大東建託の木造アパートは壁が薄い?騒音は意外と気にならない?

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大東建託は施工件数も多く、借りようか迷っている方も多いと思いますがどの程度の防音性なのか気になるところ。

壁が薄ければ生活に支障をきたすため住んでから後悔することになります。

今回は大東建託の木造アパートの壁は薄いのか、それとも騒音は気にならないのか、防音性について徹底調査してみました。

大東建託の木造アパートは壁が薄い?

結論から申し上げると、2011年11月以前の木造アパートは大東建託が遮音性を高める技術を取り入れていないため「うるさい」「壁が薄い」と感じる可能性は高いです。

ただし、他社より壁が薄いというわけではなく、利用者が多いことで悪い意見が目立ってしまっていることが要因の1つとなっています。

また、大東建託に限らず”木造アパート”は構造上最も壁の薄い造りとなっていることもネガティブな意見に繋がっていると考えられます。

【悪い意見】

実際に調べてみても騒音に悩まされている人の意見は圧倒的多数となっているため、入居後に壁が薄いと感じる可能性は高いです。

大東建託には「自社で建設や管理をすべて行っている物件」「一括借り上げを行い管理している物件」の2種類があります。

自社物件に対して「壁が薄い」といった苦情が多数寄せられたことで独自技術を取り入れた建設を行うようになりました。

種類建物構造壁の薄さ
自社物件①2011年11月以前の物件薄い
自社物件②2011年11月以降の独自技術を組み込んだ物件防音性は高い
自社管理物件一括借り上げで管理している物件物件ごとに施工が異なる

すべての物件に防音性の高い技術を取り入れているわけではないため、壁が薄いと感じる場合とそうでない場合があるというわけです。

【良い意見】

騒音は気にならず、意外と静かだったという声もあるため、独自技術を導入している物件なら快適に住むことができます。

大東建託が施工している独自技術について紹介していきます。

外壁の防音性

外壁は多層構造にすることによって通常よりも高い遮音性能を発揮しています。

路地裏などの静かな場所に位置する物件ならあまり関係ありませんが、大通りや線路沿いのような外からの騒音がひどい場所には一定の効果があります。

ただし、騒音というのは外壁よりも窓の厚さに大きく左右されるので、大東建託独自の外壁技術を実感する機会はほとんどありません。

賃貸アパートの窓ガラスは3mm~5mm程度の厚さ、マンションの場合は網入りガラスで6.8mm以上のものを使用しているのが一般的です。

騒音の種類アパートマンション
電車の通過音66dB~80dB65dB~73dB
踏切音37dB~41dB38dB~43dB

薄い窓ガラスなら減衰率は20デシベル程度となるため、交通量の多い大通りや線路沿いでは静かに感じることは少ないです。

外壁の厚さや技術よりも単純に2重サッシや複層ガラスの使用をしている物件のほうが騒音対策となります。

床の防音性

大東建託では2011年6月以降に建設された物件に「ノイズレスフロア」という独自の技術を導入しています。

床の遮音性能はJIS規格によりL値で表すことができ、L値が低ければ低いほど防音性能も高くなります。

ノイズレスフロアの場合、ALCパネルや十分な吸音材を組み込むことにより、木造でありながら「LH-55(LL-40)」相当の遮音性能を実現しています。

LH値は足音などの重量衝撃音で、LL値はスプーンを落とした時などの軽量衝撃音に対する遮音性能。

通常の木造物件はLH値、LH値がいずれも75程度と言われているのでノイズレスフロアの遮音性能はかなり高いことがわかります。

ノイズレスフロアの遮音性はRC造と重量鉄骨造のちょうど間ぐらいです。

遮音等級建物構造音の聞こえ方
L-35 日常生活で気になるような音はほぼ聞こえない
L-40鉄筋鉄骨コンクリート造防音性が高く外からの音も軽減される
L-45 子供の泣き声や走り回る音は多少聞こえる
L-50鉄筋コンクリート造子供の泣き声や走り回る音は聞こえる
L-55ノイズレスフロア洗濯機や掃除機は少し聞こえるが気にならない
L-60重量鉄骨造足音やドアの開閉音など振動を伴う音が聞こえる
L-65軽量鉄骨造多少音量は軽減されるが生活音はほぼ聞こえる
L-70 生活音はほとんど筒抜け
L-75木造生活音は筒抜けで小さな音まで聞こえる

