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いざ引っ越そうと思っても必ずしも自分の条件に合う物件に巡り合えるとは限りません。
条件に合う物件が設定家賃よりも高かったり、家賃内で探そうとすれば築年数が古かったり、設備が整っていなかったり防音性の低い木造アパートになってしまうことも多々あります。
そこで今回は「ろくな物件ない」と感じた人のために引っ越しを6回経験して1年間ほぼ毎日部屋探しをしていた僕がいい部屋を見つけるコツや工夫について紹介していきます!
ろくな物件が見つからない原因とは?
結論から言うと条件に合致している物件を見つけるほうが稀です。
ろくな物件が見つからないと感じる理由についてまずは紹介していきます。
希望家賃が低すぎる
自分の条件に合う物件は設定家賃+1万円が相場と言われています。
確かに家賃が低いほうが毎月の負担が少ないので優先すべき点ですが、あまりにも家賃が低いとほかの条件が合わない可能性が高いです。
総務省統計局のデータによれば全国の平均家賃は55,695円となっていますが、東京都内に絞った平均平均は81,001円と高い数値になっています。
関東地方 | 家賃平均 |
---|---|
東京 | 81,001円 |
千葉 | 57,421円 |
埼玉 | 59,358円 |
神奈川 | 68,100円 |
群馬 | 42,601円 |
栃木 | 44,953円 |
茨城 | 45,231円 |
山梨 | 42,592円 |
つまり上記の家賃帯以下で探している場合には条件に合う物件が見つかりにくいということです。
家賃を重視するか快適さを重視するべきか2択。
どっちも重視することはできないのでどちらかを妥協する必要があります。
設定家賃が低いので希望の条件に合う物件はないかとダラダラ探すのは時間の無駄です。
取扱物件数の少ない不動産で探している
アパマンショップ、エイブル、ミニミニ、ピタットハウスなど大手不動産はいくつもありますが、取扱物件数の少ない不動産で探すとそれだけ条件に合う物件は見つからない可能性が高くなってしまいます。
不動産 | 物件数(山手線) |
---|---|
アパマンショップ | 9,762件 |
エイブル | 3,521件 |
ミニミニ | 2,380件 |
ピタットハウス | 5,161件 |
センチュリー21 | 1,889件 |
同じ不動産会社でも物件数にはかなり差があります。
部屋探しをする上で最も大事なのはいかに物件数の多い不動産を利用できるかです。
スーモやホームズは実店舗を持ちませんが、いろんな不動産の物件を寄せ集めているサイトで平均取扱物件数は500万件程度あるので部屋探しサイトとして有能です。
店舗でいきなり探すよりもまずはネットで部屋探しをしたほうが条件に合う物件は見つかりやすいです。
妥協できない項目が多すぎる
妥協できない条件が多ければ多いほど部屋探しは一向に進みません。
at-homeが30歳以下の一人暮らししている人を対象に行った「部屋探しの際に妥協した条件」という質問に対する調査結果がこちらです。
- 築年数
- 階数
- 間取り・広さ
- セキュリティ
- 日当たり
学生と社会人では重視した項目が違うのでランキングも少し違いますが、ほとんどの人は何かを妥協して部屋探しをしています。
条件を決めてから部屋探しをすると「ろくな物件がない」と思うのもわかりますが、条件を絞って探さないといつまで経っても引っ越せなくなります。
部屋探しに疲れた人のためのいい物件の探し方
必ずしも条件に合う物件を探せるとは限りませんが、よほど極端でなければ条件に近い物件を探すことは可能。
ずっと部屋探しをしていると同じ物件ばかり表示されて「前にもこの物件見た」という現象になって効率が悪いので一工夫してみましょう。
物件数が多い繁忙期に探してみる
今すぐに引っ越さなければならない事情がない限りは物件数が多い時期のほうが条件に近い部屋を探しやすいです。
参照:https://myhome.nifty.com/column/rent/161215225078/
