背伸びして高い家賃の物件に住むのは無駄?引っ越すべき?

住み心地の良い物件を探すとなると当然家賃も高くなってしまいます。住んで数ヶ月はいいけど、生活に慣れてくると部屋の良さよりも生活を圧迫する家賃の高さに苦しむことになります。

入居して後悔した場合はすぐに引っ越すべきなのか、貯金もない場合はどうすれば良いのかご紹介していきます。

家賃が高い場合は引っ越すべき?

家賃がどれほど生活を圧迫しているかにもよりますが、引っ越すとなればそれはそれでお金がかかってしまいます。

退去費、引っ越し業者費、また一人暮らしするなら初期費用もかかります。

一人暮らしの荷物の量であれば引っ越し代は2~3万円ほどで済みますが、問題は初期費用です。
【初期費用の目安表】

家賃初期費用目安
5万円20万~25万円
6万円24万~30万円
7万円28万~35万円
8万円32万~40万円
9万円36万~45万円
10万円40万~50万円

家賃が6万円ほどの物件でも初期費用が安かったとしても20万円前後はかかります。

具体的な例を挙げてどのぐらいで取り返せるのか計算してみます。

■家賃8万円→家賃6万円の物件に引っ越す場合

  • 初期費用:最低24万円
  • 退去費用:3万円
  • 取り返せる期間:27÷2万円=13カ月半
下げる家賃額退去費+初期費用ペイできる期間
7万円(1万円)31万円~38万円約31か月~38か月
6万円(2万円)27万~33万円約13か月半~16か月半
5万円(3万円)23万~28万円約7か月半~9か月半

家賃8万円から2万円下げた物件(家賃6万円)に引っ越しても実際にペイできる期間は1年以上かかります。

1年以上住まないとお得にはならないので実際にはすぐにお得になるわけではありませんが、長期的に見れば引っ越したほうが良いのは確実です。

ただし8万円から1万円家賃を下げたところでペイできるまでには3年程度かかってしまうので、数千円程度家賃を下げた物件に引っ越すぐらいならやめたほうがいいです。

1年以内にペイできるようなら思い切って引っ越してみるのはあり。

今の家賃がいくらかによってペイできる期間は変わるので計算してみましょう。初期費用をとことん抑えられるのであれば上記の例よりも早くお得にすることができます。

家賃を下げるために安いところに引っ越しするのは逆に損?

詳しい期間についてまとめてみたので参考にしてみてください。

背伸びして高い家賃の物件に住むのは無駄?

僕も無理して自分の収入に対してギリギリ、というか毎月赤字になるような家賃の物件に住んだことがあります。

結論から言うと無理をしてまで高い家賃のところに住む価値はないような気がしました。経験としてはありだけど、精神的に色々と辛くなるかもしれません。

住んでいた物件の特徴
  • 家賃8万円
  • 分譲賃貸
  • オートロック
  • 宅配ボックス設備
  • 11階建ての9階
  • 24時間ゴミ出し可能

具体的に無駄だと感じた点について紹介していきます。

男なのにオートロックはいらなかった

オートロックが備わっている物件に憧れて住んでみたはいいものの、そもそもオートロックは防犯設備なので男の僕にとってはあまり必要のない機能でした。

むしろ、オートロックがあることによって絶対に鍵を無くすことはできませんし、毎回入るときに鍵を鞄やポケットから取り出さなくてはならないので荷物を持っているときとかかなり面倒に感じました。

防犯カメラが役に立ったことがない

防犯カメラも駐輪場、エントランス、廊下、エレベーター内に取り付けてあってセキュリティも充実していたものの、そもそも犯罪行為自体一切なかったので正直意味がありませんでした。

一度だけ部屋の前に置いておいた傘が盗まれたことがありますが、各階に防犯カメラが設置してあるわけではないので犯人は特定できませんでした。

確かに防犯カメラがあることで抑止力にはなっているんでしょうけど、それを実感したことは一度もありませんでした。

これも男だからなのかもしれませんが、そこまでセキュリティにこだわる必要性はなかったなと実感。

眺めの良さは全くの無駄だった

今まではずっと1階に住んでいて、高くても3階程度の高さにしか住んだことがなく9階の部屋を選んだ理由の1つも眺めの良さが魅力的だったからです。

確かに引っ越して最初の頃は疲れたときなんかに外を見るだけで心落ち着くし良かったんですけど、1週間も経てば外なんて見ることはなくなりました。

よく「景色の良い物件は飽きるからやめとけ」って言われてますが、まさにその通りです。

1階のほうが家賃も1万円ぐらい安かったことを踏まえるとその価値があったかは正直微妙。

背伸びして高い家賃を払ったせいで精神的に不安になった

確かに住み心地は良かったし、無駄な設備はあるもののあったらあったでデメリットはないですが、やっぱり精神的に不安でした。

毎月赤字になるかどうかの瀬戸際だったので「もし家賃払えなくなったらどうしよ」とか、月末になると「うわ、家賃払ったら一気にお金なくなる」とか買いたいものがあっても我慢しなきゃいけないとか精神的なストレスは常に抱えていました。

