入居時の室内消毒代は任意で拒否できる?自分でやるのと効果は同じ?

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退去の際にクリーニング代を求められるのは有名な話ですが、実は入居時にも殺菌消毒や防虫クリーニング代と称してハウスクリーニング代を取られることがあります。

しかもこの値段がなかなかに高くて、何も知らない当時の私は腑に落ちなかった覚えがあります。

ということで今回は入居時の殺菌消毒・防虫クリーニングは義務なのか、断ることはできるのかなどについてまとめてみましたのでご覧ください!

室内消毒サービスは基本的には拒否できる

結論から言うと賃貸契約の際の消毒サービスは拒否できるものです。

そもそも消毒サービスというのは”オプション”であり、基本的には任意のものです。

しかし、仲介業者はあたかもそれを必須条件かのように提示して「みんな入っているもの」とか当たり前のように「消毒サービスとして○○円かかります」と告げてきます。

当たり前に発生する料金かのように説明されるので、入居者として「これは義務なのか」と思い込んでしまう場合も多いのが現状。

僕も初めて一人暮らしをした時は何もわからず、説明されるがままに消毒オプションに加入してしまいました。アパマンショップです。

結構強引な勧め方をするのにはちゃんと理由があります。

消毒オプションというのは大家でも管理会社でもなく仲介業者が独自のサービスとして提供しているのが一般的です。

消毒施工代

仲介業者の利益というのは仲介手数料とオプションサービス料、事務手数料等が元となっています。

つまりエイブルやアパマンショップ、ミニミニなどの仲介業者にとって消毒サービスを勧めることは大事な収入源となるわけです。靴屋が防水スプレーを勧めてくるようなもの。

勧め方が強引なのはインセンティブが発生するから。不動産会社によってはノルマを設けているところもあるでしょう。

勝手に不動産がオプション代をあたかも強制のように初期費用に含めていることを大家が実は知らないということも珍しくありません。

入居の条件となっている場合は拒否できない

基本的には任意で拒否が可能な消毒サービスですが、場合によっては拒否できないこともあります。

それは入居条件として賃貸契約の【特約】に消毒サービスの加入が必須になっているような物件(不動産)。

消毒施工費が必須のケース

いくら基本的には任意だからといって契約する条件が消毒サービスの加入となっている場合は拒否すれば=賃貸契約を結ばないということになるため実質的に拒否できない仕様になっています。

これは民法に「契約の自由の原則があり、法令に反した内容や公序良俗に反する内容でない限り自由に契約内容を決められる」という定めがあるため。

契約自由の原則は,個人と個人の間で結ばれる契約については,国家が干渉せず,それぞれの個人
の意思を尊重するという原則のことを言います。私的自治の原則も,ほぼ同じことを意味しています。

引用元:総務省

ただし国土交通省のガイドラインによれば「消毒は、日常の清掃と異なり、賃借人の管理の範囲を超えているので、賃貸人負担とすることが妥当と考えられる」となっています。

つまりガイドライン的にはむしろ消毒代はこちらが負担するのではなくて貸主(大家)が負担するべきって言われているわけです。

本気で争えばオプションの取り外しや負担を貸主にさせることはできるかもしれませんが、実際そこまでするのは現実的ではないというのが現状。

しかも消毒サービスって大家や管理会社ではなく仲介業者が勝手に提供していることもあるのでガイドラインは適用されず契約の自由が認められる可能性のほうが高いんですよね。

消毒施工費オプションがついている不動産とそうでない会社

消毒施工費に関しては不動産(仲介業者)の利益のためのオプション代となるのでつけている場合とそうでない場合があります。

大手の仲介業者について1つ1つ調べてみた結果はこんな感じ。

不動産消毒施工オプション料金
アパマンショップあり21,600円
エイブルあり15,000円
ミニミニあり15,000円
ホームメイトあり17,050円
ピタットハウスなし-円
ビレッジハウスなし-円
UR賃貸住宅なし-円
イエプラなし-円
イエッティなし-円

消毒施工オプションを設けている場合は契約条件として含まれていることが多いため、実質的に拒否できない場合が多く注意が費用です。

料金は15,000円前後になることが多いようです。

同一物件でも契約する不動産によってオプション代の有無があるので、どうしてもその物件で契約したいけど消毒オプションが嫌という場合は他の不動産でその物件を紹介してもらうほうが良いですね。

実際に消毒施工費を取っている大手不動産についてさらに詳しく調べてみました。

アパマンショップの場合

アパマンショップは加入させようとはしてきますが、拒否できたという意見が多いです。

北海道でスプレー缶が爆発した事件によって、消毒費だけとって実際に施工していないケースが明るみになったおかげで拒否しやすくなっています。

ただし何も言わなければ初期費用に含めているので必ずこちらから「いらないです」と言っておきましょう。

エイブルの場合

エイブルの場合、物件によって契約条件に消毒施工費が含まれている場合と任意となっている場合があります。

こちらはエイブルで探せる物件の細かい条件。

必須項目となっていない場合は任意ですが、契約時必須の場合には拒否ができます。

エイブルは消毒代以外にも「コンシェルジュ24」「光職藍コーディング」「防カビコーディング」など任意サービスを勧めてきて、全部加入すると6万円~7万円近くかかります。

