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「多少無理をしてでも家賃の高いところに住めば自然と収入もあがる」と言ったこと耳にしたことはありませんか?
家賃が高い物件ほど設備も良く、内装もキレイで住み心地は良いですがその分負担も大きくなってしまうので一歩を踏み出すのが怖いですよね。
今回は家賃が高い物件に4年間住んでみて僕の収入が大して上がらなかった話を紹介していきます。
目次
家賃が高いと収入があがるのは嘘だった?
僕が少し家賃の高い物件に住んだ理由は仕事も順調で収入が増えたこともあり「家にもっとお金をかけたほうが頑張れる気がする」と思ったため。
ただ結論を言うと、家賃が高くても収入は増えるどころかコロナの影響等もあり、むしろ若干減ってしまって後悔しています。
最初の頃は「せっかく良い部屋を借りたのだから頑張ろう」という気持ちはありましたが、いざ入居してみると仕事量はそれほど以前と変わらなかったように思います。
良い物件だとやる気が出るという話もありますが、どちらかというと「このままここに住み続けられるだろうか」という不安のほうが大きくなっていたように感じます。
精神的に不安になると寝付きが悪くなったり、今後のことを考えてむしろやる気がなくなるという悪循環に陥りました。
みなさん「稼ぐ」ということに関しては必死になりますが「無駄な出費を削減する」ということにはまるで関心がないですよね。
— いと@将来と臨床の不安を解決するオールラウンド理学療法士✨ (@gourmetwoman) December 31, 2021
1万円の収入を増やすより、1万円分固定費を下げる方がよっぽど簡単。
「お金がない」と言ってる人ほど見栄はって高い家賃払ってたりする。本末転倒ですよ。
僕も単身赴任してるとき、家族を呼ぶつもりで高い家賃の部屋借りて、二年で貯金ゼロになったことがあるよ。
— freedom chimpanzee 佐藤 (@freedomchimpan2) June 15, 2018
親に頭下げて実家に住まわせてもらった💦
家族の病気で家計マイナス入ったこともあったし…
収入が増えないときは支出を見直すしか手がなかったぜ!(;ω;)
生活を維持するために努力して収入があがったという人もいますが、少なくとも僕の場合は家賃が高くなっても収入が増えることはありませんでした。
もし友人に相談されたら『今の環境で収入を増やしてから良い物件に住んだほうが良い』とアドバイスするでしょう。
家賃は給料の3割以上だと高い
適正家賃は手取り月収の3割ほどと言われており、それ以上だと給与水準よりも高い家賃ということになります。
家賃と適正給与を表にしてみると手取り24万円で8万円ほどの家賃が適正となります。
家賃 | 手取り月収 |
---|---|
5万円 | 15万円 |
6万円 | 18万円 |
7万円 | 21万円 |
8万円 | 24万円 |
9万円 | 27万円 |
10万円 | 30万円 |
この数値を超えたからといって生活できなくなるわけではありませんが『貯金がしにくい』『少し生活を切り詰める必要がある』など窮屈な生活になってしまう場面は多くなります。
家賃が高いと収入もあがると言われる4つの理由
こういった話は何の根拠もなく出てくるわけではありませんが、確実性は一切ありません。
まずは家賃が高いとなぜ収入があがると言われているのか、その理由についてまとめてみました。
高い家賃を払うために仕事に必死になるため
生活費は変わらなくても毎月支払う家賃が高くなれば出費は自然と増えるので、生活するために必死に仕事をするようになるというのが一番の理由です。
家賃が払えなくなればそこに住み続けることはできませんし、貯金が底を尽きてしまえば引っ越し代すら払えなくなるので家賃の安い物件に逃げるという選択すらできなくなります。
ある意味、極限の状態に身を置くことによって「お金を稼がないと死ぬ」という状況を作りだし無理やり稼ごうとする精神的な要因にしているわけです。
利便性が高く時間的コスパがあがる
高い家賃はそれだけ駅から近かったり、立地が良かったり物件の設備以外にも理由があります。
例えば安い家賃の物件で駅から徒歩15分だったところから徒歩5分圏内に変えれば1日あたり往復で20分も差が出ます。
この時間を残業として充てたり、副業する時間に充てたり、資格を取る時間に費やすことで結果的に収入を増やすことができるというわけです。
立地が良ければ通勤時間をもっと減らすことができるでしょうし、時間をお金で買っているような状態というわけです。
生産性があがるので理論的には確かに”頑張れば”収入を増やすことは可能でしょうね。
生活が快適になりやる気がでたため
高い家賃であれば新築や築浅の内装がキレイな物件だったり、部屋が広かったり、設備が整っているので快適性は当然あがります。
私生活が快適になれば気持ちも前向きになるので仕事への意欲もあがり収入を増やすことができるという理論。
極端な話、日当たりが悪くて虫もよく出るような環境で隣人トラブルが絶えないといった状況であればよほどメンタルが強くなければだんだん病んでしまってやる気が出なくなり仕事を頑張る気が起きなくなってしまいます。
