部屋を探した事がある方ならわかること思いますが、同じアパートやマンションで同じようなつくりなのになぜか家賃が違う・・・なんて物件を見つけたことはありませんか?
借り手から見ればどう考えても家賃の安い方を選びたくなりますがこれにはどんな違いがあるのか気になりますよね!
ということで今回は同じアパートやマンションなのに部屋によって家賃が異なる理由についてまとめてみました!
目次
同じアパートなのに家賃が違う理由とは?
部屋によって家賃が違うってのは珍しいことではありません。特にマンションだと平気で数千円違うことなんてザラです。もちろんこれにはちゃんとした理由があります。
部屋の設備が異なるから
例えば102号室は1Kでユニットバスなのに対して、106号室は1Kで風呂トイレが別。
こうなると当然106号室の方が家賃が高くなるのは当たり前。
風呂トイレ別の方が人気物件ですし、不動産業界の家賃相場的にもこの違いは顕著に表れる部分です。
ただ実際そこまで顕著な違いはなかったりします。ちょっと広さが違ったり、インターホンが違ったり、キッチンが広かったりとかよく確認しないとわからないような部分であることの方が多いですね。
特に水回りは細かく書かれていないのでガスコンロの数が違ったり、給湯器が新しくなっていたりお風呂場が少し広いということもあります。
よく確認すればネットでも確認できますが、実際に内見しないと気付かないような些細な部分であることも多いです。
階数が違うから
一番可能性が高いのがこれ。1階と2階の家賃が違ったりするのはよくある話ですし、低層階と高層階の家賃が1万円以上離れているなんてこともざらです。
同じアパートなのに階が違うだけでこんなにも家賃が変わってくるのか…謎。
— さるかっぱ (@Salukaaapaaa) January 18, 2017
理由はいろいろとありますが、一番は【低層階の方が安全性が低い】というのが理由。
特に1階はオートロック物件でもベランダ側から侵入しようと思えばできてしまいますし、不審者が一番侵入しやすく、狙いやすいという一面があります。
それに比べて最上階は侵入に時間がかかり、泥棒なんかに狙われにくいので家賃が高くなってしまう傾向があります。
あとは1階の方が虫が出やすいとか、そういう部分も家賃が低い理由にあるでしょうね。
ちなみに僕が住んでいたマンションは1階と最上階で約1万円も家賃が違いました。

1階が悪いってわけじゃないですが、上階よりも人気が低いので需要と供給のバランスが大きいです。
角部屋と中部屋の違い
角部屋は内部屋よりも人気物件と言われています。
角部屋というのは部屋と部屋に挟まれていないので隣人による音の被害に遭いにくく、窓が他の部屋よりも多いなどの景観的なメリットもあります。
そのため、建物によっては角部屋の家賃が2000円高い!なんてこともざらにあります。
どうしても角部屋に住みたいという方も少なくないのでこういう需要のせいで家賃を割り増ししているのでしょう。
ただ必ずしも角部屋が高いというわけではなく、家賃を全く同じにしている物件も意外と多いので大家次第だったりします。

入居した当時より築年数が古くなっているため
築年数は家賃に大きく影響します。同じ設備や広さでも新築物件が高く、築年数が古い物件の家賃が低いというのはちょっと部屋探しをしていればわかるでしょう。
極端な話をすると新築からずっと住み続けている人と15年後にその物件に住んだ人では家賃が違いますよね。
今のアパートに住み始めて6年目。ネットで同じアパートの違う部屋見たら家賃が5000円安くなってる… 今度値下げ交渉してみる!!
— ぜろおか@0から始めるお金の勉強 (@zerokara_okane) February 24, 2021
それと家賃交渉をして家賃を下げてもらってからずっとその部屋だけその家賃って可能性もあります。

長く入居している場合は家賃が下がる可能性があるので入居中でも家賃交渉すべきです。
繁忙期と閑散期による違い
入居者が集まりやすい時期と集まりにくい時期で設定家賃を変動させているような物件もあります。
例えば繁忙期である1月~3月は「きっと誰か入居してくれるはず」と思って少し強気な家賃設定をしてそれでも空き室が出てしまった場合、1年中強気な価格設定で空き室にしておくのは大家としても損なので閑散期に入ると少し家賃を低めに設定することがあります。
入居する時期によって家賃に違いが生まれるため隣の部屋と全く同じ間取りなのに差が発生しているわけです。
あまり細かく家賃を変動させる大家は少ないですが、法律上変動させてはならないという決まりは一切ないため、利益確保のために時期によって家賃を変動させていても不思議ではないというわけです。

