恋人と一緒に住もうと思っても同棲するための部屋を借りれなければ意味がありません。
同棲の入居審査は一人暮らしよりも厳しいと言われていますが、もし審査に落ちてしまった場合どうすべきなのかについて審査が落ちる理由とともに紹介していきます!
目次
同棲での入居審査で落ちる割合は?
入居審査率に関してのデータは管理会社ごとにまとめられていますがデータベースとして共有されていないので正確な割合というのはわかりません。
入居審査通過率の統計データはありませんが、不動産サイト等のデータをまとめた表は以下。
審査する人 | 落ちる割合 |
---|---|
管理会社 | 1%前後 |
家賃保証会社 | 5%~10% |
大家のみ | 1%未満 |
調べてみたところ入居審査通過率は90%程度はある模様。
こうしてみると意外と審査に通るような気もしますが、同棲に関して言えばその割合はもう少し低いです。
審査通過率が高い水準の理由としては審査をする前に仲介業者(不動産)によって審査が通りそうかどうか判断されるためです。
カップルが部屋を探していて「この物件の家賃だと厳しいかも」と思われれば審査する以前に仲介業者がストップをかけるので審査自体してもらえないというわけです。
入居審査率は管理会社ごとにかなり違いが出る部分なので一概にどの程度とはいえませんが、ある程度収入には基準が設けられています。
家賃 | 適正収入(年収) |
---|---|
4万円 | 144万円 |
5万円 | 180万円 |
6万円 | 216万円 |
7万円 | 252万円 |
8万円 | 288万円 |
9万円 | 324万円 |
10万円 | 360万円 |
11万円 | 396万円 |
12万円 | 432万円 |
適正年収を満たしていても家賃帯が高くなればなるほど審査も厳しくなると言われています。
これは家賃が払えなくなってしまうと大家としても損害が大きくなるためより慎重に審査する必要があるためです。
同棲する際は最低限上記の年収を満たしておく必要があります。
審査基準の年収は合算?それとも別?
年収1人分で2人用の物件を借りるとなると自分の収入に見合わない家賃帯となることも多くなってしまいます。
「2人の合わせた合算年収なら余裕」と思うかもしれませんが、基本的に入居審査は片方どちらか1人分の年収を元に行われることが圧倒的に多いようです。
ご夫婦・同棲カップルの場合でも、入居申込書に記載する年収の金額は契約者一人分の金額を記載します。
入居審査は基本的に契約者のみの情報で審査を行うことがほとんどだからです🐱
しかし、同居者の年収金額も考慮しているケースもあるので同居者にも収入があった方が審査に通りやすいと言えます😌
— ねこますく@賃貸情報をお届け (@shima55online) March 27, 2021
一般的には、審査を行う際には、2名分の年収や月収をそのまま合計して査定してくれるということはありません。契約の名義人となられる方の収入を中心に査定が行われるのです。これは、ほとんどの不動産オーナーさんがそのように考えています。
引用:部屋ログ
ただし、借りたい物件が審査基準に圧倒的に見合わない家賃帯の場合は連盟契約により合算されることもあるようです。
- 契約者:収入の多い方が一人だけ
- 審査:契約者1人分の年収を見て行われる
- 契約者:2人
- 審査:契約者2人の合算年収から審査が行われる
- 契約者:収入の多い方が一人だけ
- 審査:契約者の年収+同居人の年収の30%程度が加味される
契約する管理会社によって対応は異なるので一概には言えませんがどうしても審査基準に満たない場合は営業マンに伝えてみましょう。
最も審査が通るやり方を考えてくれます。
2人の関係がただの恋人なのか婚約していてそのための同棲なのかによっても合算かどうかは異なるので伝え方も重要になってきます。
同棲での入居審査が厳しいと言われる理由
一人暮らしなら普通に借りれるような年収でも同棲だと審査に落ちてしまうケースは多々あります。
同棲での入居審査が厳しいと言われる具体的な理由についてまとめてみました。
一人暮らしに比べて賃料が高いため
同棲する場合の多くは広い部屋に住む人が多いですよね。
当然、一人暮らしと比べて家賃の負担も大きくなるわけです。
家賃が高くなればなるほど審査時に見られる項目も多くなり、より「家賃滞納する可能性はないか」が徹底的に調べられるようになります。
