引っ越したばかりで隣人の騒音に悩まされたらどうすべき?

物件選びで防音性を重視する人は多いと思いますが、内見をしただけでは防音性が高いかどうかはわかりませんし、隣人が騒がしい人かどうかもわかりません。

引っ越したはいいものの、初日から隣人の騒音に悩まされて後悔するケースも多いです。

今回は引っ越したばかりの隣人の騒音は我慢しなくてはならないのか、対処できるものなのか詳しく解説していきたいと思います。

引っ越したばかりは騒音が響きやすい

引っ越したばかりで部屋に何もない状態というのは音が響きやすい状態にあるため、こちらの音はもちろん、隣人からの騒音も聞こえやすい環境になっています。

家具というのは室内の反響音等を軽減しやすく、物で溢れかえっている部屋では騒音がかなり軽減されます。

引っ越したばかりでは隣人の音がストレートに伝わってしまうため、界壁でカットできない音が筒抜け状態となります。

また、カーテンがない状態では車や電車など外からくる騒音も聞こえやすい状態となっています。

隣人が「大声をあげている」「飲み会をしていて騒いでいる」状態なら早速苦情を入れても問題ありませんが、少し物音が聞こえる程度であれば家具を搬入する数日間は様子を見ておきましょう。

騒音は大家(管理会社)が対処する義務がある

隣人が騒がしかったり、上からの足音があまりにもひどい際に我慢する必要はありません。

物件のオーナーというのは苦情被害で入居者が困っていることを訴えてきた際に放置することは民法上できません。

賃貸物件のオーナーには「使用収益をさせる義務」があり、これは簡単に言えば「借主が問題なく生活できるように環境を整える義務」のことです。そのため、居住者が隣人による騒音被害で困っていると連絡をしてきたら、大家は問題を放置せずに対処しなければなりません。

そのうえで、いつまでも問題が解消されない場合は「使用収益をさせる義務」を大家が破っていることになるので、民法第415条・第709条・第710条に基づいて、損害賠償をさせられる可能性があります。

引用:引っ越し侍

苦情を報告されているのに何も対処しなければ最悪の場合、大家・管理会社は損害賠償請求をさせられる立場となります。

問題が全く解消されない場合は初期費用・引っ越し費用等の全額請求も可能ですが、裁判沙汰にならないと応じてくれないこともあるので「返金されたらラッキー」程度に考えておきましょう。

とりあえず騒音被害で悩まされているのであればひとまず大家や管理会社に連絡するのが先決です。

苦情を入れるなら客観性も必要

うるさいと感じるかどうかは人それぞれです。

耳の良い人や神経質な人ならちょっとした音でもうるさいと感じますし、逆にあまり音を気にしない人なら少し騒がしくても何も思わないでしょう。

多くの人は苦情を入れる際に「隣人が夜騒がしい」という曖昧な表現を使いますが、しっかりと対処してもらうためには客観性が必要です。

騒音かどうかの基準値というのは平成10年に公布された環境省の告示によって定められています。

昼間(6:00~22:00)夜間(22:00~6:00)
音の大きさ55デシベル~45デシベル~

昼間の場合は車の音や通行人の喋り声等が含まれていたり、生活的基準により55dBまでそこまで気にならないと言われています。

逆に夜間の場合は環境音もほとんどなく静かな状態となっているため45dB以上の音が出ているとうるさいと感じるようです。

日常生活における騒音の大きさを平均を表にまとめてみました。

音の大きさ
足音45dB
子供の走る音65dB
掃除機70dB
洗濯機の音70dB
椅子を引きずる音50dB
ドアの開閉75dB
話し声60dB

足音や小声で話す程度であれば夜間でも45dB以下となるので騒音とは呼べません。

ただし子供が走る音や普通に話す声は基準値を超えるため生活の中でも騒音と呼べる音の大きさです。

もちろん常識的な時間帯であれば集合住宅なので多少音が大きくても我慢する必要がありますが「深夜なのにずっと騒がしい」とかであれば苦情を入れても良いでしょう。

証拠として騒音の記録を取っておくと、引っ越す際に費用の返金交渉としても利用できます。

木造アパートは音が響きやすい

構造によって界壁に厚さや使われる素材が変わりますが、木造アパートは中でも最も壁が薄いです。

構造壁の厚さD値
木造130mm~145mm40以下
軽量鉄骨造100mm~125mm40~
重量鉄骨造125mm~150mm40~45程度
鉄筋コンクリート造120mm~180mm45~60