正確に言えばLL値(軽量衝撃音)がかなり優れているのでL値単体で表すことは難しいですが、LH値は2級相当、LL値は特級レベルとなります。

上から一定の衝撃を加えたときのヘルツごとの聞こえ方を表したグラフです。

足音のような低音は聞こえやすいですが、甲高い声など高音は聞こえにくくなるという性質があります。

L-55のノイズレスフロアの場合、上からの音はかすかに聞こえる程度で、生活に支障が出ることはほとんどありません。

音の種類音の大きさ一般的な木造(L-75)ノイズレスフロア(L-55)
大人の足音45dB聞こえる小さく聞こえる
子供の走る音65dB大きく聞こえる聞こえる

通常の木造アパートであれば、上階からの足音はほとんど筒抜け状態で聞こえてしまいますし、子供が走り回った場合はさらに大きく聞こえます。

大東建託のノイズレスフロアを採用している物件の場合は、大人の足音なら聞こえるか聞こえないか程度であり、ストレスになることはありません。

ただし、子供の走る音はほとんど防ぐことができないため、ファミリー向けの間取りでは『うるさい』と感じることがあります。

メゾネット物件の階段

こちらは2013年11月以降の物件に導入されている高遮音階段です。

音を吸収してくれる『遮音材』を内部に設置し、足音の衝撃を緩和させる『遮音ゴム』『遮音マット』を組み合わせることにより、足音を小さくすることが可能となっています。

具体的な数値は公表されていないものの、床材同様に高い遮音性能があるようです。

階段を上るときの足音は通常の足音に比べて大きくなりがち。

メゾネットアパートでは壁の薄さも相まって階段を使う音による騒音トラブルが起こりやすいです。

大東建託の築浅メゾネット物件であれば、比較的快適に過ごすことができます。

内壁(境壁)の防音性

生活していて最も問題となる隣りの部屋との仕切り。

壁の遮音性能は透過損失を評価する数値のD値やR値で表すことができます。

D値はL値と真逆で、値が低ければ低いほど防音性能が高くなります。

種類D値基準
通常仕様
(木造)
40建築基準法規定される最低レベル
オプション仕様50RC造の遮音性並み

大東建託のオプション仕様は千鳥配置にすることによって「Rr-55(D-50)」相当の遮音性能を誇ります。

D値やR値はL値とは違い、高くなればなるほど防音性能も高くなります。

透過損失とは音が通り抜けたときに遮音してくれるdb(デシベル数)のことで、例えばD-40(R-40)の壁に50dbの音がぶつかると、隣に聞こえる音は50-40=10dbとなります。

大東建託の標準仕様の壁はRr-45(D-40)相当となっているため、10db程度防音性が向上していることがわかります。

千鳥配置というのは遮音性を向上したいときに使用される施工方法で、壁を固定する木材が互いの壁に接しないよう配置されるため直接音が隣りまで響きにくくなります。

R-55(D-50)というのは床と同様鉄筋コンクリート造と同じレベルの遮音性能です。

実際の生活音がどの程度響くのか種類別の聞こえ方をまとめてみました。

音の種類音の大きさ透過損失後聞こえ方
ドアの開閉音75dB25dBほとんど聞こえない
掃除機70dB20dBほとんど聞こえない
洗濯機の音70dB20dBほとんど聞こえない
テレビ(中)60dB10dB聞こえない
いびき(大)80dB30dB小さく聞こえる
話し声60dB10dB聞こえない
笑い声80dB30dB小さく聞こえる

基本的な生活音はほとんど聞こえません。

掃除機をかけたり洗濯をしても聞こえない程度の防音性があり、大声で話していたりすれば若干聞こえる程度です。

あくまで実験値となるため実際にはもう少し響いてくる可能性はありますが、いずれにしろ高い遮音性能であることは事実です。

オプション仕様の遮音性は高いですが、通常仕様は建築基準法で規定される最低レベルの遮音性となっているので注意が必要です。

排水管の防音性

防音性に排水管が挙げられることは少ないですが、大東建託では排水システムにも遮音性を高める努力をしています。

排水管はキッチン、トイレ、お風呂場、洗面台等様々な排水が通っている管で、木造アパートのような防音性の低い物件では音が聞こえやすいです。

通常の物件では43dB~48dB程度ですが、吸音材や遮音材を使用することで33dBまで抑えることに成功しています。

排水の音は正直言って気になるレベルの騒音ではありませんが、小さいに越したことはありません。

大東建託がうるさいと言われる理由

SNSで調べてみると「壁が薄い」「うるさい」という意見は圧倒的に多数で非常に多く見受けられます。

いくら壁が薄いと言っても、建築基準法施行令第22条の3によって界壁の遮音性能についての技術的基準値というのが定められているため、最低限の防音性は保証されています。