物件に不満があっても家賃が安ければ「まぁ家賃安いし」で済むんですけど、その逆の発想にはならなかったです。

やっぱり家賃設定ってちゃんとすべきだなと正直感じました。

家賃が高いからといって頑張ろうとは思えなかった

よく「高い家賃の物件に住んだらその分頑張るから結果的に年収があがる」なんて話がありますが、これはたぶん人によります。

僕の場合は高い家賃を払ったからといってその分頑張ろうとは一切なりませんでしたし、力になるというよりも不安のほうが大きかったように感じます。

努力して収入を増やそうとする人は家賃が高かろうが低かろうが関係ないです。

これは性格的な問題なのであえて高い家賃の物件に住んでやる気を出そうと考えているなら絶対にやめたほうがいいです。ただの家賃の無駄になります。

生活の質を落とせなくなった

家賃が高い物件というのはそれなりに設備も整っていたり、今まで住んだことのない機能が備わっていたりします。

僕も初めて独立洗面台や浴室乾燥機のついた部屋に住んでみましたが、住み心地に関してはかなり良かったと感じました。

その反面こういった質の高い部屋に一度でも住んでしまうと木造アパートのような家賃の安い物件には住めなくなってしまいます。

生活の質を一度でもあげると下げられないというのはまさにこういうことだな、と実感した部分です。

「家賃が高いから引っ越したい」→ある程度設備が充実している物件を探す→あまり家賃が変わらない→引っ越せないというループに突入します。

高い家賃の物件に住んで感じたメリット

家賃というのは無駄金なので全体的な評価としてはもったいないという気持ちのほうが強いですが、もちろん住んでいた上でメリットに感じた部分も多々あります。

友人や恋人を呼びやすい

安いアパートに住んでいると友人はともかく、恋人とか異性を家にあげることに抵抗を感じることもありますが、無理して少し高めの家賃に住んでいることで”自慢したい”という欲求が強くなるためかある意味自信がつきます。

気持ち的な問題なので関係ない人には関係ないかもしれませんが、個人的には古い木造アパートに住んでいた時よりは多少自信がついたような気がします。

防音性が高い

分譲賃貸だったこともあって今までと比べ物にならないほど防音性能が高かったことも良かった点の1つです。

友達と多少騒いでいても苦情がくることは一切ありませんでしたし、逆に隣人の話し声とか生活音なんかも一切聞こえてきたことはありませんでした。

家賃が高ければ高いほど建設コストも高くなっている傾向があるので防音性に期待できますし、生活する上で隣人に悩まされないというのは結構大事。

宅配ボックスが便利だった

住むまで宅配ボックスが備わっていることにすら気づきませんでしたが、実際に使ってみるとかなり便利です。

宅配ボックスは留守の時とかでも持ち帰らずに届けてくれる便利なボックスで、再配達の依頼をする必要がなくなったので効率的に注文商品を受け取ることができます。

家にいないときはもちろん、ちょっと手を離せないときやNHKや謎の営業勧誘が面倒な時は居留守を使って宅配ボックスに届けてもらうということもできたのでかなり便利でした。

24時間ゴミ出しできるのが便利だった

これも高い家賃を払っているおかげで24時間ゴミ出しできるのはかなり便利でした。

オートロックとか管理人が常駐しているようなメンテナンスの行き届いている物件の多くは24時間ゴミ出し自由で管理人が分別を行ってくれます。

そのおかげでゴミが部屋にたまることなく清潔に保つことができますし、友人や恋人が急に来ることになったときにもゴミを溜めずに出すことができます。

個人的には朝起きてゴミ出しをするのが苦手だったので一番良かった点だったかも。

引っ越さずに生活を維持するための具体的な方法

家賃は月収の3分の1から4分の1と言われています。まずはこの金額に家賃が収まっているか確認してください。

例えば手取りが20万円なら家賃は6万5千円ほどが目安となります。個人的には4分の1が理想ですが、3分の1でも生活が苦しくなるということはないですね。

家賃が手取り相応である場合は確実にその他の出費が大きいです。まずは1か月だけでも良いのでアプリ等でお小遣い帳をつけて自分が何にどのぐらい使っているのか把握してみてください。

外食を極力控える

一人暮らしにありがちなのが、ついつい外食してしまって食費がかさむというパターンです。

確かに料理をいちいち作るのは面倒ですが「今日は外食でいいか」というのは続けていると月々かなりの出費になります。

お酒が好きな人は飲み会とかも多くて、1回あたり3,000円前後かかるとかかることを踏まえるとかなりの出費。

この辺も抑えたいところです。

料理に関してはスーパーで出来あいの総菜を購入してご飯だけ炊くという生活でもかなりコスト削減になります。

スマホ利用料など余計な出費を抑える

私は常に金欠だった時代に1か月の出費をすべて書き出してみたらスマホの利用料が高いことがわかり、格安SIMに乗り換えました。

月々8,000円かかっていたのが今や月1,600円ほどで抑えられているのでかなり節約することができました。

普段はきにしないネット利用料、他にも有料動画サイトとかそういうものを見直してみると意外と大きな出費であることが多いです。

衝動買いを減らす

常に金銭的に余裕がない人に多いのが衝動買いです。男性よりも女性の方が衝動買いしてしまうことが多いです。

結局必要ないものを買ってもただの無駄遣いになってしまうので、本当にそれが必要なものなのか一度よく考えましょう。

「それを買うことで今月赤字にならないか」まで考えられると衝動買いすることはなくなります。

貯金がない場合はどうするべき?

