高校生から大学生になったり、社会人になったりで3月というのは引っ越しシーズンです。
部屋探しが順調に進めば問題ありませんが、条件に合う物件が見つからなかったり狙っていた部屋が取られてしまうといった事態で思っているよりも時間がかかることもあります。
3月までに入居したい場合、物件探しはいつからすべきなのか、3月に入居するためのポイントについてまとめてみました!
3月に入居するなら物件探しはいつからすべき?
進学や就職に合わせて3月中に入居したいのであれば、2月下旬~遅くても3月上旬には物件探しをする必要があります。
上記の表はスムーズに行った場合のスケジュールとなります。
入居希望時期 | 即入居可物件 | 退去予定物件 |
---|---|---|
3月上旬 | 2月上旬~中旬 | 1月下旬~2月上旬 |
3月中旬 | 2月中旬~下旬 | 2月上旬~中旬 |
3月下旬 | 2月下旬~3月上旬 | 2月中旬~下旬 |
お部屋の申し込みから実際に入居するまでには1週間~2週間程度かかると言われています。
部屋が決まってしまえばあとは早いですが、部屋探しにかかる時間が人によっては1週間以内~1ヶ月以上と差があるため、余裕を持っておく必要があります。
賃貸サイトいえらぶが行った「お部屋探しにかけた時間はどのくらいですか」というアンケート調査によると1ヶ月以上と1か月未満の割合が最も多く、いずれも31%となっています。
部屋決定まで両極端な結果が出ていますが、いつまでに引っ越すという目的が明確であれば1週間以内に見つけることは十分に可能ということでもあります。
「余裕を持っておきたい」「より条件の良い物件を探したい」なら退去予定物件が出る2月中旬から、普通に探すなら2月下旬~3月上旬には始めましょう。
物件には【即入居可物件】と【退去予定物件】の2種類があり、現時点でその物件に住んでいる人がいるかどうかでも入居できるまでに差がでます。
即入居可物件は住んでいた人がすでに退去し、ハウスクリーニング、鍵の交換等が全て終わっていて「あとは契約を済ませればすぐに住めますよ!」という意味です。
即入居可物件に申し込んだ場合、入居の審査、契約、鍵の引き渡しの手続きを踏まなければ当然入居できません。
即入居可物件 | かかる日数 |
---|---|
物件の申し込み | 1日 |
審査期間 | 3日~7日 |
初期費用の入金・確認 | 1日 |
書類作成・契約 | 1日 |
鍵の引き渡し・入居 | 1日 |
合計日数 | 7日~11日 |
早くても1週間はかかります。
僕は今までに5回以上引っ越ししていますが、申し込みから入居まで平均で1週間~2週間ぐらいかかっています。
退去予定物件は前入居者の退去費用を計算したり、実際にハウスクリーニングを行ったり、新しい鍵に付け替えるという作業が行われます。
この物件が「即日入居可」になるまでには早くても1週間~2週間かかります。
退去予定物件 | かかる日数 |
---|---|
物件の申し込み | 1日 |
審査期間 | 3日~7日 |
初期費用の入金・確認 | 1日 |
ハウスクリーニング・修繕 | 退去から1週間~2週間後 |
書類作成・契約 | 1日 |
鍵の引き渡し・入居 | 1日 |
合計日数 | 2週間~3週間 |
ハウスクリーニング自体は1日で終わりますが、退去してから日取りを決めるまでにだいたい早くても1週間~2週間かかってしまいます。
繁忙期の場合は清掃業者も忙しいので早くても2週間前後かかります。
閑散期であればすぐに予約を入れられるので審査後1週間以内にはハウスクリーニングを終わらせることができます。
早めに契約して入居を待ってもらうのは1ヶ月が限界
3月のような物件の入れ替わりの激しい繁忙期を避けるために、12月や1月から早めにお部屋を見つけて契約して、入居まで物件を押さえておきたいと考える人もいますが、結論から言えば入居を待ってもらうのは難しいです。
申し込みから審査が終わるまでだいたい1週間程度、そこから入居日の決定が行われるため待ってもらえる期間は2週間程度となっています。
交渉がうまくいったとしても最大で1ヶ月程度が限界で、それ以上入居日を遅らせたい場合は家賃が発生してしまいます。
「早めにお部屋探しを始めてなるべく早く物件を決めておきたい」のであれば、退去予定物件のみを選べば実際の入居日を遅らせること自体は可能です。
例えば3月上旬に退去する物件は1か月前である2月上旬には各不動産サイトに掲載されます。
3月上旬退去なら、そこから清掃業務も入るため自然に3月末入居が可能です。
ただし、12月や1月上旬からお部屋探しをしてすぐに物件が見つかってしまっても、3月末まで家賃発生を遅らせることはできません。

3月末に入居だと家賃はいつから払う?
