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賃貸物件は基本的にその建物ごとにある程度家賃が決められており、どの部屋を選んでも広さが同じなら家賃はほぼ同じです。
しかし、部屋探しをしていると稀に同一物件にも関わらずなぜか一部屋だけ安い物件が見られます。
部屋を借りる側としては家賃が安いに越したことはないですが、「事故物件じゃないか」とかちょっと不安になりますよね。
そこで今回は一部屋だけ家賃が安くなっている理由についてご紹介していきます。
目次
同一物件なのになぜ1部屋だけ家賃が安い?
同じ物件で家賃が異なるというのはよくある話です。1部屋だけ安いのは様々な理由が考えられます。
間取りが異なる
最初から間取りが異なっている場合、一部屋だけ他の部屋よりも高い、もしくは安いケースは珍しくありません。
部屋を探す時に必ず間取りも見ることができるので、他の部屋と間取りが同じなのか、違っているのかは確かめるようにしましょう。
ただ、間取りは一緒でもキッチンスペースが狭い等の理由の場合は内見しないとわからないので注意が必要です。
同じ間取りのように見えても「実はデッドスペースがある」とか「少しだけ収納部分が広い」とか内見しないとわからない部分もあります。
とくに角部屋は他の部屋とは違った間取りになっていることが多いので要チェックです。
クローゼット(収納)が少ない
他の部屋に比べて収納部分が少なければ当然家賃は相対的に安くなります。
クローゼット部分も間取りを見ればわかるものですが、不動産業界も結構いい加減で他の部屋の間取りをそのまま引用しているパターンもあるので注意が必要です。
実際僕が2DKの部屋を2つほど内見した時は片方の部屋はクローゼット1つに対してもう1つの部屋はクローゼットが2つ(しかも大きい)ありました。
通常なら細かい部分も間取りに書き込んでおくべきですが、多忙で他の部屋の間取りを引用している物件もあるので内見するまでわからないというわけです。
日当たりが悪い
例え南向きの物件だったとしても安心するのは早いです。
その物件の隣や前、後ろに高い建物がある場合は日当たりが悪い可能性があります。
障害物があるせいで一部屋だけ日当たりが悪い場合は当然これも家賃が安くなる原因になります。
日当たりは晴れの日に内見しないとわからない部分ですし、ネットで写真を見ただけではまずわからないので注意してください。
正直、一部屋だけ家賃が安くなっている一番の理由はこれかもしれません。
日当たりが悪いと部屋にカビが生えたり、洗濯物が乾きにくいなどの原因になるのでかなり重要です。
ベランダが狭い・ない
建物の構造によっては一部屋だけベランダ部分が異なるということも結構あります。
他の部屋よりもベランダが狭くて洗濯物が干しにくい環境であったり、ましてやベランダそのものがないということも珍しくありません。しかも間取りを見る時に意外と見落としがちな部分でもあります。
隣とベランダの広さが異なるってことは珍しくないのでこれも内見時にチェックすべき部分ですね。
他の部屋よりも設備が劣っている
他の部屋はすでにリフォーム済みで綺麗な状態、家賃の安い部屋はまだリフォームがされていない古めの内装という可能性もあるでしょう。
他の部屋の写真を引用していれば当然内見しないとわからないですし、他にもエアコンがついていない、インターホンにカメラがない、一部屋だけユニットバス・・・こういった可能性も考えられます。
一部屋だけ家賃が高くなっている場合はこの逆。
損傷がひどくなっていたりすると大家判断で内装を一掃すること自体は珍しくありません。
同じ間取りなのにコスト分家賃が高くなることも。
1部屋だけ環境の影響を受けやすい
その部屋だけ道路側に面していて、車やバイクの音の影響をもろに受けてしまうような造りになっていれば需要も低いので家賃は安くなります。
こういう場合は一部屋だけでない場合の方が多いですが、一階部分だけ出っ張った造りになっている・・・なんてことも物件によってはありえます。
普通の物件は全て同じ側に部屋が造られていますが、マンションによっては大通り側と路地裏側逆方向を向いて部屋が造られていることもあります。
この場合日当たりはもちろん、環境音もかなり違ってくるので同じ間取りだったとしても家賃に差が出ます。
部屋によってオーナーが異なるため
普通に考えるとその建物はどこかの不動産、あるいは大家が一括で管理しているように思えてしまいますが、一部屋一部屋大家が違っている場合もあります。
一部屋だけ大家が異なり、別の家賃価格を提示しているなら家賃が他の部屋と違うのも納得できるかと思います。
ちなみに分譲賃貸マンションの場合は部屋によってオーナーが異なるのはよくあることです。
僕が住んでいた物件も1室だけ礼金がかからないので理由を尋ねたところ「オーナーが違うため」との回答。
家賃に関しては他の部屋の値段を参考に決める傾向がありますが、それでも絶対に同じにするわけではないので家賃が安ければラッキーと考えるべきです。
単純に記載ミス
僕は間取り等を見るのが結構好きなので頻繁にネットで物件検索を行うことが多いですが、結構な頻度で不動産側が記載ミスをしているのも見かけます。
例えば家賃50,000円なのに5,000円と表記してあったり、敷金と家賃の表示が逆だったりなんてことも。