振動数(ヘルツ)透過損失
125(低音域)25dB
500(中音域)40dB
2,000(高音域)50dB

上記の基準値を満たさなければ建築基準法違反です。

つまり、施工不良ではない限り他の要因が考えられます。

木造建築のアパートが多い

大東建託では木造アパートを多く建設しているため、相対的に防音性の低い物件も多くなってしまいます。

RC造しか建設していないような会社であれば防音性の低さはそれほど指摘されませんが、防音性がもともと低い構造である木造アパートが多ければうるさいという意見が目立つようになります。

木造アパートはもともと防音性よりも家賃の安さや入居のしやすさを重視した構造なので、当然と言えば当然ですね。

施工や管理件数が多い

全国賃貸住宅新聞が発表している「2022年管理戸数ランキング」によれば大東建託が圧倒的1位となっています。

企業名管理戸数
大東建託120万2245戸
積水ハウスグループ67万4125戸
スターツグループ65万2017戸
大和リビング61万8231戸
レオパレス2156万7314戸

2位の積水ハウスグループの約2倍程度の管理戸数となっています。

大東建託が管理している物件が全国でもかなり多いため、他の企業に比べて大東建託の評判というのは集まりやすい傾向があります。

また、悪い意見は目立ちやすいため、実際は管理しているだけでも壁が薄いと評価されることもあるというわけです。

入居者数が多い

管理している物件は多いのに比例して大東建託に仲介してもらい、入居する人も圧倒的です。

大東建託の仲介件数は12年連続で1位となっています。

企業名管理戸数
大東建託239,427件
東建コーポレーション72,300件
ハウスメイトグループ67,399件
タウンハウジング61,708件
タイセイ・ハウジーホールディングス48,364件

物件の数が多いのはもちろん、入居する人も相対的に多いため同様の理由で不満を抱く件数も多くなっています。

入居審査が緩い(民度が低くなる)

大東建託は入居審査が緩いと言われています。

家賃保証会社はハウスリーブというグループ会社の1つとなっています。

保証会社は【信販系】【協会系(LICC)】【独立系】の3種類に分けれていて、大東建託の審査は独立系となっています。

名前の通り独自に保証会社を設立しているような会社なので審査方法は各企業によって異なりますが、基本的には滞納歴やブラックリスト等を調べられることはありません。

申し込み時の年収や職業、もしくは提出した書類等で審査をされることになるので家賃に応じた年収であれば過去は関係なく通ります。

また、大東建託では通常の審査方法とは別に貯金額による審査方式もあります。

貯金額が300万円以上ある場合はたとえ現在無職であっても審査を通すことができます。

入居審査が甘いということはそれだけ物件自体の民度も低くなるため、隣人がうるさくする確率も高くなるということ。

隣人が騒いでいれば当然「壁が薄い」という評価になってしまいます。

大東建託で防音性の高い物件を選ぶコツ

壁が薄いと感じるかどうかは隣人が騒ぐかどうかによって大きく左右されます。

住んでから後悔したくない場合は以下の方法で物件を選ぶようにしましょう。

1階を避ける

上からの足音や生活音を気にするようであれば、1階ではなく2階を選ぶようにしましょう。

木造アパートの場合上からの足音が普通に響いてしまうため、1階だと「うるさい」と感じる機会も多くなってしまいます。

最上階は若干家賃が高かったり、自力で引っ越し作業をするのは面倒ですがその分防犯面に優れていたり下の階からの生活音はあまり響かないのでメリットも多いです。

アパートだと2階が最上階になっているのでそこまで家賃差を気にすることもないのでメリットは大きいです。

角部屋を選ぶ

隣人がうるさくするかどうかは実際に住んでみないとわかりませんが、角部屋であれば騒音リスクを2分の1に軽減することができます。

中部屋だと両隣りの生活音が聞こえてしまったり、逆に自分が少しでもうるさくしていると苦情が入る可能性が高いですが、角部屋であれば隣人1人のリスクだけで済みます。

また、角部屋は隣人が引っ越し等で空き室になったときに生活音を気にせず快適に過ごすことができる点。

上からの音に関しては我慢するしかありませんが、リスクを少しでも減らしたいなら角部屋は絶対に譲れない条件です。

1フロア1世帯物件を選ぶ

生活音が響くかどうかは防音性が影響しますが、そもそも隣人がいなければ木造だろうと軽量鉄骨だろうと生活音が響くことはないので快適に過ごすことができます。

通常の賃貸物件は101号室~105号室といった具合に部屋が複数存在しますが、探してみると101号室、201号室のように1フロア1世帯しか住めないような物件も存在します。

