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今や1物件に1エアコンは当たり前の時代ですが、ワンルームや1Kならともかく2DKや2LDKのような広い間取りとなると各部屋にエアコンが欲しいところ。
しかし、実際には広い間取りでもエアコンが1台しかついていないところは多く、同棲やルームシェアをすると片側の部屋にしかエアコンがない状況になってしまいます。
僕は過去に2DKの間取りなのにエアコンが1台しかついていない状態で同棲をしたことがあるので、生活する上で苦はなかったかどうかについて紹介していきます!
合わせてエアコンが1台しかない場合に快適に過ごす方法についてもまとめてみました。
目次
エアコンが1台しかない2DKの賃貸物件に住んでみた
僕が住んだ物件は築25年の2DK(50㎡)で入居前はエアコンが1台も設置されていませんでした。
内見時にエアコンがないことを営業マンに伝えると大家に相談してくれて「どちらか一方の部屋なら」と1台つけてもらえることになりました。
【間取りイメージ】
エアコンをつけてくれたこと自体は嬉しいですが、2DKという広さでエアコンが1台というのは見合っていない数字です。
実際に1年間住んでみて冬場と夏場で過ごしやすさが違ったので細かく紹介していきます。
冬場の場合
かなり寒かったものの、正直言って冬場はエアコンがなくても暖房機器が色々あるので問題なく生活できました。
僕の場合はリビングに大きめのこたつを置いて、基本的にはそこで暖を取っていましたし、あまりにも寒いようなエアコンをつけるといった感じでした。
また、他にもハロゲンヒーター等の暖房機器も持っていたのでそこまで寒さを感じることなく過ごすことができました。
エアコンがなくても代用できる暖房は多く、寒さは割と簡単に防ぐことができます。
夏場の場合
結論から言うとエアコンが1台しかなくても案外生活はできますが、夏場は工夫しないと片方の部屋が蒸し暑い状態になってしまいます。
エアコンは窓際の部屋に1台だけしかなく、リビングが真ん中にあるような間取りでもう片方の部屋にまでエアコンの風は非常に届きにくくなっていました。
扉を全開にしてエアコンの温度を下げることでリビングの涼しさはある程度確保できましたが、もう片方の部屋は快適な温度にすることができませんでした。
同棲していたので夏場になると片方の部屋は使わずにリビングに布団を敷いたり、エアコンのある部屋に布団を敷いて2人で寝るような状態。
6畳用のエアコンなので2部屋(12畳)+リビング(6畳)を快適な温度にするのはさすがに無理があります。
工夫してなんとか乗り越えるといった状態になるので、やはりエアコンは最低2台は欲しかったというのが個人的な感想です。
1台のエアコンだと設定温度を下げて強風にして風を送るしかありませんが、それだとエアコンが設置されている部屋はかなり寒いレベルになってしまいます。
暑いよりはいいですが「どの部屋も快適に」とはいきません。
エアコンが1台しかない場合は交渉できる?
1LDKや2DKのような広い間取りではエアコンが1台も設置されていないほうが珍しいですが、2台以上設置している物件は限られています。
政府による2022年の消費動向調査では賃貸住宅のエアコン普及率は約80%となっています。
エアコン普及率 | 単身者 | 2人世帯以上 |
---|---|---|
民営賃貸 | 77.4% | 85.2% |
公社公団等賃貸 | 80.9% | 84.1% |
1台設置するのにエアコン台が4万円前後で工事費1万円と合わせると5万円ほどかかります。
2台の場合は設置に10万円かかり、さらに設備としての設置となるため故障になった際にはその修繕費用は大家が負担しなければなりません。
このことから2台以上の設置に積極的でない大家は多いです。
ホームズにてエアコンが2台ある物件がどの程度あるのか調べてみたところ、いずれの間取りも3%未満という結果に。
間取り | 総物件数 | エアコン2基 | 割合 |
---|---|---|---|
1LDK | 32,646件 | 793件 | 2.4% |
2DK | 14,649件 | 253件 | 1.7% |
2LDK | 15,437件 | 294件 | 1.9% |
交渉自体は可能ですが、エアコンが1台もない物件とは違って最初から2台設置する気がなく、交渉を断られるケースも多くなります。
- エアコン購入代や設置台がかかる
- 前は”エアコンを設置しなくても”借り手が見つかった
- 大家が設置すると『設備』扱いになってしまうため
費用負担はもちろん、設備扱いになるため、故障やトラブルが起きたときの修繕費用はすべて大家が負担しなければなりません。
入居者が退去した後もわざわざ取りはずわけにもいかず、今後入居者にはずっと設備として提供することになるため、なるべく設置したくないというわけです。
ただし、部屋が複数存在するのにエアコン1台だけでは快適に過ごすのは難しいことは大家自身もわかっているので、ルームシェアや同棲をする場合は積極的に交渉していきましょう。
交渉に失敗したからといってこちらが損をすることは1つもありません。
交渉が成功しやすい具体的方法
