借りたい部屋は見つかったけど、実際に入居したい日にちはもっと先・・・なんてことは部屋探しでもよくあることです。
慎重に部屋探しを行っている人は入居したい日よりもかなり前から準備をしていて、思ったよりも早く条件に沿う物件が見つかるとこのように困った事態に陥ることもあります。
そこで今回は入居日を待ってもらうことは可能か、遅らせることは出来るのかについてご説明していきます。
目次
入居日は基本的に自分で決められる
入居日というのは=鍵の引き渡し日で家賃が発生するのもこの日からです。
例えば3月10日が入居日となっていれば10日~31日までの家賃を払うことになります。「本当は4月までに間に合えばよかったので、出来れば3月下旬に入居したい」のであれば3月10日から家賃が発生するのかなり勿体ないです。
そこで入居日の交渉を行います。
基本的に入居日というのはこちらで自由に指定することができます。しかし、自由と言っても限度があり基本的には審査が決まって入居可能な日にちから最大で2週間ほどとなっている場合が多いです。
大家の立場になってみれば出来るだけ早く入居してもらって家賃収入を得たいと考えているわけですから待つと言っても限度があります。
入居日を引き延ばす具体的方法
入居予定日を遅らせる方法について紹介していきます。
現時点が部屋探し中なのか審査中なので審査を通過して入居日を決めるだけなのかで出来ることは変わります。
半年などあり得ない期間を延ばすことはできませんが家賃発生を少しでも遅らせたい時に意外と使えるので参考にしてみてください。
部屋探しの時点で入居日を伝える
まだ部屋探し中であれば入居したい日にちをあらかじめ伝えておきましょう。
これが意外と重要。部屋探しは最大で入居日の2か月前となっておりそれ以上は仮に部屋を見つけても入居日を延ばすことができないので対応してもらえません。
部屋探しから入居までの最大日数は2ヶ月程度です。
部屋を探す時点で営業マンに「入居日は●月上旬頃で」と事前に言っておくことであとは営業マンが頑張って申し込んだ物件をそのまま抑えてくれます。
最初3月までに引っ越せたらいいって言ってたから気を利かせて入居日遅らせる交渉してくれたけど、どうせ住むなら9月1日入居でよかったんだけど
— フォン (@gfonius) August 28, 2018
大家としてはいち早く入居してもらいたいはずですが、営業マンは利益をあげることが最優先なので客を逃してしまうぐらいなら大家に交渉して待ってもらおうと考えるわけです。
また、最初に伝えておくことで無理やりにでも自分の希望を反映させることができるというメリットもあります。
即入居可物件を避ける
「部屋は早めに決めておきたいけど入居はできるだけ遅いほうが良い」という人におすすめなのが退去予定の物件を選ぶこと。
物件には大きく分けて”即入居可物件”と”退去予定物件”があります。
即入居可物件というのは住人も住んでおらずクリーニングや鍵交換等の作業も終わっていて後は書類作成をすれば入居できる物件のこと。本気を出せば1週間~2週間程度で入居できてしまいます。
一方退去予定物件というのは現在まだ人が住んでいて「○○日に退去予定」となっている物件のことです。さらにそこから部屋のクリーニングや消毒、鍵交換等の作業が入るので3週間程度かかることがあります。

すぐに入居したくないのであれば相手の都合で時間がかかってしまうような退去予定物件に目星をつけておくと自分都合で入居日を遅らせる必要がなくなります。
建設中の新築物件を選ぶ
部屋は早めに探したいけど、入居日まで遠い場合には建設中の新築物件を選ぶのも1つの手。
建設中の場合「〇月下旬に完成予定」等の情報があるので、それをもとに選ぶことで物件を決めても入居日を延ばすことが可能です。
ただ新築物件は家賃が高かったり、トラブルが起こりやすいというデメリットもあるためそれを考慮した上で選ぶようにしましょう。

仮押さえということにする
物件の申し込みをした段階(審査がまだ通っていない)時点で仮押さえをしてしまう方法。
