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大手ハウスメーカーである住友林業は賃貸物件として提供している『フォレストメゾン』シリーズとして有名です。
大手とは言え木造構造なので「住友林業のアパートの音はどのぐらい聞こえるのか」「防音性は大丈夫なのか」といった不安もあるかと思います。
今回は賃貸物件を借りる目線で住友林業フォレストメゾンの防音性を徹底調査してみました。
騒音がどのぐらい聞こえるか数値として気になる方は参考にしてみてください。
目次
住友林業フォレストメゾンとは
フォレストメゾンは大手ハウスメーカーである住友林業が建設を行っている賃貸物件シリーズです。
賃貸物件の種類 | 構法 | 備考 |
---|---|---|
フォレストメゾン・カレ | ・BF構法 ・WF構法 | デザイナーズ賃貸 |
フォレストメゾン | ・BF構法 ・WF構法 | 集合賃貸 |
フォレストメゾン貸家 | WF構法 | 戸建貸家 |
- BF(ビックフレーム)構法:高層ビル建築に用いられるラーメン構造を採用し、自由度の高い間取り設計が可能。
- WF(ウォールフレーム)構法:外周部に面材耐力壁を採用することで強靭な構造斜体となっている。自由度の高い間取り設計が可能。
住友林業は特徴としても取り上げられる再生可能な素材である気を活かした木造住宅となっています。
わかりやすく『フォレストメゾン○○』と名前がついているため、ハウスメーカーに詳しくない人でも名前を見れば一発で住友林業が建設していることがわかります。
フォレストメゾンの住み心地に関する口コミや評判
住友林業のアパートに住んだ人の口コミや評判について防音性に関するものを中心に集めてみました。
ちなみに住友林業の築2年のアパート住んでましたが、
— erina@一条工務店i-smart (@erina_ismart) April 24, 2021
防音、断熱、💩な性能でした。
光熱費も高かったです。
おかけ様で、自分で家建てようと思いましたが😅
土地持ってる人が土地活用するために住友林業で建てて、管理も住友林業に丸投げしてるタイプのもので、
住む人のためのものではないです。
住友林業のアパート住んでましたが、音漏れ暑さ寒さ光熱費がつらかったです💦
— erina@一条工務店i-smart (@erina_ismart) September 9, 2021
隣の人のいびきが聞こえるぐらい😵
ネットの口コミ見たら軽量鉄骨も音漏れひどいとありますが、ダイワハウスのアパート遊びに行ってたときも音漏れすごいなぁーとは思ってました。
分譲マンションとは全く違います😂
壁が薄いのか音が響きすぎる。
引用元:マンションコミュニティ
オートロックの故障の時も全然直してくれず、下請けには言ってあるんですが…と言いながら何ヶ月も放置されていた。
隣の部屋の音が信じられないくらい響いて、毎日振動音に悩まされている
引用元:マンションコミュニティ
家賃の割にチープな造りで最悪
他の部屋の風呂の音が丸聞こえ
ガスの音、イスを引く音、フタを閉める音…
正直各部屋の住民が寝静まらないと眠れないくらい固体音が酷い
うるさい
引用元:マンションコミュニティ
一階だが隣も上も引越しひびきすぎる
家賃高いのに
医療で夜勤明け昼夜問わずさいあく
ポジティブなものは少なく、音の響きやすさを訴える意見がかなり目立っています。
口コミを見る限り生活音が普通に聞こえてくるレベルとなっているため、あまり防音性には期待しないほうが良さそうです。
住友林業フォレストメゾンの防音性を徹底調査
結論から言えば、近年建設されたばかりの物件をのぞいた住友林業フォレストメゾンの防音性はあまり高くありません。
2019年3月7日から『高遮音床(遮音50仕様)』を採用、2022年9月8日から高い遮音性能を誇る『高遮音界壁50』を採用しているものの、それ以前に建設された賃貸物件は通常の木造アパートとほとんど違いがありません。
床の防音性 | 壁の防音性 | |
---|---|---|
2022年9月以降の築浅物件 | ||
2019年3月以降の賃貸物件 | ||
以前の賃貸物件 |
