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物件数は繁忙期のように退去する人が増えて多い時期もあれば、入れ替わりが少なくて市場に物件が少ない時期もあります。
物件数が多ければ多いほど、お部屋の選択肢も増えるのでいい物件にめぐり合える可能性は高いでしょう。
今回はスーモやホームズなど物件数が増える時期はいつなのか、部屋探しに最適な時期について月別の特徴とともに紹介していきます。
目次
スーモの物件数が増える時期は1月~3月
スーモやホームズに掲載されている物件は『レインズ』や『ATBB』といった賃貸物件の共有サービスに掲載されたものが各不動産によって取り扱われ、最終的に掲載されています。
つまり、スーモやホームズの物件数が増える時期というのは退去する人が増え、募集をかける物件が多くなる時期ということです。
参照:https://myhome.nifty.com/column/rent/161215225078/
これは1年間の物件掲載数の推移をグラフにしたものです。
年によって物件数の多い時期・少ない時期は多少異なりますが基本的に12月から一気に物件数は増え始めて不動産の繁忙期は1月~3月になっています。
- 2月
- 12月・1月・3月
- 9月・10月・11月
- 4月・5月
- 6月・7月・8月
2020年のデータでは4月~5月の物件数が少ないですが不動産業界全体の閑散期は6月~8月と言われています。
だいたいゴールデンウィークあたりまでは募集している物件はまだ多く、それを超えると売れ残り物件が目立つようになります。
スーモやホームズの取り扱い物件数を見てみると繁忙期の1月~3月は1,000万件近くの物件数になることもあります。
逆に閑散期は300万件~400万件程度になるので単純にピーク時の3分の1程度の物件数しかないということになります。
物件数が多い時期の方が確かに自分の条件に合う物件を探しやすいのは間違いありませんが、不動産業界は共通の物件ネットワークを利用している(レインズとかatbbとか)ので、掘り出し物件は出た瞬間に埋まってしまいます。
物件の競争率が高くてのんびり部屋探しをしたい人にとってはおすすめできません。不動産も毎日多くの客を相手にしているためかなり忙しく、1人1人に対してゆっくりと時間を割いている暇がないため、雑な対応をされることが多くなります。
例えば条件に合わない物件を提示されたり、対応そのものが多かったり、内見する物件を間違えるというミスも発生します。
この時期に引っ越したことが何度かありますが、とにかく早く決めさせようとしてしつこかった印象が強いです。「今日決めないと埋まっちゃいますよ」とか。
逆に物件数の少ない時期は条件に合う物件も少ないですが、すぐに決めなくても埋まりにくいのでちゃんと吟味して部屋探しをすることができます。
賃貸物件数が多い時期ごとの特徴
物件数というのは、需要と供給によって大きく変動していきます。
退去予定、またはすでに退去している部屋が多ければその分選択肢が広がりますが、需要の方が多かったり、退去する人がいない場合は物件数が少なかったり変動しなかったりするのでこの辺を見分けると部屋探しがしやすいと思います。
第1位:1月~3月
1月・2月・3月は不動産業界の繁忙期と呼ばれ、1年間で最も人の入れ替えが激しい時期です。
学生や新社会人が部屋探しをするため一人暮らし用物件の最も多い時期でもあります。
卒業、入学、などがその原因となっています。
通常の不動産は水曜日が定休日(契約が水に流れやすい)になっていますが、この時期だけは水曜日もやっているぐらいの繁忙期です。
3月の末が一番退去する人が多いのですが、退去のための連絡は3ヶ月前から行われるため、掲載時期はその前の1月や2月頃となります。
物件数の多さは2月>3月>1月という順番で物件数は多いですが、3月中旬以降に入ってしまうとだんだんと良い物件が少なくなっていくように感じます。
3月上旬はまだ物件数が多く、中旬がピークでその後はだんだん総物件数は減っていく傾向があります。
もしこの時期を狙うのであれば最低でも2月上旬から部屋探しをした方が良いでしょうね。
ただ、引っ越し業者も同様に繁忙期となるため、料金も高くなってしまいます。
この時期は物件の入れ替わりが激しく、次々に新しい物件が出てくる反面、競争率が高いのですぐに成約してしまい、良いと思った物件はすぐになくなります。