不動産業界はブラックと言われているほど忙しいため、掲載ミスをしてしまうのは仕方のないことですが、わかりにくいミスはやめてもらいたいものです。
なぜか人気がない部屋
本当に特に理由はなく、単純に人気のない部屋というのも存在します。
例えば8つある部屋の7つは埋まっているのに一つだけ1年以上入居者が決まらなかったら大家的には収入が減って困りますよね。
人気がない部屋は家賃を下げてでも入居して欲しいので家賃を下げることはよくあります。
それがたまたま1部屋だけってパターンです。
建設数年後に近隣にもっと条件の良い物件が建設されたりすると需要が相対的に低くなるので家賃は下がります。
階数で人気度が異なるため
フロアごとに家賃を設定している物件は結構あります。
通常1階よりも2階部分の方が人気が高いですが、例えば4階建てのマンションなのにエレベーターがついていない場合は最上階の方が家賃が安くなります。
わざわざ階段で毎日上り下りしなければならない手間を考えると人気が低いのは当たり前といえば当たり前ですね。
「なんで上の階なのに安いの?」と思った場合、こういった可能性もあるので物件の設備については調べておくようにしましょう。
退去する時期が異なるため
意外と気付きにくい部分かもしれませんが、物件の家賃というのはその部屋の退去時期によって多少異なります。
例えば新築物件でAとBの部屋があり、2人が同時期に入居したとしましょう。
Aの部屋は2年後退去したのに対して、Bの部屋はそのままずっと住み続けたとします。
Aの部屋に関しては退去した後新築から2年経っているので物件の価値が下がっているので当然新築時よりも安い家賃で入居者を募集します。
一方、Bの部屋はその人が住み続けている限り入居した当時の家賃から下がることはほとんどありません。
全く同じ物件なのにAのほうが家賃が安くなってしまいます。
新築の頃から入居している部屋の家賃が最も高く、逆に何度も退去、入居を繰り返している部屋は家賃が安く(更新され続ける)なるというわけです。
このように物件というのは退去する時期が部屋ごとに異なるので新築や築浅物件は変動が起こりやすいです。
逆に築10年以上経っているとだんだん家賃も安定してくるので数年経っていても家賃が変わらなくなってきます。
故障等を直していないため
部屋の不備、故障等は通常であれば退去後に補修するのが当たり前ですが予算の関係上修繕できなかったり「まだ使える範囲」ということでそのまま貸し出されることもあります。
僕が以前借りた物件は一見住み心地が良さそうな日当たりの良い部屋でしたが、入居後にキッチンの引き出しが壊れていてガムテープで補強されていたり、お風呂場の換気ダクトが古いせいか夏場はなぜか虫の死骸が大量発生するというひどい有様でした。
こういうものは入居後でも言えば直してくれます。
特に水回りに関しては修理するにも高額になってしまうので負担を考えてそのままこっそり貸し出してしまっていることは多々あります。
しかも内見しても気付かないような細部だったりするのも厄介な点です。
申し訳程度で家賃を安くしていることがあるので一応「何か問題がありそうな部屋かも」と疑ったほうがいいかもしれません。
繁忙期と閑散期の差
入居していてなんとなく自分が住んでいる物件を調べてみると隣りの部屋の家賃が安くなっていることもあります。
不動産業界では1月~3月頃は繁忙期と呼ばれ、強気の家賃設定でも入居者が集まるほど部屋探しをしている人は多い一方、閑散期は部屋探しをしている人が少ないので入居者がなかなか決まりません。
繁忙期だけ家賃を高めに設定して募集して、繁忙期を超えたら家賃を下げて再募集する物件も多いため、入居後に「隣りの物件のほうが安い」となっていることがあります。
実際、僕が住んでいる物件を調べたところ繁忙期では家賃が4,000円増しで募集していました。
こういうことはよくあるので繁忙期よりも閑散期のほうが条件が良かったりします。
事故物件の可能性はあるの?
おそらく一番不安になるのはこの部分だと思いますが、もし仮に事故物件だった場合は割と見抜くことは容易です。
物件の掲載項目に「告知義務あり」と書いてありますし、仮に記載がなくても事故物件は相場より2~3割、場合によっては通常家賃の半額で貸し出していることが多いです。
例えば10万円の物件なのに一部屋だけ7万円だったら疑っても良いでしょう。
以前は「事故物件でも1ヶ月誰かが住めば告知義務なし」なんてことが言われていて、実際そういったバイトも多かったみたいですがネットが普及した現在、それは許されなくなりつつあります。
もし後になって知って、トラブルにでもなったらそれこそ営業停止レベルのリスクが不動産にはあるのでそこまでのリスクを負うところは少数派です。
ちなみに事故から10年以内は告知するのが当たり前とされており、その部屋ではなくても同フロアだと告知されることが多いようです。
不安なら事故物件が一目でわかる「大島てる」で調べてみれば一発です。入居後に調べるのは怖くてできませんが、入居前なら安心する意味もかねて調べておいたほうが良いかも。
気になるなら不動産に聞いてみよう
安くなっている理由は様々ですが、その理由を明確にするには担当の営業マンに聞いてしまうのが手っ取り早いです。
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