新築の賃貸物件はやめた方がいい?デメリットとメリットを徹底解説

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新築物件は外観だけでなく、内装もキレイで非常に魅力的な賃貸物件です。

ただし普通の物件よりも家賃や初期費用が高く『新築の賃貸物件にこだわる必要はあるのか』といった疑問や後悔しないか不安になっていませんか?

今回は新築の賃貸物件はやめた方がいいのか、新築にすべき理由はあるのかメリットとデメリットについてまとめてみました。

新築の賃貸物件はやめた方がいい?

結論から言えば、相場と比較して家賃や初期費用に納得がいくようであればデメリットよりメリットのほうが大きいのでおすすめの賃貸物件となります。

やめた方がいい人の特徴
  • 家賃や初期費用の安さを優先している人
  • 今すぐに引っ越したい人
  • 後悔するリスクを減らしたい人
  • すぐに退去する可能性のある人

新築物件はキレイで設備もある程度整っていたりと住み心地が良さそうな印象がありますが、新築ならではのデメリットというのは多々あります。

やめたほうがいいというレベルではないものの決める前にチェックしておいて損はありません。

具体的なデメリットについてまとめてみました。

家賃が高い

新築でまず思いつくのが家賃の高さです。

こちらは山手線の同じ最寄り駅で間取りの同じ物件を比較した表です。

築年数距離間取り構造家賃
新築徒歩3分1K(30㎡)ALC造10.5万円
新築徒歩2分1K(26㎡)RC造13.4万円
新築徒歩2分1K(26㎡)RC造13.7万円
築3年徒歩10分1K(25㎡)RC造12.3万円
築12年徒歩8分1K(25㎡)RC造10.0万円

全く同じ条件とはいかないのでわかりにくいですが、新築と築浅物件ではそこまで差はないものの築10年以上と比較するとかなり差が顕著に出ていることがわかります。

だいたい新築と築10年前後の物件を比較すると5,000円~1万円以上の差は出ているようです。

家賃は固定費であり、年間6万~12万の違いになるので大きいですね。

物件を検索したときに「家賃の高い順」にするとたいてい新築物件が上に掲載されるので、相場よりも高くなるのは事実です。

敷金・礼金あり物件が多い

新築物件は基本的に敷金・礼金も普通に取られるところが多いので初期費用にも注意です。

敷金に関しては退去クリーニング代として充てられるのでいいですが、物件によっては1Kでも2か月取るところもあります。

礼金に関しては戻ってこないお金なので完全に無駄金。家賃8万円なら礼金なしの物件と比較すると8万円分無駄に払うことになるので、これが結構痛いです。

初期費用が高くなることで貯金を使い果たして、家具や家電を買い揃えられなかったら元も子もないので注意してください。

工期が遅れることがある

施工業者は引き渡し日までに建物を完成させて引き渡す必要がありますが、新築物件の工期が遅れることはよくあります。

4月に完成し、入居できる予定だったのに工期が遅れれば入居者が入居できる日にちも遅れてしまいます。

この遅れによって『退去申請を出してしまったから数日間家がない状態』という最悪な状況にもなり得るということです。

事実上損害が発生する案件ですが、賃貸契約書を交わしていない限りは補償の義務は発生しません。

『仮押さえ』『仮契約』は契約書にサインしている形ではないため、損害請求をできないというわけです。

工期が遅れる場合はその連絡がすぐに入ると思いますが、連絡の遅れによって退去日の変更ができなくなるリスクがあります。

新築独特の臭いがする

デメリットとは限りませんが新築物件というのは独特な臭いがします。

これは化学物質が主な原因。

化学物質過敏症やシックスハウス症候群になる可能性は低いですが、住んでからしばらくはよく換気する必要があります。

シックハウス症候群の代表的な原因は、建材や家具などに含まれる化学物質が発散する有害なガスです。代表的なものとして、合板の接着剤や塗料、防腐剤に使われるホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、トルエン、キシレンなどがあります。

参照:omRon

新築物件の換気扇には「24時間換気」というシールが貼られていることがあるほど換気が重要になります。

しかし換気扇を回せばその分電気代がかかるので僅かな料金とはいえデメリットですね。

部屋内部の写真が少ない

まだ建設途中だったり、建設されたばかりの新築物件の場合、内装の写真はほとんどありません。

写真は建設途中の様子だったり、完成予想図だったり、周辺のスーパーやコンビニ等の写真だけしか載せておらず実際に部屋内部がどんな感じなのか一切わからないということも多々あります。