3月末に入居をした場合、最初の家賃振り込みは4月末(5月分の家賃)となります。
通常であれば3月に入居した場合、4月分の家賃を3月末に振り込むことになりますが、下旬~末日まで日数が近くなってしまうため初期費用に4月分の家賃が含まれます。
3月末の入居は3月の日割り家賃+4月分の家賃が前家賃となります。
どのタイミングで入居しても日割り計算されるため、損をするようなことはありませんが、末の入居は翌月の家賃も同時に払うことになるため若干初期費用が高くなる点に注意してください。
入居日はいつがいい?
進学や就職を考えると、入居後にも家具家電を揃えたり、役所への届けなどもしなければならないため余裕を持って4月の1週間前である24日前後までに入居しておくのが理想的です。
家賃発生を考えれば3月末ギリギリにしたいところですが、入居したばかりでは家具や家電が揃っておらず、生活の基盤ができていません。
3月中に入居する人の多くは進学や入社を控えているため、少し余裕を持って入居しておくことをおすすめします。
繁忙期の3月は家電量販店も込み合っているため、購入した家具・家電はすぐに搬入してもらえないことがほとんど。
数週間かかることを見越して、審査に通過した時点で家電選びをするというのも手。
入居前に家具・家電を決めるのであれば内見時に部屋の寸法を測っておくようにしましょう。
3月の物件の特徴まとめ
3月というのは不動産業界にとっての繁忙期です。他の時期とは違った特徴があるので注意してください。
物件数が非常に多い
3月は1年の中でもかなり物件数の多い時期です。
参照:https://myhome.nifty.com/column/rent/161215225078/
これはちょうど大学生や専門学生になる人、新社会人になる人、転職した人等の時期が被ることで起こります。
スーモやホームズでも1,000万件近く掲載されるほど多いので条件の良い物件を最も見つけやすい時期となります。
ただし、3月中旬以降になると成約済みの物件も増える反面、退去予定の物件は少なくなるので自然と入居募集の物件は少なくなります。
ある程度は早めに部屋探しをしておいたほうが売り残り物件をつかまされなくて済みます。
不動産屋がかなり忙しい
3月は繁忙期にあたるため、不動産屋もかなり忙しくなっています。
1人1人に丁寧に対応したいところですが来客対応、書類作成、内見案内、物件の掲載等やることが山積みとなっていて適当に対応されることもあります。
不動産屋に行くのは予約は不要ですが、部屋を探してもらっていつまでも迷っていると担当者が変わったりすることも。
閑散期であれば数人で条件に合う物件を探してくれることもありますがこの時期はそういった余裕はありません。
物件の入れ替わりが”かなり”激しい
退去する人が多い反面、同様に部屋探しを行っている入居希望者も多い時期となります。
人気物件はすぐに他の人に取られてしまったり、今日まで空室だった物件が翌日には成約済みになってしまっているようなことも多々あります。
3月に引っ越す場合はゆっくりと部屋探しをしようとすればいつまで経っても部屋が決まらなくなります。
家賃がやや高め
部屋探しをする人が多くなる時期というのはいわゆる需要の高い時期となるので大家としても家賃価格を引き上げる傾向にあります。
多少強気の家賃帯にしても入居者が集まるので自然と全体的な家賃は高くなりますが、1年中全く家賃が変わらない物件も多いのでそこまで気にする必要はありません。
一応住みたい地域の家賃相場について調べておくと失敗するリスクが減ります。
家賃交渉等がしにくい
3月は繁忙期の中ではやや下降傾向ですが、それでもまだまだ部屋探しをしている人は非常に多いです。
この時期は家賃交渉や設備交渉、初期費用の交渉に対して強気に対応されるのでなかなかうまく交渉ができない傾向があります。
もうすぐ6月。部屋探しに最適な季節到来!
