角部屋1階は最強?賃貸物件で最も防音性が高い部屋の位置とは

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やはり賃貸物件において防音性というのはとてつもなく重要です。

賃貸トラブルで最も多いのは騒音等ですし、防音性が高ければそれだけ家賃も高くなります。

今回はどうせなら防音性が高く、苦情等のトラブルにもなりにくい物件の特徴について具体的に説明していきます。

賃貸で防音性が最強の部屋は角部屋1階?

1階の角部屋は他の階に比べると防音性が高く、隣人トラブルになりにくいと言われています。

正確には防音性が高いというよりもトラブルに遭うリスクが低いというのが角部屋の魅力です。

隣人が騒がしいという問題はもちろん、自分が騒いでしまうことを踏まえると角部屋で1階という選択は間違っていません。

まずは角部屋1階が良いと言われる理由についてご紹介していきます。

隣接箇所が少ないため

角部屋の一番の魅力は住人による騒音リスクが半分になることです。

中部屋だと両隣りの音が聞こえてしまうような構造になっていっています。

例えば自分が102号室に住んでいて101号室の人が非常に静かで常識のある住人だったとしても103号室がよく騒ぐような人だったらうるさくなってしまいます。

角部屋なら隣りに住んでいるのは1人だけなのでそのリスクは半分というわけです。

また、もし角部屋に住んでいて隣人が少し騒がしかったとしても内壁側に家具を重点的に置くことで騒音を多少防ぐことができるといった対策がとれるのも良さの1つです。

中部屋で両隣りどっちもうるさかったらどうしようもありません。

自分の足音を気にする必要がないため

2階や最上階と比較したときに1階であれば下の階を気にする必要がなくなるので苦情を入れられる率は格段に低くなります。

自分が騒ぐ可能性があるのなら1階の角部屋が最強。逆に周りの音が気になるという方は最上階の角部屋が最強です。

これは音の伝わり方の問題です。

自分が喋った時、その振動は床を伝い、壁を伝って隣人の元に届きます。

最上階で自分が喋るとその振動は隣接している部分、つまり床に伝わります。

床に伝わるということは当然下の階の人にその音が聞こえやすくなるということです。

逆に1階で喋る場合は下には誰もいないので問題ありません。

上の階の人に音が伝わるのは床→壁→天井を経由します。

さらに普通床に寝そべっているわけではないので2階の人は例え自分が少しうるさくしてもその音は伝わりにくいのです。

出典:パナホーム

逆に1階は上の階の足音が聞こえやすいというのがネックです。

自分に友達が多く、人を呼びたいと思っているのであれば1階を選び、周りが静かであってほしいと思うのであれば最上階の角部屋を選ぶのが正しい選択です。

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角部屋1階にもデメリットはある

角部屋1階は確かにトラブルに遭いにくい位置の部屋となっていますが、中部屋や他の階とは違った防音性でのデメリットもあります。

窓が多いので外からの騒音が入りやすい

隣人とのトラブルは防げるものの、角部屋にはベランダ窓ともう1つ窓が設置されていることがあります。

リビングや居室に使われる窓ガラスは透明ガラスやすりガラス等様々な種類がありますが、賃貸で使われる厚さはアパートで3mm~5mm、マンションの網入りガラスは6.8mmとなっています。

ガラスの種類にはほとんど音の聞こえ方には差がなく、外からくる騒音に対して影響を及ぼすのはガラスの厚さです。

こちらは板ガラスによる遮音性能テストを行ったデータの結果です。

構造 ガラスの厚さ 透過損失
アパート 3mm~5mm 25db~30db
マンション 6.8mm~ 32db~33db

透過損失とは音が通り抜けたときに遮音してくれるdb(デシベル数)のことで、例えばD-40の壁に50dbの音がぶつかると、隣に聞こえる音は50-40=10dbとなります。

木造アパートの外壁はD-40程度と言われているので窓ガラスの遮音性能は外壁に比べるとかなり劣ることがわかります。

角部屋で窓が多く設置されているということは、それだけ外から入ってくる騒音も大きくなってしまいます。

路地裏や閑静な住宅街ならまだしも、線路沿いや大通り付近だとうるさくて寝られないということになるリスクもあるということです。

上からの足音を防ぐ術がない

自分が騒いでしまったり、苦情を言われるのが嫌であれば1階という選択が正解ですが、静かに過ごす前提であれば上からの足音が聞こえてしまうという状態はデメリットです。

床の遮音性というのはL値で示されており、値が高ければ高いほど音が聞こえやすくなります。

これは日本建築学会が調査した建物の遮音性と等級の関係性です。

遮音等級 建物構造 音の聞こえ方
L-35 日常生活で気になるような音はほぼ聞こえない
L-40 鉄筋鉄骨コンクリート造 防音性が高く外からの音も軽減される
L-45 子供の泣き声や走り回る音は多少聞こえる
L-50 鉄筋コンクリート造 子供の泣き声や走り回る音は聞こえる
L-55 洗濯機や掃除機は少し聞こえるが気にならない
L-60 重量鉄骨造 足音やドアの開閉音など振動を伴う音が聞こえる
L-65 軽量鉄骨造 多少音量は軽減されるが生活音はほぼ聞こえる
L-70 生活音はほとんど筒抜け
L-75 木造 生活音は筒抜けで小さな音まで聞こえる