新築工事
新築内装

建設後はすぐに写真を撮って掲載してくれるので内装もわかるようになっていますが、新築物件は建設途中からすでに募集をかけているので何もわからずに契約するかどうか決めなければならないということも十分考えられます。

内見できない場合がある

内装の写真がない理由と同じで建設途中だったり、完成直後となると内見自体ができない可能性があります。

建設中の物件はだいたい着工から4か月程度を目安に完成することが多く、入居者を募集するのは着工する4か月前~3ヶ月前ぐらいと言われています。

規模により多少前後するものの、1棟10室ほどの賃貸物件は着工からおおよそ4カ月程度で完成するのが一般的です。この、物件が完成するまでの3?4カ月という期間が、入居希望者に物件を訴求する期間として最低限必要な期間といえます。

引用:HIRO CORPORATION

もたもたしていると他の人に先を越されてしまうので内見せずに契約しなければならない可能性があります。

新築物件なので汚いということはありませんが、思った雰囲気と違っていたり意外と日当たりが悪かったり騒音に悩まされる等のリスクがあります。

建設から内見ができるまでの流れ

内見は原則完成後となりますが、物件によっては内見そのものができずに本契約を先に行う場合もあるので注意が必要です。

物件に不備があってもわからない

新築物件というのは前に住んだ人が一人もいないということです。

つまり、前例がないので自分が住んでから不備が発覚したり、思っているよりも周辺環境が悪くてすぐに引っ越したくなる可能性だってあるということです。

  • 床割れや歪み
  • 引き出しや取っ手の設備不良
  • 配管の逆流や詰まり
  • 停電のリスク

通常の賃貸物件なら内見時に「前の人は何年ぐらい住んでいたんですか?」と営業マンに質問すればその物件が良いか悪いか知ることができます。

何年も住んでいて引っ越したのであれば生活する上で問題なかったということですし、すぐに出て行ってしまったのであれば問題があったことが予想できますからね。

新築物件では一切そういうことができないですし、住んでからトラブルになることもあるということです。

退去費用が高くなる傾向がある

通常の物件は前の入居者がいてある程度の築年数が経っているとちょっとした傷は修繕されないことも多いです。

新築物件の場合は部屋に傷や汚れがあった時点ですべて自分がつけてしまったものになるので見逃されるケースは少ないです。

また、退去費用に関しては原状回復の義務というものがあり、その内容は簡単に言えば「入居前の状態に戻す義務がある」というもの。

入居前=新築同様のキレイさに戻すための修繕費用が必要になるため、通常よりも多めに退去費用がかかることがあります。

無人契約機検索サイト「アトムくん」が行った男女200名による退去費用に関するアンケート調査結果です。

間取り退去費用の平均額
ワンルーム/1K/1DK/1LDK49,980円
2K/2DK/2LDK79,924円
3DK/3LDK/4K~4LDK90,139円

一人暮らし用物件のワンルームや1Kで普通に過ごした場合の退去費用相場は約50,000円程度となっています。

もちろんこれには1DKや1LDKも含まれた結果となるのでワンルームならもう少し実際には安いことが多いですが、新築物件は平均額よりも割高になると考えておいたほうが良さそうです。

一人暮らしで新築物件に住むメリット

新築物件というのは基本的には圧倒的に住み心地の良い部屋です。

新築だとどういった点が良いのかメリットについてもまとめてみました。

部屋・キッチン・バス・トイレ・その他全てが綺麗

新築物件の魅力はなんといっても部屋全てが綺麗なことです。

ある程度人が住んでしまうと黄ばみ、劣化でクリーニングが入ってもどうしようもない汚れはそのままになってしまいます。

意外とクリーニングも雑で、よく見ると埃や傷がそのままだったりすることもあります。(コスト削減なんでしょうね)

その点、新築物件なら汚れの心配を一切せずに生活することができます。

僕が住んでいた物件は少し築年数が経っていたせいか、お風呂場の換気扇から大量に虫が入ってくるという問題がありました。

入居したときと退去するときが最もトラブルになりやすいですが、新築の場合はトラブルになりにくいという面もメリットでしょう。

常駐している虫が圧倒的に少ない(虫出現率が低い)

