マンションでもいびきは響く?木造アパートと鉄筋コンクリートの違い

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木造のアパートと鉄筋コンクリート造のマンションでは防音性にかなりの差があります。

木造アパートは壁が薄いと言われる一方で、鉄筋コンクリートマンションは比較的防音性の高い物件です。

今回は木造と鉄筋コンクリートマンションで、どの程度防音性に違いがあるのか『いびき』に焦点をあてて紹介していきます。

鉄筋コンクリートマンションでもいびきは響く?

結論から言えば、鉄筋コンクリートマンションのような防音性が高いと言われる物件でも隣人のいびきや大きな話し声は聞こえてしまいます。

いびきの周波数は250Hz~1000Hzほどで、小さないびきは40~50dBですが、大きいものは80dBほどとなります。

構造いびき(小)いびき(大)
木造アパート
(D-40)
ほとんど聞こえない聞こえる
RC造
(D-50)
全く聞こえない小さく聞こえる

壁の遮音性能は透過損失を評価する数値のD値で示すことができます。

透過損失とは音が通り抜けたときに遮音してくれるdb(デシベル数)のことで、例えばD-40(R-40)の壁に50dbの音がぶつかると、隣に聞こえる音は50-40=10dbとなります。

木造アパートはD-40程度、鉄筋コンクリートマンションはD-45~60程度と幅広く、近年のものはD-50程度となっています。

大きないびきの場合、鉄筋コンクリートでも透過損失後の値が30dBほど響いてしまう計算になるため、寝静まった真夜中は気になってしまうというわけです。

上の階からの音の聞こえ方

いびきや話し声など日常的な問題は隣人だけではなく、上下の階からも発生します。

床の遮音性はL値で示されており、値が高ければ高いほど音が聞こえやすくなります。

これは日本建築学会が調査した建物の遮音性と等級の関係性です。

遮音等級建物構造音の聞こえ方
L-35 日常生活で気になるような音はほぼ聞こえない
L-40鉄筋鉄骨コンクリート造防音性が高く外からの音も軽減される
L-45 子供の泣き声や走り回る音は多少聞こえる
L-50鉄筋コンクリート造子供の泣き声や走り回る音は聞こえる
L-55 洗濯機や掃除機は少し聞こえるが気にならない
L-60重量鉄骨造足音やドアの開閉音など振動を伴う音が聞こえる
L-65軽量鉄骨造多少音量は軽減されるが生活音はほぼ聞こえる
L-70 生活音はほとんど筒抜け
L-75木造生活音は筒抜けで小さな音まで聞こえる

木造アパートの遮音等級は賃貸の構造上は最低レベルとなっています。

一方、鉄筋コンクリート造は構造の中でもかなり高い遮音性を誇っていて、生活音が大幅にカットされるほどの遮音性があります。

音の種類木造鉄筋コンクリート造
遮音等級L-75L-50
足音聞こえるわずかに聞こえる
ドアの開閉音聞こえるほぼ聞こえない
テレビの音わずかに聞こえる聞こえない
洗濯機や掃除機の音聞こえるわずかに聞こえる
会話少し聞こえるほぼ聞こえない
いびき聞こえるわずかに聞こえる
小さな音わずかに聞こえる聞こえない

L値はさらに細かく分類すると軽量衝撃音(LL値)と重量衝撃音(LH値)があります。

ちょっとした軽いものを落とした物音は軽量衝撃に分類され、カットされやすい性質がある一方、足音は重量衝撃音となるため衝撃が伝わってしまう傾向があります。

木造に住んだことのある人の意見

木造アパートの場合は生活音のすべてが聞こえてしまうレベルで壁が薄いです。家賃が安いことの代償といった感じで音が響いてしまうので防音性を気にするなら避けるべき物件です。