家賃5万円の物件では目安となる年収を満たしてさえいれば審査が通ったものが家賃10万円の物件では年収以外にも職業や場合によっては貯金額まで調べられることもあります。
これが審査が厳しくなると言われている理由の1つです。
同棲の審査が厳しいのではなく、家賃によって審査基準が変わるというのが正しい認識です。
別れる可能性があるため
同棲ということは結婚しているわけではないのでカップルなら意見の食い違いや価値観の違い、生活リズムの違い等で別れてしまう可能性も考えられます。
例えば2人で家賃10万円のところに住んでいて家賃を折半したとしても別れてしまった際は片方が家賃の全てを支払わなければなりません。
また、別れると同時に部屋自体を解約するカップルも多いので長く住んでもらいたい大家としては懸念すべき点が多いわけです。
大家は入居者を募集するにあたって広告費やハウスクリーニング代、固定資産税等も負担しなければならないので長くころころ入居者が変わるよりも同じ人が長く住んでくれたほうが利益率が高いという側面もあります。
騒音トラブルのリスクが高い
一人暮らしであれば一人で騒ぐ人は少なく、トラブルになるのは宅飲み等の複数人で話しているときです。
同棲というのは2人で住むわけですから、一人暮らしに比べると声を出す機会が多くなるので騒音トラブルの原因になりかねません。
カップルだと喧嘩で大声をあげたり、夜の営み等によるトラブルも起こる可能性が高いので部屋を貸す側としては不安要素が大きいというわけです。
騒音トラブルに対して時間を割くことになったり、これが原因で隣人が退去してしまうと利益減少につながるので”最初から受け入れたくない”というのが本音。
審査に落ちてしまった場合の対処法
合算年収で申し込む
片方の年収で審査に落ちてしまった場合は契約者と同居人の2人の年収を合算して審査をしてくれるようにお願いしてみましょう。
同棲で結構多いのが1人で契約することにして2人で住むというパターンですが、営業マンにしっかりと伝えていないと合算年収で申し込むことはできません。
契約者を2人立てなくても合算計算してくれるようなところもあるのでまずは仲介業者の担当営業マンに相談してみることが重要です。
審査をするのは保証会社や管理会社ですが仲介業者というのは審査を通すための協力者なので味方です。
この辺りを勘違いして一緒に住むことを隠して審査してもらう人は多いですが、不利になるだけなのでおすすめしません。
家賃を少し下げて探す
一人暮らし用物件を探すときとは違い、同棲の場合は1LDKや2DKなど広い間取りに住む人が多いです。
当然その分家賃は高くなってしまいますが「家賃は折半するから問題ない」と思っていると審査で必ず躓いてしまいます。
審査に通るのと実際に家賃を払っていけるかは別です。審査に通らなければたとえ余裕があっても何の意味もありません。
もし審査に落ちてしまった場合は少しでも家賃を下げて再度部屋探しをしてみましょう。
例えばリノベーション物件であれば築年数はある程度古いものの内装はキレイでしかも家賃が安いですし、同じ間取りでも最寄り駅や駅からの距離等の条件を変えれば良い部屋は見つけります。
審査を通すために何を妥協するべきかよく考えておくべきです。
マンスリー物件を借りる
収入や貯金的な余裕はあるけど、審査に通らない場合はいっそのことマンスリー物件を借りるというのも手です。
マンスリー物件というのは短期契約のための物件のことです。
通常の物件 | マンスリー物件 | |
---|---|---|
契約形態 | 普通借家契約 | 定期借家契約 |
家賃 | 普通 | やや高い |
初期費用 | 賃料4か月~5ヶ月分 | 賃料1ヶ月分+α |
審査 | 必要 | 不要 |
契約期間 | 2年程度 | 自由に設定 |
契約更新 | できる | 原則できない |
更新料 | 賃料1ヶ月分程度 | 初期費用分(再契約) |
中途解約料 | 無料 | 残存期間の賃料 |
通常の物件と比較すると月々の家賃が高かったり、住む期間の費用が前払い制なので多額の費用を必要としますがその分初期費用が安かったり何より審査がなかったりと良い点が多いのも事実です。
結婚を前提に同棲するならちゃんとした賃貸を借りたほうが良いですが「とりあえずお試し感覚で同棲してみたい」場合は1年間や半年等の短期で借りれるマンスリー物件を借りるのはありです。
前払い制で資金さえあれば審査不要で借りられるので審査が落ちてしまった人は選択肢として考えておきましょう。