物件数は12月から一気に増え始めて1月~3月が不動産業界の繁忙期にあたります。
この時期に引っ越す人が非常に多いので空き室や空き室予定として掲載される物件もかなり多いのが特徴です。
1月~3月 | 繁忙期。物件の入れ替わりが激しい時期 |
4月~5月 | 売れ残り物件が多い時期 |
6月~8月 | 閑散期。物件の入れ替わりがほとんどない |
9月~10月 | 第二の繁忙期。新築物件が多く登場する |
11月~12月 | 12月中旬から物件が増え始める |
物件数だけ見れば繁忙期に探せばすぐに新着物件の掲載があるので自分の条件に合う物件が見つけやすいのでおすすめ。
ただし引っ越し業者依頼費用が高くなったり、家賃交渉しにくいといったデメリットもあるので注意。
最寄り駅を少しずらす
家賃相場というのは駅を1つずらすだけでもかなり変わってきます。
住みたい駅が決まっていてそこじゃないとダメなら仕方ありませんが、そこまで重要視していないのであれば希望駅から1駅か2駅ずらして検索してみると家賃が比較的安くて設備の整った物件が見つかる可能性が高いです。
特にいろんな路線が通っている駅や栄えている駅というのは人気も高いので家賃も高くなっています。
逆に各駅だったりそこまで駅自体が栄えていないような地域は東京都内だっとしても家賃は比較的安くなります。
駅から徒歩15分以内で探す
「駅から徒歩10分以内」という条件のもと探す人が多いですが、この方法では徒歩11分で隠れ好条件の物件を探すことはできません。
徒歩15分だと確かに遠いですが、需要が一気に探す11分~の物件も視野に入れてみると意外と良い部屋が見つかります。
徒歩10分と11分ではほとんど距離的にも変わらないですが、家賃は下がるので設定家賃内で希望の物件に住める可能性が高くなります。
築年数にこだわりすぎない
確かに古い物件に対して抵抗が強い人は多いと思いますが、築年数にこだわりすぎると高い家賃の物件ばかりになってしまいます。
築年数がかなり古い物件の中には内装がリノベーション・リフォーム工事をされていて新築同様になっていて、なおかつ設備も充実しているような物件もあります。
確かに外観は古いですが内装的にはとてもきれいでなおかつ家賃もかなり安いので狙い目です。
実際に調べてみたら築35年なのに内装は新築同然の物件を見つけることが出来ました。
同じエリア内でも、築11年を超えたあたりから家賃はグッと安くなる。築年数が古い物件を敬遠する人もいるが、最近はリフォームやリノベーションが施された物件も多く「築年数が古い=ボロい」とは限らない。
参照元:スーモ
築年数が古ければ古いほど家賃というのは安くなっていきますが、内装まで古いと入居者が全く集まらなくなったので一定程度経つと内装を改築することが多いです。
見た目の古さなんて住んでいる上では関係ないので、ある意味築年数の古い物件は掘り出し物件です。
いらない設備を排除して探す
設備が充実していることは確かに魅力的ですが、自分にとってその設備が本当に必要なのかを考えてみましょう。
例えば僕はオートック物件に住んだことがありますが、結論から言うと男でオートロックは必要ないと感じてしまいました。
オートロックがあることでわざわざ鍵を取り出す手間が増えますし、鍵を無くしたときのためにいつもは複製するのですがオートロック鍵は特殊なので鍵を作るのにもかなりお金がかかります。
他にも浴室乾燥機は電気代がかかるので結果的にあまり使わなかったり、無駄に部屋が広くても友達を呼ばない限り最低限の広さがあれば十分ということにも住んでいると気が付きます。
自分にとって何が必要なのかを改めて考えてから部屋探しをすると迷いなく効率的。
家賃交渉を視野に入れて探す
良い物件を見つけても「条件より家賃が2,000円高い」といったことはよくありますが、こういった問題は家賃交渉をすることで解決できる可能性があります。
世間一般で可能だと言われている家賃交渉可能額は1,000~5,000円ほどで一人暮らし用物件であれば3,000円前後までが現実的です。
