引っ越しの二重家賃は仕方ない?平均何日ぐらい被るもの?

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今住んでいる賃貸物件から新たに新居に引っ越したい場合にかかせないのが”退去の連絡”です。

ただ、退去の連絡をしてもすぐに退去できるわけではなく、場合によっては新居と今住んでいる物件の二重家賃が発生してしまいます。

二十家賃は仕方ないのか、平均どの程度被るものなのか対処法も合わせて紹介していきます。

引っ越しの二重家賃はある程度なら仕方ない

二十家賃とは今住んでいる物件と入居予定の物件の家賃が重複してしまい、どちらも家賃が発生する期間を言います。

二重家賃

基本的に退去の連絡は『退去希望日の1ヶ月前までに行う』といった規約があります。

即入居可物件の場合、入居申込みから入居までは2週間~3週間と言われていて、審査を除けば1週間~2週間となります。

通常退去の連絡は引っ越し先を確定させてから行うため、合計で2週間~3週間分の二重家賃が発生するというわけです。

今の家賃損する金額
(2週間の場合)
損する金額
(3週間の場合)
6万円28,000円42,000円
7万円32,667円49,000円
8万円37,333円56,000円
9万円42,000円63,000円
10万円46,667円70,000円

退去の連絡が2ヶ月前と定められている物件はさらに1ヶ月長い6週間~7週間分の二重家賃が発生してしまいます。

二重家賃を回避する方法はあるものの、確実な引っ越しをしたいならある程度の二重家賃は仕方ないと考えるべきでしょう。

新居を決める前に退去の連絡をするのはリスクがある

少しでも二重家賃の発生を減らすために新居がまだ決まっていない状態で退去の連絡をするのはリスクがあります。

部屋が決まらない場合は最悪一時的に家がない状態となってしまいますし、急いで決めようとすればお部屋を妥協する必要が出てきてしまいます。

家がない状態では住所不定となるため入居審査に落ちやすくなるリスクや郵便物の届け場所がなくて困ることなる可能性も。

最低でもある程度目星の部屋をいくつか見つけた状態でなければ退去の連絡をするのは危険行為です。

二十家賃をなるべく発生させない具体的な方法

二十家賃は期間が長くなればなるほど無駄な費用が増えるため損をしてしまいます。

具体的にどうすれば二重家賃を減らすことができるのか、いくつか具体的な方法や対策について紹介していきます。

入居審査の段階で退去の連絡を入れる

入居審査には約1週間ほどかかるため、審査段階から退去の連絡をしておくことで最大1週間程度二重家賃の負担を減らすことができます。

東京大学空間情報科学研究センターが2020年9月に発表した「民間賃貸住宅市場における入居審査と家賃滞納」のデータによれば、全体の入居審査の通過率は82.8%となっています。

