引っ越したけど引っ越したい!賃貸で入居後すぐ退去は返金される?

どんなに慎重に部屋探しを行っていても、入居前と入居後では思っていたイメージとの違いが出てきます。

『隣人が毎晩うるさすぎて眠れない』『思ったより立地が不便』など後悔する点もあるかと思います。

引っ越したばかりだけど引っ越したいと思った際にすぐに退去することは可能なのか、初期費用の一部は返金されるのかまとめてみました。

入居後すぐに退去することは可能

結論から言えば、引っ越したばかりで入居後すぐに退去手続きをすることは可能ですが、即日退去できるわけではありません。

通常の賃貸契約は2年ですが、この契約期間は入居者を縛るものではありません。

2年契約とは「2年の間、あなたがここに住むことを保証する」というものなので入居後すぐに退去したところでペナルティ等は発生しません。

ただし、入居後すぐに退去しようとしても賃貸契約には解約するにあたって連絡を最低1か月以上前にしなければならないというルールが存在するため即日退去は基本的にできません。

例えば入居後1週間で「やっぱりこの部屋やめたい」となって退去したい旨を伝えても解約できるのは1ヶ月後となります。

1ヶ月分の賃料はかかってしまいますし、当然1ヶ月住んだことで発生する清掃代(ハウスクリーニング代)もかかってしまいます。

「契約直後ならクーリング・オフも使えるのでは?」という意見もありますが、賃貸借契約においてクーリング・オフは適用できず、宅建業法が適用されています。

クーリング・オフは、いったん契約の申し込みや契約の締結をした場合でも、契約を再考できるようにし、一定の期間であれば無条件で契約の申し込みを撤回したり、契約を解除したりできる制度です。

引用:独立行政法人 国民生活センター

クーリング・オフも契約の撤回という趣旨ですが、訪問販売や電話勧誘販売などの取引時に使えるものとなっています。

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引っ越しする原因が騒音なら返金される可能性もある

基本的に一度でも入居してしまったら、初期費用を全額返金してもらうことは難しく、かなりの損失になりますが例外的に『隣人の騒音による問題』であれば賠償請求できる可能性があります。

物件のオーナーというのは苦情被害で入居者が困っていることを訴えてきた際に放置することは民法上できません。

賃貸物件のオーナーには「使用収益をさせる義務」があり、これは簡単に言えば「借主が問題なく生活できるように環境を整える義務」のことです。そのため、居住者が隣人による騒音被害で困っていると連絡をしてきたら、大家は問題を放置せずに対処しなければなりません。

そのうえで、いつまでも問題が解消されない場合は「使用収益をさせる義務」を大家が破っていることになるので、民法第415条・第709条・第710条に基づいて、損害賠償をさせられる可能性があります。

引用:引っ越し侍

苦情を報告されているのに何も対処しなければ最悪の場合、大家・管理会社は損害賠償請求をさせられる立場となります。

問題が全く解消されない場合は初期費用・引っ越し費用等の全額請求も可能ですが、裁判沙汰にならないと応じてくれないこともあるので「返金されたらラッキー」程度に考えておきましょう。

現実的には『支払った礼金の返却』や『敷金全額の返金』程度の妥協案となる可能性は高いでしょう。

ただし、騒音の原因に対して『注意や通知をした』というのであれば、何も対処していないことにはならないため、あとは大家・管理会社がどこまで譲歩してくれるかによって返金の範囲は変わります。

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引っ越してすぐ退去は違約金がかかる?

契約の内容によって変わりますが、退去時に短期解約違約金を設けている物件もあります。

賃貸借契約書に「入居後1年以内の退去は違約金として○○円」といった特約が設けられている場合は期間内での解約は違約金が発生します。

違約金を設けている物件
  • フリーレントを設けている物件
  • キャンペーン物件
  • 初期費用が安くなっている物件
  • 需要の低い物件

違約金に関しては契約時に必ず説明されていますし、数日や1ヶ月以内の退去であればその内容について覚えているかと思います。

特になにも触れられておらず、賃貸借契約書に違約金に関する記載もない場合はいつ退去しても違約金は発生しません。

僕が以前住んでいた物件は敷金・礼金を0円にする代わりに2年以内の退去は違約金が発生することになっています。

普通のプランと比較して選ぶことができて明らかに2年ならオトクだったので選びましたが、何らかの理由で2年以内に退去してしまうと違約金として10万円前後請求されることになっていました。