高い家賃であればこの逆の環境を作りだすことができるのでやる気が収入へと繋がると言われています。
ステータスになるので自信がつく
今まで安いアパートで過ごしてきたのであれば、立地が良くて高層階に住むことによってそれが多少なりともステータスになり自信がつきます。
世間的に見れば大した違いはないかもしれませんが、自分にとってステータスだと思えれば自信がつくのでタワーマンションである必要性はありません。
自信がついて仕事をこなす意欲が湧くことで生産性があがったり上司に評価されて昇進・・・というのも理由の1つです。
もちろんこれはあくまで理想を語っているにすぎません。
家賃が高くても収入があがらない原因
家賃をあげることで収入が増えるという理由はいくつかありますが、結論から言えばこれは理想論であって劇的に収入を増やせるのは限られた人であり、難易度は高いでしょう。
僕の場合も少し高い家賃を払って住んでみたものの全く収入があがらないどころか下がったのでその理由を含めて紹介していきます。
会社員だと給与をあげるのが難しい
家賃が高い物件に住めば収入も増えるという話はお笑い芸人やフリーで仕事をしている人の話です。
たとえ高い家賃を払っても会社員とか給与をもらう仕事をしているのは劇的に収入を増やすことはまず不可能です。
給与を増やすにはサービス残業やみなし残業にならない会社に勤めていることが大前提で、積極的に残業をする必要があります。
仕事をしてもそれが必ずしも昇進に繋がるとは限りません。
個人事業主、フリーランスで頑張っているなら多少なりとも効果はあると思いますが、職種によってはやる気があってもセンスがないと無理だったり、仕事量が限られている場合は上げるにしても上限があります。
良いところに住んでもやる気が出るとは限らない
まさに僕はこのケースで収入は増えませんでした。
そもそも「良いところに住めばやる気が出るから仕事も頑張ろうと思える」というのは言い訳のような気がします。
頑張れる人は家賃が安くても住む場所が良くなくても頑張れるので場所はそこまで重要ではありません。
良いところに住んでも1ヶ月も経てばその環境が当たり前の状態になってしまうので「良いところに住んでるから」という頑張る理由自体がなくなってしまいます。
コロナの影響で景気が悪いため
正直言って現在の景気で業績を伸ばしている会社というほうが少ないかと思います。
コロナの影響は大きいですし、世界情勢の変化に伴い物価も高くなっている状況で収入を増やすのはかなり難しいのではないかと思います。
実際、僕自身コロナの影響を間接的にですが受けていますし、それにより収入が減ったという人は多いかと思います。
高い家賃の物件に住んだからといって景気が回復するわけでもなく、収入を上げづらい状態なのでやる気があってもどうにもならない面もあるかと思います。
最近は物価高の上昇により、収入が増えずに支出が増える状況になっているので、負担も以前に比べて大きくなっています。
高い家賃の物件をおすすめできない理由
正直高い家賃の物件に無理をして住むのはおすすめできません。
絶対に収入が増えるとは限りませんし、家賃を引いた最終的な貯蓄率が下がってしまうのであればむしろそれはマイナスです。
長時間家にいるとは限らないため
会社員の場合はそもそも家にいる時間があまり長くありません。
例えば会社で仕事を頑張った場合は残業が増えるので家にいる時間というのは短くなり、寝る時間と休日ぐらいしか過ごすことが出来なくなります。
こうなってくるといくら良いところに住んでいても収入アップとは関係がなくなってしまうので意味がないというわけです。
テレワーク中心だったりフリーランスで在宅ワーカーであれば家にお金をかけることでモチベーションがあがるので意味がありますが、家にいる時間が少ないのに高い家賃を払うのは勿体ないです。
生活の質を落としにくくなるため
仮に高い家賃の物件に住んで収入がそれほどあがらなかった場合は生活が困窮する可能性が高いです。
最終的に「家賃の安い物件に引っ越す」ということを検討せざるを得なくなるわけですが、一度でもいい部屋に住んでしまうと次に引っ越す時にそれ以上の条件のものを求めてしまいます。
例えば風呂・トイレ別物件から風呂とトイレが一緒のユニットバスに引っ越すことに抵抗を感じるのも同じですし、防音性の高い鉄筋コンクリートマンションに住んでしまうと木造アパートは住みたくないと感じてしまいます。
一度生活の質をあげてしまう、前は普通だったことにストレスを感じるようになります。
実際僕もそのせいで引っ越しをしようと思っても好条件の物件が見つからずに4年以上も家賃の高い物件に住んでしまっています。
極端に家賃を下げないと費用的にペイできない
「今住んでいる家賃が高いから引っ越したい」と思っている人は多いと思いますが、一度高い家賃の物件に住んでしまうと、かなり家賃を下げなければ引っ越し代をペイすることができません。
引っ越しには【初期費用】【引っ越し費用】【退去費用】がかかります。
これからも払っていく家賃額をペイするためにはかなり家賃を下げなければ得するまでにかなり時間がかかってしまいます。