高遮音界壁や高遮音床が採用されている新築・築浅物件であれば、鉄筋コンクリートマンションに引けを取らない高い数値となっているため、隣室の生活音や上からの足音が聞こえることはほとんどありません。
ただし、それ以前のフォレストメゾンでは高遮音システムが一切採用されていないため、構造上防音性が最も低いと言われる木造アパートと同様の遮音性となっています。
ただ、住友林業自体は2023年オリコン顧客満足度でハウスメーカーの注文住宅ランキング4位を獲得している良いハウスメーカーです。
床の防音性
床の遮音性能はJIS規格によりL値で表すことができ、値が低ければ低いほど聞こえる音も小さくなります。
住友林業では戸建て住宅用に『高遮音床(60)』があり、賃貸住宅であるフォレストメゾンでは通常床のほかに遮音性が高い『高遮音床(50)』があります。
高遮音床(50)はL-50であり、これは鉄筋コンクリートと同じレベルと非常に高い値です。
音の聞こえ方をL値ごとに表したものがこちら。
遮音等級 | 建物構造 | 音の聞こえ方 |
---|---|---|
L-35 | 日常生活で気になるような音はほぼ聞こえない | |
L-40 | 鉄筋鉄骨コンクリート造 | 防音性が高く外からの音も軽減される |
L-45 | 子供の泣き声や走り回る音は多少聞こえる | |
L-50 | ・鉄筋コンクリート造 ・高遮音床(50) | 子供の泣き声や走り回る音は聞こえる |
L-55 | 洗濯機や掃除機は少し聞こえるが気にならない | |
L-60 | ・重量鉄骨造 ・高遮音床(60) | 足音やドアの開閉音など振動を伴う音が聞こえる |
L-65 | 軽量鉄骨造 | 多少音量は軽減されるが生活音はほぼ聞こえる |
L-70 | 生活音はほとんど筒抜け | |
L-75 | 木造 | 生活音は筒抜けで小さな音まで聞こえる |
住友林業は木造アパートでありながら高遮音床では重要鉄骨マンション以上の性能があります。
L値はさらに足音や重たいものを落とした時に生じる重量衝撃音(LH値)とスプーンなどの軽いものを落とした時の軽量衝撃音(LL値)から成り立ちます。
高遮音床(50)の場合、LH値は50、LL値は35となっていて、総合的には鉄筋コンクリートマンション以上の遮音性となります。
LL値は遮音等級が最高値である特級レベルとなっているため、日常的に聞こえるささいな軽量衝撃音はほとんど聞こえません。
この遮音性の高さは独自開発した形状の変わった「防振ゴム」と「遮音モルタル板」を使用することによって実現しています。
モルタル板はセメントに砂と水を混ぜたものとなっているため遮音性を向上させることができます。
高遮音床(60)の場合は「ハイブリット遮音パネル」「浮床フェルト」「剛床パネル」の三層床構造によって約40dB程度の遮音が可能となっています。
賃貸併用住宅に採用されているため、物件数は少なく、実際に部屋探しで見かける機会は少ないです。
通常仕様は推定L-70~75
住友林業フォレストメゾンの通常仕様の明記はありませんが、木造アパートではL-70~L-75程度の遮音性しかありません。
この数値は『生活音がほとんど筒抜け状態』となるため、遮音性が低いと言わざるを得ません。
大人な歩く音はもちろん、子供が走っている音はかなりうるさく聞こえるので、ファミリー向けの物件では騒音に悩まされるリスクがあります。
通常仕様の物件はなるべく1階よりも最上階を選ぶことで足音に悩まされず快適に過ごすことができます。
界壁(隣室との壁)の防音性
2022年9月から採用している『高遮音界壁50』はD-50という鉄筋コンクリートマンションと同等程度の壁の厚さです。
壁の遮音性能は透過損失を評価する数値のD値で示すことができます。
透過損失とは音が通り抜けたときに遮音してくれるdb(デシベル数)のことで、例えばD-40(R-40)の壁に50dbの音がぶつかると、隣に聞こえる音は50-40=10dbとなります。
D-50という数値は遮音等級1級程度です。
遮音等級 | D値 | 構造 |
---|---|---|
特級 | D-55 | RC造・SRC造 |
1級 | D-50 | RC造 |
2級 | D-45 | 鉄骨造 |
3級 | D-40 | 木造・鉄骨造 |
D-50での隣室の生活音がどの程度聞こえるのかを表にまとめてみました。