D値というのは遮音できるdB(デシベル)数を表しており、例えばD-40なら隣人の音を40dBほど軽減できます。

木造は建築基準法規定の最低レベルなので、遮音性能の高い素材を使わない限り隣人の生活音は聞こえてしまいます。

こちらは床の遮音性能。

遮音等級建物構造音の聞こえ方
L-35日常生活で気になるような音はほぼ聞こえない
L-40鉄筋鉄骨コンクリート造防音性が高く外からの音も軽減される
L-45子供の泣き声や走り回る音は多少聞こえる
L-50鉄筋コンクリート造子供の泣き声や走り回る音は聞こえる
L-55洗濯機や掃除機は少し聞こえるが気にならない
L-60重量鉄骨造足音やドアの開閉音など振動を伴う音が聞こえる
L-65軽量鉄骨造多少音量は軽減されるが生活音はほぼ聞こえる
L-70生活音はほとんど筒抜け
L-75木造生活音は筒抜けで小さな音まで聞こえる

L値は逆に高ければ高いほど足音や洗濯機を回す音、掃除機の音等が聞こえてきやすくなります。

木造は界壁と同様に最低レベル。

その分家賃が安いため、ある程度は妥協する必要も出てきます。

引っ越したばかりで騒音に悩まされたときの対処法

せっかく新居に引っ越したばかりなのに隣人の騒音に悩まされたときの具体的な対処法についてまとめてみました。

家具を搬入するまで様子を見る

冒頭でも紹介した通り、引っ越したばかりで家具が搬入されていない場合は隣人の音が聞こえやすい状態となっています。

物には大なり小なり吸音性能があり、家具を配置することにより「自分の音が隣人に聞こえづらくなる」「隣人からの音が聞こえにくくなる」効果があります。

入居したばかりの空間で声を出すと音が反響してしまうのも吸音する素材がないことが原因です。

つまり、引っ越してきたばかりでた隣人の音が聞こえやすくなってしまっているだけで、生活環境が整えばあまり気にならなくなる可能性も高いということです。

管理会社に苦情を入れる

最も手っ取り早いのは管理会社に騒音被害に悩まされているという報告をすることです。

管理会社はこういったトラブル報告には慣れていますから堂々と報告しましょう。

「〇〇〇号室の方が夜毎回うるさくて困っています」と報告すれば、クレームが入っていることをそのまま伝えてくれます。

誰がクレームを入れたかはわからないようにしてくれるので安心してください。

ただ、この方法はすぐに騒音を収める方法ではないのでその日は我慢するしかありません。

例えば後日その人に通知を送ったとしてもそれを見るのは数日先ということになります。

管理会社が必ずしも即座に電話して対応してくれるわけではないのでその点は注意が必要です。

引っ越したばかりで苦情を入れても一向に改善が見られない場合は別の部屋に移動を無料で許可される可能性もあります。

例えば現在201号室に住んでいて隣人があまりにも騒がしかった場合、空室の301号室に移動させてくれることも。

空室状態にもよりますし、管理会社がどこまでしてくれるかはわかりませんが”引っ越したばかり”であれば部屋の移動願いを出してみるのも手です。

直接手紙や張り紙をして注意を促す

僕自身、一人暮らしをしていてこれまで何度か苦情を入れられたことがあります。

管理会社から連絡が来たことはありませんが、自分が出している音がどれぐらい隣人に聞こえているかというのはわからないもので、知らず知らずのうちに大きな音を出してしまっているというケースもあります。

