部屋を借りる時に誰もが必ず通るのが入居審査。
審査を通すためにはある程度の社会的信用が必要となり、これは部屋を借りる時だけでなくクレジットカードや車を買うとき、家を買うときなども同様です。
要はお金を払えるのかを審査され、それに通らなければ部屋を借りることはできません。
社会人ならいざ知れず会社を辞めてしまった人や何かしらの事情により無職になっている方も多いと思いますが、そうなると相対的に審査が通りにくくなってしまいます。
僕も無職経験者なので知りえた情報をお伝えできればと思います!
目次
無職でも部屋を借りることは可能
無職だと部屋を借りるのは無理に思えるかもしれませんが、実際のところ無職でも部屋は借りられます。
部屋が借りられないというより普通よりも借りづらくなるといったほうが正しいですね。
無職だけど部屋借りれた!!!!
— アベリア (@Abelia_grand) October 19, 2020
無職でも普通に部屋借りれたが
— らぷそ🍺@TRPG販売中 (@rhapsoddd) December 10, 2013
もちろん何も持たない無職が部屋を借りるのは非常に困難です。
無職が部屋を借りるために最低限必要な条件(1つでも当てはまれば部屋は借りられる)についてまとめてみました。
- 無職でも貯金がある(家賃は払える)状態
- 就職先は決まっているが現在は無職の状態
- 就職先は決まっていなくとも休職中の状態
- 連帯保証人が確保できている状態
変な話、貯金が1,000万円ある無職なら働かなくても十分に家賃を支払える能力があると判断されるので審査は通りやすいです。
逆に貯金が0円、これからも働く意思なし・・・こういう場合は普通に審査をしたのではまずはじかれます。審査にすら辿り着けないかもしれません。
今は無職だけど就職先を探している真っ最中で部屋を借りたいという人も立場的には後者と同じですがやり方次第で審査を通すことは可能です。
問題は不動産業者ではなく大家や保証会社
具体的な方法をご紹介する前に少し審査の仕組みについて簡単に説明しておきます。
勘違いしている人も多いと思いますが、不動産仲介業者というのはなるべく多くの人に部屋を貸す手伝い(仲介)をすることでその仲介料を貰い、利益を上げたいというのが本音です。
もちろん大家もそうですが、立場的に大家は住む人から家賃を貰わなくては利益が出ないので払えるのか審査したいと考えています。
仮に払えなかった時、最終的に困るのは大家です。だからこそ払えなかった時に家賃を肩代わりして貰える保証会社というシステムを利用しているのです。
例えば保証会社に加入している場合、あなたが部屋を借りて家賃が払えなくなったとします。
本来はこの時大家が困るのですが、保証会社を立てているので家賃は保証会社から建て替えられて大家に支払われます。
つまりあなたは保証会社に一時的に借金をしている状態となります、取り立ても大家からではなく保証会社から請求されます。
ここまで考えると入居審査の際の敵と味方がわかりやすいと思います。
不動産会社は基本的に味方。家賃どうこうよりもとにかく契約させたいと思っています。
審査の敵となるのは大家・あるいは保証会社です。
無職が入居審査を通すための7つのテクニック
1.貯金額増し増し作戦
これはネットでもよく言われていることですが、簡単に言えば家賃を払える事実を提示するための作戦です。
入居審査の際に「預金通帳の写し」を求められることがあります。その時にお金を持っていることを上手くアピールできれば入居審査はなんなく通ります。
審査では預金通帳の写しでお金の流れを見てるだとか言われていますが、結局のところ今現在どのぐらいお金があるのかを知りたいだけなのでこのお金は親や兄弟、友人から一時的に借りたお金で構いません。
心配な人は預金通帳の写しではなく残高証明書でもいけるはずです。
ただ、実際にお金を一時的にでも借りるのが難しい部分です。
僕はお金を借りられる相手がいなかったのでこの作戦は使えませんでした。
ちなみに審査が通る貯金額については借りる物件の家賃や仲介業者によって基準が異なります。
例えばいい部屋ネット大東建託の場合必要な貯金額は300万円と言われています。
僕が無職時代にエイブルで部屋を借りようとしたときは店長に「家賃×半年分の貯金があれば大丈夫ですよ」と言われました。