運よく隣人が常識人で普段から静かにしてくれるような人の場合は木造でも快適に過ごすことも可能ですが、基本的に音は聞こえてしまうものとして我慢するしかありません。

鉄筋コンクリート造に住んだことのある人の意見

鉄筋コンクリート造は静かという意見も多いですが、もちろん物件によっては多少生活音が聞こえてしまうことがあります。

鉄筋コンクリートといっても壁に使われる素材は物件ごとに違います。物件によってはコンクリートを壁に使っていないケースもあるので当然といえば当然。

ただ、総合的に見れば木造や鉄骨造に比べると静かなのは間違いないのであとは隣人次第です。

隣人や上下階からのいびきを防ぐ方法

いびきは話し声や日常生活の音とは違い無意識的に発生するものです。

本人自身も直したいとは思っても直せない部分なので、ある程度は我慢するしかありませんが、聞こえる音をある程度緩和し、自分の私生活に影響を及ぼしにくいようにするのは可能です。

いびきが聞こえる側に家具を配置する

「うるさい」と感じる壁側に家具を配置することで家具が吸音の役割を果たしてくれるので、聞こえる音が小さくなります。

寝るときにいびきが気になるようであればベッドの位置をなるべく離すようにしましょう。

うるさいと感じる側に家具を配置、反対側にベッドを配置することで音からの実質的な距離を離すことができます。

窓の防音対策を行う

防音性が高い物件でも窓を通じていびきが聞こえてきている可能性があります。

隣人が窓を開けて寝ている場合、いびきが回り込み音となって聞こえてしまうので通常よりも音が大きく感じられます。

窓の遮音性は床や壁よりもはるかに低いため、こちらが窓を閉めていたところで完全に遮音することは不可能です。

賃貸アパートの窓ガラスは3mm~5mm程度の厚さで、マンションの場合は網入りガラスで6.8mm以上のものを使用しているのが一般的です。

構造ガラスの厚さ透過損失
アパート3mm~5mm25db~30dB
マンション6.8mm~32db~33dB

マンションでも30dB程度の透過損失しかないため、いびきは聞こえやすいというわけです。

対策としては窓の密閉率を高めるために戸当たりテープや隙間テープを窓枠に設置するのがおすすめです。

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(73件)

¥632円~(税込)

厚手のもの過ぎると窓自体が閉まらなくなるので注意が必要ですが、薄いものでは効果も低くなるので弾力性のあるものを購入してみてください。

防音テープを貼りつけることで密閉性が増し、高い防音効果を発揮してくれます。

防音シートを設置する

壁に対しての防音グッズというのは色々とありますが、代表的なものは『防音材』と呼ばれるものです。

防音専門ピアリングが提供しているワンタッチ防音壁の実験結果では設置前と設置後で15dB前後の遮音に成功しているので実際に効果が証明されています。

片側の70%以上に貼り付けなければ効果的ではありませんが、物理的に壁を厚くすることができるので遮音性が高まります。

単身者のお部屋のサイズは6畳~8畳が一般的ですが、間取りによって縦横の広さは異なります。

あくまで一般的なお部屋を例とした防音材の必要個数をまとめてみました。

畳数片側の壁サイズ30㎝×30㎝の防音材
6畳
(長方形)
高さ2.5m×幅3.6m96個
8畳
(長方形)
高さ2.5m×幅4.3m104個
8畳
(正方形)
高さ2.5m×幅3.6m96個

最もメジャーな防音材は30㎝×30㎝の正方形のもので、数としては床に敷き詰める個数と同等程度になります。

セット売りしていることが多く、安いものから高いものまで種類も様々です。

ニトリやカインズホームなどホームセンターでも購入できますし、ネットでも買えます。

商品名値段遮音性
防音ファストラボ 防音シート
20,980円
(120枚)
14dB~19dB
EVENREACH 遮音シート
19,920円
(24枚×4)
14dB~19dB
YOPIN 遮音シート
19,160円
(48枚×2)
16db~23dB