リフォームされているため
内装がリフォームされている物件はそれだけコストがかかるため家賃を高くしなければ回収できなくなってしまいます。
大きなリフォームの場合、和室から一気に洋室にしたり水回り部分をすべて一新することもあります。このあたりな部屋の写真を見ただけでなぜ家賃が違うのかわかりやすいと思いますが、内見しないとわからない部分もあります。
部屋の一部が少し変わっている(クローゼットが広くなったとか)とかだと内見しないとわかりません。

オーナー(大家)が違うため
アパートやマンション1棟ごと大家が所有していることも多いですが、1部屋ごとにオーナー(大家)が違うという物件も存在します。
大家が違うということは価格設定も異なります。強気で家賃収入第一で考えている大家もいれば取りあえず入居率を優先している大家もいるので家賃の設定もバラバラになってしまうというわけです。
基本的には同じ間取りで同じ物件、そして隣同士は同じ価格設定にしていることがほとんどですが、大家の意向がすべてなので人気の物件なら割高で設定していることもあります。
日当たりの問題
隣り合っている部屋で家賃が違う理由の1つに日当たり問題があります。ちょうど目の前がマンションとか大きな建物のせいで日当たりが悪くなっていることは珍しくありません。
101号室ではギリギリ日が当たるけど102号室は一日中日が当たらないため家賃を少し下げているということは十分考えられます。
同じアパートで面積が違う部屋ふたつ、狭い方が家賃が高いんだけどそれって日当たりの問題かしら
— やすちゃん(女児) (@yaschan__) January 6, 2013
日当たりに関しては内見してもちゃんと確認しないと気付かない部分なので営業マンに「この部屋って日当たりはどうでしょうか?」と確認すべき。
僕が以前住んでいた部屋では日が1日1時間程度しか当たらない日当たりの悪い部屋で家賃もめちゃくちゃ安くてお得でしたが、おかげでクローゼットでカビは生えるし湿度高いしであまり良い思いをしませんでした。
住む上で日当たりは重要なので、より日が当たる部屋の家賃が高く、逆に日当たりが悪い部屋は家賃が低いのは相応の判断です。
記載ミスや連絡漏れ
ついこの間まで家賃価格は5万5000円にしていたが、それでも人が入らなかった場合に大家が家賃を下げることがあります。
通常は、この家賃値下げは掲載している全不動産に伝わりますが、稀に連絡ミスが起こったり、連絡後に家賃変更するのを忘れてしまっている場合があります。
なんせ、物件数はかなりの数ですし、仕事は人が行っているためミスは起こりえます。
そもそも設定された家賃と間違って記載してしまうタイプミスのケースもよくあります。
また仲介業者Aだけ「私の会社経由で契約が決まったら広告掲載料を半分にしますよ」なんて言われたらその業者Aだけ家賃を下げた金額で掲載することが可能になります。
賃貸マンションの家主しています。
家主の了解なしで、プラス五千円で募集かけたり
懇意の不動産屋さんにお願いされて五千円安くても良いって了承する時もありますのでそう言う事もありますよ。参照元:大手小町
記載ミスや仲介手数料の違いなどもありますが、付き合いが長かったり交渉したりするとこういったことも起こり得るようです。
入居時より家賃が下がっている理由とは
一人暮らしをして退去後になんとなく前に住んでいた自分の部屋を調べてみるとなぜか家賃が住んでいた時より安いことがあります。
この理由についても大きく分けて3つあります。
築年数の問題
例えば自分が住んだ時は築15年でも退去したのが2年後なら築17年になりますよね。
建物も同時に古くなってきてしまうので価値が下がってしまう⇒家賃が安くなるということです。
どのぐらい経ったら安くなるのかは物件次第というか大家次第ですが、だいたい4年以上住み続けると安くなっている可能性が高いです。
さらに新築や築浅物件の場合は資産価値として下がりやすいため、当然入居時よりも家賃は下がっているはずです。
家賃交渉を行った場合
これは実際に僕が経験したことですが、家賃交渉で1000円だけ安くしてもらいました。
2年後、僕が退去すると家賃交渉で成立した値段そのままで貸しに出されていたのです。
おそらく僕が住んでいた物件はいつまでも入居者が現れず、家賃交渉をしたことで住んでもらえた⇒1000円値下げならまた住んでもらえると考えたのでしょうね。
もちろん築年数の関係も否めませんが、なぜか家賃交渉した家賃で募集していたのでこっちが関係していると思われます。
家賃相場が変動しているため
株式会社タスが2020年に調査したデータによれば首都圏の賃料相場はコロナの影響で下がるどころか、年々増加傾向にあることがわかっています。
一見すると家賃相場は下がるようにも思えますが、コロナ等による人材不足で新築物件建設のコストが高まり家賃にも影響を与えていることが要因の1つとなっています。
また、最近は部屋を借りる際にこだわりがより強くなっている傾向があるため、設備に対するコストが以前より増えたということも影響しています。
物件の価値は築年数が経てばたつほど下がりますが、物価高や地代が高くなればそれに応じて家賃もあがってしまうというわけです。
ちなみに僕が住んでいる物件も借りた当時は築2年だったので長く住めば家賃も下がると思いましたが、世間的な相場の影響もあり4年経った現在家賃が3,000円ほど高くなりました。
事故物件の可能性は?
周りの部屋に比べて相当家賃が安いという理由なら事故物件の可能性も否めませんが、2,000円~3,000円程度違うだけならその可能性はほぼありません。
事故物件の場合の家賃は3分の2程度~半額程度になるため、一目で見分けがつきます。
少し安い程度なら設備や広さや階数が理由になっている可能性が高いので他の物件の間取りと比較してみると良いでしょう。
以前まで事故物件に対する定義というのが非常に曖昧で「一度でも誰かを入居させれば次の入居者には告知する必要がなくなる」という曖昧な状況でしたが現在は違います。
2021年5月に国土交通省が「宅地建物取引業者による人の死に関する心理的瑕疵の取り扱いについて」というガイドラインを発表し明確になりました。
死が発覚してから概ね3年間を経過した後は、原則として、借主に対してこれを告げなくてもよい。ただし、
事件性、周知性、社会に与えた影響等が特に高い事案はこの限りではない。
事故から3年以内は告知義務があるので判断しやすいです。