仮押さえというのは「他にも物件をみたいけど、そうすると他の人に取られてしまう可能性があるから事前に押さえておく」ことです。
こうすることによって契約をせずに他の人にも取られずに済みます。また、仮押さえの段階では入居日を決める必要はないので実質的に入居日を遅らせることも可能です。
仮押さえが出来るかどうかは物件次第な部分もあります。人気の高い物件なら仮押さえされると不動産側は困るので拒否してくることも。
本来仮押さえ=申し込みとほぼ同義ですが、営業マンには「他にも物件を見たいから契約を先延ばしにしたい」ということが伝わるので実質的に入居日を遅らせることが可能です。
仮押さえ時には「仮押さえ金」と言っていくらか先払いする必要があります。ちなみにこの仮押さえ金は後で返却されるので安心してください。
僕が以前物件を押さえた時は仮押さえ金として3,000円要求されました。相場は1万円前後が多いみたいです。
仮押さえできる期間は約2週間ほどです。
審査後に入居日を遅く伝える
審査後の入居日を決める段階で交渉する方法です。
入居予定日というのは申し込み時点で紙に書く必要がありますが、あくまでこれは予定日なので交渉次第で遅らせることも可能です。
審査が通っていれば後はあなたの意向ですぐにでも入居が可能なので、この段階だと交渉しやすいです。
ただ、いくら交渉できると言ってもこの時点から伸ばせる期間は2週間~3週間ほどが限界です。
今一人暮らしをしている人もいるでしょうし、二重家賃がかかるのを防ぐためにある程度なら不動産側も許容してくれることが多いです。
入居日を待ってもらえる期間は最大で1ヶ月
上記のような方法を使えばだいたい1ヶ月程度入居日を遅らせることは可能です。物件を押さえつつ割とすんなり入居予定日をずらすことができます。
普通に交渉した場合は2週間~頑張っても1ヶ月程度なので、2ヶ月以上待ってもらうというのはかなり難しいですね。
大家にとってみれば2ヶ月間確実に家賃収入がないということになりますので、いくらなんでもそこまで寛容ではないでしょう。
やむを得ない事情で入居日を遅らせたい場合は素直に相談すると無茶な範囲でなければ交渉可能なので相談してみてください。
二重家賃はある程度なら仕方ない
入居日を遅らせたい理由の1つにあるのが現在一人暮らししていてその物件の家賃と新居の家賃が被ってしまうこと。これがいわゆる二重家賃というものです。
確かに二重家賃は負担も大きいですが、何度も引っ越しをしている僕から言えば二重家賃は数日なら仕方ないと考えるべきです。
そもそも退去日と入居日を同じにしてしまうと部屋の荷物を新居に運べなくなってしまう可能性があります。入居日と言っても当日に鍵をもらって初めて部屋に入れるので、荷運び→鍵を受け取る→入居という工程が必要になってしまいます。
また、退去する際には立ち合いが必要になったり手続き等も必要になるので非常に面倒で忙しくなります。
こうしたことから二重家賃は2日~3日程度なら仕方ないというわけです。
二重家賃と言っても退去する際の家賃は日割り計算されるのでそこまで高くつくものでもありません。
もちろん1ヶ月以上時期が被ってしまうならかなりの額になってしまうので避けるべきですがそこまで数日は被せたほうが引っ越し作業等もうまくいくのでおすすめです。
まとめ:契約前の交渉は強気に出ても問題なし
入居日の交渉を行う際は多少強気に出ても問題ありません。
例えすでに審査を通して契約直前段階だろうと契約さえしていなければキャンセルすることが可能だからです。
たまに「審査後のキャンセルは不可」と勝手に定めている不動産もいますが、これは違法行為です。
賃貸物件の契約は契約書を取り交わして初めて成立するものなので、申込金を支払っているけど契約書にまだサインをしていないという段階ならキャンセルしても違法にはあたりません。
参照元:いえらぶコラム
契約段階になれば不動産・大家側はなんとしても入居したいので多少の融通は通してくれます。もしそれでも希望が叶わないようならキャンセルするのも自由ですからね。
参考になれば幸いです。