僕の場合は直接「深夜、静かに」という張り紙をされました。

今までは分譲賃貸ということもあり、多少騒いでも大丈夫という認識でしたが注意されることで「意外と音聞こえているのか」と認識することができました。

騒がしくている本人は自覚がないケースも多いので、管理会社に言うほどではないけど静かにしてほしい場合は張り紙や手紙を出すのも手です。

警察に連絡する

110番通報すると必ず「事件ですか?事故ですか?」と聞かれます。

騒音の場合は「どちらでもありません。隣人があまりのもうるさくて通報しました」と言いましょう。

通報されたからには警察も確認をしなければならないのでこちらに向かってくれます。


住所と何号室がうるさいのかを伝え、名前を聞かれたときに答えたくなければ「匿名でお願いします」と言いましょう。

もちろん名前を言ったからと言って「○○からクレームが入っています」と相手に伝えるようなことはしないので安心してください。

実際、警察は民事不介入なもめごとなのでやれることは注意ぐらいでしかありませんが【警察が動いている】ということの大きさがかなり効果的です。

意外とこういう騒音トラブルでも動いてくれるので困ったら通報するのは大切。


しばらくしてまた騒ぐようであったり、効果がないようであれば再度警察に連絡してみましょう。

何度か通報することで騒いだら警察が来るという条件反射のような状態になるので自然と静かになります。

引っ越しを検討する

引っ越してきたばかりですぐに引っ越しをするのは非常にもったいないですが、騒音で寝不足になったり、ストレスがたまるような引っ越しを検討しなければなりません。

初期費用説明
前家賃日割り計算され、返金される
敷金キレイな状態なのでほとんど返金される
礼金返金されない
仲介手数料返金されない
火災保険料月割り計算され、返金される
事務手数料返金されない
オプション代返金されない

初期費用として払ったものの中でも日割りや月割り等で返金されるものもあります。

退去費用としては部屋がきれいな状態なので0円で済み、敷金はまるごと返金される可能性が高いです。

礼金や仲介手数料分は損をしてしまうので最低でも家賃2ヶ月分失うことになりますが、礼金は交渉次第で返金されることもあります。

違約金に関しては通常の物件ならかかりません。特約として設けている場合は騒音が原因で改善されなかったということで交渉の余地ありです。

初期費用の安い不動産
  • ビレッジハウス:敷金・礼金・仲介手数料・更新料無料+3万円キャッシュバック
  • UR賃貸住宅:敷金2ヶ月のみで退去費用が安いので無駄な費用が一切かからない
  • 部屋まる。:都内家賃6万円以下の物件を探せる+キャッシュバックがもらえる

初期費用を抑えたいのであれば上記のような不動産がおすすめです。




隣人からの騒音を最小限に抑える防音対策

騒音を完全になくすことはできませんが、防音対策をすることである程度の音は抑えられるようになります。

うるさい側の壁に家具を寄せる

家具を壁際に沿う形で設置することにより一応防音対策になります。

一応と書いたのは防音効果的にはそこまではっきりとした違いを確認できないため。

まぁ特別コストがかかるものでもないですし、家具はもともと壁際に設置するものなので言わずもがな。


ちなみに、その家具が壁全面を覆うぐらい大きい場合はしっかりとした防音対策になります。

収納&テレビが一体型となっているやつとか効果的です。

実際それを購入している人なんてあまりいないでしょうから、布や防音シートと併設することで効果をより実感できると思います。

防音シートを設置する

世間的にも壁の薄さに対するトラブルというのは非常に多いようで、防音グッズも色々と販売されています。

壁が薄いと感じたらまず、吸音材を使ってみることをおすすめします。

遮音性に優れている物が多く、防音グッズの中でも効果が高いと評判。

また、防音シートは防音性だけでなく夏場や冬場の暑さ・寒さ対策にもなるものが多いようです。

ニトリやカインズホームなどホームセンターでも購入できますし、ネットでも買えます。

面倒くさい方はアマゾンなどで購入できます。

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壁に設置する防音グッズはいくつもあるので気に入ったものを使ってみてください。

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このほかにも様々なデザインのものが売っているので部屋をオシャレにすることも可能。

逆側にベッドを置く

深夜にうるさいと感じるのであればベッドを置く位置も考えてみましょう。

なるべく騒音側ひはベッド以外の家具を置いて遮蔽物として利用し、ベッドは静かな壁側に沿うように置くことで寝心地はある程度改善できます。


寝る方向を変えるだけで騒音が多少マシに感じられて寝られるようになったという意見もあるので意外とベッドの位置は重要です。

窓を徹底的に密閉する

隣人ではなく車やトラック等の騒音に悩まされている場合は窓の防音対策を行いましょう。

窓の対策
  • 防音シートを窓に張り付ける
  • プチプチを張り付ける
  • 戸当たりテープで密閉性をあげる
  • 厚手の遮光カーテンを設置する

窓に直接防音シートを取り付けて、戸当たりテープで隙間を徹底的になくすことで外からくる騒音に関してはかなり改善されます。

その上で気になるようであれば遮光カーテン等の厚手のカーテンで防音性を増すことで気にならなくなります。

外からくる騒音というのは一定期間住んでいるとある程度は慣れるものですが引っ越したばかりだとかなりうるさく感じられます。

防音性の高い物件を探せるおすすめ不動産

管理会社に苦情を言っても一切改善が見られない場合は引っ越しの検討が必要です。

今すぐ引っ越すにしても今後引っ越すにしても同じように住んでから騒音で後悔しないような部屋選びが大切です。

防音性に特化しているお部屋を探せるおすすめ不動産を3つほど紹介します。

シャーメゾン(積水ハウス)