『時期により異なる大家の対応』3月 6月
家賃値引 無視 譲歩
礼金交渉 無視 譲歩
条件交渉 無視 譲歩
手数料交渉 無視 譲歩
入居日交渉 強気 弱気6月は大家と一番交渉しやすい月、その理由、狙い目物件は…
— のーち|FIROポートフォリオワーカー (@NO_CHI_1) May 29, 2022
強気に対応しても他の入居者がすぐに現れるので応じる必要があまりないというわけです。
もちろん、交渉が全くできないというわけではありません。
以前僕が3月に引っ越したときは家賃を1,000円ほど下げてもらうことができました。

水曜日も営業している不動産が多い
通常、不動産というのは「契約が水に流れる」という意味合いを持つ水曜日を定休日にしていることが多いです。
不動産としては営業したくても管理会社が水曜日を休みにしていればやり取りを行えないため仕方のないことです。
ただし繁忙期である1月~3月というのは水曜日も普通に営業しているのであまり曜日を気にすることなく部屋探しを行うことができます。
引っ越し業者費用が高い
2018年11月時点の「SUUMO引越し見積もり」口コミデータによると荷物が多くなればなるほど料金も顕著に高くなることがわかっています。
時期 | 単身(荷物小) | 単身(荷物大) |
---|---|---|
1月 | 47,189円 | 64,776円 |
2月 | 48,617円 | 62,694円 |
3月 | 58,168円 | 87,643円 |
4月 | 55,010円 | 81,943円 |
5月 | 50,365円 | 66,955円 |
6月 | 50,193円 | 63,121円 |
7月 | 48,053円 | 67,773円 |
8月 | 45,746円 | 58,447円 |
9月 | 49,332円 | 59,896円 |
10月 | 45,989円 | 62,489円 |
11月 | 47,022円 | 56,935円 |
12月 | 45,033円 | 64,202円 |
引っ越し業者が特に高くなるのは3月と4月です。
不動産の繁忙期は1月~3月なものの、部屋が決まって引っ越しをするのは3月や4月になるのでやや時期がずれます。
荷物の量が多ければ多いほど値段も高くなってしまうので注意が必要です。
また、繁忙期は引っ越し業者の予約が取りづらいので早めの予約が必要になります。
3月中に入居する場合のコツ
3月というのは不動産業界にとっても繁忙期です。
通常よりもかなり忙しい状態なので呑気にゆっくりと部屋探しをしようとするといつまでも部屋が決まらない可能性もあるので行動力が重要です。
住みたい物件の条件に優先順位をつけておく
部屋探しに時間がかかってしまうと大幅に入居日が遅れる可能性があるので、住みたい物件の条件について明確にしておく必要があります。
たいていの場合、自分が住みたい条件に合致する物件には住めません。これはある程度家賃を抑えたいと考えているため。
理想の物件というのはだいたいプラス1万円ぐらいの家賃となっていることが多いので何かを妥協する必要も出てくるわけです。
at-homeが30歳以下の一人暮らししている人を対象に行った「部屋探しの際に妥協した点」についてランキング形式でまとめてみました。
- 築年数
- 階数
- 間取りや広さ
- セキュリティ
- 日当たり
逆に絶対に譲れない条件として挙げられるのは通勤時間や最寄り駅からの近さです。
人によって妥協できない部分は違うと思うので自分の中でのランキング(絶対に譲れない点)を上位3つほどまとめておきましょう。
時間がないなら退去予定の物件は避ける
退去予定の物件はまだそこに人が住んでいるので実際に住むまでには時間がかかります。
即入居物件の中にもハウスクリーニング済みとそうでないものがあるので、内見する前に「この物件はハウスクリーニングされているのか」を確認しておくべきです。
ハウスクリーニング自体は数時間で終わりますが、業者は1日に何軒も回るので予定を組んで実際に清掃が入るまでに時間がかかってしまいます。
退去予定物件はまだ人が住んでいて退去を待たなければならず、さらにそこからハウスクリーニング等が行われるので避けるべきです。
3月に出回っている退去予定物件の多くは3月末に退去となるため、実際に入居できるのは4月中旬~下旬になってしまいます。
退去予定物件を選ぶなら遅くても3月中旬以前に退去予定の物件となります。
即日・翌日に内見予約を入れる
3月は部屋の入れ替わりが非常に激しく、今日まで空き室だった物件が翌日には成約済みになってしまっていることはよくあります。
「内見は週末でいいや」と考えていると他の人に取られてしまう可能性がかなり高いので、良い部屋を見つけたら当日もしくは翌日までに内見予約を入れておきましょう。
3月は早さが勝負です。これが6月や7月などの閑散期だと割とゆっくり部屋探しができますが繁忙期は本当にスピード命です。
審査時に必要な書類等を用意しておく
審査の申し込みをする際には申込書に記入することになりますが、ちゃんと準備できていないとその日に手続きを済ませることができなくなるので時間が余計にかかってしまいます。
たいていは内見→申し込みという流れなになるので内見する際は合わせて書類を準備しておくと入居までかなりスムーズになります。
