同じ物件を違う不動産屋が掲載していた場合の仲介業者の選び方

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部屋探しをしていると複数の不動産業者が同じ物件を掲載していることがあります。

条件に合う物件を見つけても、どの不動産を利用すればいいかわからなくて困ったことはありませんか?

今回は同じ物件を複数の違う不動産会社が掲載している理由や、迷った場合は仲介業者の選び方について紹介していきます!

複数の不動産業者が掲載している理由

借り手的には1つの部屋、ないしは1つの物件に対して一つの仲介業者が押さえていると思いがちですが、物件は不動産業界で共有化されていることが多いです。

大家はいかに空き部屋を早く埋めるかで家賃収入が大きく変わりますので、なるべく多くの仲介業者に物件の情報を掲載してほしいと考えています。

【物件掲載までの仕組み】

同じ物件が複数の不動産に掲載

不動産業界には【レインズ】や【atbb】といった不動産業者しか見れない専用の共有サイトがあり、そこから物件情報を引っ張ってきて掲載しています。

現在では賃貸募集物件の約80%がすべての不動産会社で取り扱い可能となっています。

◇レインズ

レインズは国土交通省が企画した1990年に不動産情報の共有を目的として作られたネットワークシステムです。

公益財団法人東日本不動産流通機構が運営している不動産業者専用サイトの1つで、全国の不動産はこのレインズに登録しています。

大規模な物件情報サイトなので、たいていの不動産会社はここから物件を探したり、引っ張ってきて掲載しています。

◇atbb

atbbはアットホームが運営している不動産情報共有サイトです。

これもレインズと同じように登録した不動産業者しか見れない専用サイトです。

レインズよりも新しいですが、見た目がわかりやすく視覚的に物件情報を探すことができるので、最近の不動産はこちらにも登録しているケースも多いですね。

このように不動産会社は共有の物件共有サイトを通して物件を掲載することになるので、同じ物件なのに複数の不動産会社が紹介するというケースが発生します。

大家が複数の不動産に依頼するというケースもあり、その場合も複数の不動産が同じ物件を取り扱うことになりますが、部屋を探している私たちから見ればどちらも同じことです。

例え取り扱い不動産として明記されていなくても基本的にどの不動産でも同じ物件を紹介可能です。

違う不動産会社を利用しても管理会社は同じ

共有化されている物件であれば自分で利用する不動産会社を選ぶことができますが、物件を管理している”管理会社”は同じです。

管理会社の役割
  • 家賃支払いに関する対応
  • 住人同士のトラブル・騒音トラブルの対応
  • 設備不良等の対応

仲介してもらう業者が違うだけなので、入居してからのトラブル対応に関しては物件次第・管理会社次第となっています。

また、入居時に発生する保証会社利用料も管理会社が提携している保証会社を利用することになる可能性が高いです。

「ちゃんと対応してもらえる不動産を選ぶ」というよりは「初期費用が安い不動産会社を選ぶ」というのが正解。

同じ物件を掲載しているときの不動産の選び方

スーモやホームズでお部屋探しをしていると、1つの物件に対して複数の不動産会社が取り扱っていることはよくあります。

同じ物件で家賃が変わらなくても契約する不動産によって初期費用は変わってきますし、対応スピードなども違ってきます。

不動産によって変わるもの
  • 仲介手数料(無料~最大賃料の1ヶ月分)
  • オプション費用
  • 対応スピード

もし同じ物件を掲載していた時の不動産の選び方についてまとめてみました。

仲介手数料の安さで選ぶ

業者選びで最も初期費用に差が出るのが仲介手数料です。

同じ物件でも契約する不動産によって仲介手数料が賃料1か月分だったり半額だったり無料だったりと違いがあります。

仲介不動産仲介手数料
UR賃貸住宅無料
ビレッジハウス無料
レオパレス無料
エイブル(直営店)家賃0.5ヶ月
ミニミニ(直営店)家賃0.5ヶ月
イエッティ家賃0.5ヶ月
AWANAI賃貸家賃0.5ヶ月
いい部屋ネット家賃1ヶ月
アパマンショップ家賃1ヶ月
ピタットハウス家賃1ヶ月
ホームメイト家賃1ヶ月
タウンハウジング家賃1ヶ月
お部屋探しのマスト家賃1ヶ月
イエプラ家賃1ヶ月