入居対象入居審査通過率
単身者83.6%
カップル82.8%
夫婦88.7%

つまり落ちる確率は約2割ほどであり、審査に通る確率のほうが圧倒的高くなっているわけです。

審査段階から退去の連絡を入れるのは落ちるリスクを考えると安全な方法ではありませんが、確実に二十家賃を減らすことができます。

申し込みの段階で『このぐらいの年収なんですけど審査は通りますか?』と担当者に相談することで目安を測ることができます。

特に規定ラインを優に超えている年収や職業であれば問題なく審査も通るため、早めに退去の連絡をしても問題ありません。

ただし『フリーランス』『年収が不安』『家賃が高い』など審査ギリギリの場合はリスクも高いので審査に通ってから連絡するほうが無難です。

退去日の相談を行う

重要事項説明項目では一度解約の取り決めを行うと、延長や遅らせることはできないといった趣旨の文言が記述されています。

ただ、あくまで規約上の問題となるため小規模な管理会社や個人のオーナーであれば柔軟に対応してもらえる可能性があります。

引っ越す可能性がある段階で『○○日ぐらいに退去するかもしれません。ただまだ物件自体が決まったわけではありません』と伝えておきましょう。

退去の取り決めは用紙に日付を記載することで確定します。

あらかじめ退去の可能性があること、いつぐらいに退去するかを伝えておくことで管理会社としても対応がしやすくなるため、不測の事態に対応してもらえる可能性があります。

『少し退去日を早めたい』といった本来規約上できない問題にも対応してもらえる可能性があるので、早め早めに伝えておくことが大切です。

申し込み段階から入居希望日の相談・交渉をしておく

入居先の物件に対して入居日交渉を行うことである程度入居日を延ばすことも可能です。

大家としても早く入居してもらい家賃収入を得たいと考えているので交渉がうまくいかないこともありますが、申し込みから最大で3週間~4週間程度稼ぐことができます。

審査通過後に退去の連絡をしても二重家賃は1週間程度で済ませることができます。

実際には交渉は担当の仲介業者が行うため、正直に『二重家賃を抑えたいので入居日を延ばせないか』と聞いてみましょう。

交渉に積極的な不動産を選びたいのであればイエプラがおすすめです。

イエプラはオンライン型不動産ですが、他社と違い対応スピードが1分程度と早く、交渉・相談にも積極的に対応してもらえます。

家賃交渉や設備交渉はもちろん『入居日をなるべく遅らせたい』といった交渉も管理会社と行ってくれるため、下手な不動産を選ぶぐらいならイエプラに任せた方が良いでしょう。

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フリーレント交渉を行う

フリーレント物件はその名の通り、一定期間の家賃が無料で借りられる物件のことです。

初月の家賃が無料とは限らず、入居した次の月を無料にする場合もあります。

どうしても二重家賃を防ぎたいのであればフリーレントを付けてもらうことで1ヶ月分の家賃を浮かせることができます。

フリーレント物件を選ぶのはもちろん、需要がそこまで高くないお部屋であれば交渉によってフリーレントをつけてもらえる可能性があります。

ダメ元でフリーレントを1ヶ月分つけてもらえないか聞いてみると良いでしょう。

二十家賃が発生しにくい物件の特徴

物件の選び方によっては物件を決めてから退去の連絡をしても二重家賃がほとんどかからない場合があります。

二十家賃が発生しにくい物件の特徴についても紹介していきます。

先行申込ができる退去予定物件

先行申し込みは退去予定で内見することができない物件や、条件が良くて人気の高い物件に対して内見する前に申し込みを済ませてしまう方法です。

先行申込みの流れ

退去予定物件はまだ居住中であり、退去後も清掃業務が入るため入居日の日数を大きく稼ぐことができます。

退去日にもよりますが、だいたい約1ヶ月~最大2ヶ月程度入居まで日数があるため、審査が通ってから退去の連絡をしても二重家賃が発生することはほぼありません。

退去したばかりの物件

退去したばかりの物件でも最大1ヶ月程度の時間を稼ぐことが可能です。

退去してもお部屋の清掃のためにハウスクリーニングをする必要があるためすぐに入居することはできません。

ハウスクリーニング自体は数時間で終わりますが、清掃業者の予約に平均で2週間程度かかります。

さらに修繕箇所があれば別途修繕が必要となるため、どうしても時間がかかるというわけです。

実際に見た物件では11月10日退去で入居できる日にちは12月の上旬~中旬と言われました。

交渉せずに約1ヶ月時間を稼ぐことができるため、申し込んでから退去の連絡をしても二重家賃はほとんど発生しません。

ちなみに清掃前であっても内見することはできますが、大家によっては清掃後でないと内見を許可してくれないこともあるので注意が必要です。

清掃前の物件は汚い状態となるため、入居希望者にその状態を見せると申込みをしてくれなかったり、清掃後を見ずに契約することで余計なトラブルに発展するリスクがあるためです。