同棲するための部屋を借りやすい不動産
審査が通る年収に満たなかったり、過去に落ちてしまった場合でも不動産の選び方次第では同じ家賃帯の物件を借りることができることもあります。
実際に部屋を借りやすい不動産を紹介していきます。
イエプラ
項目 | イエプラ |
---|---|
おとり物件 | 0件 |
対応 | 関東・関西 |
仲介手数料 | 基本賃料1か月 |
内見 | 現地集合可 |
利用料 | 無料 |
物件数 | 約500万件 |
魅力 | 業者専用サイトが見れる |
イエプラは不動産というよりも部屋を探してもらうサービス会社ですが、審査の緩い不動産物件に絞り込んで探すことが可能です。
チャット欄で条件を細かく伝えることができるため「審査が不安なので緩い物件を探して欲しい」と伝えればあとはスタッフが条件に合う物件を探してくれます。
審査を通すのに協力的になってくれるので普通の不動産を利用するぐらいならイエプラを利用して部屋を借りたほうが審査は通りやすいです。

ビレッジハウス
項目 | ビレッジハウス |
---|---|
おとり物件 | 0件 |
対応 | 全国 |
仲介手数料 | 無料 |
内見 | 現地集合可 |
利用料 | 無料 |
物件数 | 約1,000物件・10万室 |
魅力 | 家賃・初期費用が安い |
ビレッジハウスは雇用促進住宅を一括借り上げしている不動産会社です。
建物自体の築年数は古いですが、どの物件もリフォーム、リノベーションされているので相場よりも家賃が安いことが特徴です。
ビレッジハウスの入居審査では【国籍・職業・年齢】が不問となっていて家賃保証会社を利用する必要がないというのも審査が他の不動産よりも緩い証拠です。
フリーターでも生活保護受給者でも家賃支払える証明ができればOKみたいです。
家賃が相場よりも安くて初期費用に関しても敷金・礼金・仲介手数料不要なので相対的に審査基準も低くなっています。
ただし、意外と提出書類が多いということなので無職の場合は貯蓄証明等の書類が必要となります。

UR賃貸住宅
項目 | UR賃貸住宅 |
---|---|
おとり物件 | 0件 |
対応 | 全国 |
仲介手数料 | 無料 |
内見 | 現地集合可 |
利用料 | 無料 |
物件数 | 約72万戸 |
魅力 | 無駄な費用が一切かからない |
UR賃貸住宅は通常の賃貸不動産と違い民間ではなく都市再生機構という独立行政法人が管理している賃貸住宅です。
簡単に言えば国が管理し、所有している物件のこと。
UR賃貸住宅は部屋を借りるための条件が前もって定められていて公表されています。
【単身者の場合】
家賃額 | 基準月収額 |
---|---|
62,500円未満 | 家賃額の4倍 |
62,500~20万未満 | 25万円(固定額) |
20万以上 | 40万円 |
これだけ見るとむしろ審査は厳しいように感じられるかもしれませんが、これとは別に一時支払い制度や貯蓄基準制度があります。
家賃等の一時払い制度や貯蓄基準制度をご利用いただくか、一定の条件を満たす方は収入基準の特例を受けることができます。
参照:UR賃貸住宅
例えば「現在無職で収入は全くないけどある程度の貯金はあるので部屋を借りたい」という人の場合、1年間分を前払いすれば実質審査をせずに部屋を借りることが可能なわけです。
通常の審査では落とされるような人でも他の方法を取ることができるので実質的に審査はむしろ緩い。
UR賃貸住宅はその他にも初期費用がほとんどかからない点や民間ではないので退去費用もかなり安いので引っ越し費用がかかりません。

まとめ
- 同棲は一人暮らしよりも審査が通りにくい
- 入居審査は1人分の収入をベースに行われることが多い
- 適正年収に見合わない場合は合算年収で審査してもらえることもある
- 審査に通りそうにないなら審査不要のマンスリー物件を借りるのもあり
一人暮らしで借りる場合は同棲とでは審査の厳しさが変わってくるので、1人でも十分に通る家賃帯の物件を選ぶようにしましょう。
どうしても高い家賃の物件を気に入った場合は同棲する旨を仲介業者に伝えることで合算年収ベースで審査してもらえることもあるので嘘をつく必要はありません。
貯金はあるけど審査に落ちるようならマンスリー物件を借りたり、多少妥協をして条件を緩める必要があります。
入居審査に通るかどうかは申し込みをしてみないとわからない部分も多いので、ダメ元でもあきらめずに相談することが大切です。