大手不動産で仲介手数料が安いのはレオパレスやミニミニ、エイブルです。

レオパレスは仲介手数料無料ですが壁の薄さや施工不良問題があるので総合的に考えるとミニミニやエイブルがおすすめ。

ミニミニとエイブルや仲介手数料が半額なので、単純に初期費用を他の不動産よりも抑えることができます。

例えば同じ物件でもアパマンショップで紹介してもらうと仲介手数料が賃料1か月分、ミニミニやエイブルならその半額になるので単純計算しても仲介手数料半額分がお得になるというわけです。

家賃6万円なら3万円分ですし、10万円なら5万円安くなります。

契約する不動産が違うだけで初期費用が数万円も安くなるので仲介手数料の安さは最重要です。

掲載していなくても物件の持ち込み可となっている不動産も多いので、ダメ元で一度聞いてみると紹介してもらえることもあります。

よくわからない不動産会社の場合はネットで調べてみて、それでもわからないようなら『初期費用の概算』をもらうと良いでしょう。

オプション代がつかない不動産を選ぶ

火災保険料や鍵の交換費用は絶対にかかってしまうお金なので仕方ありませんが、消毒サービスとか安心サポートとかは断れるサービスです。

断れるオプション例
  • 入居安心サポート:15,000円~20,000円近くかかるサポート費
  • 消毒施工費:15,000円前後の害虫駆除費用
  • 光触媒コーティング:20,000円前後のウイルス対策
  • 防カビコーティング:15,000円前後のカビ対策
  • ミニ消火器:15,000円前後の火災消火器

仲介業者の中には加入するのが当たり前のように勧めてくるので気を付けてください。

入居時の室内消毒代は任意で拒否できる?自分でやるのと効果は同じ?

法的には任意のサービスですが抱き合わせ商法のように「契約するならこのオプションも」といった具合にほぼ強制的に加入させようとしてくる業者も多いです。

仲介不動産備考
UR賃貸住宅鍵交換費も不要
ビレッジハウス鍵交換費も不要
イエプラオプションなし

不動産によっては鍵交換費すらも不要としているところがあります。

ただしUR賃貸住宅やビレッジハウスは自社物件のみを紹介しているので他社物件は紹介できません。

「無駄なオプションだけすべて外してほしい」というならイエプラがおすすめ。

イエプラ公式ページへ

レスポンススピードの早さで選ぶ

迷った場合は複数の不動産会社にすべて問い合わせて、最もレスポンススピードの早い不動産を選ぶと、時間がない人でもすぐに内見や申し込みが行えます。

賃貸物件では入居申込みが入った時点で一時的に募集をストップさせています。

審査に落ちてしまったり、キャンセルとなった場合は再度入居者の募集が行われますが、スムーズに行けば申し込み以降募集がかかることはありません。

申込みキャンセル

つまり、1分1秒でも早く内見してすぐに申し込めたほうが同じような探している人より有利にお部屋を押さえることができるわけです。

タッチの差で埋まってしまうこともよくあるので、絶対に逃したくない物件であれば1社にだけ問い合わせて待つよりも、複数に問い合わせるのも良いでしょう。

電話が苦手でない人は直接問い合わせ先に電話したほうが空室確認、内見も早いのでおすすめです。

おとり物件が少ない不動産を選ぶ

良い物件を見つけて問い合わせても必ずしもその物件を内見できるとは限りません。

おとり物件はすでに成約済みだったり、条件の良い物件を掲載して店舗に直接訪問させて「ちょうど埋まってしまいました」と言い自社にとって利益の高い物件を紹介する手法のことです。

公益社団法人首都圏不動産公正取引協議会の調査では掲載物件の約12.2%がおとり広告と認められ、43店舗中15店舗でおとり広告が使用されていることがわかっています。

大手不動産でもおとり物件は蔓延していて、本当にちょうど成約済みになっているかどうか確認できないところもやっかいな点です。

また、本当は成約済みじゃないのに自社物件を紹介させるために「埋まりました」とウソをつくような業者もあるので確認するために掲載しているもう1つの業者に連絡してみましょう。

仲介不動産おとり物件数
イエプラ0件
イエッティ0件
AWANAI賃貸0件
ウチコミ!0件
不動産広場0件
39room0件
UR賃貸住宅0件
ビレッジハウス0件