戸建てのような見た目で隣の部屋がないような物件を選ぶことで、隣人からの騒音に一切影響されずに壁が薄くても快適に過ごすことができるようになります。

物件数自体が少ないので探すのは大変ですが、見つけたらコスパがとても良いのでおすすめです。

ノイズレスシステムが採用された物件を選ぶ

大東建託の木造アパートを選ぶのであれば防音性の高いノイズレスシステムが採用されている物件を選ぶようにしましょう。

ノイズレスシステムであれば床や内壁が鉄筋コンクリート造並みの防音性があるので、快適に過ごすことができます。

ノイズレスシステムは2011年と2013年に技術が取り入れられているので、2013年11月以降に建設されたDK SELECTの築浅アパートを選ぶと良いでしょう。

築年数だと2023年時点で9年未満の物件です。

取り入れられいるかわからない場合は担当の営業マンに「ノイズレスシステムが採用されている物件が良い」と伝えるのが確実です。

鉄筋コンクリート造を選ぶ

家賃は高くなってしまいますが、防音性を重視したいのであれば鉄筋コンクリート造のマンションを選ぶのが確実です。

鉄筋コンクリート造の内壁はD-50程度の防音性があり、隣人の生活音をほとんどカットすることができます。

ただし、鉄筋コンクリート造の中にも防音性の低い物件や高い物件があるため、内見時にノックをするなどして内壁の素材を確かめてください。

防音性の高い物件であれば壁にコンクリートが使われていますが、コストを重視している場合は使用されていないことも珍しくありません。

こちらで詳しくまとめているので参考にしてみてください。

大東建託と東建コーポレーションを比較

大東建託は東建コーポレーションとよく比較されるハウスメーカーです。

東建は大東建託と同じで木造に対しての遮音システムを採用しており「低コストで建設」というコンセプトが同じとなっています。

 大東建託東建コーポレーション
防音システムサイレントハイブリットスラブ50・TKS-50
・TKS-55(標準仕様)
採用年数2011年11月以降2013年2月以降
重量床衝撃音LH-55・LH-55
・LH-50
軽量床衝撃音LL-40
界壁遮音等級D-40(通常仕様)
D-50(オプション)
D-45(推定値)

遮音システムを比較してみると標準仕様の高遮音床は同程度となっていますが、オプション仕様は東建コーポレーションのほうが優れています。

界壁に関してはオプション仕様に限り大東建託のほうが上。

ただし、大東建託の壁は通常仕様でD-40程度(木造の最低値)なので、これもわずかに東建コーポレーションのほうが上となっています。

どちらも木造となるため大きな差はありませんが、通常仕様なら東建コーポ、オプションありなら大東建託が優れています。

防音性の高い物件を探すならイエプラがおすすめ

大東建託で防音性重視で探すのであれば必ず防音システムが採用されている物件を選ぶ必要があります。

複数の大手ハウスメーカーの中でコスパの良い物件を探したいのであれば1つ1つ探す手間を省けるイエプラがおすすめです。

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まとめ

  • 大東建託は「壁が薄い」「うるさい」という意見が多いのは事実
  • 実際に壁が薄いというより入居審査の緩さや利用者数の多さが原因
  • ノイズレスシステムの物件は鉄筋コンクリート造並みの防音性の高さがある
  • 築浅物件以外には遮音システムは導入されていない

標準仕様だと界壁はR-45(D-40)相当の防音性となってしまうため防音性は最低レベルです。

木造というのは他の賃貸物件でも同程度の防音性しかなく、特に特殊な施工がされていない場合ほとんど同じです。

大東建託はもともと「低予算で建設できる」というのが魅力であり、利用者が多かったり入居審査の緩さから民度が低くるため、悪い意見が多く目立っています。

ただし、ノイズサウンドシステム等防音性に富んだ技術を使用している場合はその限りではないので、選択肢の1つとしておすすめです。

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