相場より高いなら家賃交渉の余地あり
相場に比べて家賃が少し高いようなら家賃交渉がしやすくなります。高い理由がちゃんとあるならまだしも、分譲マンションのような大家が部屋ごとに違っているような物件は交渉のチャンス。
直接「少し家賃安くなりませんか?」と営業マンに聞くでもいいですし、遠まわしに「もう少し安ければなぁ」と頭を抱えるふりをする方法でも構いません。
営業マンに言えばたいていの場合、一度大家に交渉を行ってくれます。ダメでもともと、下がったらラッキーぐらいに考えておくと案外安くなったりするので契約前に交渉してみましょう。
すでに住んでいる場合は更新日がねらい目
すでに入居をしていてたまたま調べたら隣の部屋のほうが安かった場合だと交渉して下げられる可能性は低いです。
賃貸借契約に合意して「その家賃でOKです」と了承してしまっているため、途中で家賃を下げてほしいというお願いを聞くメリットが大家にはありません。
仮に「家賃の交渉は無理です」と言われてもそのまま住み続けるしか選択肢はないのでよっぽど大家が優しい人でない限りは望み薄です。
物件を気に入っている場合は契約を更新する際がおすすめです。この時に「隣の部屋のお家賃が少し安いようなので同じ価格にしてもらえませんか?」と交渉を持ち掛けるとそのまま住み続けてほしい大家としては交渉を受け入れるしかありません。
もしそこで「ちょっと厳しいです」と言われたらそれ以上の交渉は望めないので更新料を払うよりも新たに引っ越し先を探すのが賢明です。

まとめ
- 部屋ごとに家賃を変えても法律上問題なし
- 同じアパートなのに家賃が違う理由は階や間取り・日当たり・設備が問題なことが多い
- 入居時期によっても家賃が変動することもある
- 入居してしばらく経っているなら築年数が古くなったのが原因
- 気付いたら管理会社に相談してみよう
家賃は出来れば安い方が良いですが、高いのにはそれなりに理由があります。階によって家賃が違うのはごく自然なことですが、同じ間取りで同じ階なのに家賃に差がある場合は交渉の余地があるので入居前なら交渉を持ち掛けてみましょう。
入居してから気付いてしまった場合だとそこから交渉するのは難しいですが何もしないよりは一度管理会社に聞いてみた方がすっきりすると思います。
更新日直前なら家賃交渉を持ち掛けて更新するか引っ越しするか決めるのが賢いやり方。
効率的に部屋探しを行う方法
部屋探しをする際にスーモやホームズを利用する人は多いですが、ネットだと新着物件が掲載されるまでにラグがあるため好条件の物件はすでに成約済みというケースがかなり多いです。
一方、店舗で部屋探しをすると最新情報を知ることができるものの取り扱い物件数自体が少ないため条件に合う物件自体が少ないです。
個人的におすすめなのはイエプラという部屋探しアプリです。

イエプラは家にいながら店舗に行った時と同じように部屋を探してもらうことができるサービスで、条件設定しておけば後は放置で自動的に新着物件を見ることができます。
チャット欄があるので細かい条件まで伝えられることができる上に取り扱い物件数は500万件以上とスーモやホームズと同程度。
部屋探し系のアプリとしてはかなり有用でチャットのやり取りだけで家賃交渉も可能なので対面が苦手な人にもおすすめです。