賃貸物件で空いてるのに『空いてない』と言われる理由とは?

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ネットの情報では最新日に更新され『空室』となっているのに、いざ問い合わせてみると『空いてない』と言われることがあります。

また、問い合わせ先では『空いてない』と言われて、別の不動産に問い合わせると『空いてます、内見できます』と言われることもあります。

空室なのか埋まっているのか非常にわかりにくい賃貸物件情報ですが、なぜこのようなことが起こるのかまとめてみました。

空いてるはずのに『空いてない』と言われる理由とは?

自分で確認した限りでは『空いている』という認識でも空いていないというケースは実際結構存在します。

この逆もしかりで、まだ募集しているのに埋まっていると言われることもあるため、厄介です。

考えられる理由はいくつかあります。

更新されているだけで実際には空いてない

スーモやホームズには『更新日時』が記載されていますが、必ずしもこれは正確とは限りません。

実際に目星の物件で内見を行い、申込みを行いましたが、その後約1週間ほどは掲載され続けたままとなっていました。

申込みがはいった時点で即掲載を取りやめることもありますが、そのまま放置され半自動的に更新され続けてしまうこともあるようです。

募集の方法として『申込みが入った時点で掲載の取りやめ』を行う不動産もあれば『契約が行われるまでは掲載を続ける』という不動産もあります。

つまり、更新されたからといって申込みがはいっていないとは限らないというわけです。

情報共有がされていないため

物件情報は募集を開始すると同時に不動産情報ネットワークである『レインズ』に公開され、そこから複数の不動産が入居者の募集を行います。

ネットに掲載されるまでの仕組み

オーナーは1社のみの不動産にお願いしたとしても、その不動産が『いろんなところで募集をかけないと入居者が集まらない』と判断した場合は、他の不動産での掲載がなされるため複数の不動産が同じ物件に対して入居者を募集することがあります。

ただ、ある1社から申込みが行われたとしても、他の不動産でその情報を知るまでには少し時間がかかってしまいます。

A社で申込みが行われたと同時期にA社に問い合わせた場合、リアルタイムな情報を持っているため『空いてません』と言われます。

この時B社やC社に問い合わせても、成約が入ったという情報を持っていないと『空いています』と言われてしまいます。

賃貸住宅の場合、貸主・管理会社から依頼を受けた複数の不動産事業者が、広告を含めた募集活動をするということが多いです。貸主・管理会社が自ら広告するのであれば、成約状況をリアルタイムで把握することができますが、入居者募集に複数の事業者が関与している場合、A社が申し込みを受けても、B社、C社がそれを知るまでにタイムラグが生じる、ということも起こりえます。

引用元:suumoジャーナル

いわゆる情報共有のタイムラグによって、同じ物件でも不動産によって回答が異なるというわけです。

元付不動産でしか紹介できないため

大家が1社の不動産にお願いする『専任媒介契約』『専属専任媒介契約』の物件では、他社で紹介させない『囲い込み』が行われることがあります。

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囲い込みとは他の不動産会社で契約させないため、物件情報を限定化して客を逃がさない行為です。

他社で契約されてしまうと報酬が減ってしまうので、それを嫌がる業者は囲い込みを行います。

通常、例外的なものを除いて物件情報はレインズに登録されます。

レインズに登録された物件なら他社でも紹介が可能となりますが、囲い込みをした場合は他社で契約することができません。

囲い込みの具体例
  1. 他社が問い合わせときに「すでに成約済み」と連絡して他社での契約を阻止
  2. 他社が問い合わせときに「うちで紹介したい」と他社での紹介を拒否
  3. そもそもレインズに登録すらしていないので他社が紹介することができない

レインズに登録しないのは違法行為に当たるため、可能性としては低いですが、①や②のようなケースは業界でも多いようです。

囲い込みは宅建業法違反にはあたりませんが、レインズの規約違反にあたるためグレーな行為です。

ただ、実際のところは大家からの承諾がある限り問題ないと黙認されているのが現状です。

元付不動産に問い合わせれば『空いている』と言われますが、他の不動産だと『空いてない』『紹介できない』と言われます。

おとり物件で『空室』と言っているだけ

「本当はすでに成約済みだけど空き室と偽って募集する」というおとりまがいなことをする不動産も多いです。

最初から釣ることを目的にしていて「現在空き室です」といって店舗に呼ばせておいて、いざ行ってみると「その物件ちょうど成約してしまいました」といって他の物件を紹介させるのが手口です。

