物件情報を細かく見ているとたまに表記がおかしかったり、家賃価格が一桁足りなかったりする物件を見かけることがあります。
こういうのは明らかな記入ミスなので仕方ないとして、全く同じ物件で同じ部屋にも関わらず家賃が微妙に違っていたり、片方の仲介業者は敷金礼金1ヶ月と書かれているのにもう一方は敷金礼金なしとなっていたりすることがごく稀にあります。
部屋を探す方としてはかなり困惑してしまいますがいったいこれはどういうことなのか同じ疑問を抱いている人は参考にしてみてください。
目次
同じ物件同じ部屋なのに家賃が異なる理由
こういった物件を見かけたら当然家賃の安い方を選びたくなりますが、なんだか裏がありそうで怖いような気もしてしまいますよね。
例えばA社では家賃5万5000円と書かれているのに、B社では5万3000円となっていたり。
可能性として考えられる理由はいくつかあります。
1.記載ミス・連絡ミス
ついこの間まで家賃価格は5万5000円にしていたが、それでも人が入らなかった場合に大家が家賃を下げることがあります。
通常は、この家賃値下げは掲載している全不動産に伝わりますが、稀に連絡ミスが起こったり、連絡後に家賃変更するのを忘れてしまっている場合があります。
なんせ、物件数はかなりの数ですし、仕事は人が行っているためミスは起こりえます。
そもそも設定された家賃と間違って記載してしまうタイプミスのケースもよくあります。
オンラインで飲酒しながら変な物件調べてゲラゲラ笑ってたんだけど、家賃80万の豪邸が記載ミスで8万になってるのが1番おもろかったな
— meo_meo_ (@meo_meo_) March 5, 2021
以前部屋探しをしていた時はめちゃくちゃ綺麗で高そうな物件が8,000円になっていました。こういうのは明らかですが家賃を下げたことによる数千円の違いだと連絡が取れていないというパターンです。
2.仲介手数料分による違い
同じ家賃・同じ敷金・礼金なら当然仲介手数料が安い業者を選ぶのは当たり前です。
これを防ぐために、例えば仲介手数料が安い分、家賃に上乗せされている、またはその逆で仲介手数料が1ヶ月分なので、その分家賃を下げるという手法を取っている場合があります。
3パターン考えられます。
①業者さんと大家さんが親族またはそれに値する位仲が良いので差別化している。
②いつも変な客ばかり入れられている業者には高く出すように大家が差別化している。
③みなさんの言っている通り、大家さんがいろんな業者に出していて、
その業者だけ賃料を下げた旨言い忘れている。
④仲介手数料0.5ヶ月大家から貰っているエイブルやミニミニと差別化を図るため、
大家から仲介手数料を貰わない業者さんには代わりに賃料を下げて募集していいよと
言われているケースもあります。③が一番多いパターンですが、①・②・④も私は経験したことありますので
無いとは言えません。参照元:知恵袋
例えばエイブルで契約した場合は仲介手数料半額ですが、アパマンショップは同じ物件でも仲介手数料1か月分かかります。
あと 同じ物件でも仲介する不動産会社が違うと家賃が変わることもありますよ
空室が続くと部屋を埋めやすくするために仲介不動産会社が持ちかける場合もあります同じアパート同じ間取りなのに隣と自分は家賃が違う!というのはよくある話です
— らいじんぐアワーズ☀ (@rising0123) June 16, 2020
そうなんですよね。
更に付け加えると、同じ物件でも仲介する不動産会社が違うと、家賃や管理費が異なる場合があるので注意が必要です。
目ぼしい物件があれば、住所&物件名でググって、確認しておいた方が良いです。— ゆきひろ (@yukihiro5563) May 11, 2020
通常はほとんどありませんが、初期費用が変わってしまうのでそれを考慮してその分の家賃を引き上げている可能性が考えられます。
3.単独で不動産業者が交渉した
基本的にどの不動産も同じ価格でなければおかしいのですが、例えばある仲介業者Aが大家さんに直接交渉しにいって上手いこと話をつけたとします。
例えば仲介業者Aだけ「私の会社経由で契約が決まったら広告掲載料を半分にしますよ」なんて言われたらその業者Aだけ家賃を下げた金額で掲載することが可能になります。