L値が高ければ高いほど足音や洗濯機を回す音、掃除機の音等は聞こえてきやすくなります。

下の階からよりも上の階からのほうが直接音が響きやすい性質があるため、L値が低い物件に住むのであればなるべく最上階に住んだほうが住み心地は良くなります。

自分の足音が響いてしまう場合は防音マット等やスリッパを履いたりして対策が可能ですが、上からの足音がうるさい場合は天井を厚くする等、現実的ではない方法しかないためリスクが大きいです。

防音性の高い賃貸物件の特徴

防音性の高い物件は多々ありますが、構造や階数によって異なる部分が大きいです。

鉄骨鉄筋コンクリート

賃貸物件は大きく分けてアパートとマンションがあるわけですが、マンションの方が防音性が高いというのは当たり前の話。

アパートは木造や軽量鉄骨等で組まれていることがほとんどでコストが低く家賃も低いですが防音性がありません。

一方マンションは鉄骨造、鉄筋コンクリート、気泡コン、鉄骨鉄筋コンクリート等があり、壁の厚さの目安は構造によって異なります。

構造 壁の厚さ 透過損失
木造 130mm~145mm 30程度
軽量鉄骨造 100mm~125mm 30~35
重量鉄骨造 125mm~150mm 35~40
鉄筋コンクリート造 120mm~180mm 45~60

中でも鉄骨鉄筋コンクリートは防音性が高いと言われている鉄筋コンクリートの強化版です。

防音性 ★★★★★
家賃の安さ ★☆☆☆☆
遮音等級(床) L-40(防音性が高く外からの音も軽減される)
遮音等級(壁) D-45~60
壁の厚さ 150mm~
大人の足音 全く聞こえない
子供の足音 ほとんど聞こえない
話し声 聞こえない
笑い声 小さく聞こえる

実際には防音性は壁の厚さ、性能によって決まりますが防音性が高いと言われている鉄筋コンクリートに鉄骨を仕込んでいるので当然ながら壁も厚くなります。

ただ鉄骨鉄筋コンクリートの物件は数が少ないので選ぶなら物件を選ぶなら鉄筋コンクリート造のマンションです。

マンションでもいびきは響く?木造アパートと鉄筋コンクリートの違い

鉄骨造はうるさくない?うるさい?遮音性能を徹底解説

分譲賃貸物件

「分譲賃貸」という言葉を聞いたことはありますか?

これは元々売買されているマンションを誰かが購入し、それを賃貸用として貸し出している物件のことです。

分譲賃貸は最悪でやめた方がいい?住んだ120人に聞いてみた

賃貸マンションと比べると比較にならないほど防音性が高いのが分譲賃貸の特徴。

賃貸用の物件だとコストを削減するためにとにかく見た目を綺麗にして防音性は二の次にする傾向があります。しかし分譲賃貸の場合は床に使われる素材から窓の厚さ、壁の厚さに至るまで良い素材のものを使っているので結果的に防音性が高くなるというわけです。

マンションでも足音等、隣人の生活音が聞こえてくることはよくありますが分譲賃貸の場合は隣の人の音が一切聞こえてこないほどの性能を秘めています。

売買目的で建物が作られているだけに、一つ一つの部屋もしっかりと作っているのです。

窓を閉め切ってしまえば、隣室でピアノを弾いていてもテレビもつけず無音の状態で耳を澄ませなければ聞こえてこないレベルです。
上階や廊下の足音も、気になったことがありません。ドアの開閉音も洗濯機の音も全く聞こえません。

参照元:yahoo不動産

ただ、分譲賃貸は普通の賃貸物件よりも家賃が高いので手は出しにくいですね。

防音性をとことん追求するのであれば選択肢としてはありです。

ちなみに僕も分譲賃貸に住んだことがありますが、騒ぎ声が聞こえてきたことは今まで一度もありません。まぁこれに関しては普通の鉄筋コンクリートマンションにも言えることなのでルームシェアとか同棲にはぴったりという印象。

