さ
D-55180mm
D-50150mm
D-45120mm
D-40100mm

石膏ボード等の厚みを無視しても、D-50以上の遮音性能であることがわかります。

GL工法というのは基本遮音性は高いものの、太鼓現象と呼ばれる振動が周りに伝わっていく現象が起こってしまうのが難点。

壁を叩くと石膏ボード全体に伝わります。

その振動はGLボンドに伝わり、さらにコンクリートに響きます。

GLボンドを使用することによって隙間が生じて、これが太鼓現象の原因になってしまうというわけです。

「コンクリート打ちっぱなしとかのほうが安く済むんじゃないの?」と思うかもしれませんが、補修仕上げというものをやらなければならないため実際にはGL工法で表面をきれいに仕上げたやり方のほうが価格も安く抑えられます。

壁式構造はラーメン構造よりも遮音性能は高いと言われていて最低でもD-50以上と考えると遮音性能は十分です。

D-50の内壁で音の種類ごとにどのように聞こえているのかを表したものがこちら。

音の種類音の大きさ透過損失後聞こえ方
ドアの開閉音75dB25dBほとんど聞こえない
子供の走る音65dB15dB聞こえない
掃除機70dB20dBほとんど聞こえない
洗濯機の音70dB20dBほとんど聞こえない
テレビ(中)60dB10dB聞こえない
いびき(大)80dB30dB小さく聞こえる
大人の足音45dB0dB全く聞こえない
話し声60dB10dB聞こえない
笑い声80dB30dB小さく聞こえる

突発的な騒音や重低音でない限り、日常生活レベルの音はほとんど聞こえません。

ノンサウンドシステムは界壁の薄さが気になる

細かく数値や構造を調べてみたところ、ノンサウンドシステムは床の防音性は高い値となっていますが、界壁(仕切り壁)に関しては正直あまり高い値となっていません。

床の防音性重量衝撃音軽量衝撃音
木造LH-55LL-40
鉄骨造LH-50LL-40
RC造LH-50LL-40

床に関しては重量衝撃音も遮音性能は十分で、軽量衝撃音に関してはどの構造でも最高レベルです。

界壁の防音性D値聞こえ方
木造~40生活音はほとんど聞こえる
鉄骨造~45小さな音は聞こえない
RC造50大きな音以外ほとんど聞こえない

界壁は木造だと最低レベル、鉄骨造でもある程度の生活音が聞こえてしまうほど。

評判と照らし合わせてみても、数値に準じた防音性になっていることがわかりました。

遮音レベルは一般的な賃貸物件とほとんど同等になっています。

つまり「ノンサウンドシステムの物件でも隣人の生活音は聞こえてしまう」というのが今回調査した結論となります。

レオパレスで選ぶならRC造がおすすめ

総合的に考えると木造や鉄骨造はノンサウンドシステムを導入している物件でも界壁の薄さが気になるので、防音性を重視して選ぶと後悔する可能性があります。

一方、RC造に関しては構造としての防音性が担保されていて数値として見ても十分な性能となっています。

レオパレスで防音性を重視したいと考えるなら遮音性能の高いRC造がおすすめです。

防音性の高い物件を効率的に探す方法

防音性の高さは構造によって変わりますが、重要なのは壁や床の厚さ、使われる素材です。

ただし、入居者は設計図を見ることができないため知識のある営業マンに聞く他ありません。

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