同棲の入居審査で落ちる割合は?落ちたらどうすべき?

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恋人と一緒に住もうと思っても同棲するための部屋を借りれなければ意味がありません。

同棲の入居審査は一人暮らしよりも厳しいと言われていますが、実際の落ちる割合はどのぐらいなのか、審査に落ちてしまった場合どうすべきなのかについて審査が落ちる理由とともに紹介していきます!

同棲での入居審査で落ちる割合は約17%

結論から言えば、同棲での入居審査で落ちる人の割合は約5人に1人となっています。

東京大学空間情報科学研究センターが2020年9月に発表した「民間賃貸住宅市場における入居審査と家賃滞納」のデータによれば、全体の入居審査の通過率は82.8%となっています。

入居対象入居審査通過率
単身者83.6%
未婚カップル(同棲)82.8%
夫婦88.7%
未婚カップル+子供61.6%
夫婦+子供84.3%
友人同居60.0%

データを見てみると単身者の一人暮らしと未婚カップルでの同棲の入居審査通過率はほとんど変わりません。

夫婦での通過率だけ顕著に高くなっていますが、夫婦の場合は2人の収入が合算されて計算されるため、2人とも働いている場合はほとんど落ちる心配がありません。

未婚カップルの場合、基本的にどちらか一方の年収を元に審査されるため単身者と通過率があまり変わらないというわけです。

一人暮らしよりも借りるお部屋の家賃帯は高くなりますが、意外と一人分の年収でも社会人だと借りられる幅は広いです。

入居審査率は管理会社ごとにかなり違いが出る部分となりますが、ある程度収入には基準が設けられています。

家賃適正収入
(年収)
4万円144万円
5万円180万円
6万円216万円
7万円252万円
8万円288万円
9万円324万円
10万円360万円
11万円396万円
12万円432万円

適正年収を満たしていても家賃帯が高くなればなるほど審査も厳しくなると言われています。

家賃が払えなくなってしまうと大家としても損害が大きくなるため、より慎重に審査する必要があるため。

同棲する際は最低限上記の年収を満たしておく必要があります。

同棲の入居審査は片方の年収が基準となる

年収1人分で2人用の物件を借りるとなると自分の収入に見合わない家賃帯となることも多くなってしまいます。

「2人の合わせた合算年収なら余裕」と思うかもしれませんが、基本的に入居審査は片方どちらか1人分の年収を元に行われることが圧倒的に多いようです。

一般的には、審査を行う際には、2名分の年収や月収をそのまま合計して査定してくれるということはありません。契約の名義人となられる方の収入を中心に査定が行われるのです。これは、ほとんどの不動産オーナーさんがそのように考えています。

引用:部屋ログ

ただし、借りたい物件が審査基準に圧倒的に見合わない家賃帯の場合は連盟契約により合算されることもあるようです。

同棲する場合のケース1
  • 契約者:収入の多い方が一人だけ
  • 審査:契約者1人分の年収を見て行われる

同棲する場合のケース2
  • 契約者:2人
  • 審査:契約者2人の合算年収から審査が行われる

同棲する場合のケース3
  • 契約者:収入の多い方が一人だけ
  • 審査:契約者の年収+同居人の年収の30%程度が加味される

契約する管理会社によって対応は異なるので一概には言えませんが、どうしても審査基準に満たない場合は営業マンに伝えてみましょう。

最も審査が通るやり方を考えてくれます。

2人の関係が恋人なのか婚約していてそのための同棲なのかによっても合算かどうかは異なるので伝え方も重要になってきます。

同居人が無職でも入居審査には影響しない

入居審査は基本的に契約する恋人側の年収によって行われるため、同居人がアルバイトでもフリーターでも無職でも問題ありません。

同居人が無職状態で問題となるのは合算年収とした場合のみです。

一時的に無職の状態で合算年収が家賃基準ギリギリの状態だと職業的な問題により落とされる可能性があります。

ただし、片方の年収がすでに家賃基準を超えている状態であれば同居人が審査対象になることはないため、問題ありません。

同棲での入居審査が厳しいと言われる理由

「同棲での入居審査は厳しい」と言われていますが、実態としてはそこまで単身者と審査率に差が出ていません。

同棲での入居審査が厳しいと言われる具体的な理由についてまとめてみました。

一人暮らしに比べて賃料が高いため

同棲は広い部屋に住む人が多く、一人暮らしと比べて家賃の負担も大きくなります。

家賃が高くなればなるほど審査時に見られる項目も多くなり、「家賃滞納する可能性はないか」が徹底的に調べられるようになります。

家賃5万円の物件では目安となる年収を満たしてさえいれば審査が通ったものが家賃10万円の物件では年収以外にも職業や場合によっては貯金額まで調べられることもあります。