新築でも虫は出ると言いますが、それでも常駐している虫は少ないので古い物件に比べるとゴキブリなど見るのも嫌な虫が出る可能性は低くなります。

マンション・ラボさんのアンケート調査によると建設されてから1年未満の虫出現率は2年目以降と比較して圧倒的に少ないです。

虫の出現率

参照元:https://www.mlab.ne.jp/enquete/results/results_20150713/

2年目以降はあまり変わらないので、これこそ新築の特権とも言えます。ただ、何年も住む場合は2年目以降注意していないと虫が出現するということです。

虫嫌いの人にとって新築物件はかなり理想的な部屋と言えます。

設備が新しくて充実している

誰も住んだことのない部屋なので当たり前ですが、昔の新築と比べると今の新築はすごく清潔感にあふれていて、設備も整っているところが多いです。

例えば一昔前はモニター付きインターホンが主流ではなくついていない物件も多かったんですが、今は新築物件なら当たり前のようについています。

賃貸アパートなのにまるでマンションのような造りの部屋も数多く存在します。

最近では特にキッチンとお風呂場に力を入れている建設会社が多く、快適な一人暮らしライフを送ることが出来ます。

ちなみに広い部屋の場合、昔だと畳の部屋が最低一つはある物件が多かったのですが、今現在はそういった畳部屋はかなり少なくなっています。

同棲する予定の場合「畳み部屋があるのは嫌」と考えている方は新築で検索すればそういった心配もありません。

最新技術により防音性が高い

新築に限った話ではありませんが、今の技術と昔の技術は全く異なるように、同じような施工方法でも新築物件のほうが防音性が高い傾向があります。

大手ハウスメーカーでは2011年以降で様々な防音システムを採用しています。

ハウスメーカー防音システム採用年月
シャーメゾンシャイド50
シャイド55
2011年
大和リビングサイレントハイブリットスラブ502012年
東建コーポレーションTKS50
TKS55
2013年
ミサワホーム床制御ダンパー2008年
セキスイハイム床制御ダンパー2011年
レオパレス21ノンサウンドシステム2013年
へーベルメゾンANR(旭化成ノイズリダクション)フロア2018年
大東建託ノイズレスフロア2011年

必ずしも防音システムが新築物件に取り入れられているわけではありませんが、昔と今では建築基準法が異なります。

年代における耐震性の違い
  • 1981年未満(旧耐震):「震度5程度の中規模の地震で大きな損傷を受けないこと」が基準
  • 1981年以降(新耐震):震度6程度の大規模な地震で建物の倒壊や損傷を受けないことが基準
  • 2000年(木造):地盤調査・金物仕様が事実上の義務化
  • 2000年(木造):耐力壁の配置にバランス規定が定められる

耐震性の変化や建築基準法が厳しくなったことにより、近年建設されている物件は防音性が高くなっているというわけです。

流行りの設備や色が取り入れられている

建設された年によって物件の流行りというものが存在します。

結局は需要と供給のバランスがあるので、洋室の需要が高ければそれだけフローリングの物件は増えますし、昔なら畳が当たり前で和室のほうが主流だったので和室の賃貸物件も多々ありました。

へーベルメゾンが調べた「この設備があれば周辺相場より家賃が高くても入居が決まる」設備がこちら。

ランキング設備
1位インターネット無料
2位オートロック
3位浴室乾燥機
4位ウォークインクローゼット
5位セキュリティ
6位独立洗面台
7位追い炊き機能

入居者が便利かどうかは置いておいて、需要が高い設備は積極的に取り入れられます。

最近はインターネット無料物件がかなり増えていますし、部屋の設備である独立洗面台や乾燥機機能はアパートでも新築だと取り入れている物件は多いです。

また、設備以外でも風呂場部分は木目調にしている新築物件が割と多いような気がします。

新築風呂場

流行りが取り入れられていることがメリットにるとは限りませんが、清潔感にあふれる物件はやっぱり好かれるので魅力です。

隣人が空き室の可能性が高い

新築物件は確かに需要が高いですが、入居できるようになった瞬間にすぐに埋まるとは限りません。

こういった物件はもっとも特徴的な部屋から順に埋まっていく傾向があります。

新築アパートの場合は日当たりや虫対策できそうな2階から埋まり、続いて角部屋の物件、そして最後に中部屋となります。

もし自分が角部屋を取った場合、中部屋は最後に埋まるので入居してから数か月は隣人がいない状態で生活できる可能性が高いというわけです。

隣人がいなければある程度騒いでもトラブルになることはありませんし、防音性が低いと言われている木造アパートであっても隣人に悩まされるといった問題も起こりません。

ずっと続くことはありませんが入居直後は限定的にトラブルなく過ごすことができるというだけでも他の物件より住み心地は確実に良いと言えるでしょう。

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新築と築浅はどのぐらい違う?