シャーメゾン公式ページへ

運営会社積水ハウスグループ
ハウスメーカー積水ハウス
対応エリア全国
店舗数約3,000店舗
物件数460件(山手線内)
仲介手数料基本賃料1ヶ月分+税
おとり物件0件
特徴高品質な物件が多い
2011年より高遮音床「シャイド55」を採用
独自サービスが乏しい
設備が充実している物件が多い
少し家賃が高い

シャーメゾンは高品質な賃貸物件を提供しているハウスメーカーで、遮音性や設備のグレードが高いことで有名です。

シャイドシステムという独自の遮音システムを採用しており、鉄骨造物件でありながらRC造に引けをとらない防音性の高さがあります。

シャイド55は標準仕様となっており、2011年以降に建設された物件には基本的にすべて採用しています。

ハウスメーカーの中では大東建託に次ぐ2位の管理物件数を誇っているため、比較的お部屋も探しやすいです。

難点としては高品質が故の家賃の高ささ、特典サービスの乏しさが挙げられます。

シャーメゾンの防音性の評判は?シャイド55でも足音はうるさい?

D-room(大和リビング)

D-room公式ページへ

運営会社大和リビング株式会社
ハウスメーカー大和ハウス
対応エリア全国
店舗数11店舗
物件数50件(山手線内)
仲介手数料基本賃料1ヶ月分+税
おとり物件0件
特徴高品質な物件が多い
軽量鉄骨造の物件が多い
2012年より高遮音床を導入
設備が充実している物件が多い
契約プランが選べる

D-roomは大和リビングが運営している大和ハウスが施工した物件のみを取り扱っている不動産です。

シャーメゾンと同様に高品質な物件を提供している鉄骨造がメインの施工会社で、管理物件数はハウスメーカーの中で4位となっています。

独自のサービスが充実していたり、初期費用を抑えられる「タダシ物件」というものもあり、利用者目線のサービスを多く提供しています。

難点はシャーメゾンと同じで高品質が故の家賃の高さが挙げらえますが、遮音性能がかなり高いので防音性の高い物件に住みたい人にはおすすめです。

大和リビングD-room賃貸の評判はやばい?住み心地はどうなの?

イエプラ

イエプラはハウスメーカーではなく仲介不動産ですが、遮音システムを採用している物件のみを一気に探せるサイトなのでおすすめです。

イエプラのホームページへ

運営会社株式会社エヌリンクス
口コミ評価(google)★★★★☆(4.5)
対応エリア関東・関西
店舗数2店舗
物件数約10万件以上
仲介手数料基本賃料1ヶ月分+税(保有不動産に依存)
利用料金無料
会員登録必要
おとり物件0件
特徴自宅にいながら部屋探しができる
チャットでやり取りが可能
新着物件を手に入れられる
業者専用サイト「ATBB」が見られる
設定できない細かい条件を伝えられる

イエプラを使えばチャットで「家賃10万円以内で遮音システムを採用している物件を探している」と言えばあとは放置で新着物件を教えてもらえます。

自分でわざわざ探す手間が省けるので条件に合う物件を待つだけです。

無料で使えるこういったサービスと評価の高いハウスメーカーを組み合わせることで、より部屋探しが楽になります。

イエプラの仲介手数料判明!口コミや評判が本当か実際に使ってみた

まとめ

MEMO
  • 引っ越したばかりでうるさく感じるなら管理会社に連絡が手っ取り早い
  • 集合住宅ならある程度の生活音は我慢する必要がある
  • すぐに対処してほしい場合は管理会社ではなく警察に連絡するのも手
  • 引っ越すか考える前に出来る限りの防音対策はやっておこう

隣人がどんな人なのか住んでみるまでわからないので引っ越してから後悔する人は多いです。

たまたま金曜日や祝日で友人と騒いでしまっただけという可能性もありますし、その日うるさかったからと言って毎日うるさいとも限らないので様子を見ることも大切です。

あまりにも毎晩うるさいなら管理会社に連絡すべきですし、すぐになんとかしてほしいなら警察に連絡して注意してもらうのも効果的な方法です。

騒いでいる側は自分がどの程度の音を出していて、迷惑をかけているということ自体に気付かないので苦情を入れるだけで収まることもあります。

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