設備交渉は大家に直接行うというよりも担当の営業マンにお願いして間接的に行われるのが一般的です。
実は最初から交渉できる範囲というのも決まっていることが多く「家賃1,000円までなら下げられる」「エアコン1台までなら対応する」といったことが予め決まっています。
単純に「エアコンをもう1台設置してほしい」と言っても、大家にはメリットがないので断られてしまう可能性は高いです。
交渉を行う際は「設置してくれたら契約する」と言うように大家に利点をもたらすように言っておきましょう。
ちなみに1月~3月の繁忙期の場合は自分が入居しなくても他に借り手はいくらでもいるので断られやすいですが、逆に閑散期は1人の客を逃すと次にいつ入居してくれるかわからないので交渉に応じてもらいやすいです。
1ヶ月空室期間があれば1ヶ月分の収益を損するのと同じですからね。
交渉に失敗したら実費で取り付ける相談をする
もし大家が交渉に応じず、そのまま入居してしまった場合にエアコンをどうしても欲しいというのであれば実費で取り付けることが可能です。
ただ、エアコンの取り付けには工事が必要なため、必ず借主や管理会社に「実費で負担するので設置しても良いですか?」と了解を得てからにしてください。
エアコンを取り付けるために室外機とエアコンをつなぐホースの穴が必要になるため、無断で設置した場合は退去の際に高額な退去費を請求されることもあるそうです。
エアコン自体の相場は5万円前後ですが、工事費が約1.5万円前後かかるので合計6万円~7万円ほどかかります。
ネットで購入する場合は必ず『工事費込み』である商品を選びましょう。
不安であれば家電量販店で相談しながら購入するのが確実です。
借主には造作買取請求権という権利があり退去の際に貸主に買い取ってもらうことも可能ですが、仕様具合によりかなり安くなってしまうそうなので自分で設置した場合はあまり返金の期待はしない方が良いでしょう。
エアコン1台でも快適な間取り例
間取りによってはエアコン1台でも十分快適に過ごすことはできます。
間取りというか部屋の位置関係次第でエアコンの風の届きやすさが変わるためです。
具体的なお部屋例をまとめてみました。
1LDK
エアコン1台でもリビング+寝室ぐらいの間取りであれば対応することが可能です。
LDKの場合、リビング部分が広く、寝室は6畳程度になることが多いですが2DKや2LDKのように部屋自体がそれほど広くないのでエアコン1台でも十分涼しさを他の部屋まで届けることができます。
1LDKのような間取りであればエアコンを2台設置していることのほうが珍しいです。
1LDKで同棲はしんどい?きつい?後悔するカップルの特徴部屋同士が隣り合っている
リビングと2部屋が隣り合っているような位置で、エアコンが設置されている部屋の隣りであれば比較的簡単に風を届けることができます。
例えば洋室部分にエアコンが設置されていれば、リビングも隣りですし、もう1つの部屋も隣りとなるのでどこにいてもエアコンの風を届けることができます。
僕が住んでいた物件の場合は洋室との間に壁が設置されているのでエアコンの風を届けるためにはリビングを経由しなければなりませんでした。
こういった間取りでなければエアコン1台でも比較的快適に過ごせます。
エアコン1台だとキツい間取り例
逆にエアコンが1台しか設置されていないと住んでから後悔するような間取りも存在します。
下記の間取りの場合は是が非でも2台以上は設置してもらうべきですし、交渉がうまくいかないようなら最悪別の部屋を選んだほうが良いかもしれません。
メゾネット物件
メゾネットとは簡単に言うと一軒家のように部屋の中に階段がある物件のこと。
例えば1階はキッチンで2階は寝室といったように生活空間がしっかりと分かれているので同棲やルームシェアをするにはちょうど良い物件ですが高低差があるので熱暖房効率が非常に悪いです。
1階にエアコンがついていても階段をこえて2階にまで風を届けるのは大変ですし、その逆もしかりです。
さすがにメゾネット物件を選ぶ場合はエアコンを2台設置してもらわないと片方の階でしか生活できなくなるので交渉してみましょう。
3DK以上の広い間取り
3DKや3LDKのような広い間取りでエアコン1台ではどんなに頑張ってもすべての部屋に風を行き渡らせることができません。
例えば上記のような配置でリビングにエアコンが設置されていた場合、隣り合っている和室は快適になりますが、洋室2部屋までは廊下を介するので熱暖房効率が下がってしまいます。
設定18℃で強風にしたところで難しいレベルなので、こういった広い間取りの場合は最低でも2台は必要となります。
エアコンが1台しかない部屋で快適に過ごす方法
エアコンが1台しかないと冬場は良くても夏場はかなり暑く、エアコンが設置されていない部屋では寝苦しくなってしまいます。
そんな中でも最低限快適に過ごす方法について紹介していきます。
扉は常に開けておく
当たり前ですが、エアコンの風を他の部屋まで送るためには扉を全開にしておかなければなりません。
僕も当時はルームシェアのような感覚で同棲がしたかったので扉を閉めていましたが、そうすると風が全く届かなくてエアコンなしで生活することになるので地獄。
少し離れていても扉を開けているのと閉めているので大違いなので、プライバシーはなくなりますが開けて置かざるを得ません。