おとり物件の少ない不動産は実店舗を持たなかったり、ネットを中心として仲介する業者です。

イエプラやイエッティあたりは他社物件の紹介もできるので、使い勝手が良くておすすめ。

物件の種類によっては他社で紹介しないこともある

取扱物件の種類は、原則どの不動産会社でも紹介可能な『一般物件』と1社のみ取扱い可能な『専任物件』があります。

一般媒介契約の物件は大家が複数の不動産屋に依頼することができ、基本的にはどの不動産屋でも紹介してもらうことができます。

専任契約の物件の場合、大家は1社にのみ依頼が可能で、最初の5日~7日間はレインズに登録されないため実質1社の不動産屋しか紹介していません。

この間に入居者が集まらなかった場合、レインズ等に登録されて他社でも紹介できるようになります。

ただし、依頼を受けた不動産の意向によっては他社で紹介してもらえないこともあります。

一般物件は約80%、専任物件は約20%です。

また、物件には「自社物件」「自社管理物件」「オーナー物件」「他社物件」の4つに分類することができます。

種類によって他社では載っていないもの、どの不動産でも紹介可能なもの等様々あるので一度確認しておきましょう。

自社物件

その名の通り1つの不動産会社が所有している賃貸物件のことです。他の不動産で紹介していないケースが多いですね。

建設しているかどうかはともかく、自社ですべて運営を行っているのでオーナーは不動産会社となります。

当然ながら利益はすべて所有している不動産になるので契約したときの利益は高いもののコストも大きくリスクもあります。

大手不動産ではレオパレスや大東建託などが挙げられます。

自社管理物件

大家は別にいてその管理・運営を任せている物件のことです。

管理まで任せているので管理会社も不動産のグループ会社となっていて、もしものトラブル時も不動産が介入して解決するような仕組みとなっています。

例えばエイブルの管理物件となっていれば、アパマンショップで契約してもその管理はエイブルということになります。

オーナー物件

大家がどこの不動産会社にも管理委託していないような物件のことを指します。

入居者探しは不動産会社が行っているので基本的にはどの不動産でも紹介可能な物件です。

不動産と管理会社には一切のつながりがないため、トラブル時には不動産会社に頼っても対処してもらえず、管理会社が対応することになります。

大家が直接募集できるサイトである『ジモティ賃貸』や『ウチコミ!』で探すことができます。

大家が直接募集をかけている場合は仲介手数料がかかりません。

他社物件

どの不動産会社でも紹介可能な物件のことでレインズ等のデータベースに登録されています。

例えばアパマンショップに掲載されているけどミニミニやピタットハウスでも紹介可能な物件です。

大家から委託を受けている不動産会社を「元付け業者」と呼び、入居者を紹介した不動産のことを「客付け業者」と呼びます。

例えばアパマンショップが請け負った物件でピタットハウスで紹介してもらった場合、仲介手数料をお互いで折半して利益にしています。

折半によって利益が減るため、仲介業者は紹介できるものの他社物件を紹介したがりません。

見積もりを貰って違う不動産屋で契約するのもあり

同じ物件が複数の不動産会社で掲載されていた場合、基本的に家賃は変わらないため”どの不動産を経由して契約するか”という違いだけになります。

ただし、同じ物件でも不動産によって初期費用が異なるため、わからない場合は見積もりを貰ってから契約する会社を選ぶのが最善。

初期費用が変わる項目
  • 仲介手数料:(0円~賃料1ヶ月分)
  • オプション代:(消毒施工費や入居安心サポート費など)
  • キャンペーン等の適応

この3つは利用する不動産によって異なるため、初期費用が変わる要因となっています。

仲介手数料無料と賃料1ヶ月分ではだいぶ変わりますし、提携している保証会社によって利用料も異なります。

オプション代に関しては任意サービスですが、強制かのように契約条件としている場合もあるため初期費用の安さに関わってきます。

問い合わせ段階で『見積もりが欲しい』と言えば内見せずとも初期費用がいくらぐらいかかるか知ることができます。

内見だけして別の不動産で契約することは可能

内見する際には付き添いとしてかなり担当の営業マンがつくことになりますが、内見だけして別の不動産で契約するというのも問題なくできます。

2度手間になってしまうので、最初から1つの不動産に絞ってしまった方がスムーズですが「こっちの方がサービスが良い」とか「A不動産よりB不動産の方が仲介手数料が安い」みたいなこともあるので、契約する不動産は選ぶべきです。

内見後にこういったサービスや初期費用の安さに気付いて違う会社で契約することも割とよくあることです。

確かにちょっと不動産側には悪いかもしれませんが、結局はサービスがちゃんとしていない不動産側にも責任がありますからね。

初期費用を抑えやすいおすすめ不動産3選

複数の業者が掲載しているような物件は、基本的にどの不動産会社でも紹介してもらうことができます。

同じ物件でも利用会社で初期費用に違いが出るので、初期費用を比較的抑えやすい物件持ち込み可能な不動産を3つほど紹介していきます。

イエプラ

イエプラ公式

イエプラのホームページへ

運営会社株式会社コレック
口コミ評価(google)★★★★☆(4.1)
対応エリア関東・関西
店舗数2店舗
物件数約10万件以上
仲介手数料基本無料
利用料金無料
会員登録不要
おとり物件0件
特徴自宅にいながら部屋探しができる
LINE上でやり取りが可能
新着物件を手に入れられる
業者専用サイト「ATBB」が見られる
設定できない細かい条件を伝えられる