引っ越したいけど貯金もほとんどなくて、現状身動きが取れないという方もいるかと思います。

貯金にあまり余裕がないという人でもいくつか選択肢があるのでご紹介していきます。

初期費用が安い物件を探す

初期費用は敷金、礼金、仲介手数料、前家賃、事務手数料、火災保険料等ですがこの中で敷金、礼金、仲介手数料を抑えることが出来ればかなり格安で入居することが可能です。

【初期費用の安い例】

初期費用金額
前家賃65,000円
敷金0円
礼金0円
仲介手数料0円
保証会社利用料0円
火災保険料約15,000円
鍵交換代約15,000円
殺虫消毒費0円
事務手数料約5,000円
合計100,000円

敷金と礼金はゼロゼロ物件を探して、仲介手数料が安い不動産を選ぶと良いでしょう。

例えばエイブルの物件は仲介手数料が家賃の0.5ヵ月分しかかかりませんし、大東建託やレオパレスは自社物件なので0円です。

エイブルの初期費用って実は高い?オプション代はいくらかかる? レオパレスにも良いところは多い?意外なメリットをまとめてみた

まぁレオパレスは壁が薄い等の悪い噂が多いのであまりおすすめはしませんが、このように仲介手数料が安い不動産を選ぶことが初期費用を抑える鍵だったりします。

キャンペーン物件を選ぶ

例えば「今なら初期費用10万円以下」等と期間限定で入居者を募集している物件を選ぶだけで安く入居できます。

まぁこういった物件ってなかなか自分では探しづらいのがネックなんですけどね。

フリーレント物件を探す

フリーレント物件というのは最初の1か月や2か月家賃無料で借りられる物件のこと。

初月が無料となるのか、それとも借りた翌月が無料になるのかは物件によりけりだったり、こちらで選択できるという場合もあります。

最近は借り手がいなくなってフリーレント物件にしているところも珍しくありません。

人気のない物件だと敷金も礼金も無料だったりするので同時に初期費用を大幅に抑えることができます。

フリーレント物件のデメリットとは?

私も実際フリーレント物件を借りたことがあり、デメリットも一応あるので気になる方は参考にしてみてください。

シェアハウスに一時的に引っ越して資金を貯める

シェアハウスって同居人がいてちょっと遠慮しがちですが、大抵は自分の部屋があってそれほど同居人と顏を合わせることがなかったりします。

また、シェアハウスの一番の魅力は初期費用がほとんどかからないことです。

お金を貯めるために一時的にシェアハウスに住むという人も多いので選択肢としてはありかなと思います。

シェアハウスがやめとけと言われるデメリットと意外なメリット

現在一人暮らし中ならいっそのこと家具や家電を売ってお金にしてシェアハウスでじっくり貯金をして再度家賃の安い物件に住むという流れもありですね。

まとめ

MEMO
  • 背伸びしてまで高い家賃の物件に住むのは無駄
  • 一度でも質の良い物件に住んでしまうと質を下げるのが難しくなる
  • 引っ越すにも初期費用が高いのでペイできるまでにはかなりの期間がかかる
  • もし引っ越すなら初期費用の安さを重視しよう

家賃というのは正直言って無駄金なので背伸びをしてまで家賃の高いところに住むのはおすすめしません。

家賃が高くても年収があがるとは限りませんし、頑張って収入を増やせる人は家賃の高さなんて関係ありません。

もし家賃の高いところに住んでいて引っ越したいのであれば初期費用の安い物件じゃないとペイできるまでに相当時間がかかるのであまり意味はありません。

フリーランスや在宅ワーク中心なら自宅にお金をかけるのは意味がありますが、社会人など普段あまり自宅で過ごす時間がない人にとっては無駄なのでやめたほうがいいです。

効率よく希望の物件を探すには

キャンペーン物件や初期費用の安い物件は自分で探すのがかなり大変です。

不動産に直接行って探してもらうのが手っ取り早いですが、そうなると取扱物件数が少なくて希望の物件に添えないことが多いので無駄足になる場合もあります。

効率よく探すには以前Facebook等で話題になっていたイエプラのようなサービスを利用すると良いと思います。

イエプラというのは自分で探すのではなく不動産店舗に行ったときと同様、営業マンに探してもらうというものですがネットで簡単に利用できます。

イエプラの仲介手数料は?口コミや評判が本当か実際に使ってみた感想まとめ

イエプラのホームページへ

利用料なんてかかりませんし、チャット上でのやり取りが基本なので営業の電話とかもかかってこないですし希望の物件を細かく伝えられるので便利です。

参考までにどうぞ。

イエプラを使ってみた感想まとめ

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