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普通に生活していると退去するまで気づかない人もいますが、部屋には換気するための給気口が設置されていることがあります。
契約の時点でもあまり説明がされていない給気口ですが、実際に使ってみると効率的に換気ができてかなり便利です。
そこで今回はアパートやマンションの換気口(給気口)の基本的な使い方や注意点についてご紹介していきます!
目次
換気口(給気口)とは
鉄筋コンクリートや鉄骨鉄筋コンクリートなど気密性の高い物件は空気が循環しづらくなる傾向があります。
昔の建物はそれでもお構いなしでしたが、シックスハウス症候群(ホルムアルデヒドなどの有害物質で発症する健康被害)が懸念されて24時間換気システムが取り入れられるようになりました。
省エネルギー化に向けて高気密、高断熱化が進み、人工建材や日用品から揮発する化学物質が室内に充満し、それらを取り込んだ居住者に健康被害(眼、鼻、喉、皮膚の刺激症状、頭痛、倦怠感など)をもたらしました。これがいわゆる「シックハウス症候群」と呼ばれています。シックハウス症候群の原因は化学物質だけではなく、ダニや真菌などの生物学的要因、湿度、心理社会要因、個人の感受性など、様々な要因が複雑に関係していると考えられています。
引用:愛知県衛生研究所
平成15年の7月(2003年)に法改正がされて「24時間換気システム設置」が義務づけられたので、それ以降に建設された物件は基本的に給気口なるものが取り付けられています。
築20年以内の建物なら窓横あたりに丸形、もしくは正方形のものが取り付けられています。
最近の物件は正方形型のものが多いです。
これを開けることで“窓を開けなくても部屋を換気することができます。”
開けっ放しにしなきゃだめ?
東京都立衛生研究所が調査したデータによれば、ホルムアルデヒドの平均濃度は築3年目まではほとんど変わりませんが、4年目から顕著に下がっています。
築年数 | ホルムアルデヒド濃度 |
---|---|
1年目 | 54.9 |
2年目 | 69.9 |
3年目 | 59.3 |
4年目 | 21.9 |
5年目 | 21.1 |
6年目 | 24.8 |
7年目 | 19.3 |
上記のデータから築4年目以上であればある程度閉めていても問題になることはないと言えます。
実際、僕は以前住んでいた物件の給気口に全く気付かず、退去する2年間もの間1度も使わなかったことがあります。
建設の設計上は24時間空けていることを想定されているそうです。
あまり神経質にならず、外気温が入ってきて寒いとか暑いとか理由があるなら閉めてしまっても問題ないと思います。
あとは雨風の強い日は給気口から入ってきてしまう可能性もゼロではないため閉めておく人も多いようです。
僕の場合は寒いときは普通に閉めちゃっていますし、部屋の臭いが気になったり料理した後は部屋にも臭いがこもるので開けるようにしています。
外出時は開けっ放しのほうが換気してくれるのでおすすめ。
ただし、気密性の高いRC造マンションではなるべく開けっ放しにしておくのが理想です。
給気口・換気口の基本的な使い方
使い方が良くわからずに結局一度も触れていない人も多いと思いますが、使い方は簡単です。
- 【PUSH】したり蓋を外して給気口を開ける
- キッチンにある換気扇をONにする
これだけ。
角型・丸形プッシュ式レジスター
僕が住んでいる物件についているものはPUSH式で、押すごとに2段階開くような構造になっています。
気密性の高い物件(鉄筋コンクリート造)のためかこの四角い換気口は2つついていました。
- ノーマル型:網付きのワンプッシュ式で全面パネルの取り外し可能
- 断熱密閉型:不快な切風音を解消した密閉タイプ
ナスタやユニックスの換気口は回すのではなく押した反動で開く構造になっていることが多いので注意してください。
気密性の高いマンションでは断熱密閉型が使われます。
見た目はほとんど同じで、使用感にもそれほど大きな違いはありません。
プッシュ式には内部に「花粉」「粉塵」をカットできるフィルターが入っていて、取り換えが可能です。
ナスタによればフィルターの寿命はたった半年となっていて、交換が必要だとフィルター自体が真っ黒になっています。
交換用フィルターは型番を調べて購入するようにしましょう。
丸形レジスター
丸形のものは蓋を外して使ったり、内部を回して使用します。
- ノーマル型:グリル部を左に回すことで取り外し可能
- ステンレス製:網付の丸形レジスターで回すことで開閉可能
古いアパートの場合は給気口というよりもただの換気口でこちらからは何も操作ができないこともあります。
僕が前に住んでいたアパートでは部屋に換気扇がついていてスイッチを押すと回るようなシステムになっていました。
また、前の入居者がフタを無くしてしまって開けっ放し状態になってしまっている換気口もあるので開閉できない場合は管理会社に連絡したほうが良いですね。
排気ファン型(戸建て住宅)
戸建て住宅の場合は独立した換気口ではなく窓上部に排気ファンがついているような物件も増えています。
参照:https://www.lixil.co.jp/announce/s/ventilation/house.htm
リクシルやトステムの窓はこういったタイプが多く、横にあるつまみをスライドさせることで開閉ができるようになっています。
開閉どっちがどっちかわからなくなる人も多いようですが、スライドして手を近づけてみると空気の流れを感じとることができるので開いているかどうかは簡単に判断できます。
換気口は開けっ放しにしておくだけでも一応換気はできますが、キッチンにある換気扇をONにすることでより効率的に換気ができるのでおすすめです。
換気口を開けておくメリット
- 換気できるので部屋が嫌な臭いになりにくい