ネットで調べてみたところ防音シートの相場は2万円前後となっています。

購入する際は「どの程度の効果があるのか」遮音性能が記載されているものを選ぶようにしましょう。

換気扇や空気清浄機を回す

静かな空間で寝ようとすると他人からの突発的な『いびき』が気になってしまいます。

ある程度一定の騒音がある環境であれば相対的に隣人のいびきの聞こえ方も小さくなるため、効果的です。

安眠効果があると言われる『ホワイトノイズ』も様々な周波数の音を混ぜて一定の騒音を作り出しています。

身近なものであれば換気扇や空気清浄機などを付けてみるのがおすすめです。

音の大きさ弱モード強モード
換気扇約40dB約60dB
空気清浄機約20dB約50dB

透過損失後のいびきの音が木造で40dB、鉄筋コンクリート造で30dB程度となるため、それに近しい音が続いていれば気になりません。

壁が薄いと感じるかどうかは隣人が騒ぐかどうかによって大きく左右されます。

住んでから後悔したくない場合は以下の方法で物件を選ぶようにしましょう。

寝不足になるようなら引っ越しも視野にいれるべき

隣人のいびきによって寝不足になったり、生活に支障をきたすようなら引っ越しも視野に入れるべきです。

その隣人が対策するか、引っ越さない限りずっといびきが聞こえてしまうため、話し声よりもたちが悪いです。

今後引っ越す上でなるべく音に悩まされないための部屋の選び方についてまとめてみました。

1階を避ける

上からの足音や生活音を気にするようであれば、1階ではなく2階を選ぶようにしましょう。

木造アパートの場合上からの足音が普通に響いてしまうため、1階だと「うるさい」と感じる機会も多くなってしまいます。

最上階は若干家賃が高かったり、自力で引っ越し作業をするのは面倒ですがその分防犯面に優れていたり下の階からの生活音はあまり響かないのでメリットも多いです。

アパートだと2階が最上階になっているのでそこまで家賃差を気にすることもないのでメリットは大きいです。

角部屋を選ぶ

隣人がうるさくするかどうかは実際に住んでみないとわかりませんが、角部屋であれば騒音リスクを2分の1に軽減することができます。

中部屋だと両隣りの生活音が聞こえてしまったり、逆に自分が少しでもうるさくしていると苦情が入る可能性が高いですが、角部屋であれば隣人1人のリスクだけで済みます。

また、角部屋は隣人が引っ越し等で空き室になったときに生活音を気にせず快適に過ごすことができる点。

上からの音に関しては我慢するしかありませんが、リスクを少しでも減らしたいなら角部屋は絶対に譲れない条件です。

1フロア1世帯物件を選ぶ

生活音が響くかどうかは防音性が影響しますが、そもそも隣人がいなければ木造だろうと軽量鉄骨だろうと生活音が響くことはないので快適に過ごすことができます。

通常の賃貸物件は101号室~105号室といった具合に部屋が複数存在しますが、探してみると101号室、201号室のように1フロア1世帯しか住めないような物件も存在します。

戸建てのような見た目で隣の部屋がないような物件を選ぶことで、隣人からの騒音に一切影響されずに壁が薄くても快適に過ごすことができるようになります。

物件数自体が少ないので探すのは大変ですが、見つけたらコスパがとても良いのでおすすめです。

適度に車が通る立地を選ぶ

大通りだと車が通るためうるさくなってしまいますが、閑静な住宅街だと無音に近い環境となるため、かえって1つの音が気になってしまいます。

適度に外の音が聞こえる環境のほうが隣人や上下階の音が気にならなくなります。

大通り近くの路地裏や駅から少しだけ離れた立地であれば外からの騒音もそこまで気になりません。

大手ハウスメーカーの物件を選ぶ

防音性のより高い物件に住みたいなら「大和リビング」や「シャーメゾン」など高品質賃貸物件を施工している大手ハウスメーカーの物件を選びましょう。

家賃はその分高くなってしまうものの、通常の賃貸物件とは比べ物にならないほど防音性が高いので音に悩まされるリスクを大幅に減らすことができます。

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まとめ

MEMO
  • 木造と鉄筋コンクリート造では防音性に大きな差がある
  • 大きないびきは80dBほどになるため、RC造の壁でもすべて遮音することは難しい
  • いびきは話し声や生活音とは違って本人も対策しにくい問題
  • 周辺環境が静かなら自身で一定の騒音(換気扇や空気清浄機)を作り出すと寝付きやすくなる

いびきは無意識の騒音となるため、本人も対策しにくく管理会社に苦情を言ったところで対処がしにくい問題となります。

気になる場合は最低限自分で騒音が小さくなるような工夫をしてみて、どうしてもだめなら管理会社に相談したり、引っ越しを視野に入れて考えるべきです。

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ほかにも構造別の音の響き方について詳しくまとめてみたので参考にしてみてください。

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