早めに得したいのであれば『家賃の下げ幅を増やす』×『初期費用の安い物件に住む』必要があるため、生活の質を落とす見返りがそこまで多くないというジレンマに苛まれる可能性があります。
家賃を下げるために安いところに引っ越しするのは逆に損?細かく計算してみたので参考にしてみてください。
精神的に不安になる
毎月の出費が多くなるとそれだけ不安を感じるようになります。
以前までは家賃が安かったので食費とか生活費はあまり気にしていませんでしたが、無理して高い家賃の物件に住んだせいで買い物をする時にいちいち考える癖がついてしまいました。
「ずっとはここに住んでられない」と感じて引っ越したくなってしまったら元も子もありません。
無理して高い家賃に住むのは精神衛生上よくないことは身をもって体感しました。
人によっては「家賃も高いし頑張ろう」という気になるのかもしれませんが、僕はそういうタイプじゃなかったので意味がありませんでした。
固定費を抑えて出費を減らす具体策
収入をあげるよりも固定費を下げるほうが確実性も高く楽です。
特に社会人の場合は毎月1万円収入を増やすことよりも固定費を1万円削減するほうがよっぽど大事。
スマホ代を見直す
スマホ代はキャリアを使っていると結構な額がかかってしまいます。また、固定費で節約する方法もほとんどないのが厄介な点。
僕は格安スマホに乗り替えただけで月々8,000円かかっていたスマホ代を1,000円に抑えることができるようになりました。
固定費を安くするのはかなり難しいですが、乗り換えることによって年間76,800円も節約できたことになります。
格安スマホはキャリアのアドレスが使えなかったり、LINEの年齢認証に困ったりなど必ずしも良いとは限りませんが、節約したい人にはおすすめです。
家賃負担を減らす
家賃負担を減らすとそれだけ条件に合わない物件に住むことになりますが、精神的な不安から解放されるので収入があがらないうちはむしろ家賃は安いほうが良いです。
なるべく条件自体を変えたくないのであれば『家賃交渉前提で部屋を探す』のもおすすめです。
以外と家賃交渉を了承してくれる大家は多く、家賃にもよりますが3,000円~5,000円ほどであれば交渉範囲内の数値です。
毎月数千円安くなるだけでも年間に換算あればかなりの額になります。
家賃交渉に失敗したとしてもリスク自体はゼロなので、ダメ元でも仲介業者に相談してみるのがおすすめです。
詳しい家賃交渉のやり方は『家賃交渉に成功した100人にアンケート調査を行った』で紹介しているので参考にしてみてください。
初期費用自体を減らす
引っ越すためにかかる初期費用は1度だけなのでそこまで重視している人も少ないですが、2.4万円安くすれば2年間住むとして家賃を1,000円下げるのと同じです。
初期費用で減らせる項目は【仲介手数料】【礼金】【オプション代】の3つです。
仲介手数料は賃料1か月かかるところも多いですが、大手不動産でも半額にしているところもあるので利用する不動産選びもかなり重要になってきます。
大手不動産なら『エイブル』や『ミニミニ』が仲介手数料半額としていますが、代わりにオプション代がかかることが多いので注意が必要です。
もっと安く済ませたいのであればオンライン型不動産であるイエプラがおすすめ。
イエプラは自宅にいながらLINE上で店舗に行った時のように部屋を探してもらえるサービスです。
2024年3月から仲介手数料が無料になったことで、スーモやホームズに掲載されている物件もURLを送るだけで初期費用を大幅に削減できる使い得のサービスとなっています。
消毒施工費などの無駄なオプション費用も一切かからないので初期費用が高くなることもありません。
また、イエプラでは一般的に見ることができない『ATBB』という業者専用ネットワークの閲覧が可能となっているため、空室になったばかりの物件を誰よりも早く探すことができるといった魅力があります。
LINE上で『ATBBが見たい』と言えば期限付きのURLを送ってくれます。
仲介手数料無料や安い不動産会社ランキング!初期費用の安い不動産はどこ?まとめ
- 高い家賃の物件に住んでも収入はあがらないことのほうが多い
- 現時点であまり仕事にやる気が出ない場合は良い物件に住んでも変わらない
- 家賃を無理やりあげてから頑張るよりも収入をあげて質の高い物件に住むほうが良い
- 快適性には慣れがあるので1か月もすると良さを感じにくくなる
- 収入がもしあがらなかった場合、質を落としにくくなってますます困窮する
家賃の高い物件に住むのが悪いわけではありませんが、現時点で自分の収入に見合わない物件に住むのはおすすめしません。
「家賃を払うために頑張ろう」となるのは本当に家賃が払えないぐらい貯金的に追い込まれないとできませんし、何より自分の努力ややる気だけで必ずしも収入が増えるとは限りません。
良い物件に住みたいなら現時点で努力して収入をあげてからというのが本来の順番なので、努力する理由付けを無理やり作っても精神的に辛くなるだけです。
これは僕が身をもって経験したことなので同じように考えている方はぜひ参考にしてみてください。
引っ越すか引っ越さないか決断できないときの判断基準とは?