結構差があるのでもし利用する仲介業者に厳しいと言われたら他の業者をあたってみたほうが良いかもしれません。
それと申し込みする際にしっかりと仲介業者には相談しておきましょう。「無職ですが貯金があるので審査の際は貯金額を考慮してほしい」とかお願いしておかないと門前払いされる可能性もあるので。
2.連帯保証人を立てる
無職の場合はほぼ100%保証会社の審査を受けなければなりませんが、保証会社にも当然審査があります。
その時に重要になってくるのが連帯保証人です。
多くの場合は親を連帯保証人に立てると思いますが、万が一あなたが家賃を払えない場合は親に請求が行きます。
親がしっかりした仕事についていると無職でも意外と審査を通すことが出来ます。
無職=部屋を借りれないと思いがちですが、だったらこれから学生になる人や社会人になる人でなんの職にも就いていない人が借りられないってことになってしまいますからね。
借りるためにはもちろんこういった後ろ盾が必要になりますが、無職でも部屋は借りられます。
3.転居理由を明確にする
意外と重要なのに見落としがちな部分です。
入居審査の際には年収やら職業やら色々書く項目がありますが、その中に引っ越しの理由を明記する部分があります。
もちろんこの項目も審査対象となっており、明確な理由がない人ははじかれる可能性が高いです。
みなそれぞれ引っ越す理由はあると思いますが、なぜその場所に引っ越すのか、なぜ今の時期なのか最低限相手が納得する理由を作っておきましょう。
- 住んでいたアパートが家賃更新の時期になったから
- 就職活動を行うため
理由はなんでもいいですが、「一人暮らしがしたいから」とかふわっとしたなんとなくの理由では審査には落ちてしまうので注意。
4.家賃が安い物件を選ぶ
審査の基準はその物件を所有している大家や管理会社、また大家と契約している保証会社によって異なります。
ただその中でも家賃が安ければ安いほど審査は甘くなり、高くなるほど厳しくなる傾向があります。
考えてみれば当然のことで、家賃が安ければそれだけ家賃を滞納するリスクも減りますし、逆に家賃が高いと払えなくなる確率は高くなりますからね。
相場としては50,000円のラインまでは審査が緩く、70,000円ぐらいから少し厳しくなっている気がします。
100,000円台になってくると社会人でも審査が通らないことがあるそうです。
都内なんかだと一人暮らしでも家賃は7万、8万円ぐらいになってしまうので審査は厳しいです。
もし部屋を借りるならなるべく家賃が安い物件を選ぶようにしてください。
5.不動産業界の閑散期に引っ越す
不動産業界にも繁忙期と閑散期があります。新しい生活の準備をし始める2~3月頃はかなり混雑しています。逆に夏頃は引っ越しをする人が非常に少ないです。
詳しくは引っ越しの狙い目時期にまとめていますが、大家としては引っ越しシーズンの時期に入居者が決まらないと非常に困ることになります。
3月を過ぎてしまうと次はゴールデンウィーク。しかしここを過ぎてしまうと夏過ぎまで入居者が入ってくる可能性が格段に低くなります。
入居者が入ってこないということは家賃6万円の物件なら数ヶ月そのお金を貰えないことですから、かなり痛手です。
つまり無職の場合はこういった閑散期を狙って引っ越しをすることにより審査条件が相対的に緩くなります。
なんとしても入居者を捕まえたいなら厳しい審査では意味がありませんからね。
6.仲介業者選びを慎重に行う
冒頭でもお伝えしたように不動産仲介業者は基本的には味方です。
ただ、仲介業者に「この人は審査に回しても落ちるな」と思われればその場で「ちょっと厳しいかもしれません」と回りくどく断られるので注意してください。
私は様々な不動産業者を調べてきましたが、取りあえず審査まで簡単に辿り着けてちゃんと親身になってくれる業者を選ばないといつまで経っても引っ越せません。
ピタットハウスなど審査が厳しいと言われている業者は避けたいところです。
営業がしつこい業者は嫌になりますが逆に言えばなんとしても契約させたいと思っているので積極的に利用していきましょう。
個人的におすすめなのはネット上で条件を伝え、チャットでやり取りしながら部屋を探してもらえるサービスを提供しているイエプラ等のサービスです。