イエプラは自分で物件を探すのではなく、賃貸専門スタッフに物件を探してもらうサービスです。

例えば部屋を探している人が不動産店舗に直接行って、仲介業者に条件に合う物件を探してもらうようなことが自宅にいながらすべてネットで受けられるサービスだと思ってもらえるとわかりやすいかと思います。

2024年3月から仲介手数料が無料になったことで、スーモやホームズに掲載されている物件もURLを送るだけで初期費用を大幅に削減できる使い得のサービスとなっています。

他社の不動産を利用する前でイエプラにURLを送って初期費用がどのぐらいになるか確認してみると良いでしょう。

イエプラの評判は悪い?仲介手数料は?利用者の口コミを徹底調査

イエッティ

イエッティ公式ページへ

運営会社株式会社ietty
口コミ評価(google)★★★★☆(3.9)
対応エリア東京23区・神奈川
対応時間10:00~22:00
物件数全物件の90%以上
仲介手数料賃料の0.5%(半額)
利用料金無料
会員登録必要
おとり物件0件
特徴自宅にいながら部屋探しができる
チャットでやり取りが可能
新着物件を手に入れられる
相場より条件の良い物件の通知機能あり
仲介手数料が安い

イエッティは株式会社iettyが運営している部屋探し(賃貸)のためのサイトで、設立自体が2012年なので比較的新しめの会社です。

イエプラと非常に似ていて以前はイエッティの方が仲介手数料が半額と安かったのですが、今現在はイエプラが無料となったため二番煎じ感は否めません。

また、対応エリアが非常に限られているため東京都内近郊に住む人以外には使えないのが難点です。

他者物件も紹介可能、持ち込み可能となっているので東京・神奈川に住む人にはおすすめです。

イエッティの評判は最悪?契約して感じたメリットとデメリット

オヘヤゴー

oheyago公式ページへ

運営会社イタンジ株式会社
口コミ評価(google)★★★★★(4.9)
対応エリア東京都・神奈川
店舗数1軒
物件数(山手線)7,419件
仲介手数料無料~賃料1ヶ月分+税
現地集合(内見)可能
オンライン内見可能
物件の持ち込み可能
おとり物件0件
特徴仲介手数料が安い物件が多い
店舗に行かずに内見できる
しつこい営業がない
おとり物件がない
他社サイト物件も紹介可能

オヘヤゴーは他の不動産とは違い、自分のペースで内見できる【セルフ型内見サービス】を提供している不動産サイトです。

通常であれば、店舗で部屋を探してもらったりネットで問い合わせてから店舗に待ち合わせ、そこから内見へ行くという流れがあります。

オヘヤゴーの場合はカレンダーを見ながら内見日時を”自分で”選び、現地まで足を運んで内見するというスタイルとなっています。

正確には鍵の開錠等でスタッフがいることもありますが、スタッフが一緒に内見するのではなくお部屋に入るのも自分1人です。

申し込みや契約に関してもオンライン上で行えます。

やり取りや他の物件紹介など無駄を省いて徹底的に効率的なお部屋探しができるのが他の不動産との明確な違いです。

仲介手数料が無料や半額の物件が非常に多いため、初期費用を抑えることができます。

オヘヤゴーの評判は良い?セルフ内見してわかったメリットとデメリット

まとめ

MEMO
  • 同じ物件を複数の不動産が掲載していることはよくある
  • 迷ったら”仲介手数料の安い業者”を選ぶと初期費用が安くなるのでお得
  • 物件の持ち込みが可能な不動産も多い
  • 無駄なオプションは基本的に断るべき

サービスの違いや特徴は当サイトでも述べていますが、それでも良く分からないという場合はいろんな業者を巡って、サービス内容なんかも確認した後で決めるというのもありです。

最初に問い合わせた仲介業者で契約しなければならない、ということはないですので、面倒でなければ自分なりに比較してみるのも良いかと思います。

初期費用だけでなく、退去の時に費用に関しても定額サービスを提供しているところもあれば、そうでないところもあります。

何度も言うようですが、良く分からなければ「仲介手数料が安い業者」を選ぶのが吉です。

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