これが審査が厳しくなると言われている理由の1つです。

同棲の審査が厳しいのではなく、家賃によって審査基準が変わるというのが正しい認識です。

別れる可能性があるため

同棲ということは結婚しているわけではないのでカップルなら意見の食い違いや価値観の違い、生活リズムの違い等で別れてしまう可能性も考えられます。

例えば2人で家賃10万円のところに住んでいて家賃を折半したとしても、別れてしまった際は片方が家賃の全てを支払わなければなりません。

また、別れると同時に部屋自体を解約するカップルも多いので長く住んでもらいたい大家としては懸念すべき点が多いわけです。

大家は入居者を募集するにあたって広告費やハウスクリーニング代、固定資産税等も負担しなければならないので長くころころ入居者が変わるよりも同じ人が長く住んでくれたほうが利益率が高いという側面もあります。

騒音トラブルのリスクが高い

一人暮らしであれば一人で騒ぐ人は少なく、トラブルになるのは宅飲み等の複数人で話しているときです。

同棲というのは2人で住むわけですから、一人暮らしに比べると声を出す機会が多くなるので騒音トラブルの原因になりかねません。

カップルだと喧嘩で大声をあげたり、夜の営み等によるトラブルも起こる可能性が高いので部屋を貸す側としては不安要素が大きいというわけです。

騒音トラブルに対して時間を割くことになったり、これが原因で隣人が退去してしまうと利益減少につながるので”最初から受け入れたくない”というのが本音。

審査に落ちてしまった場合の対処法

もし入居審査に落ちてしまったり、落ちるか不安な場合でも借りる部屋を借りる手段はあります。

合算年収で申し込む

片方の年収で審査に落ちてしまった場合は契約者と同居人の2人の年収を合算して審査をしてくれるようにお願いしてみましょう。

同棲で結構多いのが1人で契約することにして2人で住むというパターンですが、営業マンにしっかりと伝えていないと合算年収で申し込むことはできません。

契約者を2人立てなくても合算計算してくれるようなところもあるのでまずは仲介業者の担当営業マンに相談してみることが重要です。

審査をするのは保証会社や管理会社ですが仲介業者というのは審査を通すための協力者なので味方です。

この辺りを勘違いして一緒に住むことを隠して審査してもらう人は多いですが、不利になるだけなのでおすすめしません。

敷金ありの物件を選ぶ

初期費用に含まれる敷金は「なし」物件よりも「あり」物件のほうが総合的な入居審査通過率は若干高くなっています。

初期費用入居審査通過率
敷金あり85.9%
敷金なし81.4%

数値差にすると4.5%と微々たるものですが、少しでも入居審査に通る確率を高めるなら「あり」の物件のほうが良いということです。

敷金は退去費用であるハウスクリーニングに充てられ、余剰金はすべて返金されるため敷金を払っても損をすることはありません。

退去する際に費用のことを考えずに済むので、資金的に余裕がある場合は敷金あり物件を選んでみましょう。

婚約予定であることを伝える

今後本当に婚約するかどうかはともかく、婚約予定であることを伝えたほうが入居審査の通過率は高くなります。

データによれば「友人同居」の入居審査通過率は60.0%と最も低くなっており、未婚カップルはとらえ方によっては友人とのルームシェアと同じです。

婚約予定であることを伝えていると「すぐに別れることはない」ことがわかり、オーナーにとっても安心できるというわけです。

未婚カップルの審査通過率は80%以上あるため、結婚する予定であることを伝えるかどうかで約20%ほど差が出ます。

「ルームシェア可」物件を探す

『二人入居可』と『ルームシェア可』といった条件は似ているようで意味合いが異なります。

二人入居可は結婚している夫婦や婚約しているカップルなど近しい関係性の人を対象にしているのに対して、ルームシェア可は友人同士など関係性が遠い間柄も対象としている物件です。