顏を見なくて良いですし、チャットしている側も契約させたいと思っているので必死になって探してくれます。
「無職でも借りられますか?」と事前に相談しておくことで審査が通りやすい物件を探してくれると思います。
実際、サイトのホームページには「無職でも住める物件はあります」と書いてありますし、訳ありな人にも寛容なのでおすすめ。
【追記】
もし可能であれば知り合いに仲介業者を紹介してもらうというのも一つの手です。
私は無職期間にたまたま紹介してもらえてなんとか審査を通してもらうことが出来たことがあります。
具体的企業名を出してしまうと迷惑になる可能性があるため避けますが、意外と有名企業よりもマイナー不動産の方が親身になってくれるのかも。
しかもその会社はHPを見る限り都内の物件しか取り扱っていないようなのに基本関東ならどこの物件でも内見出来ると言われたので、ネットで良さげな物件を探してURLを送り、紹介してもらえました。
初めて聞くような不動産は行ってみる価値ありです。
7.「無職相談可」物件を選ぶ
探してみると面白いもので備考欄に「無職相談可」と書かれている物件がいくつかあります。
よほど人が集まらないからなのかはわかりませんが、こういう物件を見つけたら部屋を借りれるチャンスです。
ただ、こういった物件は全体で見るとごく一部なので見つけにくいで店舗に行ってこういった物件をスタッフに探してもらうか先ほどと同様イエプラやイエッティのサービスを使って探すのが現実的でしょう。
無職が部屋を借りるためにすべきこと総まとめ
ちょっと長くなってしまったのでまとめます。
- 連帯保証人を立てる
- 熱心で営業色が強い仲介業者を選ぶ
- 聞いたこともないような不動産を選んでみる
- 保証人不要と謳っている業者・物件を選ぶ
- 家賃はなるべく低く、人気のない物件を選ぶ
- 不動産業界の閑散期(6~7月)を狙う
- 転居理由は審査する人が納得できるようなしっかりした内容を書く
- 審査のために貯金額を水増しする
以上となります。
やはり調べてみるとちょっとしたコツはありますが、裏ワザと呼べるような代物はありません。
審査がどうしても通らない時の対処法
取りあえず一時的にでも働く
何をやってもダメだったら、審査を通すために一時的に手に職をつけてしまうのもありでしょう。
もちろん正社員として働くのが一番社会的信用を得やすいですが、これはアルバイトでも構いません。
なんなら派遣バイト等でも可能です。
審査には必ず現在の職業を書く項目があるのでそのための職だと思って割り切ってください。
働き始めよりも長く働いている方が審査は通りやすいですが、無職よりは体裁が整うので審査に受かる可能性は上がります。
僕の友人にアルバイトを始めて1ヶ月の人が連帯保証人+保証会社利用で家賃71,000円の部屋を借りることが出来ていたのでこういう作戦も有効ということでしょうね。
貯金があるならウィークリー・マンスリー物件を借りる
働きたくても住所がないと雇ってもらえない、でも入居審査は通らないという人はウィークリー・マンスリープランを利用すると良いでしょう。
元々は急な転勤、出張の人のためのサービスですが前払い制なので貯金さえあれば入居は簡単に出来るのがこのプランの良いところです。
ウィークリー・マンスリーで有名なのはレオパレスですね。もちろん他の業者もあります。
ただこのプランは普通に部屋を借りるよりも家賃が少し高めに設定してあるので本当に一時しのぎとして利用すべきです。
最後に
入居審査が通ってしまえばその後無職になろうがどうなろうが家賃さえ払えていれば追い出されることはありません。
何も考えずに部屋を探すよりも審査を通るためにあらゆる手段を使った方が効率的です。
今回ご紹介した方法全てを試す必要はありませんが、試す価値は絶対にあるので参考にしてみてください。
今後働く気があるかというのも結構重要なので「休職中」ということにしておくべきです。
まさかの無職+連帯保証人は友人っていうコンボで入居審査通って驚愕
— ドM (@yulie3594) June 30, 2016
無職でも部屋を借りることは可能です!頑張ってくださいね。
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