仲介手数料が半額なのは嬉しいですが、オプション代を拒否しないと結果的に高くなってしまうことがあるので全力で断りましょう。

ミニミニの場合

僕が実際にミニミニを利用したときに聞いた際は「こちらはほぼ強制ですね」と強く勧められましたがこちらも拒否可能です。

調べたところ、ほとんどの物件情報には一時費用として『消毒施工費』が含まれていました。

あたかも当たり前のように初期費用に含まれていて、拒否できない雰囲気を出しているものの「外してください」と言えば外してもらえる可能性はあるので言ってみましょう。

ホームメイト(東建コーポレーション)

ホームメイトを運営している東建コーポレーションも上記不動産と同様、強制かのように勧めてくるようですが拒否可能。

調べた結果、物件情報には専任媒介は費用に含まれていましたが、一般媒介の場合は物件ごとに消毒施工費を設けている場合とそうでない場合があるようです。

専任媒介物件とはいわゆる『東建コーポレーションが建設・管理している部屋』のことです。

SNSでは断れなかったという人もいれば、つけるかちゃんと有無を聞いてくれたという人もいて担当者次第で対応が違うようです。

消毒サービスを拒否する具体的方法

当たり前のようにオプションが初期費用に紛れ込んでいるので拒否するためには消毒サービスについて触れる必要があります。ただ待っていても相手から「こちらは任意です」と説明してくれる優しい営業マンはほぼいません。

それを踏まえた上で拒否する方法についてまとめてみました。

「これ任意ですか?」と聞いてみる

◇例「消毒オプションってこれ任意でしょうか?」

まずは消毒オプションについて触れてください。任意なのか強制なのかをはっきりとさせるために聞いてしまうのが手っ取り早いです。

もしこう聞いて「こちらのサービスは強制です」と言われた場合は少し考える素振りを見せてみてください。

もしかすると不動産側から「管理会社に外せないか聞いてみます」と打診される可能性もあります。

それでも何も言ってこない場合は「結構高いんですね。少し考えさせてください」と言いましょう。

他の仲介業者でも同じ物件を提供してもらうことは可能なのでその仲介業者にこだわる必要はありません。

「消毒サービスはいりません」とストレートに断る

◇例「消毒サービスオプションなんですけど、これいらないので外してください」

任意なのか強制なのかを確認せずに初めから「いらない」ことを伝えるやり方。

「こちらの消毒オプションはオーナーが契約条件として加えているものなので」と言ってきたら「そうなんですね。では消毒サービスに加入しないで良い物件で探してもらえますか?」と聞いてみましょう。

基本的に仲介業者が独自で提供していることが多く、大家を盾に使っているだけなのでこれを言われるとかなり困ります。

もし他の物件を勧めてきたら先ほどと同じように「考えさせてください」と言ってその日は帰り、別の不動産に紹介してもらうべき。

他の仲介業者と迷っていることを伝える

◇例「今○○でも物件紹介してもらっていて迷っているんですよね」

普通は他の仲介業者を利用することをそのままストレートに伝えてしまうのはあまり良いやり方ではありませんが、消毒サービスを断るためにはむしろ条件を変更してくれる可能性があります。

仲介業者は契約してもらえないと利益が一切発生しません。

消毒サービスを強制で加入と伝えて「じゃあ他の仲介業者で契約します」と言われれば客を1人逃してしまうので引き止めるために「いえ、消毒サービスは任意ですよ」と言わざるを得ません。

アレルギーであることを伝える

世の中には色んなアレルギー症状を持っている人がいますが、当然消毒施工のような化学物質に対するアレルギーを引き落とす人もいます。

これを利用して消毒施工を拒否してみてください。

◇例「あの、私化学物質過敏症で以前の物件消毒施工してもらった時にアレルギー症状が出てしまったので外してもらえませんか?」

入居者がアレルギー症状が出るのにそれを考えずに強制的に加入させようとすることはほとんどありません。

万が一それでも引かないようであれば「では他の不動産で紹介してもらいます」ときっぱり言ってしまえば焦って外してもらえます。

国土交通省のガイドラインに違反していることを指摘する

消毒オプションは知識がないが故にそのまま強制的に加入させられてしまうケースが多いので、こちらがしっかりと知識を持っていることをアピールすることで外してもらうことも可能です。

◇例「消毒施工費って国土交通省のガイドラインだと貸主の負担ってなってたと思うんですけど、任意のサービスですよね?」

面倒な客と思わせることができれば強気に強制的に加入させることはできないので「任意なので外せますよ」と言ってくれるはずです。

消毒サービスの効果はどの程度?