賃貸マンションの家主しています。
家主の了解なしで、プラス五千円で募集かけたり
懇意の不動産屋さんにお願いされて五千円安くても良いって了承する時もありますのでそう言う事もありますよ。参照元:大手小町
記載ミスや仲介手数料の違いなどもありますが、付き合いが長かったり交渉したりするとこういったことも起こり得るようです。
基本的にはレインズという不動産共有ネットワークの情報をそのまま載せているだけですが、自社管理物件のような利益率が高い物件や大家に直接交渉しているところもあるようなので安い不動産会社を利用すべきですね。
4.更新日のズレによるもの
以前の家賃は6万円でそこからA社が交渉したところ5.8万円になったとします。
A社は直接交渉を持ち掛けたのでいち早く物件の賃料を更新することができますが、他者の場合は更新日以降で家賃を更新することになってしまうので家賃のズレが発生することがあります。
基本的にはどの不動産も更新日で家賃の変動が一緒に更新されるものですが、更新日自体が会社によって違うのでこういったズレがでてきてしまいます。
賃料変更の連絡を受けていたとしても繁忙期等で変更の作業が行えていないこともあり得ます。
5.実は違う部屋
これも稀にありますが、同じ建物内で例えば角部屋と言っても2つ物件は存在します。中部屋はそれ以上に存在するので号室まで書かれていない場合は同じ物件のように見えても違う部屋ってことは十分考えられるわけです。
同じ物件、並びの真ん中と角部屋で家賃は2000円差、間取りの差は東側の壁に小さい窓があるか否か、南側からの日当たりは真ん中の方が見た感じ良さそう。どっちがいいと思う?
最初は角部屋かなあと思ってたんだけど、どうやら建物の影がかかるんだよね・・・— crow(からす) (@udouiroha) December 4, 2020
同じ間取りで同じ階、設備も一緒なのに家賃が違う理由はオーナーが違う可能性があるから。分譲賃貸だと1部屋ごとに大家が違うケースは多々あり、大家によって設定している家賃は異なるのでこういうことはよくあります。
実際僕が住んだ物件も分譲賃貸で家賃は隣り同じでしたがこの部屋だけ礼金が0円でした。
号室までまるっきり同じ場合は記載ミスや更新日のズレ、不動産側が号室を勘違いしている可能性があります。
私相当長い期間アプリで部屋見てたけど家賃値下がってるとこ見たことなくて、閑散期に安くなるとか嘘じゃん!って思ってたのに今見たら悩んで金額でやめた部屋みーんな安くなっててふざけんなよ!!ってなっている…8条件オートロックがこの金額で…?それなら即決だったのに…みたいな…
— なつ🌤️ (@mi__fpn) July 21, 2020
繁忙期から一転閑散期になるといきなり家賃が下がったりすることもあります。
敷金・礼金が違う理由とは
家賃よりもさらに珍しいのが同じ部屋なのに敷金・礼金が違うパターンです。
実際に検索していたら見つけてしまいました。
こちらはat homeが掲載していた物件の情報です。
続いてアパマンショップが掲載していた物件の情報がこちら。
同じ階、同じ部屋で家賃も同じなのになぜか前者は敷金礼金不要と書かれているのに対して、こちらはガッツリ1ヶ月分取られる仕様になっています。
しかもこの場合at homeが掲載している仲介手数料は0円なのに対してアパマンショップは家賃1ヶ月分取られるようです。
つまり今回の場合は同じ物件なのにサイト(不動産業者)が違うだけで初期費用が22万円以上も差が出てしまうことになります。
ではなぜこんな違いが出るか可能性を考えてみます。
記載ミス更新によるズレ- 不動産業者が単独で大家と交渉した
- 実は同じ部屋じゃない
その他の条件が異なる
可能性としては5つですが今回の場合は何週間も前から掲載されているため大家が条件を変更して、その更新のズレが発生している可能性はないでしょう。
記載ミスに関しても掲載期間終了→再度掲載されているので可能性としては低いと思います。
5に関しては最もありえそうなので注意深く確認しましたが、敷金礼金0円の方が全体的に詳しく書かれているだけで特に問題ありそうな部分も見当たりません。