もし仮に良い物件を見つけて内見予約を入れたとしても次の日には他の人からの申し込みが入ることもざらにあります。
条件のよさそうな物件を見つけたら「仮押さえ」することも可能なので、一時的に押さえておくべきです。
この時期に部屋探しをするならネットで探すよりも直接不動産に行ってしまった方が効率的です。
スーモやホームズなどネットに掲載されている物件情報というのはスピードが遅いので、掲載されたころにはすでに埋まっているということも良くあります。
繁忙期はスピード第一になるため、より早い物件情報を手に入れる必要があります。
物件数が1年の中で最も多く移り変わりの激しい時期
第2位:12月
12月はクリスマスや忘年会等イベントごとも多い時期ですが、先ほども言ったように契約更新するか解約するかの通知が来るのが更新日の3ヶ月前となるためちょうど物件数が増加する時期です。
12月というのは何かと忙しいため物件数が多い割に部屋探しを始める人は少ないです。
みんな「新年になったら部屋探しを始めるか」と考えるのでわざわざ年末に忙しい引っ越しをしようとは思わないわけです。
2月に入居を考えているのであればこの時期からの部屋探しがおすすめですが、3月末や4月上旬に入居したい場合は探しても物件をキープしておけないのでもう少し待ってからのほうが良いでしょう。
繁忙期一歩手前の時期となるのでいつ引っ越しても良いのであれば物件数も多くライバルも比較的少ないねらい目の時期となります。
物件数が多くなり始めて部屋探しをし始めている人はまだ少ない時期
第3位:9月・10月
この時期は俗に穴場シーズンとも言われています。
大学生で9月に卒業する人もいれば、人事異動や転勤により引っ越す人が増えるので物件数が相対的に増えるようです。
また、大家側もこの時期を逃すと年度末まで空き物件になる可能性が高いので、家賃交渉なども割としやすいのが特徴。
僕は物件好きなので一年中物件を見ていますが、この時期になると物件のバリエーションに変動があるのを確認しています。
ちなみに新築物件が登場するのもこの時期が多いので、新しい部屋に住みたいという人にもおすすめです。
国土交通省調べによる2022年の新築物件着工数は『3月』『8月』『9月』『10月』が高くなっています。
不動産の繁忙期と言われえている1月~3月までに間に合うように建設したり、入居者獲得のためにこの時期にリフォームをする大家も多いのが特徴です。
部屋探しをする需要よりも空き物件や新築物件などの供給が多いのでちょうど良い時期です。ただ一人暮らし用物件というよりも1LDKや2DKなどの新婚、カップル向け物件が多いように感じます。
穴場シーズンで第二の繁忙期。カップルならこの時期がねらい目
第4位:4月(ゴールデンウィーク前まで)
不動産の繁忙期は4月までと言われているので、正直4月になってしまうといい物件は取られてしまっていますが、それでも依然として物件数は割と多いです。
だいたいゴールデンウィークに不動産を訪れ、契約しようと考えている人が多いのでそれまでに決めないと、ガクンと物件数は下がります。
おすすめは出来ませんが、もし部屋を探すのであれば4月上旬までには決めたいところですね。
4月は繁忙期を過ぎた売り残り物件で家賃交渉がしやすいという話もありますが、ゴールデンウィークがあるせいで交渉が意外としにくい物件も多いので注意してください。
僕が最初に一人暮らしした時も4月に部屋探しを行いましたが割と良い物件はあったように感じました。
当時は良し悪しもよくわからなかったので家賃の安さでしか見ていませんでしたが、そこまで物件数が少ないという印象はありませんでした。
依然物件数は多いが売れ残り物件が多い。決めるならゴールデンウィーク前までに
物件数が少ない時期
物件数が少ないというのは繁忙期を過ぎて、売れ残った物件が多いということです。
確かに、選択肢は狭まり、良い物件を確保するのは難しいですが、その分家賃を下げていたり、家賃交渉、礼金交渉をしやすいというメリットもあります。
第1位:7月・8月
1年の中で最も物件数が少ないと言われている時期ですが、逆に最も家賃交渉がしやすいと言われています。
夏場は人が引っ越しをするような変わり目ではないですし、暑いのでこの時期に引っ越ししようと思う人は非常に少ないです。
不動産業界でも「閑散期」にあたり、かなり暇な時期です。