- 部屋がカビにくくなる
- 新鮮な外気を取り入れられる
換気ができるので部屋が嫌な臭いになりにくい
一番のメリットは窓を開閉しなくても常時部屋を換気することができるので煩わしさが一切ないことです。
給気口なら食事を取ったり、特に男性は部屋が知らぬ間に臭くなってしまいがちなので便利に常時換気することが可能。
例えば友人とか恋人を招くときに部屋の換気を急いでしないといけない時なんかにも換気扇を回して給気口を開けっ放しにするだけでもかなり効率的に換気ができます。まぁこれに関しては窓を開けても同じことができてしまいますが。
宅飲みとかは色んな人がいて部屋が臭くなりやすいので開けておくべき。
部屋がカビにくくなる
換気のメリットの1つでもあるのがカビ対策です。日当たりの良い部屋なら多少ずぼらでもカビは生えませんが、日当たりが悪い部屋はすぐにカビが生えます。
僕が以前住んでいた鉄筋コンクリート造の物件は1階の角で日当たりが悪かったせいかクローゼットの荷物にカビが生えてしまいましました。
また、換気を行っていないと布団とかも水分がより多く含むのでなんとなく湿った感じになってしまいます。
かといって「毎日定期的に窓を開けるなんて面倒」と思っている人にとっては空けておくだけで自然に換気できてしまえる給気口はかなり使い勝手が良いです。
新鮮な外気を取り入れられる
給気口にはフィルターが備え付けられているので、たとえ大通りの物件でもフィルターを通して新鮮な空気を取り入れられるのも魅力の1つです。
窓を開けてしまうと普通に虫とか入ってくる可能性もありますし、網戸をしていても外の騒音はそのままダイレクトに部屋にまで伝わってしまいます。
給気口は窓よりも小さいしフィルターもあるので虫も入らずそこまで騒音も気にすることなく外気を取り込むことができます。
換気口を開けておくデメリット
- 外からの騒音が聞こえやすくなる(密閉率が下がる)
- 夏場はまだマシだが、冬場の冷気がかなり寒い
- 換気扇との併用で少し電気代がかかる
- 物件自体の家賃が高い
外からの騒音が聞こえやすくなる(密閉率が下がる)
給気口を開けてしまうと、気密性は当然下がってしまうので外からの騒音(車や子供の声など)は聞こえやすくなってしまいます。
もちろん窓を開けておくほどではないですが、大通りなら多少車の音は聞こえるようになります。
僕がいつも給気口を開けっ放しにしていないのもこの騒音が少し気になるせいでもあります。住宅街とか路地裏なら気にすることはないかもしれませんが、外の音が聞こえるってことは部屋の音も外に漏れやすくなるということです。
楽器を弾いたり、友達と喋ったりする時なんかは隣人にうるさいと思われる可能性があります。
夏場はまだマシだが、冬場の冷気がかなり寒い
夏場はそこまで感じませんでしたが、冬場は冷気がダイレクトに入ってくるので相当寒く感じます。空気が循環していることでより寒く感じるのもあるでしょうね。
一人暮らしだとベッドの横に給気口がある・・・なんてこともよくあるので寝ている時寒い思いをする可能性もあります。
暖房をつけていても給気口を開けっ放しにしていると効率が悪く、部屋が暖まりにくくなりますし、暖かい空気は外に漏れてしまいます。
換気扇との併用で少し電気代がかかる
換気扇自体そこまで電気代がかかるものでもないので気にするレベルではないですが、一応デメリットです。
特に気密性の高い鉄筋コンクリートマンションで高層階に住んでいる人は24時間換気扇を回さないといけなかったり給気口をつねに開けっ放しにしないといけなかったりする場合もあります。
窓の開閉と換気口はどっちがいいの?
一見窓を開けて換気した方が効率的なようにも思えますが、窓だけ開けても空気の通り道ができていないと思ったよりも換気できません。
外からの空気を取り入れるには出口も必要ですからね。
例えるなら窓だけ開けるのは満員電車の中に乗ろうとするようなものです。
当然人がいっぱいなのでこれ以上入ることはできず、満足に換気はできません。
給気口の場合は浴室や換気扇のファンが回ることによって部屋の空気を外に逃がし、その代わりに給気口から外の空気が入る仕組みになっています。
それと先ほども言ったように僕が大通りに住んでいて感じたことですが、窓を開けると騒音がひどいのに対して給気口は気になるレベルの騒音にはならないことも違いの1つです。
確かに給気口を閉めていた方が騒音は小さいですが、それでも窓を開けるよりもはるかにマシです。
大通りで窓を開けて寝たい人なんかは給気口を使えば安眠できます。
給気口にはフィルターが備わっているので窓を開けておく場合と比較すると新鮮な空気を取り込みやすいという利点もあります。
電気代はどのぐらいかかる?
給気口自体に電気代はかかりませんが、キッチン部分の換気扇を付けることで電気代が生じます。
キッチンに取り付けられている換気扇は【レンジフードファン】と呼ばれ、トイレやお風呂の換気扇よりも少々電気代がかかるものです。
弱運転で30W程度なので仮に24時間つけたとすると1か月で約600円程度(1kwh=21円で換算)。
これを安いと思うか高いと思うかは人によりますが、この金額を参考に給気口の使用頻度を検討してみてください。
【結論】換気口は部屋が臭くならないためにも必須
個人的には臭いをかなり気にするので給気口はかなり便利に感じました。
留守にしていて窓を開けておけないときでも換気口から換気できますし、友人をよく招く人にとってはかなりありがたいものです。
換気口を閉めてもそれほど悪影響はありませんが、やはり換気はメリットが多いので面倒じゃないならやるべきでしょう。
参考までにどうぞ。
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リビングに3つもある通気口の意味がわからずにアパート生活してましたが、これを読ませて頂いて良く理解出来て良かったです。