ルームシェア可の物件のほうが二人以上で住むことに関して寛容的となっているため、同棲が審査に影響を与えにくい傾向にあります。

二人入居可でも借りることはできますが、未婚カップルだと審査に影響が出るリスクがゼロではありません。

家賃を少し下げて探す

データによれば一定の家賃水準を超えると反比例的に入居審査の通過率も下がることがわかっています。

家賃入居審査通過率
5万円未満77.7%
5~6万円83.9%
7~8万円84.7%
9~10万円82.5%
11~12万円80.8%
13万円以上77.4%

具体的には家賃8万円以降の物件から相対的に審査に落ちる割合も増えています。

単身者用の物件とは違い、同棲の場合は1LDKや2DKなど広い間取りに住む人が多いです。

当然その分家賃は高くなってしまいますが「家賃は折半するから問題ない」と思っていると審査で必ず躓いてしまいます。

審査に通るのと実際に家賃を払っていけるかは別です。

審査に通らなければたとえ余裕があっても何の意味もありません。

もし審査に落ちてしまった場合は少しでも家賃を下げて再度部屋探しをしてみましょう。

例えばリノベーション物件であれば築年数はある程度古いものの内装はキレイでしかも家賃が安いですし、同じ間取りでも最寄り駅や駅からの距離等の条件を変えれば良い部屋は見つけります。

審査を通すために何を妥協するべきかよく考えておくべきです。

連帯保証人を立てる

連帯保証人

連帯保証人を立てることができれば、自分に安定した収入がなくても代わりに保証人の年収を基に審査が行われるためお部屋を借りることができます。

進学時に自分が契約者でお部屋を借りることができるのも連帯保証人を立てているためです。

僕の年収が60万円程度と低収入な時期に部屋を借りる際にも親を保証人にしたことで部屋を借りることができました。

同棲したい物件の家賃が自分の収入に見合わない場合は連帯保証人を立てると良いでしょう。

審査基準のゆるい保証会社を利用する

保証会社を入居者が選ぶことはできませんが、『独立系』と呼ばれる保証会社を利用している物件、不動産では審査が比較的緩くなります。

保証会社は大きく分けて【独立系】【LICC系】【信販系】があり、利用する保証会社によって審査通過率も変わります。

信販系はクレカ系の会社で、無職だと審査に落ちる可能性が最も高いです。

逆に独立系は入居審査が緩いので、なるべく独立系の保証会社がおすすめというわけです。

レオパレス21ミニミニ
(直営店)
エイブル
(直営店)
大東建託アパマンショップピタットハウス
(直営店)
ハウスメイト
審査難易度ゆるい厳しい厳しい普通バラバラゆるい厳しい
審査方式独立系信販系信販系協会系独立系・信販系
・協会系
保証会社プラザ賃貸管理保証会社オリコフォレントインシュアジャックス
エポスカード
ハウスリーブアシストレントオリコフォレントインシュア
全保連
※スクロールできます

物件によって保証会社も異なるので、あくまで目安ですが参考にしてみてください。

マンスリー物件を借りる

収入や貯金的な余裕はあるけど、審査に通らない場合はいっそのことマンスリー物件を借りるというのも手です。

マンスリー物件というのは短期契約のための物件のことです。

 通常の物件マンスリー物件
契約形態普通借家契約定期借家契約
家賃普通やや高い
初期費用賃料4か月~5ヶ月分賃料1ヶ月分+α
審査必要不要
契約期間2年程度自由に設定
契約更新できる原則できない
更新料賃料1ヶ月分程度初期費用分(再契約)
中途解約料無料残存期間の賃料

通常の物件と比較すると月々の家賃が高かったり、住む期間の費用が前払い制なので多額の費用を必要としますがその分初期費用が安かったり何より審査がなかったりと良い点が多いのも事実です。

結婚を前提に同棲するならちゃんとした賃貸を借りたほうが良いですが「とりあえずお試し感覚で同棲してみたい」場合は1年間や半年等の短期で借りれるマンスリー物件を借りるのはありです。

前払い制で資金さえあれば審査不要で借りられるので審査が落ちてしまった人は選択肢として考えておきましょう。

同棲するための部屋を借りやすい不動産

審査が通る年収に満たなかったり、過去に落ちてしまった場合でも不動産の選び方次第では同じ家賃帯の物件を借りることができることもあります。

実際に部屋を借りやすい不動産を紹介していきます。

イエプラ

イエプラ公式

イエプラ公式ページへ

項目イエプラ
おとり物件0件
対応関東・関西
仲介手数料基本無料
内見現地集合可
利用料無料
物件数市場の8割(対応エリア内)
魅力業者専用サイトが見れる

イエプラは不動産というよりも部屋を探してもらうサービス会社ですが、2021年5月までの審査通過率は平均で98.1%となっており、利用した人が審査落ちする確率はわずか1.9%となっています。