となると一番可能性としてありそうなのは家賃の時と同じで不動産業者が単独で交渉している、もしくは実は同じに見えて同じ部屋じゃないということが考えられますね。
例えばどちらも「角部屋」となっていても角というのは同じ階に2か所存在します。
また、写真は特定の部屋のものを使いまわしていることが多いので写真だけで判断することはできません。
物件情報には「105号室」のように部屋番号が記載されていないことがよくあるので同じ部屋なのか違う部屋なのかを見抜くことは問い合わせないと難しいでしょう。
ただ普通は同じ間取りで同じ条件の部屋なら敷金礼金に差を出すようなことはしないので結論としては特定の不動産業者が単独で大家と敷金礼金の交渉等をして掲載している可能性が最も高いと言えます。
入居前に見つけたらどうするべきか
入居前に見つけた場合に取れる方法は2つ。
他社だと家賃が安いことを伝える
すでに申し込みをしていて審査も通っているけど契約はまだしていない状況であれば交渉できる可能性は非常に高いです。
まずは他社だと家賃がどの程度安くなっているのか伝えることです。記載ミスでもなければ他社のほうが安いことは明らかなので交渉に応じて安い家賃に変更してくれはずです。
それでも「実は記載ミスで」とか何か理由をつけて家賃交渉が行えないようなら他社で申し込みをしましょう。
もちろん本当に記載のミスってケースも十分あり得るので申し込む会社を変更する前にB社に確認を取っておく必要があります。
審査も取っているのにいちいち変更するのが面倒なので、できればその会社で家賃交渉したほうが手間は省けます。
家賃が安くなっているB社で申し込みし直す
A社で家賃交渉が行えなかった場合は家賃の安いB社で契約するべきです。
管理会社は同じなので審査が終えている段階だと少し気まずいかもしれませんが、逆に言えば仲介業者を変えるだけなので再審査されずにすんなり入居できるようになります。
注意点としては家賃が安くなっているかわりに他の条件が高くなっていないか(敷金や礼金・事務手数料等)よくチェックしておくこと。
最優先は家賃ですが礼金1ヶ月分とか結構高いので問題がないかは念入りに確認すべき。
入金後・入居後に見つけた時の対処法
すでに入金を済ませてしまっていたり、あるいは入居している場合にはその金額で合意されたということになるので交渉は難しくなってしまいます。
ただ、だからと言って何もしないと家賃が下がる可能性はゼロなので仲介業者や管理会社に問い合わせてみてください。
家賃が低い・条件が良い不動産の掲載物件をスクショ・キャプチャーして証拠として取っておいてください。
問い合わせの時は「すみません○○○号室の○○と申しますが、入居した物件について調べたところ他社の掲載している条件だと家賃が2,000円ほど低いので下げてもらうことは可能ですか?」と言ったような内容で伝えてみてください。
なぜ他社のほうが安いのか、単純に記載ミスの可能性もあるので変更されないことのほうが多いと思いますが、交渉に応じてもらい家賃が安くなる可能性があります。
行動しないでずっともやもやしているより行動してその理由をはっきりさせたほうが気持ち的にもすっきりするので絶対にやるべきです。

より安く部屋を借りるために
入居後にこういった物件を見つけても契約してしまった以上は変更はできません。
そうならないためにも「この部屋に住みたい!」と思ったらネットであらためて検索するようにしてみてください。
例えば【東京都 練馬区 ヒトグラレジデンス】というマンション名ならそれをそのまま検索窓に打ち込みます。すると一覧が出てきますので、もしかしたら他のサイトの方が安い!なんてことがあるかも。
自分で検索するのに不安がある場合はイエプラ等のサイトを通してより初期費用が安い業者を選別してもらうのも一つの手です。
イエプラというのはチャットで条件を伝えて部屋を探してもらうサイトですが、チャットなので「より初期費用が安い仲介業者はどれですか?」と聞けばすぐに答えてくれます。
ついでに空き室確認、家賃交渉もチャット上でお願いできるのでおすすめ。
こういった無料で利用できるサービスは積極的に利用していきましょう。
ぜひ参考にしてみてください。
その他の一人暮らしコラム