だいたい家賃額の5%が相場となっているようです。
人気物件やすぐに入居者が決まる繁忙期だと家賃交渉はうまくいかない可能性が高いですが、需要の低い物件や閑散期だと大家としてもなんとしてでも家賃収入を得たいので交渉がうまくいく確率があがります。
希望の条件が見つからない場合はダメ元で家賃交渉してから決めるのも手。
良い部屋を逃さないためにすべきこと
せっかく良い物件を見つけてもゆっくりしていると先を越されて成約され、問い合わせると「すでに埋まってしまいました」と言われることもあります。
僕はこれで無駄に1か月も費やしてしまいました。
良い物件を逃さないためにできることを3つほどまとめてみました。
即日内見の予約をする
繁忙期は特に部屋の入れ替わりが激しいのでその日入居者を募集していた物件が次の日にはすでに成約済みになっている可能性があります。
これを防ぐためには良い物件を見つけたら即問い合わせをして遅くても翌日までには内見を行いましょう。
ちなみに内見予約ができていても物件を押さえているわけではないので先約に申し込まれることもあります。
ちなみに内見できる時間は限られています。
不動産が営業していて、なおかつ管理会社が営業している時間内しか内見することはできないので朝9:00~19:00までが基本。
夜遅いと内見できずに次の日になってしまいます。
現地集合可能か必ず聞く
ネットで部屋探しをしている場合のコツです。
ネットにはおとり物件というものが一定数存在しています。
すでに成約済みになっているのに問い合わせ段階では「空き室です」と言って店舗に足を運ばせて「ちょうど先ほど成約が入ってしまいました」とウソをついて自社の利益率が高い物件を紹介するケースが横行しています。
本当に今日成約済みになったのかどうかこちらで確認することができないのも厄介な点。
おとり物件をつかまされると店舗に行く手間と店舗に足止めされる時間を無駄にしてしまいます。
そこでおすすめなのが問い合わせ段階で「現地集合可能か」と聞くこと。
現地集合が大丈夫なら本当に現在空き室ということですが、店舗に必ず来るように誘導された場合はおとり物件の可能が出てきます。
マニュアルとして現地集合不可としている大手不動産も多いので時間を無駄にしないためにも聞いておきましょう。
申し込みに必要な情報を揃えておく
内見した後に良いと思った物件を見つけたら申込書を書いていくことになります。
賃貸物件には必ず審査というものがあります。
その人がちゃんと家賃を払えるかどうかを見極めるために大家側が審査します。
その時に連帯保証人等を記入することもあったり、源泉徴収票が必要な場合もあるので事前に準備しておいてください。
申し込みができないと他の人にとられる可能性が高くなるので内見した日に即申し込みができるよう準備しておく必要があります。
- 自分が今住んでいる住所
- 親の年齢
- 親の職業
- 親が勤めている会社の住所
- 親の年収
- 実家の電話番号
自分のことに関してはすぐに書けると思いますが、連帯保証人を親に設定した場合は親の情報が必要となります。
職業を知っていても年収や会社の住所までは把握していない人も多いと思うので事前に聞いてメモを取っておきましょう。
部屋探しが疲れた人におすすめの不動産サイト
「スーモやホームズを使っているけどろくな物件がない」という人のために、あまりメジャーではないけど使える不動産サイトを紹介していきます。
イエプラ
運営会社 | 株式会社コレック |
---|---|
口コミ評価(google) | ★★★★☆(4.1) |
対応エリア | 関東・関西 |
店舗数 | 2店舗 |
物件数 | 約10万件以上 |
仲介手数料 | 基本無料 |
利用料金 | 無料 |
会員登録 | 不要 |
おとり物件 | 0件 |
特徴 | 自宅にいながら部屋探しができる LINE上でやり取りが可能 新着物件を手に入れられる 業者専用サイト「ATBB」が見られる 設定できない細かい条件を伝えられる |
イエプラは自分で物件を探すのではなく、賃貸専門スタッフに物件を探してもらうサービスです。