1人1人しっかりと対応してくれるというメリットもありますが、なかなか良い物件に出会えないので交渉込みで家賃を少し高めに設定して探すのも1つの方法です。
夏の時期なので暑いですが、引っ越し業者もこの時期はかなり暇なので繁忙期に比べて料金も格段に安くなっていてお得に引っ越しやすいです。
内見の際は電気が通っている場合はクーラーをつけてもらうことができるのでそれほど暑くは感じませんが、自力で引っ越し作業をする人にとっては結構地獄。
1年で最も物件数が少ない時期。家賃交渉がしやすく引っ越し費用も安いので初期費用を抑えたいならおすすめ
第2位:5月・6月(ゴールデンウィーク後)
1~4月の繁忙期で売れ残った物件が多く、ゴールデンウィーク後だとかなり物件数は少なくなります。
繁忙期を過ぎた直後でもあるので家賃交渉はそれほどしやすくはありませんし、一年の中で最も狙うべきではない月と言えるでしょう。
梅雨の時期は休みに外に出たがる人も少ないので不動産に訪れる人も少なくなります。
雨のせいで引っ越し作業がしにくいという点も踏まえるとあまりおすすめできない時期です。
ちなみにこの時期は一人暮らし用物件よりもカップル用の物件が増えます。
物件数も少なく部屋探しもしにくい時期。カップルならこの時期に物件をチェックしておこう
第3位:11月
一年の中で最も特徴がない時期。これから繁忙期を迎えるにあたって家賃交渉がしにくい時期とも言われています。
不動産業者も年始の繁忙期に向けて準備する時期ですし、9月10月を終えているので物件数も少ない印象があります。
3月の繁忙期に入居した人が更新日になって連絡をするとしても12月中旬~下旬ごろとなるため11月は増え始め前ということになります。
11月中旬や下旬頃からちょくちょく物件をチェックし始めると12月頃に良い物件が見つかるかもしれません。
1年で最も特徴のない月。物件数は増え始める前で引っ越し業者料金は安い
繁忙期に部屋探しをするメリットとデメリット
まずは最も部屋探しをする人が多い繁忙期にあえて引っ越しをするメリットとデメリットについて紹介していきます。
メリット
- 物件数が圧倒的に多く条件に合う物件を探しやすい
- 物件の更新頻度が高い
繁忙期に部屋探しを行う一番のメリットはなんといっても出回っている物件数自体が多いので自分の条件に合う物件が探しやすいことです。
仮に条件設定して良い物件が見つからなかったとしても退去する人も多いのですぐに新しく空き室になった物件が出回るので翌週に条件に合う物件を見つけることができることもあります。
デメリット
- 目星の物件がすぐに埋まってしまう
- 家賃交渉がしにくい
- 売れ残り物件が多い
- 丁寧な対応をしてもらいにくくなる
- 引っ越し業者の費用が高くなる
物件数が圧倒的に多い一方でライバルも多くなるので仮にネットで条件に合う物件を見つけてもその翌日にはもうすでに申し込みが入っているようなことが頻繁に起こります。
スーモやホームズに掲載されている物件というのは定期更新なので物件情報は少し古いのですでに成約済みの物件も掲載されていて部屋探しが効率的に行えない可能性もあります。
みんな引っ越し業者に依頼するので料金も高くなってしまいます。この時期はとにかくスピード第一で動かないとすぐに希望の物件は取られてしまいます。
閑散期に部屋探しをするメリット・デメリット
閑散期は条件に合う物件は少ないもののうまく探せればメリットも大きいです。
メリット
- じっくりと部屋探しが行える
- 部屋探しをしている人が少ないので丁寧な対応をしてもらいやすい
- 家賃交渉等が行いやすい
- 引っ越し料金が安い
- フリーレントなどキャンペーン物件が多くなる
閑散期は物件数が少なくなってしまいますがその分同じように部屋を探しているライバルも少なくなるのでじっくりと部屋探しができます。
この時期は1人1人の客が不動産にとっても非常に重要な収入源となるので丁寧な対応をしてもらいやすいですし、大家としてもずっと空き室になる可能性が高いので初期費用が安くなるようなキャンペーンをしていたりフリーレント物件のような1ヶ月家賃がただになるような条件を付けることが多くなります。
また、引っ越し業者への依頼も少ないので費用が抑えたい人にはおすすめの時期です。
デメリット
- 売れ残り物件が多い
- 物件数が少なくて条件に合う物件を探しにくい
- 情報が更新されにくい