チャット欄で条件を細かく伝えることができるため「審査が不安なので緩い物件を探して欲しい」と伝えればあとはスタッフが条件に合う物件を探してくれます。

審査を通すのに協力的になってくれるので普通の不動産を利用するぐらいならイエプラを利用して部屋を借りたほうが審査は通りやすいです。

2024年3月から仲介手数料が無料になったことで、スーモやホームズに掲載されている物件もURLを送るだけで初期費用を大幅に削減できる神サービスとなっています。

ビレッジハウス

ビレッジハウス公式ページへ

項目ビレッジハウス
おとり物件0件
対応全国
仲介手数料無料
内見現地集合可
利用料無料
物件数約1,000物件・10万室
魅力家賃・初期費用が安い

ビレッジハウスは雇用促進住宅を一括借り上げしている不動産会社です。

建物自体の築年数は古いですが、どの物件もリフォーム、リノベーションされているので相場よりも家賃が安いことが特徴です。

ビレッジハウスの入居審査では【国籍・職業・年齢】が不問となっていて家賃保証会社を利用する必要がないというのも審査が他の不動産よりも緩い証拠です。

フリーターでも生活保護受給者でも家賃支払える証明ができればOKみたいです。

家賃が相場よりも安くて初期費用に関しても敷金・礼金・仲介手数料不要なので相対的に審査基準も低くなっています。

ただし、意外と提出書類が多いということなので無職の場合は貯蓄証明等の書類が必要となります。

UR賃貸住宅

UR賃貸住宅の特徴やメリット・デメリット!仲介手数料や評判・口コミってどうなの?

UR賃貸住宅のホームページへ

項目UR賃貸住宅
おとり物件0件
対応全国
仲介手数料無料
内見現地集合可
利用料無料
物件数約72万戸
魅力無駄な費用が一切かからない

UR賃貸住宅は通常の賃貸不動産と違い民間ではなく都市再生機構という独立行政法人が管理している賃貸住宅です。

簡単に言えば国が管理し、所有している物件のこと。

UR賃貸住宅は部屋を借りるための条件が前もって定められていて公表されています。

【単身者の場合】

家賃額基準月収額
62,500円未満家賃額の4倍
62,500~20万未満25万円(固定額)
20万以上40万円

これだけ見るとむしろ審査は厳しいように感じられるかもしれませんが、これとは別に一時支払い制度や貯蓄基準制度があります。

家賃等の一時払い制度や貯蓄基準制度をご利用いただくか、一定の条件を満たす方は収入基準の特例を受けることができます。

参照:UR賃貸住宅

例えば「現在無職で収入は全くないけどある程度の貯金はあるので部屋を借りたい」という人の場合、1年間分を前払いすれば実質審査をせずに部屋を借りることが可能なわけです。

通常の審査では落とされるような人でも他の方法を取ることができるので実質的に審査はむしろ緩い。

UR賃貸住宅はその他にも初期費用がほとんどかからない点や民間ではないので退去費用もかなり安いので引っ越し費用がかかりません。

まとめ

MEMO
  • 未婚カップル(同棲)の入居審査通過率は82.8%
  • 入居審査は1人分の収入をベースに行われることが多い
  • 片方が無職でも審査に影響することはほぼない
  • 適正年収に見合わない場合は合算年収で審査してもらえることもある
  • 婚約予定であることを伝えるだけでも審査に通過する率があがる
  • 審査に通りそうにないなら審査不要のマンスリー物件を借りるのもあり

一人暮らしで借りる場合は同棲とでは審査の厳しさが変わってくるので、1人でも十分に通る家賃帯の物件を選ぶようにしましょう。

どうしても高い家賃の物件を気に入った場合は同棲する旨を仲介業者に伝えることで合算年収ベースで審査してもらえることもあるので嘘をつく必要はありません。

貯金はあるけど審査に落ちるようならマンスリー物件を借りたり、多少妥協をして条件を緩める必要があります。

入居審査に通るかどうかは申し込みをしてみないとわからない部分も多いので、ダメ元でもあきらめずに相談することが大切です。