- 連帯保証人の氏名・年齢・電話番号
- 連帯保証人の勤め先や勤務年数
- 身分証明書
- 住民票(3か月以内のもの)
- 印鑑
- 現在の住所
- 収入証明書(源泉徴収票など)
自分のことならまだしも連帯保証人のことは事前に準備しておかないとわからなかったりするので情報を集めておきましょう。
申し込みがスムーズにいかない一番の原因は実家の住所、親の年収や職業、職場の住所に関する項目です。
連帯保証人が不要の物件でも緊急連絡先として使用されることが多いのであらかじめ親に確認しておきましょう。
僕は親の職場を知らなくてわざわざ電話して聞いたりしたので時間がかかってしまいました。
初期費用にかかる費用を用意する
審査を通過して契約するまでは初期費用の振り込みは必要ありませんが、入金が遅れることで部屋の明け渡し期間も伸びてしまうので事前にしっかりと準備しておきましょう。
初期費用の相場は家賃×4か月~5ヶ月分と言われています。
仮に家賃が6万円だった時の初期費用内訳はこんな感じ。
前家賃 | 60,000円 |
---|---|
敷金 | 60,000円 |
礼金 | 60,000円 |
仲介手数料 | 66,000円 |
火災保険料 | 15,000円 |
鍵交換費用 | 15,000円 |
事務手数料 | 10,000円 |
消毒施工費 | 15,000円 |
保証会社利用手数料 | 35,000円 |
合計 | 336,000円 |
保証会社を利用するかどうかでも初期費用は変わりますが、家賃6万円だと30万円前後かかる計算になります。
敷金や礼金がかかるかどうか、オプション代の有無によってもかなり左右される部分なので申し込み時点で初期費用の概算を見積りしてもらうのが確実です。

早めに引っ越し業者の予約を入れる
引っ越し業者に引っ越しを依頼する場合は早めに連絡をしないと埋まってしまい予約が入れられなくなる可能性が高いです。
国土交通省が調査した大手引っ越し業者の引っ越し件数によると3月~4月がピークとなっています。
繁忙期であればだいたい1ヶ月ぐらい前を目安に予約を入れるようにしましょう。
これは引っ越し侍がまとめた引っ越し依頼のタイミングに関する表です。
見積もり依頼のタイミング | 通常時期(4月~12月) | 繁忙期前(1月~3月) |
---|---|---|
前日~1ヵ月前 | 74.8% | 68.5% |
1ヶ月~2ヶ月前 | 20.3% | 25.7% |
2ヶ月~3ヶ月前 | 4.9% | 5.8% |
やはり繁忙期のほうがやや早めに行動を心がけていることがわかります。
引っ越しの見積もりは「引っ越し日」「転居先の住所」「階数」「荷物量」がわかれば行うことができますし、予約を後から変更しても3日前にならなければ手数料がかからないのが基本です。
ある程度物件の目星がついた時点で予約を取るようにしてもいいでしょう。
引っ越し業者によって料金も異なるので一括見積りで最も安い業者を見つけるのが手っ取り早いです。
まとめ
- 内見~入居までにかかる最短期間は7日~11日程度
- 退去予定の物件はクリーニング等のせいで2週間~3週間かかる
- 部屋探しにかかる日数は1週間程度見積もると良い
- 3月中に入居したいなら2月下旬~3月上旬には部屋探しを始めるべき
余裕を持って考えるなら入居したい日の約1ヶ月前から部屋探しを始めることで予定日にちゃんと入居できます。
最短であれば1週間~2週間以内に入居も可能ですが、すべてうまくいく場合に限られるので注意してください。
部屋探しにどの程度時間がかかるのか一番読めない部分ですし、数年住むことを考えるとパッと決めるわけにもいかないので1週間程度は最低でも使うと考えておきましょう。
3月の部屋探しは不動産業界の繁忙期に当たるので良い部屋を見つけたらすぐに内見予約を行って申し込みを済ませるのが重要です。

効率的に部屋探しを行うには
部屋探しは色々とやり方があると思いますが、効率的に行うには「取扱物件数」と「情報の新しさ」に注目してください。
店舗に行くと物件情報が早いですが取扱物件数が少なくて、ネットで探すとこの逆で情報が古い場合が多く、すでに成約済みの場合が多いです。
おすすめの不動産サイトはイエプラ。
運営会社 | 株式会社エヌリンクス |
---|---|
口コミ評価(google) | ★★★★☆(4.5) |
対応エリア | 関東・関西 |
店舗数 | 2店舗 |
物件数 | 約10万件以上(市場の8割) |
仲介手数料 | 基本賃料1ヶ月分+税(保有不動産に依存) |
利用料金 | 無料 |
会員登録 | 必要 |
おとり物件 | 0件 |
特徴 | 自宅にいながら部屋探しができる チャットでやり取りが可能 新着物件を手に入れられる 業者専用サイト「ATBB」が見られる 設定できない細かい条件を伝えられる |
イエプラは自分で物件を探すのではなく、賃貸専門スタッフに物件を探してもらうサービスです。
家にいながら店舗で探してもらうスピード感で部屋探しができるサイトです。
細かい条件もチャット欄があるため「家賃6万円以下でキッチンの広めな部屋を探してほしい」と伝えることができます。
こういった無料で使えるサービスは利用した方が得です。
少しでも参考になれば幸いです。