違約金を設けている理由はすぐに退去されると大家としても採算が取れなくなってしまうためです。

部屋を貸すにあたってハウスクリーニングや設備の修繕、また募集するために広告費を仲介業者に払わなければなりません。

すぐに退去されると入居時にかかってしまったお金が多くて利益があがらないため、違約金を設けているということ。


とは言っても数を見れば違約金を設けていない物件のほうが多いです。

退去費用がかかる可能性は高い

入居して半日とか、まだ荷物の搬入を行っていない状態ならいいですが、入居して24時間以上経っているのであれば退去費用がかかる可能性は高いです。

汚していなかったとしても退去の際には必ず基本クリーニング代というものがかかります。

平均相場は3万~5万円前後。

エアコンのクリーニングやフローリングの修繕、クロスの張替えがなかったとしてもこのクリーニング費用は請求されることが多いので0円で済む可能性は低いです。

もちろん個人経営の大家なら「なしでも良い」と言ってくれる可能性はありますが、基本的にはかかると思っておいたほうが良いです。

こちらは無人契約機検索サイト「アトムくん」が行った男女200名による退去費用に関するアンケート調査結果です。

間取り退去費用の平均額
ワンルーム/1K/1DK/1LDK49,980円
2K/2DK/2LDK79,924円
3DK/3LDK/4K~4LDK90,139円

一人暮らし用物件のワンルームや1Kで普通に過ごした場合の退去費用相場は約50,000円程度となっています。

入居後に返金される可能性のあるもの

すぐに退去したからと言って入居の際に払ってしまった初期費用は基本的に返金されることはありません。

ただし、日割り計算されているものや実質的にほとんどかからない負担分については一部返金される項目もあります。

前家賃一部返金
敷金一部返金
礼金
仲介手数料
火災保険料一部返金
鍵交換費用
消毒施工費
入居安心サポート費
事務手数料
返金されないもの
  • 礼金
  • 仲介手数料
  • 鍵交換費用
  • 部屋の消臭・消毒費用
  • 事務手数料

逆に返金される可能性のあるものについていくつかあるので1つ1つ紹介していきます。

前家賃(日割り家賃)

初期費用の中には必ず前家賃というものが含まれています。

前家賃というのは例えば4月15日に入居したら4月15日~30日分+5月の家賃を一括で払わなければならないものですが、入居日によって5月分を払うかどうかは変わってきます。

例えばこのケースで4月20日に退去することになれば4月21日~30日の家賃を払う必要もなくなり、5月分の家賃も同様に払う必要がなくなります。

住んでいない日の家賃は日割りで計算し返してもうらことができます。

民法第89条2項に、契約書に日割りで返還しない特約が明記されていない場合、貸主(大家)は日割り計算をしなければなりません。

参照元:知恵袋

特約として明記されていた場合の返金は難しいですが、基本的に法律上返金の義務が発生します。

実際、僕もいままで引っ越す際は日割り家賃分はしっかりと返金されています。

敷金

敷金を払っていた場合は返金される可能性が非常に高いです。

もともとも敷金というのは退去時のクリーニング代として充てられるものですが、数日や1ヶ月以内の退去であれば部屋が汚れているということもないでしょう。

仮に、クリーニング代を払うことになったとしても高額になることはないので、払った敷金の何割かはほぼ必ず返金されることになります。

敷金を払っていないということであれば返金されず、逆に退去費として請求される可能性があります。

優しい大家であれば「数日しか住んでいないし退去費は請求しませんよ」と言ってくれますが、個人で管理している物件じゃないと融通はあまりききません。

火災保険料

火災保険料も初期費用の一部です。

賃貸契約をしている以上ほぼ間違いなく火災保険にも加入することになります。

火災保険料は基本的に1年、もしくは2年毎に更新する必要がありその分のお金を一括で最初に支払います。

しかし、もし契約の途中で退去することになると当然火災保険の契約も解約。

例えば2年契約だったとして1ヶ月で退去であれば残りの23ヶ月分の火災保険料は返金してもらうことが可能。

火災保険は日割りではなく月割です。

解約すれば返金ありますし、保険対象物件を変更することもできます。
つまり、引越し先に残りの保険期間を当てれます。
ご自分で賃貸管理会社もしくは保険会社に連絡・申し出しないとできません。