扇風機を併用して冷房を行き渡らせる
1台しかないエアコンの風をサーキュレーター2台の力で寝室まで送り飛ばすことを我が家ではヤシマ作戦と呼んでいる
— 瀧波ユカリ (@takinamiyukari) August 15, 2020
エアコンの風向きは多少設定でいじることはできますが、行き届かせたい場所に風を送るなら扇風機と併用するのがおすすめです。
扇風機を使うことによって空気が循環しますし、届けたい場所に空気をコントロールできるので活用すべきアイテムです。
風を感じると体感温度も低くなりますし、何よりサーキュレーターは値段が安いのも魅力です。
除湿器を使用して体感温度を下げる
温度自体を下げなくても湿度を下げることができれば体感的な温度を下げることが可能です。
夏場の湿度は約80%ほどと言われており、寝苦しい夜や不快感は湿度の高さも大きく関係しています。
CASIOが提供している『高精度計算サイト』を使って湿度を下げたときの体感温度を見ていきます。
湿度(%) | 体感温度(℃) |
---|---|
80% | 29.1℃ |
70% | 28.3℃ |
60% | 27.5℃ |
50% | 26.7℃ |
40% | 25.9℃ |
計算上は湿度が10%下がるごとに体感温度は0.8℃ほど下げることが可能です。
『栗本建設のコラム』によれば人が快適に感じる温度は夏場で25℃~28℃、湿度は45%~60%ほど。
体感温度にすれば26℃以下であれば快適に過ごすことができます。
除湿器を使って湿度を40%程度に保つことができれば快適に過ごすことができるということです。
除湿器に扇風機を併用することでより簡単に体感温度を下げることができます。
微風と言われている風速1m/sでどの程度体感温度が変わるのか計算してみました。
湿度(%) | 扇風機あり(1m/s)の 体感温度 |
---|---|
80% | 27.3℃ |
70% | 26.6℃ |
60% | 25.8℃ |
50% | 25.1℃ |
40% | 24.3℃ |
扇風機を用いれば湿度60%の地点で体感温度は快適に過ごすことができる最低限の温度目標を達成することができます。
除湿器も効果的ですが、除湿したからといっても下がる湿度には限界があるため扇風機と併用したほうがラクに体感温度を下げることができます。
ただし、扇風機を体の一部のみ当て続けるのは危険なので注意が必要です。
当たり続けると一部だけ体温が下がり、体温調節がうまくできずに体調不良を招く恐れがあります。
直接当たらないようにセットしておくと良いでしょう。
遮光カーテンや断熱シートを設置する
日当たりの良い物件は魅力的ですが、その分夏の日差しをもろに受けることになるので部屋が暑くなりがちです。
日中の暑さを緩和させたいのであれば日差しをカットできる遮光カーテンを取り入れることがおすすめです。
遮光カーテンは日差しを99%カットしてくれる上に断熱効果も期待できるので、エアコンの効果がより高くなります。
また、断熱シートを窓に貼り付けることで外の暑さを遮断することができるので、併用して使うことでより効果を発揮します。
暑さの原因は外にあるので、断熱してエアコンの効果を高めることが大切です。
断熱シートは夏場はもちろん冬場の寒い時期にも効果を発揮してくれるので使って損はありません。
まとめ
- エアコンが1台しかない2DKや2LDKのような広い間取りなら交渉して増設してもらうこともできる
- 2DKでエアコンが1台しかないのはかなり不便(生活できないレベルではない)
- エアコンの交渉に失敗した場合は扇風機や断熱シートで対策してみよう
- エアコンが1台しかないと扉を開けっぱなしにする必要が出てくるのでプライバシーがなくなる
一人で2DKや2LDKのような広い間取りでエアコンが1台しかなくても、主な生活場所をエアコンが設置してある部屋にすればいいだけですが、友達とのルームシェアだったり同棲となるとまた違った不便さが出てきます。
エアコンの風を行き渡らせるためには扉を開けっぱなしにしないといけなくなりますし、そうなればお互いのプライバシーがない状態となってしまいます。
内見時に1台しかないようなら交渉してみて、失敗した場合は実費で取り付ける相談や扇風機等の代用品で活用していくしかありません。
近年の夏場はエアコンなしでは室内でも熱中症になるレベルの暑さなので「生活できない」ということを伝えて交渉するのも大切です。
交渉にも積極的な不動産を選ぼう
エアコンが1台しかない場合は交渉をするしかありません。
交渉に乗るかどうかの最終判断は大家がするものですが、交渉を実際に行うのはその不動産の営業マンです。
「入居希望者がエアコンをもう1台欲しいと言っています」と言うのと「エアコンをもう1台設置していただけるなら入居したいそうです。このお客さんを逃すと閑散期なので次の希望者も入りにくいですよ」と言うのでは成功率も異なります。
また、交渉したふりをして「ダメでした」という営業マンも中にはいます。
交渉を積極的に行ってくれるのはイエプラがおすすめ。
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