繁忙期に契約が決まらなかった物件はいわゆる売れ残り物件になってしまうので相対的に見てあまり良い条件ではないことが多いです。
例えば相場に比べて家賃が高かったり駅から遠いような不人気物件ばかり残されていたり。
もちろん繁忙期にみんながみんな退去するわけではないのでちょうど閑散期に好条件の物件が退去予定になることもありますが、繁忙期よりは当然条件に合う物件を探しにくくなってしまいます。
また物件の入れ替わりが少ないのでじっくり部屋を探しても新しい物件情報が少なくて妥協して部屋を決めなければならないことにもなりえます。
後悔したくないなら部屋探しは2か月前から
物件を探す時は目安としている時期の最低でも2ヶ月ほど前から物件を探し始めると割と良い物件にめぐりあえるので、間違ってもギリギリまで何もしないのは辞めたほうが良いです。
入居までの工程 | 即入居可物件 | 退去予定物件 |
---|---|---|
退去するまで | – | 最大1ヶ月 |
物件の申し込み | 1日 | 1日 |
審査期間 | 3日~7日 | 3日~7日 |
初期費用の入金・確認 | 1日 | 1日 |
ハウスクリーニング | – | 退去から7日~14日後 |
書類作成 | 1日 | 1日 |
入居日調整・契約 | 1日~2週間 | 1日~2週間 |
鍵の引き渡し・入居 | 1日 | 1日 |
入居にかかる日数 | 7日~14日 | 約1ヶ月~2ヶ月 |
例えば3月に引っ越す予定なら、1月、2月あたりでもう探し始めていなければ遅いです。
確かに本気を出せば部屋探しから最短で1~2週間後には入居できますが、部屋を吟味している時間はなくなってしまいますし、住んだ後で後悔する可能性も高くなります。
引っ越しの2か月前から住みたい地域の物件を調べてみて相場を把握しておいて、良い物件を見つけたら内見。
内見後に仮押さえ(他の人に取られないようにすること)することもできるので、入居日がちょっと遠くても問題ありません。
こうすれば余裕のある引っ越しができますし、条件に合った物件を見つけることができます。
引っ越し作業は思っている以上に面倒なので時間に余裕を持っておかないとあたふたする羽目になります。
例えばネット回線だったり、入居したのに家具家電が全くなくて生活ができないということにもなりかねません。
繁忙期は空き室がすぐに埋まる
部屋探しで一番ネックなのはその日空き室状態でも1日~2日ですぐに申し込みが入ってしまって埋まることです。
なぜ早く埋まるのかというと、基本的に不動産は国土交通省が定めた物件のネットワークを利用しているため。
基本的にAという物件はどの不動産でも紹介してもらえますし、掘り出し物件ならなおのことです。
実際私も問い合せ時に空き室で翌日行ったら埋まっていた、なんてことが何度もありました。
不動産で直接探すとこういったことはなくなりますが、逆にその不動産が所有している物件、もしくは不動産側にとって報酬が高い物件ばかり紹介されるので正直微妙です。
個人的に現状おすすめなのがイエプラ。
わざわざ不動産に足を運ぶ必要もなく、家にいながらスーモやホームズにも掲載されていないような物件を紹介してくれますし、基本のやり取りはすべてチャットなので家賃交渉等も顔を合わせずに行えます。
ちなみにイエプラは通常、不動産業者しか見れない「ATBB」というサイトを無料で閲覧することができます。
誰よりも早く物件情報を手に入れることができるので掘り出し物件を見つけることができます。
チャット上で「ATBBが見たい」と伝えるとそのページのアクセス権がもらえます。
まとめ
- 物件数の多さと部屋探しのしやすさのバランスで考えるなら1月がベスト
- 1月~3月は繁忙期なので今日空いている物件が明日には成約済みとなってしまうことが多い
- 閑散期は梅雨の時期や夏場で家賃交渉がしやすかったり家賃自体が下がっていることが多い
物件数が多い時期はちょうどみんなが退去し始める時期となるので当然部屋探しをしている人も多くなってしまいます。
1日~2日で狙っている物件はすぐに埋まってしまうのですぐに行動しないといつまで経っても希望の条件の物件に住めなくなります。
繁忙期は物件数自体はかなり少ないですが家賃相場自体が少し下がっていたり家賃交渉しやすかったり、引っ越し業者依頼費用も安いのであえて狙うというのもありです。
「いつ引っ越してもいい」という条件であれば繁忙期直前の12月や1月あたりがおすすめです。