建設中の新築物件

建設中の物件はだいたい着工から4か月程度を目安に完成することが多く、入居者を募集するのは完成する4か月前~3ヶ月前ぐらいと言われています。

建設期間

戸数の多くないアパートは着工と同時に入居者を募集するため約3ヶ月~4か月もの間、物件をキープし続けることができるというわけです。

ただし、建設中の物件は内見ができなかったり先行契約となっていることも多いので注意が必要です。

時間を稼ぐことはできますが、内見できないので住んだ時のイメージがしづらいといったデメリットがあります。

他にも『隣接する建物が近すぎて日当たりが悪い』『思ったよりも敷地面積が狭くて自転車置き場がない』といった問題も挙げられます。

退去予定のキャンセルはできることもある

原則として退去連絡を一度したあとの延期・取り消しは不可とされています。

これは賃貸借契約書にも記されているため、明け渡しを渋った場合には損害賠償を請求される事態にもなります。

ただしこれはあくまで原則としての話であり、実際には退去の連絡をしたあとで取り消しに応じてもらえる可能性もあります。

例えば大東建託。

大東建託退去

レオパレスでも同じような記述を見つけました。

レオパレス退去

僕が以前お部屋探しをしていたときに良い物件を見つけましたが、居住者は直前になり退去のキャンセルを行いました。

『大家さん的にもそのまま住んでくれるならそっちのほうがいい』ということになり、キャンセルの取り消しが受け入れられた形です。

キャンセルができるかどうかは次の入居者が決まっているかどうかが1つの指標となります。

すでに審査・もしくは契約を済ませている状態であればキャンセルはできません。

まだ入居者を募集して間もない状態だったり、募集していない段階ではキャンセルできる可能性があります。

退去の申し入れから約1週間程度であれば取り合ってくれる可能性があるので、連絡をした後で審査に落ちてしまった場合には一度連絡してみましょう。

一時的に家がなくなってしまったときの対処法

退去日までに部屋が決まらず、一時的に家がなくなってしまった場合は「寝床の確保」「部屋にある家具家電の保管」「郵便物」について対処しなければなりません。

追い込まれた状況にも思えますが、1つ1つ考えればこれらの問題は対処可能です。

トランクルームを借りる

荷物の置き場所を確保したいのであればトランクルームを借りるのがおすすめです。

トランクルームは荷物を一時的に保管できる貸しスペースのことで、一人暮らしなら1万円~2.5万円ほどで借りることができます。

2nd STORAGEにて料金シミュレーションを行ったところ、僕の場合は約2.25万円(1.75畳プラン)となりました。

  • ダンボール120サイズ:8個
  • 冷蔵庫150L:1台
  • 縦型洗濯機:1台
  • 電子レンジ:1台
  • テレビ:1台
  • ローテーブル:1台
  • カラーボックス:1つ
  • オフィスチェア:1つ
  • ベッド(解体済):1つ
  • マットレス:1つ
  • テレビボード:1つ
  • カーペット:1つ

トランクルーム以外にも引っ越し業者の一時保管サービスもあるので探してみましょう。

ネットカフェに滞在する

一時的に寝泊まりするだけならインターネットカフェが安さとしても最適です。

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インターネットカフェは長期で借りることにより割引が適用されることがあります。

例えば都内を中心に運営しているカスタマカフェの料金はこちら。

 項目料金
7日間22,000円~
14日間45,100円~
1ヶ月間85,800円~

実際には『夜の間だけ』といった利用方法となるため、上記の金額よりも大幅に安く済ませることが可能です。

実家に住民票を置く

住所がなければ郵便物を受け取ることができず、重要な書類を手に入れることができません。

数日程度であれば問題ありませんが、3週間~1ヶ月のように長い期間部屋がない状態であれば実家に住民票を移すのが確実な方法です。

何らかの理由で実家に住民票を移せない場合は郵便局の『郵便局留・郵便私書箱』を利用してみましょう。

また、1ヶ月以上家がない場合はシェアハウスやマンスリー物件を借りるといった方法もあります。

まとめ

  • 二重家賃は2週間程度はかかってしまうことが多い
  • 退去予定物件を選べば二重家賃を払わずに退去申請が可能
  • 即入居可物件を選んだ場合は審査段階から退去の連絡をするのも手
  • 退去の連絡をしてもすぐに再度連絡すれば取り消しを行える可能性がある

二十家賃は退去連絡の規約上、どうしてもかかってしまいます。

どうしても払いたくないのであれば早めに連絡をするという方法もありますが、部屋が決まらなくなったときに困るといったリスクがあります。

確実に引っ越せるけど二重家賃を払うか、費用を減らすために退去の連絡を早めにするかの二択です。

需要の低い物件なら入居日調整である程度延ばすこともできるので、申し込みの際に担当者によく相談しておくことが大切です。