ラーメン構造でなく壁式構造

少し専門的な話になりますが、建物にはいくつか構造の種類があります。

中でも賃貸物件に多いのがラーメン構造と壁式構造。

構造の説明をしたところで意味はないため割愛しますが、壁式構造の方が防音性は明らかに高いです。

見分け方は間取り図に出っ張りがあるかどうか。

間取りをよくよく見てみると大抵の物件は謎の黒四角部分がありますが、この場合はラーメン構造・・・つまり防音性が低いです。

逆にでっぱりがない物件は壁式構造となっているので防音性は高いです。

普通はこんなところまで見ることはありませんが、この選び方ひとつで簡単に防音性が高いかどうかは見分けることができます。

ラーメン構造の物件の方が圧倒的に多いので希望の物件を探すのは少し難しいかもしれません。

防音性の高い賃貸物件を探すコツと失敗しがちな選び方

中部屋より角部屋

先ほど紹介した通り、中部屋よりも角部屋の方が騒音トラブルに巻き込まれにくいです。

例えば2階の中部屋だと接している部屋は上下、左右含め全部で4つ。

少なくとも4人の住人の生活音がその部屋に響きます。

しかし角部屋であればその数は最大でも3つになります。その分騒音トラブルにも巻き込まれにくくなるのでなるべく角部屋を選んだ方が良いと言えます。

ただ、角部屋の外側部分の壁はコスト削減のために薄く作られていることが多く、外からの騒音(車やバイクなど)は突き抜けて聞こえてくるので大通りは選択しない方が良いでしょう。

周りの環境が静かであれば角部屋はメリットも多いので最強です。

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楽器可物件やペット可物件

楽器不可と書かれた賃貸物件の防音性とは?もし弾いているのがバレたらどうなるのか

防音性の高い物件かどうかは物件情報だけでもある程度得ることができます。

例えば「楽器可」と書かれている物件は住人が楽器を演奏しても問題ない程度の防音性があるという証明の裏返しとなるので防音性は高くなっています。

「ペット可」の物件も同様に犬や猫の鳴き声が隣人まで響きにくいように壁の厚みを増していたり、遮音性、吸音性に優れた素材が使われている可能性が高くなります。

賃貸の楽器不可ってどこまでダメなの?バレたらどうなるのか

クローゼットが隣人側についているような物件

クローゼットの位置

一人暮らし用物件の多くはクローゼットがドア側に向かってついていることがほとんどです。

しかし隣人方面に向かってクローゼットがついているような物件は一般的な物件に比べて防音性が高いと言われています。

クローゼットの位置2

これはクローゼットを挟んで、さらにその先に通常の壁があるため音が壁を通りにけてもクローゼット内部で遮音されやすいことがあげられます。

こういった物件は非常に少ないですが、内見時にはクローゼットがどこについているのかをチェックしてみると防音性の高さをはかることができます。

クローゼット以外にもリビングが隣の物件のトイレ、バスルーム等に挟まれている場合は音が聞こえずらくなります。

ちなみに角部屋でこういった物件は上下階以外で音に悩まされることはほとんどなくなります。

二重サッシ物件

二重サッシというのは簡単に言えば窓が二重になっているような物件のことです。

二重サッシというのは外からする騒音に対してかなり効果があります。大通りや線路沿い付近の物件でしっかりとした建物なら二重サッシを取り入れていることがあります。

外からくる騒音に対してしっかりとした対策が施されている物件というのは防音性が高く、隣人からくる音に対しても問題にならないように対策されていることも多いので狙い目。

本来二重サッシはコストがかかるので賃貸経営者としてはあまり取り入れたくない施工なんですよね。

それを取り入れているということは入居者が快適に過ごせるように意識して造られているので壁も厚めに作られていたり、良い素材をと取り入れている可能性が高いというわけです。

ちなみに二重サッシは電車が通過してもほとんど聞こえないぐらい防音性に優れています。

まとめ

MEMO
  • 角部屋は隣接箇所が少ないため騒音被害に遭いにくい
  • 角部屋1階が良いとされる理由は自分の生活音が響きにくいため
  • 自分が静かにしているのであれば最上階の角部屋がおすすめ
  • 防音性は構造によって大きく左右される

分譲賃貸や鉄骨鉄筋コンクリート、角部屋なんかもそうですが基本的に防音性が高ければ高いほど家賃も高くなります。

家賃が高い理由としてその物件の建設コスト+人気かどうかが関係しています。

家賃にそれほどお金をかけたくないのであればアパートが良いですし、あまり気にしないのであれば上記のような条件の物件を選ぶと良いでしょう。

実際、防音性を重要視して家賃も気にした場合を考えると鉄筋コンクリートマンションの角部屋1階が一番良いと思います。

住んで後悔しないためにも部屋探しは物件の構造等も考えると良いでしょう。

賃貸で防音に特化した構造とは?壁の遮音性をランキングごとに徹底解説

1階角部屋物件を効率良く探すには?

角部屋物件は確かに中部屋よりも魅力的ですが、その分すぐに埋まってしまうというデメリットがあります。せっかく見つけて問い合わせてももう先約が入ったとかよくある話です。

これを防ぐには最新の情報を手に入れる必要があるので不動産に直接行って調べてもらう人も多いですが物件数自体が少ないですし手間がかかるので効率的ではありません。

一番効率的なのはイエプラなどのネットサービスで角部屋物件を探してもらうこと。

イエプラというのは専門スタッフに条件を伝えて探してもらうというものですが、無料で使える上に最新情報を取り扱っていて物件数もスーモやホームズより多いので効率的です。

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