音の種類 | 音の大きさ | 透過損失後 | 聞こえ方 |
---|---|---|---|
ドアの開閉音 | 75dB | 25dB | ほとんど聞こえない |
子供の走る音 | 65dB | 15dB | 聞こえない |
掃除機 | 70dB | 20dB | ほとんど聞こえない |
洗濯機の音 | 70dB | 20dB | ほとんど聞こえない |
テレビ(中) | 60dB | 10dB | 聞こえない |
いびき(大) | 80dB | 30dB | 小さく聞こえる |
大人の足音 | 45dB | 0dB | 全く聞こえない |
話し声 | 60dB | 10dB | 聞こえない |
笑い声 | 80dB | 30dB | 小さく聞こえる |
笑い声でも約30dB程度しか聞こえないため、気にならない程度の数値となっています。
高遮音界壁の防音性能は最高レベルの高さを誇っていますが、残念ながら通常仕様の木造アパートの防音性はかなり低いです。
木造アパートのD値は40ほどで建築基準法ギリギリの数値となっています。
基本的な界壁構造は木造とグラスウールの空間+石膏ボード×2枚(12.5mm×2)となっています。
D-40の内壁で音の種類ごとにどのように聞こえているのかを表したものがこちら。
音の種類 | 音の大きさ | 透過損失後 | 聞こえ方 |
---|---|---|---|
ドアの開閉音 | 75dB | 35dB | 大きく聞こえる |
子供の走る音 | 65dB | 25dB | 小さく聞こえる |
掃除機 | 70dB | 30dB | 多少大きく聞こえる |
洗濯機の音 | 70dB | 30dB | 多少大きく聞こえる |
テレビ(中) | 60dB | 20dB | わずかに聞こえる |
いびき(大) | 80dB | 40dB | 大きく聞こえる、通常の会話は可能 |
大人の足音 | 45dB | 5dB | 聞こえない |
話し声 | 60dB | 20dB | わずかに聞こえる |
笑い声 | 80dB | 40dB | 大きく聞こえる、通常の会話は可能 |
テレビの音ですらわずかに聞こえてしまう程度の遮音性となっているため、話し声や笑い声はうるさく感じることがあります。
隣室が一人暮らしで滅多に家に人を呼ばないような状態であれば気にならずに生活できますが、電話で話している声はわずかに聞こえてしまいます。
逆に自分が少しでも騒げば苦情を入れられる原因にもなるため、生活のしにくさは出てくるでしょう。
外からの騒音はどの程度聞こえる?
フォレストメゾンについての明記はありませんが、戸建て住宅の数値によれば『D-35』程度の遮音性能があるようです。
外壁の遮音性能目安はD-30程度が一般的な賃貸住宅の数値となるため”やや高い”程度となっています。
ちなみに同じハウスメーカーであるセキスイハイムが『D-40』、ミサワホームが『D-30』程度となるため、住友林業の外壁はちょうど中間ぐらいの防音性ということになります。
音の種類 | 音の大きさ | 透過損失後 |
---|---|---|
車(乗用車) | 60dB | 25dB |
トラック | 70~80dB | 35~40dB |
バイク | 80~90dB | 45~55dB |
車のクラクション | 110dB | 75dB |
救急車のサイレン | 90~120dB | 55~85dB |
D-35の外壁なら車が通過する程度の音はほとんど気になりません。
ただし、バイクのマフラー音やクラクション、サイレンはほぼ損失されずに響いてしまうため、大通りでは『うるさい』と感じる可能性が高いです。
また、外壁の防音性が高くても窓自体の遮音性が低ければあまり意味がありません。
窓の遮音性能はD-20~D-25程度となるため注意が必要です。
フォレストメゾンを選ぶ上での注意点やコツ
住友林業の賃貸物件を選ぶ上で押さえておくべきポイントや選び方のコツについてまとめてみました。
特に防音性を気にするのであれば物件選びは重要となります。
高遮音床・界壁が採用されている物件を選ぶ
フォレストメゾンの高遮音床は2019年3月、高遮音界壁は2022年9月より採用されています。