項目新築築浅
家賃かなり高い高い
虫出現率かなり低い低い~普通
礼金ほぼ必ずかかる0円物件が増える
初期費用高い少し安くなる

築浅というのは2年~10年ほどの新築ではないですが建設して間もない物件のこと。レンタルビデオで言うなら「準新作」と言った感じです。

虫の出にくさは先ほど紹介した通り、新築が最強で築浅とはくらべものになりません。

築浅になると賃料が安くなりそうな気がしますが、実際のところ新築~築浅5年ぐらいの物件であればほとんど家賃は変わらないと言われています。

新築の場合は家賃価格設定も入居者が集まるかどうかわからないのであえて安めに設定していることも稀にあります。

築浅物件の良いところは新築じゃなくなったことで礼金を取らなくなったり、敷金を減らすことがあるので初期費用を抑えられることですね。

もちろんこれも物件次第になりますが、迷っているのであれば新築にすべき。

家賃の高さが気になるならリノベーション物件もあり

新築の一番のデメリットは家賃の高さとそれに伴う初期費用の高さです。

見た目や設備に関しては文句なしのキレイな物件となっていますが、需要が高いのでその分費用も高くなってしまいます。

家賃や初期費用の高さが気になるのであれば築年数が古い物件をリノベーション工事した部屋にするのも選択肢としてはありだと思います。

リノベーション物件

築年数は古いですが、内装がすべてフルリノベーションしていて新築物件のようになっていることも珍しくありません。

にもかかわらず家賃は比較的安くて初期費用も安いのがリノベーション物件の特徴です。

外観だけはちょっと古いのでその点に抵抗がなければリノベーション物件も視野に入れてみてください。

建設中の新築で内見できない場合はどうすべき?

新築物件の内見ができるようになるのは建設が終わった直後からとなりますが、物件の募集は建設中に行われていて内見ができない状態となっています。

内見できない場合にどうすれば良いのかまとめてみました。

実際に物件近くまで行ってみる

内見というのはもちろん部屋の内装や雰囲気、収納スペース等を確認する際に重要ですが、内見をすることで周辺がどんな感じなのかその雰囲気を知ることができるのも利点です。

部屋の中を見れなかったとしても自分で足を運べば物件の周辺環境だったり、駅からの距離だったり周囲の建物の大きさなどを知ることができます。

周辺環境で住み心地はだいぶ変わるので、内見できないならせめて周辺環境ぐらいは確認しておきましょう。

これによって日当たりが良いか悪いかも内見しなくても判断できます。

工事中でも内見できないかお願いしてみる

基本的には完成前に内見することはできませんが、工事中の段階で「どうしても内見したい」とお願いをしてみると建物内に入らせてもらえる可能性があります。

完成しているわけではないので実際の雰囲気とは全く違いますが、部屋の大きさだったりどんな感じの部屋なのかを知ることができます。

また、完成イメージ図やCG画像などもあるはずなので言えば見せてくれるでしょう。

仮押さえして時間を稼ぐ

新築物件は人気も高く、内見できない状態でも埋まってしまうことは珍しくありません。

新築には住みたいけど内見できないとなると契約すべきかどうか非常に悩みますが、仮押さえをすることも可能です。

仮押さえというのは申し込みをして自分が契約する意思を示すことでライバルに取られないようにする方法で賃貸契約ではよく使われる手法です。

仮押さえといっても便宜上は「契約したいから申し込みをしている」状態となります。

もうすぐ完成するのであれば仮押さえをして時間を稼いで、契約直前になったら「一度内見したい」と申し出れば内見できる可能性があります。

新築物件の効率的な探し方

新築物件は建設中に入居者を募集し始めます。

全部屋を同時に募集するのでそこまで埋まるのは早くありませんが、新築物件は人気なので建設が終わって、入居できる状態になるとほぼ残っていないので注意してください。

効率的に探したいのであれば家にいながら店舗で探すのと同じように部屋探しができるイエプラがおすすめです。

チャットで条件を伝えることができるため『建設中の新築物件を探してほしい』『条件の良い新築アパートに住みたい』など細かい条件を追加できます。

おとり物件が一切なく、不動産業者しか見ることのできない「ATBB」も閲覧可能となるため効率的に部屋探しができます。

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まとめ

MEMO
  • 新築アパートの一番のデメリットは費用の高さ(家賃・初期費用・退去費用)
  • 築浅物件でも得られるメリットはたいして変わらない
  • 新築にこだわる必要はないが条件に合う物件が新築なら前向きに検討して良い

新築物件は金銭的負担が大きい物件なので、家賃がそこまで他と高くなくても初期費用が高かったり、退去費用が高い等の問題が挙げられます。

条件的に合致していて住むのであれば住み心地としては最高レベルなので、あえて避ける必要はありません。

新築物件を狙いたいなら築浅物件もそこまで差がないので合わせて探すと選択肢も増えるのでおすすめです。

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