消毒サービスの効果はいくつかあります。

効果
  • 害虫駆除
  • 消毒・抗菌
  • 消臭

簡単に言うと住みついてしまっている害虫や菌を駆除して、その後虫が発生しにくい環境にしてくれるというものです。

僕は今まで何度も引っ越しをしてきて、そのうち3件ほど消毒サービスを利用してみたのでどの程度の効果があったかを説明します。

まず、入居して1年目はどの物件もゴキブリが一切発生しませんでした。たまたまかもしれませんが、1年目の虫発生率はかなり低かったように感じます。

ただ、うち1件は築年数が48年とかなり古い物件で(リフォーム済み)、住んでから3か月ほどでクモが発生しました。

2年目に関しては最初に部屋を借りた物件にゴキブリが定期的に発生するようになりました。私はかなりの虫嫌いなので見つけた時は失神しそうになるレベルでしたよほんとに。

で、発生した時期から置くだけハーブというものを買っておいておいたおかげか、ゴキブリとは遭遇しなくなりました。

ただ、小さな虫やクモなんかは今までにも何度か発見しています。

これを考えると効果は長くて1年程度で、2年目の夏は何か対策しないと効果がきれているため虫の被害に遭う可能性が高ということです。

これだけだと個人的な見解になってしまうので不動産の方にも消毒サービスの効果について聞いてみました。

不動産の営業マンいわく「消毒サービスは素人がやるのとほとんど変わらない。バルサン炊くのと一緒ですよ」と教えてくれました。

業者でしか扱えないような凄い効果があるようにも思えますが、実際のところは市販薬程度の効果しかないのは紛れもない事実です。

業者に消毒を依頼するメリット

効果が市販薬とあまり差がない上に金額が平均15,000円~20,000円ほどと高額なことを考えると普通に考えれば自分でやった方がよっぽど安上がりです。

市販薬なんか1,000円程度で購入できるので仲介業者は少なくとも10,000円以上の利益ってことですからね。

ただ、市販薬の唯一のデメリットは使用した際に仮に害虫の死骸が発生した場合、自分で処理しなければならないという点です。←重要

まぁ必ずしも死骸が発生するわけではないですし、ほうきでささっと払ってしまえばいいのでそこまで問題にはならないのかもしれませんが、僕のように虫が大嫌いで見るのも無理なレベルだと消毒サービスにも価値が出てきます。

基本的に消毒サービスで出た死骸は処理してくれますからね。

その点を考えた上で「そのぐらいなら自分でもできる」と思えるなら自分で市販薬を購入してやってしまった方が明らかにお得。

無理なら頼む価値も少しはあるのかな、と感じています。

効果の高いおすすめの市販薬

一般人が購入できるものの中で一番手軽でなおかつ効果の高いものはバルサンです。

バルサンにも「水タイプ・霧タイプ・煙タイプ」などいろいろと種類がありますが、現行で最も最強なのがプロEXシリーズ。

【第2類医薬品】バルサンプロEX ノンスモーク霧タイプ 6~10畳用 46.5g

(1,504件)

¥735円~(税込)

ワンプッシュで使用できるので素人でも扱いやすく、入居してすぐに使うのがおすすめ。

バルサンを使うなら火災報知器に反応しないものを選ぶようにしてください。意外と忘れがちですが、火災報知器が反応するとうるさいですし、留守にしていると近所迷惑になりますからね。

細かい情報などは「一人暮らしにおすすめの最強バルサンはどれ?」でまとめてみましたので参考にしてみてください。

親身になってくれる仲介業者を選ぼう

仲介業者というのは本来貸主と借主を仲介する公平な立場ですが、仲介業者の営業マンはインセンティブ報酬をもらって働いていることも多いので言葉巧みに契約させようとしてくることも多々あります。

特に消毒オプションが利益に大きくかかわってくるような会社は避けるべきです。

URL持ち込みが可能で、なおかつ消毒代を初期費用に加えてこないおすすめ不動産はイエプラです。

イエプラ公式

イエプラは部屋を探してもらうアプリでURLの持ち込みが可能なのでエイブルやミニミニ等当たり前かのように消毒オプションを勧めてくる物件を持ち込んで紹介してもらうことができます。

インセンティブ報酬で働いているわけではないので無駄なオプション代を排除することができて便利です。

イエプラの公式ページはこちら!

物件の持ち込みが可能な不動産であれば紹介してもらえるので自分が契約したいところに「この物件紹介してもらえませんか?」と聞いてみると良いでしょう。

他社物件でも仲介手数料無料で紹介可能となっているため、初期費用を安くしたい人にはもってこいのサービスです。

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