防音性の高い物件に住みたいのであれば2023年時点で新築もしくは築2年以内の物件を選ぶことで快適に過ごすことができます。
2019年以前の物件では高遮音システムが採用されていないため『足音がうるさい』『壁が薄い』と感じる物件ばかりになってしまいます。
最上階を選ぶ
上からの足音や生活音を気にするようであれば、1階ではなく2階や3階など最上階を選ぶようにしましょう。
高遮音床が採用されている物件であれば問題ありませんが、新築や築浅物件以外は通常の木造アパート床と同じです。
つまり現状ほとんどの物件は高遮音床が採用されていないため、なるべく最上階を選んだほうが良いというわけです。
フォレストメゾンは木造アパートとなっているため、高くても2階や3階で賃料もそこまで差がありません。
隣室が隣接していない部屋を選ぶ
通常の集合住宅は必ず隣室と部屋同士がくっついているため、壁から音が伝わってしまいます。
フォレストメゾンには隣接していないデザイン性の高い物件も採用しているため、隣室の音が気になるようであればこういった物件を選びましょう。
とくにデザイナーズ賃貸であるフォレストメゾン・カレは部屋同士が離れている物件が多く採用されています。
角部屋を選ぶ
隣人がうるさくするかどうかは実際に住んでみないとわかりませんが、角部屋であれば騒音リスクを2分の1に軽減することができます。
中部屋だと両隣りの生活音が聞こえてしまったり、逆に自分が少しでもうるさくしていると苦情が入る可能性が高いですが、角部屋であれば隣人1人のリスクだけで済みます。
また、角部屋は隣人が引っ越し等で空き室になったときに生活音を気にせず快適に過ごすことができます。
上からの音に関しては我慢するしかありませんが、リスクを少しでも減らしたいなら角部屋は絶対に譲れない条件です。
他のハウスメーカーと併用して探す
住友林業のフォレストメゾンは木造アパートということもあり、比較的手の出しやすい家賃帯です。
ただし、現時点ではまだまだ遮音システムを採用している物件が少ないため、同じ木造系の他のハウスメーカーを併用して部屋探しをするのがおすすめです。
大手ハウスメーカーは遮音システムを採用していて、早いところは2010年あたりからすでに高遮音システムを採用したアパートもあります。
複数の大手ハウスメーカーの中でコスパの良い物件を探したいのであれば1つ1つ探す手間を省けるイエプラがおすすめです。
運営会社 | 株式会社コレック |
---|---|
口コミ評価(google) | ★★★★☆(4.5) |
対応エリア | 関東・関西 |
店舗数 | 2店舗 |
物件数 | 対応エリアの8割 |
仲介手数料 | 基本賃料1ヶ月分+税(保有不動産に依存) |
利用料金 | 無料 |
会員登録 | 必要 |
おとり物件 | 0件 |
特徴 | 自宅にいながら部屋探しができる チャットでやり取りが可能 新着物件を手に入れられる 業者専用サイト「ATBB」が見られる 設定できない細かい条件を伝えられる |
イエプラを使えばチャットで「大手ハウスメーカーで遮音システムを採用している物件のみを教えてほしい」と言えばあとは放置で新着物件を教えてもらえます。
自分でわざわざ探す手間が省けるので条件に合う物件を待つだけです。
無料で使えるこういったサービスと評価の高いハウスメーカーを組み合わせることで、より部屋探しが楽になります。
イエプラの評判は悪い?仲介手数料は?利用者の口コミを徹底調査まとめ
- 新築や築2年の高遮音床・界壁が採用された物件なら防音性が”かなり”高い
- 2019年8月以前の物件は床・界壁ともに防音性は低い
- 基本的に生活音は響いてしまう
- 隣りの部屋と隣接していない建物や最上階を選ぶと快適に齟齬しやすい
フォレストメゾンで採用されている高遮音床50や高遮音界壁50はハウスメーカーの中でも最高レベルの遮音性能です。
ただし、新築など取り入れられている物件がかなり少ないため、全体でみると住友林業のアパートは防音性が低いと言わざるを得ません。
どうしてもフォレストメゾンに住みたい場合は隣接していないお部屋や最上階を選ぶことで音に悩まされずに快適に過ごすことができます。
他のハウスメーカーでも遮音システムはもっと前から取り入れられているため、防音性重視なら併用して探すのがおすすめです。