参照元:知恵袋

相場が2年間で15,000円ほどなので、1か月以内の退去であれば14,375円ほどは返金されるということです。

火災保険料の返金があること自体知っている人は非常に少ないですし、物件によってはこちらから請求しなければならないこともあるようです。

ちなみに更新日に引っ越す場合は火災保険料が満了となるため返金はありません。

部屋を退去するまでの流れ

一度でも一人暮らしをしたことのある人ならどういった退去の流れなのかわかると思いますが、入居時と同様退去は色んなところに連絡したり手続きをしなければならないので少し面倒です。

1つ1つ手順を説明していきます。

退去予定日の1ヶ月以上前に管理会社に退去の旨を伝える

退去したくても実際に今すぐ契約を解除することはできません。

部屋を退去したい場合は冒頭でも挙げた通り最低1か月以上前に連絡する必要があります。

最近は管理会社が一括で管理してくれているので、まずは契約書に記載されている管理会社の連絡先に電話してみましょう。

入居してすぐの場合はほぼ必ず「理由を教えてください」と言われるので正直に退去したいと思った理由を伝えましょう。

理由によっては払ってしまった初期費用が多めに返金されたり、無償で空き部屋への移動が許可されたり退去クリーニング代が0円になったりすることがあります。

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電気・ガス・水道・ネットの解約手続きをする

光熱費やネットの解約手続きも同様に行ってください。こちらは最低2週間前ぐらいに連絡すれば良いと言われていますが、規約上の縛りはないので意外と1週間前ぐらいでも承諾してくれます。

ガスに関しては立ち合いがあるので事前に連絡して立ち合い日を決める必要があります。

またネットは引っ越し先でも同じ回線が使える可能性もあるので安易に解約してしまうともったいないこともあるので注意しましょう。

すでに引っ越し先が決まっている場合はそこでその回線が使えるのか調べてもらうことができます。

まだ開通工事をしていない場合はすぐに連絡してキャンセルしましょう。

引っ越し業者に依頼する

荷造り自体は自分1人で行うことができますが、引っ越し作業はかなり大変なので時間がない場合は引っ越し業者に連絡して依頼したほうが良いと思います。

1月~3月の繁忙期は引っ越し業者も忙しくて日取りを決めようにも埋まっていることが多いのでなるべく早めに連絡することをおすすめします。

最悪運転免許があるなら軽トラック等をレンタルして自分で引っ越し作業をすることも可能ですが結構大変。

最低でも友人1人に手伝ってもらわないと冷蔵庫や洗濯機は運べません(重すぎて)。

立ち合い・鍵の返却

退去費がどのぐらいかかるのか退去の前に立ち合いが行われます。

同時に残置物がないかチェックされるので自分で置いた照明やガスコンロ、物干し竿は処分しなければなりません。

入居してすぐの退去ならそのまま新しい引っ越し先で使えるので処分せずに持って行ってしまったほうがいいですね。

鍵の返却は退去日に行われます。鍵を返せば手続きとしては完了です。

賃貸アパートの退去連絡はいつまで?遅れて1ヶ月前でも解約はできる?

こちらでさらに詳しくまとめてみたので参考にしてみてください。

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まとめ

MEMO
  • 入居後すぐに退去しても初期費用の半分以上は返金されない
  • 契約として成立してしまった以上全額返金はほぼ不可能
  • 大家のご厚意で返金額が増える可能性はある
  • すぐに退去するのは損

入居後すぐに退去することはできますが1ヶ月以内の短い期間での退去は損をします。

いくらか返金される余地がありますが、それを集めたところで初期費用として払っているお金や引っ越し代の数割でしかありません。

もし、現在何らかの理由で退去しようと思っている場合は一度大家や管理会社に相談してみるのも一つの手です。

例えば「夜騒がしくて困っているからなんとかしてほしい」と伝えれば収まることもありますし、場合によっては退去理由が理由だけに返金額が増える可能性もあります。

部屋のトラブルであれば明らかに貸主の過失であり、修理等する義務が発生しているため直してもらったり対処してもらうことができます。

どうしても手に負えないという場合は全借連(全国借地借家連合組合)に相談するのも良いと思います。

全借連は違法なことをしている貸主から借主を守るための組合で、無料で相談に乗ってもらうことができます。

法律にとても詳しいので専門的なアドバイスを聞きたいという方はぜひ利用してみてください。

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