空室かどうかは大元の会社や管理会社に確認が必要となりますが、おとり物件は”確認せずに”空室と伝えるのでA社とB社で言っていることが違うということが起こります。

物件自体は存在していますが、ちょうど埋まってしまったのかどうか利用者が確認できないので厄介な手法です。

むかつくおとり物件!騙された被害者が語る共通点と見分け方

本当に空いているか埋まっているか確認するためにすべきこと

元付不動産に問い合わせる

物件情報の取引形態が『専任媒介』『専属専任媒介』となっているなら元付不動産に問い合わせるようにしましょう。

色々な不動産が同じ物件を募集している場合、大元である元付不動産に問い合わせることで最新の情報を得ることができます。

すべての情報は大家から直接入居者募集の依頼を受けている元付不動産に集まります。

他の不動産から問い合わせたとしても大元の不動産に確認する必要があり、申込みが行われた際にもその情報は元付不動産に伝えられます。

内見は現地集合を指定する

不動産屋の『空室』という情報に不信感があるなら、内見は現地集合を指定するようにしましょう。

おとり物件の場合、来店させて別の物件を紹介するという手法を取るため、現地集合となるとそれが出来ません。

内見する前提で現地に集合するわけですから、本当に空室状態でなければならず、埋まってしまった際にはその情報はすぐに伝えられます。

賃貸物件の内見は現地集合&現地解散すべき3つの理由

狙っている物件が埋まっていたらすべきこと

もし狙っている物件がすでに埋まってしまっていたとしてもやり方次第では希望に沿った物件に住める可能性がまだあります。

具体的な方法について紹介していきます。

2番手で申し込めないか聞いてみる

物件の募集は申し込みが入った時点で一時的にストップされますが、場合によってはキャンセルされることを考慮して『2番手や3番手』まで募集していることがあります。

問い合わせ時に『埋まってしまった』と言われたら、2番手で申し込めないか聞いてみましょう。

入居申し込み後のキャンセル割合

審査落ちや契約までにキャンセルする割合を考えると約30%ほどはその物件に申し込める可能性があります。

確率としては低いものの、どうしても住みたい場合は2番手で申込みを行いつつ別の物件を並行して探しましょう。

賃貸の申し込みのキャンセル率はどのぐらい?2番手でキャンセル待ちもあり?

別のお部屋が空いていないか確認する

同じ建物で似た間取りの別のお部屋が空いている可能性もあります。

まだスーモやホームズなどネットに掲載されていなかったとしても、退去予定の最新情報を不動産屋さんが持っていることもあるため、念のため空室情報はないか聞いてみると良い物件が見つかる可能性があります。

入居者を募集するためにレインズやネットに掲載するまでには1週間ほど最大でかかることがあるため、もっと良い『角部屋』だったり家賃の安い同じ建物の物件が空室になることもあります。

最新情報が得られるイエプラを利用する

業者専用ネットワークである『レインズ』や『ATBB』といったサーバーは通常不動産業者しか見ることができません。

ただ、オンライン型不動産であるイエプラを利用すれば無料で『ATBB』を閲覧することができるため、最新の空室情報など鮮度ど高い情報を自分自身で得ることができます。

イエプラは家にいながら店舗で探すのと同じように部屋探しをしてもらえるサイトです。

チャット上で『ATBBが見たい』と言えば専用コードとURLを送ってもらえるので、埋まってしまったかどうか判断するために使用したり、退去予定の物件をいち早く閲覧可能となります。

イエプラの公式ページへ

まとめ

  • ネットでは『空いている』のに実際には埋まってしまっていることも多い
  • 情報共有ができていなかったり、情報のラグによってA社とB社で言っていることが違うことがある
  • 最新の情報は元付不動産が持っている
  • 埋まってしまったとしても契約にいたらなければ再度募集をかけることがある
  • 交渉すれば2番手で申込みを行うこともできる

スーモやホームズなどネットを使って部屋探しをする人は多いですが、ネットの情報はどうしてもリアルタイムとの差が出てしまうため、成約済みなのに空室として募集がかけられていたり、再度募集がかけられたのに以前の情報のまま止まっていることがあります。

複数の不動産屋が募集している場合は直接募集を任されたり、管理も行っている元付不動産に問い合わせるのが確実です。

同じ物件を違う不動産屋が掲載していた場合の仲介業者の選び方