家にいながら店舗で探してもらうのと同じように部屋探しが可能であり、対応エリアの8割以上は紹介できます。
2024年3月から仲介手数料が無料になったことで、スーモやホームズに掲載されている物件もURLを送るだけで初期費用を大幅に削減できる使い得のサービスとなっています。
さらに、通常不動産業者しか見ることのできない『ATBB』というサイトの閲覧が可能になるため、誰よりも早く新着物件を見つけることができます。
ATBBは物件の空室情報が最初に登録される不動産共有ネットワークとなっているため、スーモやホームズよりも早く情報を得ることができます。
オヘヤゴー
運営会社 | イタンジ株式会社 |
---|---|
口コミ評価(google) | ★★★★★(4.9) |
対応エリア | 東京都・神奈川 |
店舗数 | 1軒 |
物件数(山手線) | 7,419件 |
仲介手数料 | 無料~賃料1ヶ月分+税 |
現地集合(内見) | 可能 |
オンライン内見 | 可能 |
物件の持ち込み | 可能 |
おとり物件 | 0件 |
特徴 | 仲介手数料が安い物件が多い 店舗に行かずに内見できる しつこい営業がない おとり物件がない 他社サイト物件も紹介可能 |
オヘヤゴーは他の不動産とは違い、自分のペースで内見できる【セルフ型内見サービス】を提供している不動産サイトです。
通常であれば、店舗で部屋を探してもらったりネットで問い合わせてから店舗に待ち合わせ、そこから内見へ行くという流れがあります。
オヘヤゴーの場合はカレンダーを見ながら内見日時を”自分で”選び、現地まで足を運んで内見するというスタイルとなっています。
正確には鍵の開錠等でスタッフがいることもありますが、スタッフが一緒に内見するのではなくお部屋に入るのも自分1人です。
申し込みや契約に関してもオンライン上で行えます。
やり取りや他の物件紹介など無駄を省いて徹底的に効率的なお部屋探しができるのが他の不動産との明確な違いです。
仲介手数料が無料や半額の物件が非常に多いため、初期費用を抑えることができます。
イエッティ
運営会社 | 株式会社ietty |
---|---|
口コミ評価(google) | ★★★★☆(3.9) |
対応エリア | 東京23区・神奈川 |
対応時間 | 10:00~22:00 |
物件数 | 全物件の90%以上 |
仲介手数料 | 賃料の0.5%(半額) |
利用料金 | 無料 |
会員登録 | 必要 |
おとり物件 | 0件 |
特徴 | 自宅にいながら部屋探しができる チャットでやり取りが可能 新着物件を手に入れられる 相場より条件の良い物件の通知機能あり 仲介手数料が安い |
イエッティはイエプラと同様に家にいながら部屋を探してもらえるサービスです。
対応エリアは首都圏近郊と狭いですが、イエッティには『相場よりもお得な物件情報』を送ってもらえるサービスがあります。
条件を設定しておくだけで、条件から自動的に判断された相場よりも安い物件が定期的にメールで送られてきます。
相場より条件が良いかどうかは素人目では判断しずらい点をシステムで判断してくれるので、客観的視点でお得がどうかわかるといった魅力があります。
まとめ
- 自分の条件に当てはまる物件は設定家賃よりも1万円ほど高いことが多い
- 部屋探しは必ず何かを妥協する必要がある
- いい物件が見つからないときは違う不動産サイトを使ってみよう
- 家賃交渉で無理やり条件に合う物件に近づけることも可能
僕もこれまで何度も引っ越しをしてきましたが、なんだかんだで相場よりも家賃が安かったり条件の良い物件に住めている自信があります。
考えてみると確かに何かしらの妥協はしていますが、自分の中で優先順位をつけていると悩むことは少なくなります。
物件が見つからないときは時期を変えたり、スーモじゃなくてアットホームを使ってみるなど不動産サイトそのものを変えるだけでも意外な物件が見つかったりします。
意外と築年数の古い物件は内装がきれいだったりして掘り出し物件になっている可能性があるので「築年数が古いから無理」と思わずに探してみることをおすすめします。